テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

非常時にも、おやつにも。

2007-08-31 22:31:21 | 美味
「ネーさ、おやつでスか、これェ?」

 おやつのお菓子ではありません、テディちゃ。
 近頃、防災用の製品が色々と売られていますね。
 これは我家の非常時の食糧の一つとして買い求めた物です。
 
「ひじょうしょく、でスね」

 ホントは、保健機能食品、栄養機能食品という物だそうです。
 でも、栄養が豊富で、保存がきいて、
 何より肝心なのは、

「かんじィん、なのはァ?」

 お味が良いのです。

「おいし、ってこと、でスか」

 メープル風味がとても美味なのです。
 他のお味のものも試してみましたが、今のところ、これがベスト。
 ネーさのお薦めでございます。 

 もちろん、お忙しい時の食事代わりにもよろしいですし、
 おやつにしても大いにけっこう。
 カリポリ、ポリリンと齧りながら、
 ヘルメット姿のキョロちゃんが描かれた
 《防災のしおり》を熟読。
 用意すべき防災品をチェックしましょう。
 カリ、ポリ、カリポリ。

「ネーさァ、
 たべちゃったらァ、だいじなひじょうしょく、なくなっちゃうでスゥ」

 ふむ、食糧を重点的に追加補充する必要あり、ですね。

 

 

 
 
 
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日本のシラノ、顎十郎捕物帳。

2007-08-31 13:44:58 | ブックス
 昨日は『青年のための読書クラブ』御紹介の中で、
 シラノを引き合いに出しました。
 では本日は、日本のシラノ・ド・ベルジュラックを御紹介しましょう。


        ―― 顎十郎捕物帳 ――


 著者は久生十蘭さん、
 第一作が発表されたのは昭和14年(1939)のことでした。

「ネーさ、このひとォ、あごがァ――」

 しッ、テディちゃ、その先を言ってはなりません。
 顎なんて、本人の前で口にしたら、えらいことになっちゃいます。

「ひええェ~」

 異相のひと――
 それが、本邦のシラノ氏でございます。
 仙波阿古十郎という本名があるのですが、何しろ、そのぅ……

 顎が長い。

 (ああ、言っちゃいました)
 しかし、諸葛孔明の顔は長かったと文中に出てくるように、
 阿古十郎さんの場合も異相は叡智のしるしです。
 でも、面と向かって『顎』と呼ぶのは危険です。
 御本人、心の底では気にしているらしく、
 たちまち鍔が、ちゃりんと鳴ります。
 そうです、阿古十郎さん、結構な使い手。
 剣士さんです。
 そんなところも、シラノと似ています。

 顎……阿古十郎さんが活躍したのは、江戸も後半の時代。
 スター同心不在の北町奉行所で大奮闘?
 いえいえ、とんでもない。
 阿古さんは、単細胞の熱血漢ではないのですね。
 やたらジコチュー、おっと失礼、あくまで悠然と。
 毎日昼寝ばっかりしているようです。

「うわァ、おぶぎょうさまにィ、おこられるでスよゥ」

 それが、怒られません。
 やる時はやるのです。
 全24話、頭脳は冴え渡ります。
 異相のひとの才知をは留まるところを知りません。

 画像はネーさ所蔵の、創元推理文庫《久生十蘭集》です。
 この御本には、『顎十郎捕物帳』をはじめ、
 傑作と言われる『湖畔』、ユニークな『平賀源内捕物帳』など、
 久生十蘭さんの代表作が収録されています。
 入門には、便利でお得な一冊です。
 
 顎……阿古十郎さんをまだ御存じないかたがた、
 涼しさを増す初秋の夜に、いかがでしょう。

「つるのおはなし、テディちゃはすき、でスよ!」

 はい。『丹頂の鶴』、
 世にも稀なる御前吟味合戦、必読の楽しさです!
 

 
 
 
 
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天使さま捜索……衝撃の事実!?

2007-08-30 22:28:36 | えんぜる
「ネーさァ、ネーさァ、たいへんでスよゥ」

 どうしたの、テディちゃ?
 さっきまで、あと一枚ィ、とかブツブツ言って
 どんより落ち込んでいたじゃありませんか。

「だいにゅーす、なのでスよゥ♪ ろうほう、なのでスよゥ♪」

 朗報? ……なにやら厭な予感がするけど。

「ちょこぼる、でス! しめきり、でス!」

 チョコボールの、黄金のキョロちゃん缶の締め切りのこと?
 そうなのよね、
 とうとう、8月31日の期限がすぐそこに迫ってますが……。

「それが、ちがうのでス!
 しめきりはァ、
 07、じゃなくてェ、08だったのでスゥ!」

 ……08?

「ここをォ、よ~く、みるでス!」

 チョコボールの箱の裏側、ですか?
 えーと、『発売40周年企画 黄金のキョロ缶 当たるクエッ』、
 『07年7月~08年8月 08年8月31日消印有効』……ん?
 ん? ん?

「ね? 08、でス!」

 08年8月末、って……2008年の8月?
 それって、来年の8月ってこと?
 ええ~ッ?!?!
 だ、だって、8月っていうから、てっきり、てっきり
 今年の、07年の8月だとばかりーッ!!

「かんちがい、だったでスね」

 …………。

「みおとし、してたでスよ」

 ……ショックで、言葉もありません……。

「でも、よかったのでスよ。
 これで、ゆっくり、えんぜるさがし、できまスね。
 あといちまい♪でスよ、ネーさ」

 ……………。

「テディちゃ、がんばろーッとォ♪」

 …………………。
 
 
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読書ランドのメビウスなミステリ。

2007-08-30 14:22:56 | ブックス
 読書好きならば、ちょっと見過ごせない題名の御本、ですね。
 はい、本日ご紹介いたしますのは、


        ―― 青年のための読書クラブ ――


 著者は桜庭一樹さん、’07年6月刊の新刊です。
 連作短編の形式で、収められているのは五つの物語。
 でも、舞台が共通していますから、一つの長編とも考えられます。

「がくえんもの、なのでスか、ネーさ」

 うーん、そこが難しいのですよ、テディちゃ。
 東京は山手の、歴史有るお嬢様学校が舞台……いいえ、
 この学園こそが主人公であるようです。
 長くこの世に在る物は、百年を経れば付喪神に変ずる、のだとすれば、
 『聖マリアナ学園』は、付喪神の一歩手前。
 そんな学校内での御話ですからね、
 甘味ばかりか、苦味がひとふり、渋味もふたふり、
 スパイスが効いています。

 しかし、気難しそうな外見も、実は仮面なのかも知れません。

「えェ~? どしてでスか」

 可憐な装丁の単行本を、
 文庫版にし、表紙をイラストもしくは漫画風にします。
 題字のフォントも派手に、原色で印刷し、
 さあ、出来た御本をライトノベルのコーナーに置いてみれば……

 はい、完璧に、少女小説、ではありませんか?

 いえ、逆も言えますね。
 新書版にして、抽象画と特徴あるカバーをかければ……

 ハヤカワポケミス、になることでしょう、きっと。

「わゥ。かめれおん、みたい、でスゥ」

 万華鏡のような、この物語。
 それぞれの章が名作へのオマージュであり
 (あるいはパロディでもあり?)、
 学園の読書クラブに伝えられる秘密のクラブ誌でもあります。
 クラブ誌の執筆者は、みんな愛すべきクセ者。
 
 《読書》という行為に何らかの思い入れを持つ者は、
 ほろ苦さを感じつつも、
 うんうんそうだよなぁと頷きながら、存分に楽しめることでしょう。
 笑っちゃう隠し味も、そこここに。
 
 シラノをモチーフにした第一章、
 ポーかJ・D・カーを思わせる第二章が、素敵でした。
 もっと読みたい!といったら、贅沢でしょうか。
 『聖マリアナ』は女子校でしたから、
 『聖マルコ』を舞台の男子校バージョンが待機中、
 だったらいいのになあ……。

「てれびどらま、みたいでスよ、ネーさ」

 それもいいですね、映像化に期待しましょう!
 
 
 

 
 
 
 

 
 
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天使さま捜索……かつてない危機!!

2007-08-29 22:22:32 | えんぜる
       (――映画の予告編風に――)


            《特報!!!》


         いま明かされる驚愕の実写!
          世界中が待望?の超大作!!


       『 シルバーエンジェル クエスト 』

  
  !!銀のエンゼルを探し求めるテディちゃの、壮絶な旅!!
 ――主演・テディちゃ 共演・テディちゃ 助演・テディちゃ――
   はたしてテディちゃは銀のエンゼルの国へ辿り着けるのか?
      悪の手先〈フツーのクチバシ〉が乱舞する!
      謎の合言葉《あといちまい…》の真実とは?
     ネーさはついに問屋さんへ箱買いに走るのか?!

             近日公開!!

            絶賛買い物中!!

            迫る〆切り!!

            成果や如何に!!

    
     !!『 シルバーエンジェル クエスト 』!!

  
    
     (BGMは、地球防衛軍ぽく、わんだばだばだ~♪で)
     





 
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武闘派おにいさん、ライトノベルは好きですか。

2007-08-29 13:38:53 | ブックス
 写真集、推理小説、画集、スイーツ本に旅ガイド、コミック、ときて……
 そうだ! ライトノベル!
 所謂ライトノベルについては今まで書いてなかった、と気付きました。
 はい、本日の御紹介はこちらです!


       ―― グランドマスター! ――


 著者は樹川さとみさん、’07年6月刊の新刊です。

「ネーさ、らいとのべるも、よむのでスか」

 ネーさは何だって読むのです、テディちゃ。
 この分野に詳しいとは言えませんが、
 好きな作家さんの新作が出たと聞くと本屋さんへ走ります♪
 樹川さんは特に、贔屓しまくりたい作家さんなのです。

「でもォ、ひょうし、おっかない、おにーさん、でスよ?」

 本当に怖いかどうかは、シリーズ第一作ですからね
 まだ断言は出来ません。

 いつとも知れぬ時代の、何処とも知れぬ大陸の某帝国、
 さる聖職者集団に属する主人公さん。
 表紙画にありますように、無骨な武闘派さんです。
 武闘派なのに聖職者?
 いえ、書き間違いではありません。
 実はこれ、ここ地球でも、長い歴史を有する職業なのですね。
 かつての、十字軍の騎士団しかり、比叡山の僧兵しかり。
 枚挙に暇がない、のです。
 そんな武闘派おにいさん、
 とんでもない騒動に巻き込まれてしまいました。
 《総長》と呼ばれる聖職者集団のトップに、
 まったくもって予想外の人事が……!
 そして、呼び出されたおにいさんが
 拝命せざるを得なかった新しい地位、とは?
 
 かなしいかな、
 泣く子も黙る武闘派であれど、上級職ではないおにいさんに、
 拒否権はありません。

「わきャ。かわいそうでスゥ」

 読んでいない御方のために、これ以上は控えましょう。
 愉しめること請け合いの物語ですから、
 ぜひとも手に取ってみて下さい。
 
 『十二国』シリーズの新作どうなっちゃってるのかなあ、
 『マ王』も最近は刊行のペースがあいてるし、寂しいなあ、
 と思っているそこのあなた!
 一緒に武闘派おにいさんの次作を待とうではありませんか♪

「つづき、はやくでるといいでスね」

 
 
 
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どうせなら美人画の切手で♪

2007-08-28 22:11:36 | その他
 以前、なにこれッ?というような切手をネタにしましたが、
 ご安心下さい、
 今日は、やっとマトモな新作切手ちゃんを発見したので、御報告♪

「ネーさ、これ、うきよえ、でスね」

 そうです、テディちゃ。
 《東京版ふるさと切手 江戸名所と粋の浮世絵》ですよ。
 歌川広重、喜多川歌麿、東洲斎写楽の、計10作が80円切手に。

「ネーさの、ごひいきはァ、たぶゥんン……」

 言うまでもござんせん♪
 歌麿さんの美人画は良いですねえ。
 この眉!
 結った髪の曲線!
 神技のバランスです!

「ネーさ、ほんとに、めんくいィ~」

 
 
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前世をたぐる、ふしぎの旅路。

2007-08-28 13:22:18 | ブックス
 先日取り上げました中山庸子さんの著書『イケメン美術館』にて、
 この御本のことを知りました。
 さっそく御紹介いたしましょう!


       ―― デジデリオ 前世への冒険 ――


 著者は森下典子さん、’95年に単行本が刊行されています。

「ぜ、ぜんせ、ッて……びびるでスよぅ、ネーさ」

 いえ、テディちゃ、これはスピリチュアルな輪廻転生譚などとは
 同一に語れない御本です。
 たまたま、著者の森下さんは、
 『あなたの前世はデジデリオというルネサンスの彫刻家さんよ』、
 そう言われたところから出発したものの……。
 
 それからが大変です。
 歴史に埋もれた謎の彫刻家さんを探す道程は、
 長大な美術史の隙間に光を当てる苦難の旅でもありました。
 失われた名画の行方を突き止める探索にも等しい、
 とても真摯な行脚です。
 
 同時に、厳しく己れを試す、
 まるで、巡礼行のようでもあるのです。

「そなのでスか……」

 ルネサンスというのは、厄介です。
 天才がドッと輩出した時代でしたが、
 何しろその数が多過ぎて、
 レオナルドやミケランジェロら超天才の生涯はそこそこ知られていても、
 他の面々は曖昧な概略が伝えられるだけ。
 それを承知で、デジデリオという名、それだけを頼りに
 森下さんが乗り出した大冒険。

 読むうち、惹かれます。
 手に汗握って、応援したくなります。
 行っちゃえ行っちゃえ、イタリアへ! フィレンツェへ!

「ネーさ、むせきにん、でスよゥ」
  
 前世とは、あるのか?
 得体の知れぬ卜占を、信じてよいのか?
 畏れ、疑いつつ、迷いつつも、熱情抑えがたく、
 森下さん(と読者)は進みます。
 
 緊迫感に満ちた、イタリアでの様々な出来事は、
 ここに書くとネタばらしになってしまいそうです。
 森下さんがどのような結論にたどりついたのか――
 それは、御自身の目で、どうぞ。

 ただ、
 これは後悔のない旅であったと、
 それだけは言ってもいいでしょうか……。

「いってよかったたび、なのでスね」

 画像は私の読んだ集英社文庫版ですが、
 現在は新装版が、知恵の森文庫から刊行されています。
 知恵の森文庫版の方が、
 図版や写真も掲載されていて嬉しいですね。

 前世を信じても信じられなくても、
 ぜひ! ご一読を!
 



 
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天使さま捜索……神頼み?

2007-08-27 22:01:10 | えんぜる
「ネーさ、あかい、おざぶとん、しいてる、こちらはァ?」

 エンゼル探しが暗礁に乗り上げている今、
 神頼みも必要かと思いまして、おいでいただきました。

 こちらはビリケンさん!
 大阪は通天閣にお住まいの、福の神さま(のミニチュアさん)です!
 願いをこめながら、足の裏を撫でる、のだそうですよ。

「わあォ♪」

 ビリケンの神さま、
 どうか銀のエンゼルさまと会えますように。

「あえますようにィ!
 おねがいでスゥ!」

 
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がんばれポチ!がんばれチビ!の本。

2007-08-27 13:10:26 | ブックス
 日本犬の専門誌というのがあるのですね(知らなかった……)、
 誌名が『Shi-Ba』、シーバというのだそうです。
 その雑誌の中の人気コーナー『しばせん』、すなわち
 犬をテーマに詠まれた川柳の御本が、本日ご紹介いたします、こちら。


       ―― 犬川柳  ニッポンの犬ごころ編 ―― 


 ’04年12月、タツミムックよりの発行です。
 愛嬌のある和犬くんたちの写真が多くて、
 なんとも楽しいですね。
 おや、どうしたの、テディちゃ、ムクレ顔して。

「ネーさ、あのでスね、
 くまはァ、いぬとォ、あんまりなかよしではない、のでスゥ」

 そうでした。野生の熊狩りには犬がつきもの、でしたね。
 でも、御本ですから、写真ですから、
 生きた猟犬が飛び出して来るなんてことありませんから、
 安心ですよ。

「ほんとにィ、そうかなァ……」

 大丈夫!
 掲載されているのは、逞しい猟犬とはちょっぴり違う、
 のどかなお顔の犬くんたち。
 殆どは、柴犬くん、でしょうか。
 いいですね、血統書付き洋犬でないところが、とても良いです♪
 
 白状しますと、私は大のチワワ好き。
 いつかチワワを、飼ってみたいのです。
 出来れば黒色の、短い毛の仔がいいなあ……。
 とは思うものの、
 日本人にとって柴犬くんたちは特別な存在です。
 もしも或る日、柴くんたちが地球から消えてしまったら……
 どんなに、どんなに寂しく感じることか。
 あの丸い顔。
 巻いた尻尾。
 薄茶色のボディ。
 自転車に併走して散歩する姿を見かけると、ついにやり。
 うんうん、頑張ってね、と言いたくなります。

「ふん、だァ。ひいき、でスよゥ!」

 茶色も、黒色もいいな。
 『麻呂』風の眉毛がある仔もいいな。

「ぶゥ、ぶゥー」

 喜怒哀楽を綴る川柳はもちろん愉快、
 数々のお写真も痛快。
 犬好きさん、堪能なさって下さい、この一冊。

 猫好きさんには、『猫川柳』も出ているらしいので、
 ぜひそちらを。

「ぷんぷン、テディせんりゅうも、つくるのでスよ!」

 
 
 
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