テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

― 境界線の、内と外 ―

2013-02-28 23:01:27 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 ひゃーッ! もうゥ~さんがつゥ!」
「がるる!ぐるるがるがる!」(←訳:虎です!確かに三月です!)

 こんにちは、ネーさです。
 春一番が吹き荒れるぞ~!と予報も出ておりますね。
 強風対策をしっかり講じたら、
 さあ、読書タ~イム!
 本日は、こちらを、どうぞ~!

  



 
                   ―― 封鎖 ――



 著者は仙川環(せんがわ・たまき)さん、2012年10月に発行されました。
 『THE BLOCKADED HAMLET』と英語題名が付されています。

「ふうさァ、というとォ~…」
「ぐるぐるがるるっ??」(←訳:通行止めですかっ??)

 そうね、
 警察小説だったら、
 道路を封鎖して犯人の逃亡を防げ!と
 捜査指揮官さんが命令する場面よね。
 検問を設営して、刑事さんたちが容疑者を追い詰めて……

 ですが、この御本は警察小説ではありません。

 いうなれば……医療サスペンス!

「おいしゃさんのォ、おはなしィ??」
「がるるるぐぅるるがる?」(←訳:ミステリじゃないんだ?)

 う~ん、実はね、
 或る有名なミステリ作品を連想させる要素が
 この御本にはある、んですよ。

 物語の舞台は、
 兵庫県北部の、とある集落。
 

 山間(やまあい)の、
 鉄道が通っていない鄙びた土地です。
 市街地からはけっこう離れていて、
 お年寄りが多いためか、
 今も、昔ながらの慣習が色濃く残る里――

 と聞けば、
 ミステリマニアさんは、想い出すんじゃありませんこと?
 横溝正史さんの、あの名作を!

「ふァ~! きんだいちィさんッ!」
「ぐるるるー!」(←訳:事件ですー!)

 事件というより、
 それは小さなアクシデントのようでした。

 お医者さん嫌いな男性が、
 風邪をこじらせて寝込んでしまった、というだけの。

 折悪しく、週末の夜のことでしたから、
 男性の親族は、知人の看護婦さんに相談し、
 休日診療をやっている病院へ明日連れてゆこう、と
 なったのですが……

 翌日、事態は急転!

「まさかッ??」
「がるる!」(←訳:もしや!)

 ただの風邪……ではなかった?

 小さな集落は、
 想像もしなかった非日常空間へ突き落されてゆきます。

 ここで、いったい何が起こっているのか――

「あくしでんとのォ、れんぞくゥ??」
「ぐるるがるるー!」(←訳:助けてドクター!)

 展開の速い迫真&サスペンスフルな物語は、
 ぜひ一気読みで!
 ミステリ好きな活字マニアさん、
 医療ドキュメントが好きな御方にも、
 おすすめですよ~!
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ホワイトデーベアを探せ!

2013-02-27 23:01:09 | くま
「きゃふほほゥ! いたねッ!」
「がるがるー!」(←訳:いたいたー!)
「じゃじゃじゃんッ♪」

  

 こんにちは、ネーさです。
 上の画像は、『ゴディバ』さん店頭でパチリ!
 2013年ホワイトデーオリジナル製品
 《Ours en peluche Mousses d'Amour ムースダムールベア》ちゃんですよ~♪

「こんにちわッ、テディちゃでス!
 あかいィいしょうゥがァ、おしゃれッ♪」
「がるる!ぐるーがるぐるる!」(←訳:虎です!ベレー帽がいいね!)

 クリスマスベア、バレンタインベア、そして今回は
 ホワイトデーベアはいねが~!
 と探し続ける私たち……

 おっと!

 ホワイトデーとは直接の関係はありませんけれど、
 いましたよ、あのクマちゃんが、ここに!

  

 『ロッテ』さん『サンエックス』さんコラボによる新作お菓子!
 《リラックマ サンドケーキ》!

「わほゥ!」
「がるるっ♪」

  

 箱の裏面にもリラックマちゃんたちがおりますね。
 さて、中身は~??

  

「こうなッてまスゥ!」
「ぐるるる~!」(←訳:6個入り~!)

 さらに!
 ローソンさんでは、毎春恒例の――

  

 《リラックマフェア》が始まりました!

「これはァ~…はわいィ!」
「がるるるぐるっるるがぅる!」(←訳:アロハなリラックマちゃん!)

 ローソンさんで配布されているカタログには、
 つい頬が緩んでしまう新作リラックマちゃんグッズも載っています。
 お次の画像は――

  

 老舗『人形の吉徳』さん制作!
 《リラックマ 五月人形》!

 カブト中央にさりげなく輝くリラックマークがポイント!だそうよ♪
 クマ好きさん、
 端午の節句に凛々しいリラックマちゃん像はいかが~??

「およげッ、りらくまちゃんッ!」
「ぐるる~!」(←訳:天高く~!)
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あずき、ほくほく♪

2013-02-26 23:04:01 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでスゥ!
 うむゥ! きたぐにはァ、おおゆきィ!」
「がるる!ぐるぐるぐるるっる!」(←訳:虎です!積雪記録更新だって!)

 こんにちは、ネーさです。
 異常な積雪のこの冬……
 室内にこもっての読書タイムでも
 ポカポカ♪な温かさを追及せずにはおられません。
 そこで、本日ご紹介いたしますのは、はい!こちら~!

  



 
          ―― 井村屋さんのあずき日和 ――



 レシピ考案・料理製作は川村直子さん&井村屋株式会社の皆さん、
 2012年12月に発行されました。
 『甘さほっこり、からだにやさしい』と副題が付されています。

「あずきィのォ、ごほんッ??」
「ぐる!がるるるー!」(←訳:餡だ!アンコだー!)

 前回記事では2012年を代表する文芸作品、
 そして今回は、あずき料理のレシピBOOK、と
 ブレブレ路線の拙ブログですが、
 いいじゃありませんか♪あずきの御本も!
 『甘さほっこり』で、
 身体もココロも温まるのなら歓迎しちゃいましょう♪

「おしるこォ、でスねッ!」
「がるるぐるるがる!」(←訳:今ならイチゴ大福!)

 近年、『タニタ食堂』さんが始めた企業系レシピ本の
 ヒットが続いていますね。
 御酢の会社さん、マヨネーズの会社さんなど、
 食材の専門会社さんが工夫を凝らしたお料理のアイディアを披露し、
 その新鮮さに私たち読み手は感心したものです。
 へぇ~これは美味しそうだわ♪作ってみてもいいな♪と。

 こちらの御本は、
 題名からお分かりのように、
 『井村屋のゆであずき』や
 冷菓『あずきバー』で知られる井村屋さんのレシピBOOK、
 なのですから、
 全ページあずき!
 餡また餡、あずき大パレード!の一冊です。

「どのぺーじィにもォ、あんこッ!」
「ぐるるるがるぐるる!」(←訳:餡マニアさん大喜び!)

 御本の前半では、
 ゆであずきを用いての、
 『ぜんざい』『あずき白玉』『ココナッツあんのどら焼き』
 『カフェ水ようかん』『おやき』
 『桜チーズケーキ』『あずきのパンナコッタ』
 といったスイーツのレシピが紹介されています。

 が、後半に入りますと……

 
 いわゆる“ステージが上がった”状態、と申しましょうか、
 冒険指数が急上昇いたしますよ♪

 『和風サバラン』
 『あずき香ばしクラフティー』
 『モッツァレッラチーズとあずき、バナナの熱々』
 『ベトナムあずきコーヒー』
 『あずきマルゲリータ』
 『あずき焼売』
 『キムチあん餃子』!

「あずきのォ、しゅうまいィ??」
「がる?ぐる??」(←訳:ピザ?餃子??)

 『麻婆豆腐』にも、あずき!

「わおォ!」
「ぐるる!」(←訳:大冒険!)

 もちろん、スタンダードな、懐かしさ漂うレシピもあります。
 『いとこ煮』や、『きな粉揚げパン』、
 『小倉トースト』、
 そして『おだんご』も。

 お料理好きな御方、
 甘味屋さん巡りが趣味!という御方は、
 《食の冒険》の参考資料に、
 一読してみてくださいね~♪

「あッたまろうッ!あんこでッ!」
「がるるるぐる!」(←訳:あずきで熱く!)



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― その背に、翼は ―

2013-02-25 23:03:28 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 あかでみーしょうッ、はッぴょうッ♪」
「がるる!ぐっるるがるる!」(←訳:虎です!やったねアルゴ!)

 こんにちは、ネーさです。
 第85回アカデミー賞授賞式が行われ、
 以前に御紹介しましたアントニオ(トニー)・メンデスさん著『アルゴ』を原作とする、
 ベン・アフレックさん監督作品『アルゴ』が作品賞を受賞しました!
 アフレックさんたち製作者さん!メンデスさん!
 おめでとうございます!
 盛大な拍手を送りながら、さあ、今日も読書タイム!
 こちらを、どうぞ~!

  



 
                  ―― ことり ――



 著者は小川洋子さん、2012年11月に発行されました。
 ハッと目を瞠らせる御本表紙のオブジェと装画は勝本みつるさん、
 撮影は松浦文生さん、装丁は田中久子さんによるものです。
 わたし小川さんの大ファンなの!と自認する活字マニアさんは
 もうとうに読了なさっているかもしれませんね。

「ことりのォ、おはなしィ、でスかッ♪」
「ぐるるっるがるるぅ!」(←訳:翔べるっていいなぁ!)

 いいえ、
 残念ながらこの物語の主人公さんに翼はありません。
 彼が持っているのは、
 ことりと、
 ことりに結びつく或る思い出への、
 限りない愛情、
 慈しむ心です。

 幼稚園の園児たちは、
 彼をこう呼びました。

 《小鳥の小父さん》

「ことりのおじさんッ……!」
「がるぐるるるるぅ~!」(←訳:鳥のおじさんかぁ~!)

 小鳥の小父さんと呼ばれているからといって、
 鳥の言葉を自在に操れるわけではない、のですけれど、
 小父さんが幼かったころ、
 小父さんのお兄さんは言ったのです。

    小鳥は僕たちが忘れてしまった言葉を喋っているだけだ

    だから僕たちより、ずっと賢い――

 お兄さんの背を追うように、
 そしてのちには、
 ひたすら、お兄さんの言葉を受け止めるために、
 小父さんの日々は存在します。

 ポーポー語なる、
 独自の言語を編み出し、
 十一歳を過ぎてからは
 その言葉以外まったく話さなくなっていたお兄さんのために。

「ぽーぽーォ??」
「ぐるるがっるうっるる?」(←訳:言葉を創っちゃったの?)

 著者・小川さんが綴る
 小鳥の小父さんとお兄さんの物語は、
 なんと緻密で、
 なんと活き活きとし、
 なんと豊かな色彩を湛えていることでしょう!
 読んでいて、めまいさえ覚えてしまいます。

 これは、フィクションなのでしょうか?
 それとも小鳥の小父さんの御話の方が現実で
 読み手の私たちのほうが
 フィクションなのでしょうか?

 頼りなく、薄い影法師のような私たちに比べ、
 小鳥の小父さんは――

「おじさんはァ、いきてるゥ!」
「がるるるるぐるるるる!」(←訳:御本の中で生きてます!)

 この御本はミステリ作品ではありませんが、
 これ以上のストーリー紹介は不要ですね。
 どうか活字マニアの皆さま、
 御自分の五感で、
 この美しい物語の世界を味わってください!

「おじさんとォ、おにいさんとォ、ことりたちィ!」
「ぐるるがるがるる、がるるぐるる!」(←訳:御本をひもとけば、そこにいます!)



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花苑に、星を探す。

2013-02-24 23:00:09 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 やッほゥ! あれにィ、みゆるはァ、うめのはなッ♪」
「がるる!ぐるるるがるるるるぅ!」(←訳:虎です!梅のお花がさいてるぅ!)

 こんにちは、ネーさです。
 おお、やっと!
 ご近所の梅のお花が綻びはじめましたよ♪
 それを記念して、というわけではありませんが、
 本日の読書タイムは、お花と縁の深い作品を、さあ、どうぞ~!

  



 
                 ―― カマラとアマラの丘 ――



 著者は初野晴(はつの・せい)さん、2012年9月に発行されました。
 『A night in the hidden cemetery』と英語題名が付されています。

 著者の初野さんといえば、
 吹奏楽部を舞台にした《ハルチカ》シリーズを御存知の方々が
 大勢おられるでしょうね。
 廃部寸前の部をなんとか復活させ、
 全国大会出場めざして爆走するフルート奏者のチカちゃんと、
 幼なじみのハルタくんたち、
 高校生のものがたり――

「ふァいッ!
 はるたくんッ、ちかちゃんッ、だいすきィ~!」
「ぐるがるるるー!」(←訳:応援してるよー!)

 ときに苦悩と悲劇にうちのめされつつも、
 決して諦めない、挫けない、チカちゃんたちを
 明るい《陽》の存在とするなら、
 この御本は対照的に、
 《陰》のような存在の連作ミステリ、と申しましょうか。

 なんたって、舞台は墓地――夜のお墓ですから。

「おッ、おはかァッ??」
「がっるぅ~!」(←訳:よっ夜ぅ~!)

 そこは、とある町の遊園地……
 いえ、遊園地だったところ。

 町のはずれ、不便な場所に造られた遊園地は
 不況の到来、
 そして遊園地と賑やかな市街とを結ぶモノレールが廃線になったために、
 あえなく閉鎖されてしましました。

 いまはただ、無惨な、夢の跡地――廃墟になっています。

「むッ?
 でもォ、あれはッ??」
「ぐるるがるがるっ!」(←訳:廃墟に誰かいるっ!)

 ええ、町のそこここで、噂が囁かれているんです。

   遊園地の廃墟には動物霊園があり、墓守をする青年がいる。
   その青年は、月の出た夜でないと人前にはあらわれない。

「どうぶつれいえんッ??」
「がるるがるぐるる??」(←訳:廃墟に動物のお墓??)

 月が輝く今宵は、
 有刺鉄線で囲まれた遊園地跡へと、
 こっそり忍び込む人影があります。

 廃墟の恐怖をものともせず
 墓守の青年に会おうと試みる彼/彼女たちは
 それぞれに様々な事情を抱えていました。

 愛する犬や猫や鳥たち、
 あらゆる動物のために、
 力を振り絞らなければならない事情が。

 墓守の青年が、そんな人びとにかける言葉とは……?

「それはァ、たぶんッ!」
「がるるるぐる!」(←訳:ひとすじの光!)

 《陰》のような、と見えながら、
 その実は《陽》も、光も、しっかり内包する5編の短編作品は、
 夜道に迷う旅人を導く北極星となって、
 廃墟の花苑への道筋を照らします。

 
 動物とともに暮らした経験を持つひとには、
 涙なくしては読めない物語、かもしれません。
 けれど、
 ワンコやニャンコが与えてくれる喜び、笑い、温もりを思い出しながら、
 ぜひ一読を!
 激おすすめの一冊です!

 

 
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伝説の美男さん!

2013-02-23 23:13:43 | ミュゼ
「こんにちわァ~、テディちゃでスゥ!
 きょうはァ~おひさしぶりィのッ!」
「がるる!ぐーるがるるる!」(←訳:虎です!アート情報です!)

 こんにちは、ネーさです。
 はい!と~ってもお久しぶりのARTニュースは、
 上野のお山に行列が出来ること間違いなし!な、
 こちらを、どうぞ~!

  


             ―― ラファエロ 展 ――


 東京・上野の国立西洋美術館にて、
 会期は2013年3月2日~6月2日(月曜休館、ただし4月29日と5月6日は開館、5月7日は休館)!

「ついにィ、やッてくるゥ!」
「ぐるぐるるがるぅ!」(←訳:あの名画が来るぅ!)

 そうね!
 教科書にも載っている名画中の名画、
 ルネサンス美術を代表する傑作《大公の聖母》が日本初公開となりますよ!

 宣伝用フライヤー(チラシ)も、チカラが入っていて――

  

 こんな風に(上の画像を参照してくださいな♪)、
 縦に細長~い紙を二つ折りした形態の、
 公立美術館のフライヤーとしては珍しいものになっています。

  

「おおッ! せいぼさまッ!」
「がるる~!」(←訳:きれい~!)

 印刷の精度もなかなかの仕上がりよ!
 このまま額装して飾ってもいいくらいだわ♪

 
 この展覧会にやってくるラファエロさんの作品は
 油彩画を中心に20点を超えるそうです。
 いずれも、フィレンツェのパラティーナ、
 パリのルーヴル、
 スペインのプラド、
 ローマのヴァチカンなど、
 一流美術館の所蔵品!
 保存状態も最高と言えるでしょう!

「たのしみィでスねッ!」
「ぐるぐるる~!」(←訳:早く観たい~!)

  

 フライヤー裏面には、
 ラファエロ・サンツォさんの自画像(部分)も!
 レオナルドさん、ミケランジェロさんと並び、
 ルネサンスの三大巨匠と謳われるラファエロさんは
 御三方の中では最も美男であった、と伝えられております。

 
「もてもてェ~だッたのでス!」
「がるるがっるる!」(←訳:人気者だったし!)

 上野のお山がサクラ色に染まる頃、
 行ってみたいですね国立西洋美術館へ!
 関連イベントや講演会も予定されていますので、
 詳しく知りたい御方は美術館のHPを参照してください~♪

「むッ?
 これはァ~???」
「ぐるるっ??」(←訳:何者だっ??)

  

 は~い♪
 本日のオマケ画像は、
 スーパーマーケットでお客さんの注目を集めまくりのキョロちゃん!
 携帯のカメラを向けたら
 ポーズしてくれました♪
 ありがとうキョロちゃん!

「ありがとうゥッ!」
「がぅるるぅるぐるる~!」(←訳:キョロちゃん大好き~!)

 かわいいキョロちゃんに見守られて、
 では皆さま、穏やかな休日を!


  
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ことば、プリズム!

2013-02-22 23:24:31 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 きょうはァ、にゃんこのひィ、だそうでス!」
「がるる!ぐるるるるがるるる~??」(←訳:虎です!クマの日とトラの日は~??)

 こんにちは、ネーさです。
 今日2月22日はニャンコの日♪
 色々な『○○の日』があるようですが、
 はたして本日の読書タイムで御紹介する一冊にぴったりの記念日はあるのでしょうか?
 さあ、こちらを、どうぞ~!

  



 
             ―― とっさの方言 ――



 著者は小路幸也さん、大崎善生さん他、小説家さん、落語家さん、漫画家さん、タレントさんの皆さん、
 2012年8月に発行されました。
 全部で74編の、《方言》にまつわる思い出話、考察、言語論が収録されている《言葉》の御本です。

 方言――
 TV電波が全国を網羅するようになった現代では、
 だいぶ土地ごとの方言は減ったとも言われておりますが……。

「むふふゥ♪
 そうかなッ??」
「ぐるるるがるる~!」(←訳:そうでもないよ~!)

 そうね、
 てっきり、これは全国で使われている言葉なんだろうなぁと思ったら、
 他所では、
 ええっ?なにそれ?
 どういう意味ですか?
 ってことになったりして、
 自分のローカル度を再認識するのよね。

 “言葉のプロ”である小説家さんも、また然り。

 御本の第一話、
 トップバッターを務めている小路幸也さんは、
 北海道の言葉についてこんな風に語っています。

   《北海道弁》ってものはないらしい。
   いや、地域ごとの言葉遣いはあるのだけれど、
   何せ北海道は広いので。

 同じ道内や県内に住んでいる場合でも、
 ちょっと馴染みのない町村へ行くと、
 耳慣れない表現に出会って、はぁっ??と、びっくり!

「ふむふむゥ、せまいィようでェ~」
「がるるるぐる!」(←訳:広いんだ日本!)

 東北弁、ことに我が故郷、山形の方言はモテる!
 という深町秋生さん。

 こどもは親からでなく周囲の環境から言語を学ぶ、
 という木地雅映子さん。

 大垣(美濃)の方言でイチオシはこれだ!
 『ござる』!
 ぜひ『ござる』を流行らせたい!という中村航さん。

「ござるゥ??」
「ぐるるがる!」(←訳:いいなそれ!)

 北は北海道から南は九州・沖縄、
 海外版の方言まで。
 人間のいるところ、
 方言のタネは尽きませんね♪

 どの執筆者さんのお話も楽しく、
 予想外の場面でひょっこり飛び出す方言に
 ポカンとしてしまう方々の驚き顔が目に浮かぶのですが、
 とりわけ笑ってしまったのが、
 山梨県出身の辻村深月さん著の『くじら』なる御話。

 辻村さんは『くじら』のような三文字の言葉のアクセントについて
 山梨式の発音がある、と指摘しています。
 けれど、その文章の中で判明するのが、
 山梨には
 『キャン・ユー・スピーク甲州弁?』
 なる御本が存在する、んですって!

「ふあァッ??」
「がるる~!」(←訳:甲州弁~!)

 愉快でユニークで、
 ゆる~くてユーモラスな《方言》の世界を、
 ぎゅぎゅっと煮詰めた貴重な一冊!
 活字マニアさん、
 《言葉》好きさんに、ぜひのおすすめです~!

 あ、多摩弁に言い直しますと、

「よんじゃおゥッ!」
「ぐるぐるるる!」(←訳:読んだるべえ!)


 
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山の彼方(あなた)の、銀の声。

2013-02-21 23:12:02 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 はながァ、むずむずゥ!」
「がるる!ぐるがるがるっ!」(←訳:虎です!目がシバシバっ!)

 こんにちは、ネーさですハクションっ!
 ええ、もう、さっそく花粉症の前哨戦に引っかかってしまったようです。
 この花粉たちは何処から来たのかというと、
 関東平野を囲む山々が源、でしょうね。
 本日は、緑深い関東のお山についての一冊を御紹介いたしますよ。
 こちらを、どうぞ~!

  



 
              ―― オオカミの護符 ――



 著者は小倉美惠子(おぐら・みえこ)さん、2011年12月に発行されました。
 2012年の読書シーンで話題を呼んだこの御本ですが、
 御本に先駆けて公開された著者・小倉さんプロデュースによる映画作品
 『オオカミの護符――里びと山びとのあわいに』(2008)は
 文化庁映画賞文化記録映画優秀賞受賞、地球環境映画祭アース・ビジョン賞を受賞するなど、
 映像マニアさんの間でも評判になりましたね♪

「おおかみィ!」
「ぐるるる?」(←訳:狼の神さま?)

 御本の表紙に大きく掲げられた
 或る『護符』。

 神奈川県川崎市の土橋(つちはし)にある、
 著者・小倉さんの生家の土蔵には、
 この御札が貼られていました。

 
 《武蔵國 大口真神 御嶽山》と記された護符には、
 黒い獣が描かれています。
 小倉さんのお祖父さまが、
 親しみをこめ、
 『おイヌさま』と呼んでいたその護符は
 海に近い川崎から遠く離れた、
 奥多摩の山上の神社のものでした。

「おやまのォ、うえッ!」
「がるるるるぐるがるる!」(←訳:何十キロも離れてるよ!)

 何十キロも、いえ、昔風にいうと、何里も、ですね。
 そんなに遠い神社の護符が、
 なぜ我が家にあるのかしら?

 すっかり住宅地になってしまったけれど、
 以前は畑がひろがっていた土橋の歴史を辿り、取材しながら、
 小倉さんは、
 “おイヌさまの来た道”に惹かれてゆきます。

 茫漠たる原野と湿地が広がっていた江戸以前、
 昔日の関東全域の幻が
 『おイヌさま』の向こうに見え隠れする道――

「おおかみがァ、おやまにィ~」
「ぐるぐるるがる!」(←訳:暮らしてた時代!)

 偶然なのですが、
 前々回の記事で御紹介しました『愛の山田うどん』にも
 おイヌさまの護符が登場しているんですよ♪
 『山田うどん』ではお店を護る神さまとして、
 土橋の小倉家では『お百姓の神さま』として、
 おイヌさまは尊崇されているのです。

「いまもォ、おふだはァ、だいにんきィ!」
「がるぐるるがるるるぐるがるるる!」(←訳:護符の中にオオカミは生きてます!)

 多摩の『御嶽山』は『みたけさん』と読みます。
 おイヌさまを祀る神社の正確な名は、
 『武州金峰山御嶽蔵王権現(ぶしゅうきんぶせんみたけざおうごんげん)』。
 護符にある『大口真神』は、『おおくちまがみ』。

 この御本は、
 当初、『大口真神』の読み方も知らなかった小倉さんが、
 一歩一歩、確実に、
 おイヌさまのお山へ登りつめてゆく素晴しいノンフィクション作品です。

 
 一方、フィクション作品で
 壮絶なほどに美しい御嶽山の《異界》が描かれているのは、
 浅田次郎さん著『あやし うらめし あな かなし』。

 
 活字マニアの皆さま、
 できれば両方の御本を併せ読んでみてくださいね。
 おイヌさまの世界が、
 ちょっと昔の日本の姿が、
 より鮮明に見えてきますよ~!

「おおかみィ、どこかにィ、いないィかなッ?」
「ぐるるがるる~!」(←訳:いるといいな~!)
 



 
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風邪後は、ペコる♪

2013-02-20 23:00:12 | 美味
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 わほゥ! ありがたやッ!」
「がるる!ぐるぐる!」(←訳:虎です!嬉しいね!)

 こんにちは、ネーさです。
 さあ、今日はおやつタ~イム!
 いえ、回復途上おやつタイム、と申し上げるべきでしょうか。

 巷では風邪が流行っているようですが、
 ハヤリものに弱い私ネーさ、
 ガッチリ風邪菌にノックアウトされちゃったのです。

「なのでェ、おみまいィ、いただきましたッ♪」
「ぐるるるがるぐる!」(←訳:美味しい御見舞い!)

 はい!
 ようやく峠も越えた回復期!
 美味しいものを美味しい!と感じるチカラも湧いてきましたよ♪
 長く続く寒さにもう疲れたわ~…という御方も、
 私たちと一緒に、こちらを、どうぞ~!

  

 『不二家』さんの(たぶん)新作!
 《クリーム生どら》!

「ぺこちゃんだァ~♪」
「がるるがるぐるる~!」(←訳:お顔が捺してある~!)

  

 お次はロングセラーなペコちゃん!

  

 同じく『不二家』さんの、
 《ペコちゃんのほっぺ》!

 画像の中央下はチョコクリーム、
 画像右下はいちごミルク味のクリーム、
 そして――

  

「ひなまつりィ、でスよゥ!」
「ぐるるがるぐぅる!」(←訳:お雛様ペコちゃん!)

  

「テディちゃ、ちょこあじィ、すきでス!」
「がるがるぐるるるる~!」(←訳:どの味も美味しいよ~!)
「うむッ!
 ぜぇんぶゥ~おすすめッ♪」

 今年の風邪は複雑で、
 喉が腫れるひと、
 気管支がゼイゼイしたり、
 発熱するひと、
 胃腸をやられちゃうひと、と
 患者さんによって症状さまざま、であるようです。
 皆さま、気を付けてくださいね!
 混雑する場所へお出掛けするときは、
 マスクを忘れずに~!

「うがいィもッ!」
「ぐるるがっる~!」(←訳:お手々も洗って~!)

 そうそう、スギ花粉にも警戒を!

「やつらがァ、きたァッ!」
「がる~っ!」(←訳:ひえ~っ!)

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~ 或る《うどん愛》のものがたり ~

2013-02-19 23:13:45 | ブックス
「こんにちわァ、テディちゃでス!
 もふふゥ!
 さむいィときにはァ~!」
「がるる!ぐっるるるがるぐるるる!」(←訳:虎です!あったかいもの食べよう!)

 こんにちは、ネーさです。
 まぁた天気が崩れてしまって、寒いよぅ~凍えるよぅ~と御嘆きの貴方へ!
 そんな貴方のために本日の読書タイムでは、
 尊く、また温もりある一冊を御紹介いたしましょう!
 こちらを、どうぞ~!

  



 
              ―― 愛の山田うどん ――



 著者は北尾トロさん、えのきどいちろう さん、2012年11月に発行されました。
 『廻ってくれ、俺の頭上で!!』と日本語副題が、
 『Toro Kitao & Ichiro Enokido “AI no YAMADA UDON”』と英題名が付されています。
 湯気ほかほか、熱々のドキュメンタリー!ですよ~♪

「むふゥ! おうどんッ♪」
「ぐるるがるがる~!」(←訳:冬にはいいよね~!)

 そうね、
 寒~い冬……だけじゃなく、一年を通じて食卓の主役となる『うどん』。
 温かいうどん、冷たいうどん、
 色々と手を加え、副菜を添えたうどん――

 著者の北尾さん、えのきどさんには、
 うどんに関する特別な思い出がありました。

   高校や予備校、大学生だった時代、
   或るうどんのお店に足繁く通ったよなぁ……。
   お店の名前は『山田うどん』……。

「せいしゅんのォ、きおくゥ!」
「がるがるぐるる!」(←訳:思い出の味だね!)

 青春に結びつく懐かしい味は、
 その懐かしさゆえに、
 大人になってしまったいま、
 なんとなく足が遠のいてしまった味、でもありました。
 社会人となった北尾さん・えのきどさん、
 ともに“あの味”を忘れかけていたのですが。

 縁は異なもの。

 ふとした会話から、
 御二方の目は啓(ひら)かれました。

   『山田うどん』!
   え? なに? えのきどさん知ってるの『山田うどん』を?!?
   もちろん知ってるよ!
   北尾さんこそ知ってるんだ『山田うどん』をー!

「だいはッけんッ、でス~♪」
「ぐるるるがるがるる!」(←訳:同好の士見つけたり!)

 そうとなれば御二方、
 突っ走らずにおられましょうか。
 青春の味、
 記憶に残るメニュー、
 流行りの讃岐うどんとは違うボクらのうどんが、ここにある!

 あらためて、知ろう!調べよう!

「もとむゥ!
 やまだうどんあいこうかッ!」
「がるるるるぐるがるるる!」(←訳:語り合おう山田うどんを!)

 『山田うどん』さんの歴史、
 創業者・山田家の人びと、
 そして
 『山田うどん』といえばあのマーク――
 御本の表紙にも描かれていますね、
 黄色と赤のちょい派手めな、
 《かかし》くん!

 関東ローカルなお話だなぁと呆れずに、
 何かしら《青春の味》に思い当る御方は
 ぜひ一読してみてくださいな♪
 食べたくなりますよ~あったかいおうどんを!

「さがしてェみてねッ、やまだうどんッ!」
「がるるぐるるがっるるる!」(←訳:かかしくんが待ってるよ!)



 

 
 
コメント
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