テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

♪2020 新春特別企画 《高名な依頼人たち》 その2!

2019-12-31 23:17:59 | ♪ 2020!新春特別企画 ♪
 あと数時間で、新年到来。
 さあ、2020新春特別企画の、その2!は――

 気の早いクマたちが
 カウントダウンを始めようとしている広場の隅で、
 名探偵テディちゃムズと仲間たちは、
 辺りを見回します。

 と、そこへ。
 暗がりから忍び寄る一つの影が?

 なっ、何者でしょう??

  

「マイクマフト臨時局長!」
「おうっ!」
「西部方面より報告です。
 痕跡、なし!」
「了解。全員、指示あるまで待機じゃ!」

 音もなく路地に消えてゆく影を見送り、
 名探偵テディちゃムズの兄、
 マイクマフト氏は説明します。

「良くない報せだぞい。
 情報局の精鋭たちをもってしても、
 全く、どこにも、見つけられん……。

 いったい、小麦粉はどこへ消えたんじゃい!!」

  

「みんなァ、こまッてるんだッ!」
「もうそろそろ~…」
「ぐるがる!」(←訳:限界だよ!)

 名探偵テディちゃムズ、
 ユキノジョン・H・ワトソン博士、
 虎くんも、口々に申します。

 ええ、実は、そうなのでした。

 ロンドン市と周辺の地区は、現在、
 極度の《小麦粉不足》状態に陥っているのです。

 はぁ?小麦粉ぉ?
 ぷぷっ!くすくす!
 多くの人はそんな風に嘲笑うかもしれませんが。

「たかがァこむぎことォ、わらうなかれッ!」

 はい、探偵テディちゃムズに慢心なし!。
 
  

 小麦粉がなければ、
 ローストビーフの付け合わせの
 ヨークシャープディングも、
 皆が大好きな甘酸っぱいアップルパイも、
 ロールパンも作れません。
 ビスケットもクッキーも、
 焼きたくたって、焼けません。

「いや、いちばん打撃を受けているのは
 観光産業じゃよ!」

 嘆かわしげに、マイクマフト氏は首を振ります。

 そう、英国のお料理はおいしくないわぁ~なんて
 言われっちゃったりすることもありますが、
 朝食と、ティータイムは別ですよね♫

 たっぷりのお茶に、
 ベーコンエッグとベイクドビーンズ。
 そして、
 カリっと焼いたトーストに、
 黄金色のバターと、
 お好みでジャムも塗って。

 午後のティータイムには、
 きゅうりのサンドイッチと、
 クリームを盛ったスコーン。
 スポンジケーキやクランペット。

 どれもこれも、
 レシピの主役は小麦粉、と言っていい料理&お菓子です。

 特に、外国クマ観光客さんたちに大評判なのは、
 ハチミツとバターをふんだんに絡めた
 クマリッツホテルの
 スペシャル蜂蜜ブレックファスト!
 でしたのに……。

「クマリッツの支配人は泣いとったぞ!
 否! 他のクマたちもだ!」

 クマリッツホテルのティールームは、
 小麦粉不足のため休業。
 その他の、ロンドンの飲食施設――
 レストランもカフェも屋台も、
 もちろん一般の市民たちも、
 小麦粉不足で悲鳴を上げています。
 
 そこで、マイクマフト氏は立ち上がったのでした。

 省庁・官庁のトップたちの多くは、
 クリスマス~新年の休暇に入ってしまって、
 ロンドンを留守にしています。
 残されたほんの少数の役人たちを、
 縦割り行政も
 横のつながりもなんのその、
 縄張りを超越して大号令をかけられるのは、
 “政府そのもの”と仇名される
 マイクマフト氏にのみ可能な
 離れ技なのです。

「商務省、
 外務省、
 食品管理局にロンドン交通局、
 全ての部署のデータを集めた。
 
 ここからは、
 テディちゃムズよ、
 探偵の仕事だ!
 
 小麦粉の所在を、突き止めよ!」

「うんッ! まかせてッ!」

 あらららら、
 ずいぶん気軽に請け合ってしまいましたけど。

 ならば、
 見せていただきましょう、
 名探偵の辣腕ぶりを!



 ~ その3!に(たぶん)続く! ~

  
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♪ 2020 新春特別企画 《高名な依頼人たち》 その1!

2019-12-30 23:09:31 | ♪ 2020!新春特別企画 ♪
 ゴォ~ン、ゴォ~ン……
 鐘が鳴ります、鐘が鳴る、
 2019年の暮れを告げる鐘の音が
 ロンドンの空を渡ってゆきます。

 さあ、今年もまたまたやってまいりました、
 新春特別企画!
 毎度のごとく、
 霧けぶるベーカー街221Bに響くのは、
 ヴァイオリンの調べ……だけではなく。

  

「むゥ~んッ!」
「うむむ~!」
「がるる~!」

 なにやら小難しい顔をして、
 う~むう~むと唸っているのは、
 名探偵テディちゃムズ、
 シロクマのユキノジョン・H・ワトソン博士、
 彼らの友人の虎くんです。

 おや、おかしいですね?
 部屋は適度に暖房が効いて、
 グラスには上等な赤ワイン、
 お皿にはローストビーフの大きな塊り、
 ポテトは熱々で湯気を立てていますし、
 ティーワゴンには紅茶とコーヒーも準備され、
 お花まで飾られている食卓は、
 平和そのもの。

 ドタバタと駆け込んでくる依頼人もいない、
 静かな大晦日の晩餐の、
 どこが不満なんでしょう?
 
  

「やぱりィ、たりないィ!」
「全然足りないよ!」
「ぐるるる~!」(←訳:足りない~!)

 足りない? はて?
 
「ぱいィがァ、ないィ~!」
「プディングがないよ!」
「がるるぐる~!」(←訳:パンもない~!)

 あら、そういえば。
 テーブルに並ぶたくさんの御馳走の中に、
 ありませんね?

 ローストビーフには付きものの、
 ヨークシャープディングが。
 パイ皮を使ったお料理も。
 パンの類も、
 まったく見当たりませんよ?

 なるほど、
 つまり足りないのは――
 おやっ?

「おおいっ!
 テディちゃムズ!」

  

 階段をドタバタと、
 いえ、ドドドドっと駆け上がってきたのは、
 名探偵テディちゃムズの兄、
 マイクマフト氏です。

 どうしたことでしょう、
 いつもでしたら、
 自宅→職場(お役所)→ディオゲネスクラブ→自宅、
 という、
 最小エリア内の最短距離移動しかしないマイクマフト氏が、
 自らベーカー街にやって来、
 ましてや2段飛ばしで階段を昇ってくるとは……!

「出たぞよ、テディちゃムズ!
 依頼人たちから、
 ゴーサインが出たわい!」

「うんッ!
 それをォ、まッてたんだよゥ!」

 居心地の良い椅子から、
 冷え切った空気の戸外へ、
 厚手のコートを身にまとい、
 鹿射帽も目深に、
 名探偵テディちゃムズは
 仲間たちとともに飛び出してゆきます。
 
 いったい、依頼人たちとは?
 “足りないもの”の謎とは?
 テディちゃムズたちの行く先は?


 
  ~その2!に(たぶん)続く!~

 
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2019年の《BEST BOOK》を探せ!【その5】

2019-12-29 23:06:56 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 じゃじゃじゃじゃァ~んッ!」
「がるる!ぐぅるぅるぅ~る!」(←訳:虎です!じゃじゃじゃ~ん!)

 こんにちは、ネーさです。
 はい、やってまいりました、
 1年間の《BEST BOOK》を探す年末恒例のスペシャル企画も、
 本日はとうとう第5回目の総合編!
 2019年、最も私たちの読書欲を刺激した作品は……
 ↓こちらで~す♪♫ 

  

 
   ―― 大英自然史博物館 珍鳥標本盗難事件 ――

 
 著者はカーク・ウォレス・ジョンソンさん、
 『――なぜ美しい羽は狙われたのか』と副題にありますように、
 英国の博物館から盗み出された鳥の標本の行方を、
 著者・ジョンソンさんが追跡するノンフィクション作品です。

「びっくりィのォ、れんぞくゥだッたでスゥ!」
「ぐるるがるるぐるる!」(←訳:まさかこんなことが!)

 2009年6月。
 およそ300羽もの鳥の標本が、
 忽然と消えてしまいました。

 いったいどこへ?
 誰がそんなことを?
 何のために?

 科学史にその名を刻む博物学者さんたち、
 富豪収集家さんの奇矯な一生、
 標本を戦火から守ろうと奮闘した館員さんたち。
 かたや、
 人類の宝ともいうべき収蔵品を盗み出し、
 まんまと売り払って、
 高笑いする犯人。

 世界中にネットが普及した現代特有の犯罪とは、
 悪意とは、
 罪とは?

 そしてまた、
 思いつく限りの手段を用い、
 盗まれた鳥たちの痕跡を辿るこの御本は、
 著者・ジョンソンさんの
 《心の旅路》を記したドキュメントでもあります。

 過酷な軍務を終え、
 戦地から母国アメリカに戻ってきたジョンソンさんが、
 いかにして“ふつうの暮らし”を
 引き戻し、取り戻してゆくか……。

「てにィあせェ、にぎるのでス!」
「がるぐるるるるぅ!」(←訳:応援したくなるぅ!)

 著者・ジョンソンさんに幸あれと祈りつつ、
 さあ、では、
 2019年の《BEST BOOK》探索のオオトリは、
 ↓こちらのコミックエッセイ~!!
 
  


   ―― よちよち文藝部 世界文學篇 ――


 文藝春秋社1階のサロンを港に、
 《よちよち文藝部》の部長・久世番子さんが乗り出すのは、
 はてもなき“文學”の海。

 名前しか知らない文豪さん、
 聞いたことはあるけど読んだことの無い名作の荒波を、
 全速前進で正面突破!
 
 2012年刊の近代日本文學篇に続き、
 この世界文學篇では、
 デュマさん、カフカさん、
 ダンテさん、ドストエフスキーさんたちと
 がっぷり四つに組み合います!

「がんばッてェ、ばんこさんッ!」
「ぐるがる~!」(←訳:面舵一杯~!)

 知る愉しみ。
 発見する楽しみ。
 そして、何よりも、
 読む喜び。

 《読書》が与えてくれる最高の時間を、
 皆さまも、ぜひ~♪




「ふゥ~…やりきッたでス!」
「がるるぐるるがる~…」(←訳:これで新年が来る~…)

 ここで、あらためまして、
 相も変わらずヘンテコな読書雑談に
 1年間お付き合いくださった活字マニアの皆さまに
 御礼申し上げます。
 ありがとうございました!
 
 ……で、次回からは、
 こちらも年末年始恒例の
 スペシャルヘンテコ企画が始まっちゃうかも??
 おヒマでしたら、
 遊びに来てくださいね~♪ 
 
 
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2019年の《BEST BOOK》を探せ!【その4】

2019-12-28 22:31:27 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 きょうもォ~しゅッぱつゥしんこうゥ!」
「がるる!ぐるるが~る!」(←訳:虎です!4回目で~す!)

 こんにちは、ネーさです。
 はい、2019年の《BEST BOOK》を探す
 年末のスペシャルな読書タイムも
 第4回目となりました。
 前回のテーマは海外作品の《BEST!》でしたが、
 今回は国内作品の《BEST!》を、
 さあ、どうぞ~♪

  


      ―― ころべばいいのに ――


 今年もやはり大活躍&大評判!
 絵本作家として、
 挿絵や装丁の分野でも活字マニア諸氏にはお馴染みの、
 ヨシタケシンスケさん!
 『ころべばいいのに』というネガティブな題名とは裏腹に
 内容はポジティブでラブリー!
 2019年刊行の作品では『わたしのわごむはわたさない』
 『なんだろうなんだろう』もおすすめですよ。

「いつもォ、わらッちゃうゥのでス!」
「ぐるがるる~!」(←訳:斬新だよね~!)

 斬新といえば、
 ↓こちらの連作も!

  


    ―― 今昔百鬼拾遺シリーズ ――

 
 京極夏彦さんの《百鬼夜行》シリーズに新たな展開あり!
 女学生・呉美由紀さんと
 『稀譚月報』記者・中尊寺敦子さんのコンビが、
 『鬼』『河童』『天狗』の3部作で
 世を震撼させる難事件に堂々と立ち向かいます。

「はくしゅゥかッさいィ!」
「がるるぐるっるる!」(←訳:見事な捌きっぷり!)

 エンタなミステリに続いては、
 科学の世界の謎も!

  


   ―― なぜか生きのこったへんな動物 ――

 
 今泉忠明さん監修による、
 チビっ子のための動物図鑑……いえ、早合点は禁物です!
 大人が読んでこそ解る
 “へんな動物”たちのヘンな生き方!
 私ネーさ、いまだに
 《ハダカデバネズミ》ショックから立ち直れていません……

 同じサイズのネズミより10倍も長生き!
 およそ28年の寿命のうち、
 23年間は若いまま!
 ガンにならない!
 空気(酸素)がなくても18分は生きていられる!
 それがハダカデバネズミ!

「しんじられないィでス!」
「ぐるがるぐるる!」(←訳:でも事実なんだ!)

 科学ノンフィクション好きな御方は、
 一読してみてくださいね。

 そして、
 ↓こちらの御本にも科学の謎が!

  


     ―― 小説 ブラック・ジャック ――


 生命とは何なのか、
 人間とは、医術とは――
 手塚治虫さんの原作をベースに、
 著者・瀬名秀明さんが織り上げた新ブラック・ジャックさんは、
 現代=21世紀の先端医療技術の世界と、
 すんなりと、違和感なく溶け込みます。
 ピノコちゃんファンの方々にも、
 ぜひ読んでいただきたい意欲作ですよ。

「わきやくさんがァ、すごいんでス!」
「がるるるぐるるる!」(←訳:仕掛けもいろいろ!)

 仕掛けに満ちた物語というなら、
 今回の〆となる↓こちらの御本も!

  

 
      ―― 夢見る帝国図書館 ――


 “主人公は図書館”――
 中島京子さんが描き出す《書物の国》のドラマは、
 すべての活字マニアさんの胸を打ち、
 涙を誘うことでしょう……
 上野のお山の、博物館、噴水、公園の風景が目に浮かぶ、
 表紙の装丁まで含め、
 隅々まで美しい一冊を、未読の御方は、ぜひ!

「……いよいよォ!」
「ぐる!」(←訳:次は!)

 ええ、次回の【その5】は、
 2019年《BEST BOOK》探しの総合編となります。
 BEST中のBESTって、いったい……?!?
 お楽しみに~♪
 
 
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2019年の《BEST BOOK》を探せ!【その3】

2019-12-27 22:27:27 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 どんどんッ~ちかづいてェきまスゥ!」
「がるる!ぐるるるるるるがる!」(←訳:虎です!カウントダウン迫る!)

 こんにちは、ネーさです。
 今日27日が仕事納め、という御方も、
 いえ年末年始も仕事です!という御方も、
 さあ、2019年の《BEST BOOK》探索に
 しばしお付き合いくださいな♪
 第3回目となる本日は、
 海外作品の《BEST!》を、
 さあ、どうぞ~♫
 
  


 ―― コ・イ・ヌール 美しきダイヤモンドの血塗られた歴史 ――


 著者ウィリアム・ダルリンプルさんは、
 “世界で最も有名”なダイヤモンド《コ・イ・ヌール》の、
 分かっているようで分かっていない経歴を
 驚異の粘りで追及、分析し、
 ダイヤモンドの、というよりは、
 宝石に魅入られた人々の歴史を掘り起こしました。
 御本に収録されている図版資料も、
 一見以上の価値あり!ですよ。

「のろいィのォ、だいやもんどッ!」
「ぐる~っるがるる!」(←訳:じわ~っと怖いぞ!)

 そして、こちらも!
 
  


   ―― いやいやながらルパンを生み出した作家 ――


 ジャック・ドゥルワールさんによるこの御本は、
 『モーリス・ルブラン伝』と副題が付されているように、
 怪盗《アルセーヌ・ルパン》シリーズの著者ルブランさんの
 生涯を描く伝記作品!
 《ルパン》の父の、真の顔は、
 真の想いは……?
 
「ふくざつゥ、なのでス!」
「がるるるぐる!」(←訳:父ゆえの苦悩!)

 では、フランスつながり?で、
 こちらのミステリ作品も!
 
  

 
     ―― パリ警視庁迷宮捜査班 ――

 
 著者のソフィー・エナフさんは
 フランスでとても人気の高いミステリ作家さんです。
 とはいえ、
 作風は《ルパン》シリーズのルブランさんとは異なり、
 本気の警察小説!

「でもォ、しゅじんこうゥはァ~」
「ぐるるるるがる!」(←訳:はみ出し者揃い!)

 日本でいうなら、
 ドラマ『相棒』のような遊撃特装部隊の大活躍、
 パリ大好き♪な旅マニアさんにもおすすめです。

 と、ミステリつながりで
 海外作品ジャンルのトリを飾るのは、
 ↓こちら!

  


      ―― 償いの雪が降る ――


 米国の作家アレン・エスケンスさんによるこの御本は、
 刊行されたのが2018年の12月だったため
 (年末ギリギリで書評が間に合わない!)、
 2018年度の多くの書評ランキングから外れてしまう、
 という、悲しい状況に陥りました……が、
 あらためて、いま!
 ミステリ好きな活字マニアさんにおすすめしたい一冊です。
 これぞ英米系ミステリの鑑!
 未読の御方は、ぜひぜひ、
 手に取ってみてくださいね。

「よんでェ、くいィなしィ!」
「がるぐるるぅ!」(←訳:絶品ですよぅ!)

 とり急ぎ駆け抜けた海外作品ジャンルから、
 明日の【その4】では、
 国内作品の《BEST BOOK》探しに挑みます。
 お楽しみに~♫
 

  
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2019年の《BEST BOOK》を探せ!【その2】

2019-12-26 22:38:15 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 ふァいッ! きょうもォ、さがしまスゥ!」
「がるる!ぐるるがるるるる~♫」(←訳:虎です!どれにしようかな~♫)

 こんにちは、ネーさです。
 年の瀬の読書タイム恒例の、
 《BEST BOOK》探し!
 前回記事ではアートのジャンルから
 2019年の《BEST!》を選出しました。
 そして第2回目の本日は、
 コミックのジャンルの《BEST BOOK》を
 さあ、どうぞ~♪

  


     ―― ポーの一族 ユニコーン ――

 
 もはや説明の必要はありませんよね。
 萩尾望都さん著《ポーの一族》シリーズ最新刊です。
 ただもうひたすら続巻が待ち遠しい、
 21世紀の新たな《ポー》!
 未読の御方は、ぜひ!

「うむむゥ! つぎィはッ?」
「ぐるるが~る!」(←訳:こちらで~す!)

  
  


     ―― 夜廻り猫 6 特装版 ――


 深谷かほるさん著《夜廻り猫》シリーズの最新刊は、
 カラー短編『夜廻り猫の雑貨店』が同封されている
 特装版がおすすめです!
 
「こよいもォ、どこかにィ~」
「がるぐる!」(←訳:涙の匂い!)

 そして、次は――

  


     ―― ダンジョン飯 8巻 ――


 九井諒子さん著《ダンジョン飯》シリーズ、
 今年もガンバりました!
 でも、食材たちに逆襲されて、
 ダンジョン探索はこの先どこへ漂流するんでしょう?

「わきゃんないィでス!」
「ぐるるがるる!」(←訳:先読み不可能!)

 先読みが困難なのは、
 ↓こちらも同じ?

  

 
      ―― ケルン市警オド 4 ――


 青池保子さん著《ケルン市警オド》シリーズは、
 中世ドイツの文化・風習・法律に驚かされる
 少女漫画界の超異色作!
 歴史好きさんは必読ですよ♪

「ぶたいはァ、ちゅうせいィだけどォ!」
「がるぐるるるがるぐるるる!」(←訳:本格ミステリでもあります!)

 では、いよいよ!
 コミックジャンルのイチ押し作品を発表しちゃいましょう!

  


     ―― 銀の匙 Silver Spoon ――


 先ごろ『週刊サンデー』誌上で
 最終話が公開された荒川弘さん著『銀の匙 Silver Spoon』、
 人気の酪農青春グラフィティの15巻は
 2020年2月発売予定ですが、
 ああ、できるならもっと長く
 このキャラさんたちとお付き合いしたかった……
 もっともっと大笑いさせてほしかったわ……!

「おわッちゃッたなんてェ~!」
「ぐるるるる~!」(←訳:悲しいよう~!)

 上記の傑作に加えて、
 今年ブレイクを果たした『鬼滅の刃』、
 2020年の展開はどうなっちゃうのかしら?
 目が離せません!
 それに、もう1作品!
 私ネーさが注目しておりますのは
 『空挺ドラゴンズ』のアニメ化!
 あのマニアックなコミックがアニメになるとは、
 もう嬉しくって~♪

「らいねんもォ~!」
「がるぐるっるるがるるる!」(←訳:新作コミックに期待です!)

 まだまだお喋りしたいところを、
 ググッと堪え、
 明日に続く【その3】では
 海外作品の《BEST BOOK》を探しますよ。
 お楽しみに~♪




 
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2019年の《BEST BOOK》を探せ!【その1】

2019-12-25 21:48:23 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 さんたさんッ、おつかれェさまァなのでス!」
「がるる!ぐっるるがるるる!」(←訳:虎です!ゆっくり休んでね!)

 こんにちは、ネーさです。
 東へ西へ南へ北へ、と
 トナカイくんたちと一緒に世界中を激走したサンタさん、
 お疲れさま&ありがとう~!
 そして、サンタさんの橇が
 北極のガレージに滑り込むのを見届けたら、
 はい! 毎年末恒例の
 《BEST BOOKを探せ!》企画が始動いたしましたよ。
 第1日目の本日は、
 アートジャンルの《BEST BOOK》を、
 さあ、どうぞ~♪
 
  

 まずは、こちらの、
 東京の国立近代美術館で開催されました
 《高畑勲 展》の公式図録から!

  


        ―― 高畑勲 展 ――


「たかはたァさァ~んッ!」
「ぐるるるるぅるる!」(←訳:思い出しちゃうよ!)

  

 日本のアニメーションを追求し創造した
 映像作家・高畑勲さんの比類なき功績……
 展覧会を観ていない方々にも、
 高畑さんの緻密なお仕事ぶりが伝わるに違いない
 内容超充実な一冊です。
 ドラマ『なつぞら』ファンの方々も、ぜひ!

「そしてェ~」
「がるぐるる!」(←訳:次はこちら!)

  


         ―― CIRCUS ――


 ヒグチユウコさんの画集『CIRCUS』は、
 世田谷文学館での
 《ヒグチユウコ展 CIRCUS》の
 公式図録でもあります。

 一般の書店さんで販売されている『CIRCUS』と、
 展覧会場限定《CIRCUS》では
 内容がやや異なりますが、
 ↑上の画像は展覧会会場限定版です。

「どちらもォ、すてきィ~のでスゥ!」
「ぐるるるるがる!」(←訳:それぞれの良さ!)

  

 展覧会《CIRCUS》は、
 2020年も日本の各地を巡業します。
 次回は2月1日から、
 高知県の高知県立文学館にて。
 ヒグチさんのファンの方々は、
 ぜひお出掛けして、
 展覧会限定の『CIRCUS』を
 手に取ってみてくださいね。

 以上、今年も独断と趣味嗜好で選出する
 拙ブログの《BEST BOOK》アート編でした。
 明日の【その2】では、
 コミックの《BEST BOOK》を探しますよ。
 お楽しみに~♫ 



  
   では、ここでクリスマスのスペシャル?なオマケ画像も!
   
   私たちの大々好物!
   神奈川県の『葉山マーロウ』さんから
   クリスマス仕様のプリンが到着しました!
   
   「すとろべりィ~!」
   「がぅるるる!」(←訳:ショコラ味!)
   硝子のビーカーに描かれたイラストも
   クリスマス限定バージョンになっています。
   『マーロウ』さんでは、
   バレンタインや桜の時季にも
   期間限定のプリンがお店に並びます。
   プリン好きな御方は『マーロウ』さんのHPを
   覗いてみてくださいな。


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~ Happy Holidays ~

2019-12-24 21:10:25 | おまつり

   ♪HO~♫HO~♪HO~♩

  

   WE WISH A MERRY CHRISTMAS~♪

  

   WE~♪

  

   WISH~♫

  

   A~♩

  

   MERRY~♪

  

   CHRISTMAS~♫

  

   WE WISH A MERRY CHRISTMAS~♪

  

   AND A HAPPY NEW YEAR~♩

  

   ♪♫~ HAPPY HOLIDAYS~ ♪♫

   
   皆さま、すてきなHOLIDAYSを。


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~ 祝祭は、なおも続く ~

2019-12-23 22:22:21 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 ほわわァ~♪ いちごォ~♫」
「がるる!ぐるるーる!」(←訳:虎です!生クリーム!)

 こんにちは、ネーさです。
 デパ地下や駅ビルのフードフロアが
 すっかりクリスマスケーキ売り場になっていますね。
 真っ赤なイチゴと真っ白なクリーム、
 チョコレートの甘い香りに、
 全種類買い占めたいわ!とニヤつきながら、
 さあ、本日の読書タイムは、
 こちらの御本を、どうぞ~!
 
  


 
        ―― 祝祭と予感 ――



 著者は恩田陸(おんだ・りく)さん、2019年10月に発行されました。
 第156回直木賞と第14回本屋大賞を受賞し、
 映画化もされたベストセラー『蜜蜂と遠雷』(2016年刊)の
 スピンオフ短編集です。

「ぴあののォ、こんくゥーるゥ!」
「ぐっるるがるぐっるる!」(←訳:すっごいお話だったよ!)

 3年ごとに開催される芳ヶ江国際ピアノコンクール。

 このコンクールを制した者は
 世界最高峰のS国際ピアノコンクールで優勝する――

 若きピアニストの卵さんたちが
 そんな噂をちらとでも聞いてしまったら、
 どんな気持ちになるでしょう。

 狭き門と知りつつも、挑む?
 ただのウワサでしょ、と笑う?

「わらいィませんッ!」
「がるぐるるる~!」(←訳:挑戦あるのみ~!)

 そうよね、
 じっとしてはいられないわよね!

 そうして、『蜜蜂と遠雷』では
 芳ヶ江国際ピアノコンクールの予選から本選まで、
 優勝者が決定するまでの
 息詰まるような“挑戦の日々”が描かれました。

 優勝者さんに、
 入賞者さんに、
 会場のホールが割れんばかりの拍手と
 お祝いの言葉を送って、
 物語は……

 さて、その後、どうなったのかしら?

「こたえはァ~…」
「ぐるる!」(←訳:ここに!)

 『蜜蜂と遠雷』を彩った音楽家さんたちの、
 また別のエピソードとして
 この御本に収録されているのは、

 『祝祭と掃苔(そうたい)』
 『獅子と芍薬(しゃくやく)』
 『袈裟と鞦韆(ブランコ)』
 『竪琴と葦笛』
 『鈴蘭と階段』
 『伝説と予感』

 の短編6作品です。

 どの作品も
 『蜜蜂と遠雷』を読んだ方々にとっては、
 うきうきさせられたり、
 ギョっとさせられたり、
 感慨深く思われるでしょうが、
 私ネーさのおすすめは、
 『袈裟と鞦韆』!

「けんじィさんッ、なのでス!」
「がるるぐるる!」(←訳:二人のケンジ!)

 芳ヶ江国際ピアノコンクールの課題曲
 《春と修羅》。

 『袈裟と鞦韆』では、
 課題曲《春と修羅》誕生の経緯が、
 宮沢賢治さんへのオマージュとともに
 悠然と語られています。

 短いお話ではありますが、
 この『袈裟と鞦韆』を読んでみれば……

「もういちどォ、よみかえしィたくなりまス!」
「ぐるるがるる!」(←訳:蜜蜂と遠雷を!)

 『蜜蜂と遠雷』ファンの方々、
 映画観たよ!という御方は必読の
 スピンオフ以上のスピンオフ、
 年末年始休みに、ぜひ♪

 そして、
 『蜜蜂と遠雷』未読の方々は、
 せっかくの冬休みなんですもの、
 『蜜蜂と遠雷』、
 それに『祝祭と予感』を
 一挙に読破するぞ!という
 壮大な読書計画にトライしみてくださいね~♫


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― 絹にみる夢 ― 

2019-12-22 22:42:32 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 はやいィぞォ、りすゥ~!」
「がるる!ぐるるるる~!」(←訳:虎です!おめでとう~!)

 こんにちは、ネーさです。
 第64回有馬記念の優勝馬はリスグラシュー!
 一度も馬券を買ったことのない私ネーさですが、
 2019年を締めくくる豪華なレースを
 楽しくTV観戦いたしました♪
 リスグラシュー陣営の皆さまに拍手を送りつつ、
 さあ、読書タイムです。
 本日は、こちらの御本を、どうぞ~!

  



       ―― 着物憑き ――



 著者は加門七海(かもん・ななみ)さん、
 2019年11月に発行されました。
 はて、ここの収められている11の“おはなし”は、
 ノンフィクショナルなエッセイ作品なのか、
 それともフィクションなのか……?

「げんじつゥとォ、まぼろしィ……?」
「ぐるるるがる!」(←訳:混線模様かも!)

 《怪》を描いては第一人者!な著者・加門さんは、
 着物――和装に関する知識でも
 第一人者、と言っても大げさではないでしょう。

 加門さんが描く《怪》の世界は、
 現代ばかりではありません。
 昔むかしの《怪》を物語るなら、
 どうしたって、
 着物や日本文化について無知ではいられず。

 ただ、
 着物の世界を描くことと、
 普段から着物で行動している、ということは、
 また別、ですよね。

「ついついィ、おようふくゥ!」
「がるぐるる!」(←訳:便利だしね!)

 決して着物嫌いではない、
 むしろ着物大好きな加門さんですが、
 敢えて。

 そう、敢えて。

 着物と距離を置くようにしていました。

「なぜェかというとォ~…」
「ぐるるがる!」(←訳:そこは迷宮!)

 入ったが最後、
 出てこられなくなる迷宮。

 いえ、
 出ようなどと思わなくなってしまう、
 深い深い迷宮。

 けれども、
 或る出来事をきっかけに、
 加門さんはその底知れぬ領域に
 踏み込む羽目になりました。

「ちいさくてェ、おおきいィ!」
「がるるるぐっるる!」(←訳:不思議なきっかけ!)

 御本冒頭の一編
 『帯留(おびどめ)』。

 5月の夕暮れ、
 長閑な下町の道を歩くうち、
 《私》の視界に入ったのは
 古い時計屋さんでした。

 この手のお店は、
 時計屋の看板を上げながら、
 貴金属も一緒に扱っているものだけど、
 さて今は……と、
 ウインドウを覗いてみれば。

「むゥ??」
「ぐっるる?」(←訳:黒っぽい?)

 時計のメタリックな輝き、
 宝飾品の煌めきは、そこにはなく。

 小さな黒い物体が、ある……?

「はてなッ?」
「がるぐぅる?」(←訳:これなぁに?)

 《私》はすぐに見抜きます。

 『四分一(しぶいち)』と呼ばれる
 銀と銅の合金で作られた工芸品だと。

 さらに眼を近付けて見てみれば、
 その細密な工芸品には
 紐を通す金具がついている。

 帯留か。

 声には出さず呟いた《私》は、
 店内へ。

 この時もう、
 《私》の心は決まっていたのでした。

 手の届く値段なら、
 持って帰りたい――

「ひゃあッ!」
「ぐるる!」(←訳:瞬速だ!)

 《私》がこのお店から持って帰ったのは、
 いえ、連れ帰ったというべきかもしれませんが、
 ひとつの帯留。

 この帯留にぴったり合うのは、
 どんな帯だろう?
 どんな色、どんな織りの着物だろう?
 
 そして、
 この帯留にふさわしい着こなしとは?
 
「かんがえェはじめるとォ~」
「がるるぐるる!」(←訳:きりがないね!)

 空回りしていた“着物好き”が、
 本格的に回り始めて、
 《私》は想います。

   着物は選ぶものではない。

   着物が、人を選ぶのだ。

「あッといまにィ、きものォだいすきィ!」
「ぐるがるるるるる!」(←訳:もう止められない!)

 振袖に、
 足袋に、
 糸に、
 文様に、
 《私》が見取る景色とは。

 着物好きな御方はもちろん、
 歴史いな活字マニアさんの心も
 ぐっとつかんではなさない
 加門さんの《着物語り》、
 時代考証好きな方々にもおすすめですよ。
 冬休みの読書リストに
 ぜひ、加えてみてくださいね~♫



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