テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ ペンは気ままに ~

2024-06-18 22:03:46 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 めいさくゥ~ふたたびッ!」

「がるる!ぐるるる~!」(←訳:虎です!めでたい~!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 はい! 本日の読書タイムは、

 名作復刊を祝しつつ、

 いま話題になっているこちらの御本を、さあ、どうぞ~♪

  

 

 

           ―― わたくし大画報 ――

 

 

 著者は和田誠(わだ・まこと)さん、

 1982年10月に原著初版が、

 2024年3月に復刊版が発行されました。

 エッセイ101編、イラスト79作品を収録した

 ”家族と仕事と趣味のエッセイ”です。

 

 前回記事でご紹介した

 三谷幸喜さんの《三谷幸喜のありふれた生活》シリーズは、

 和田誠さんが題字やイラストを描いていたことでも

 よく知られる作品ですが、

 こちらの『わたくし大画報』では、

 なにしろ、和田さんにとっては”自分の本”ですから――

 

「おもいのォままにィ~!」

「ぐるるがるるぅる!」(←訳:自由に書いちゃう!)

 

 めったに自分を語らなかったという、

 イラストレーターの和田誠さん。

 

 この御本では、身の周りの出来事を、

 スキップでもしているような足取り、いえ、筆致で

 ぐいぐいと綴ってゆきます。

 本文冒頭の第一行目は、

 

   我が家に猫が来た。

 

「あはァ! ちびにゃんッ!」

「がるるるるる!」(←訳:はじめまして!)

 

 妻(平野レミさん)によれば、

 この猫はアビタシオン……えへん、つまり、

 アビシニアンだそうで、名前は桃代。

 

 以前は、

 猫なんぞ飼うな、猫をうちに入れたら俺が出て行く、

 と宣言していた和田さん、

 飼ってみると相当可愛いね、と掌返し。

 

 その気持ちに、ニャンコも応えてくれたのでしょうか、

 猫の絵や装幀、猫の写真集のレイアウトなど、

 猫関連のお仕事の依頼が

 次々と舞い込んできて。

 

「わはッ! まねきィ~にゃんこッ!」

「ぐるぅるがるる!」(←訳:桃ちゃんステキ!)

 

 ニャンコのお話から、

 俳優さんの話、大根の話、

 いきなり俳句が並んだり、

 メキシコ旅行の話へと、

 ページごと、話題は自由に飛翔します。

 

 スパゲッティを作ったものの、

 レミさんの反応は……?

 桃代ちゃんのその後は……?

 大事件!なのは、

 我が子の誕生で、

 生活の中心が赤ん坊に移ったこと。

 赤子をお風呂に入れるという大事業があるため、

 麻雀からすっかり足が遠のいて。

 

 また、ちょっと誇らしげに和田さんが報告するのは……

 

「てれびじょんッ!」

「がるるぐる!」(←訳:初出演です!)

 

 和田さんがTVに初出演したのは、1976年の、6月。

 横尾忠則さん、篠山紀信さんと一緒に

 30分番組に出たんです!

 しかし……一向に放送される気配がないって、

 どういうこと?

 

 そして、1980年2月には、

 『女房大出演』と題したお話が。

 

 ええ、そうです、

 《歌手・平野レミ》さんに、NHKから出演依頼が来たのです。

 喜んでスタジオへ赴いたレミさんでしたが、

 大変だったのは、出演前の支度。

 

 眼鏡をやめてコンタクトレンズを買いに行く、

 美容院で髪を整え、

 子守のために両親を実家から呼ぶ、

 衣装はどれにしようかと自宅でファッションショー、

 そうこうするうちお子さんが風邪を引いてしまったので、

 撮影日時を変更してもらって……

 

「だいこんらんッ!」

「ぐるがるるるるる……」(←訳:目に見えるよねえ……)

 

 1974年12月から1981年9月にかけての、

 映画の話、観劇の話、

 CM出演依頼の話、

 今も続く『週刊文春』表紙画の話。

 

 曲げず、飾らず、”自分のこと”を書き留めたエッセイ集は、

 和田さんのファンの方々におすすめですよ。

 復刊の機を逃さず、

 ぜひ、一読してみてくださいね~♪

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする