テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 張扇が、鳴る、唸る、涙する ~

2024-07-31 22:03:33 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 ううッ、えぐぐッ、ぐすんッ、ざんねんすぎるゥ~!」

「がるる!ぐるるっるるる!」(←訳:虎です!惜しかったよね!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 《パリ オリンピック》バスケ男子の対フランス戦、

 ジャイアントキリングまであと一歩でした……(涙々…)

 選手さんたちに心からの労いの拍手を送ったら、

 さあ、気持ちをチェンジ!の読書タイムですよ。

 本日は、こちらのコミック作品を、どうぞ~♪

  

 

 

           ―― ひらばのひと 5 ――

 

 

 著者は久世番子(くぜ・ばんこ)さん、

 講談監修は神田伯山さん、

 2024年7月に発行されました。

 

「せんたろうゥくんッ、まッてたでスよゥ!」

「ぐるがるぐるっる~!」(←訳:前座さん頑張って~!)

 

 講談――

 ここ数年、神田伯山さんの登場に煽られるようにして、

 人気が高まってきた《古典芸能》ですね。

 

 主人公の泉太郎(せんたろう)くんは、

 高校時代に講談を知ったことを機に、

 この世界に入りました。

 まだまだ若手の、『前座』さんです。

 

 そして、お若い『前座』であるだけに、

 泉太郎くん、知りたくて堪らないんです。

 

 昔の、講談が大人気で、活気があった頃のことを。

 多くの名講談師を育てたという、

 伝説の講釈場(こうしゃくば)

 『音羽亭(おとわてい)』が無くなってしまった理由を。

 

「うむむゥ、いよいよォあかされるゥ~!」

「がるるるぐる!」(←訳:音羽亭の物語!)

 

 講談にかかわる人びとの、

 それぞれが胸に抱く情熱、情愛、

 無念や哀惜までもがぐいっと刻まれた御話の山場は、

 《張扇供養(はりせんくよう)》。

 

 一年の終わりに、講釈師が使う重要な道具

 《張扇(はりせん)》に、

 感謝して、お焚き上げする――

 江戸の香りを残す、

 風情ある年末の行事ですね。

 

「おふどうさまッ!」

「ぐるるがるるるぐっるるる!」(←訳:薬研堀不動院でやってます!)

 

 音羽亭の物語とともに、

 この5巻で強い印象を残すのは、

 というか、圧巻の読後感で

 私たち読み手の背筋を震え上がらせるのは、

 第19話『畔倉重四郎(あぜくら・じゅうしろう)』。

 

 或る日、

 新しい前座見習いさんがやってきました。

 さわやか笑顔のイケメン!

 ということで、

 真打ちのお師匠さんたち、泉太郎くんたちも

 大歓迎……してないわね?

 

「むむむゥ、なにかがァ~…」

「がるぐる!」(←訳:ヘンだよ!)

 

 笑顔の一枚下に、何があるのか――

 

 ヒトという生きものの凄味を

 ずしんと突きつける傑作は、

 全活字マニアさん必読です。

 夏休みの読書リストに、

 ぜひ、加えてくださいね~♪

 

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~ ゆるゆる 滋賀旅 ~

2024-07-30 22:03:03 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 ひゃほうゥ! めでたきィ~ひょうしょうだいィ!」

「がるる!ぐるるがる~!」(←訳:虎です!大拍手だよ~!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 《パリオリンピック》の総合馬術で日本がメダル獲得……!

 バロン西とウラヌス号を想いつつ、

 現代の名騎手さん名馬さんに拍手を送ったあとは、

 さあ、読書タイムですよ。

 本日は、こちらの月刊誌を、どうぞ~♪

  

 

 

         ―― SAVVY 2024年 9月号 ――

 

 

 現在発売中の月刊誌『SAVVY(サヴィ)』9月号は、

 はい! 見たまんま!

 『滋賀』と大特集しています。

 

「みずうみィからァ、すずしィ~かぜッ!」

「ぐっるるるるる~!」(←訳:行ってみたいね~!)

 

 私ネーさ、残念ながら

 滋賀県へ旅したことはないのですが、

 いいなぁ、いつか行ってみたい……と願いつつ

 本文6~7ページの滋賀MAPに見入ってみれば、

 おお、竹生島がありますね♫

 山と森に囲まれたMIHO MUSEUMも良いし、

 彦根のお城や、

 昔日の栄華が偲ばれる安土城址も、

 戦国時代マニアさんの心をくすぐります。

 

 そして、ごく最近、

 新たな《名所》が滋賀エリアに誕生しました!

 

「えッ? どこどこッ?」

「がるる??」(←訳:新名所??)

 

 活字マニア諸氏はよく御存知のことでしょう、

 宮島未奈さん著

 『成瀬は天下を取りにいく』

 『成瀬は信じた道をいく』、

 ベストセラーとなっている↑この2作品には

 大津を中心とする滋賀の町や風物が描かれています。

 

 本文18~19ページには、

 『おいでよ、成瀬がいる(かもしれない)街へ』

 と題して、

 著者・宮島さんへのインタビュー記事が掲載されていますよ。

 

「あはァ! なるせさんッ、だいにんきィ!」

「ぐるるるがるるる!」(←訳:パワフルだもんね!)

 

 あまりに人気が出てしまって、

 影響力も大きくなってしまったため、

 ちょっぴり複雑な心境であることを窺わせつつも、

 宮島さんの《大津愛》が感じられるインタビューは、

 ほのぼのと温かい……。

 

 いまや、大津の周辺で

 聖地巡礼をする《成瀬》シリーズファンの方々も

 多いのだそうです。

 とりわけ、ベストスポットになっているのは、

 観光船『ミシガン』。

 

「ふねのォ、たびィ~?」

「がるるぐるぐる!」(←訳:それも素敵です!)

 

 琵琶湖をぐるりと囲む町々の、

 見どころ、美味しいもの、

 ユニークな雑貨店さんや、

 近江鉄道の可愛い車両。

 

 関西旅好きな方々に、

 歴史名所を巡る旅が好きな御方にも

 おすすめの『SAVVY 9月号』、

 ぜひ、書店さんの雑誌コーナーで探してみてくださいね~♪

 

 

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~ 《色》に歴史あり? ~

2024-07-29 22:03:08 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 ふわァ~…しずかァなのでスゥ!」

「がるる!ぐぅっるがるるぐる?」(←訳:虎です!ちょっと幻想的かも?)

 

 こんにちは、ネーさです。

 気温が高過ぎて、人通りのない住宅街……

 レイ・ブラッドベリさんの著作を実体験しているかのようですね。

 私たちはSF世界の中に生きているのかしらと自問しつつ、

 さあ、本日の読書タイムは、こちらの御本を、どうぞ~♪

  

 

 

            ―― 中国の色彩 ――

 

 

 著者は紅糖美学(ホンタンメイシュエ)さん、

 原著は2019年に、日本語版は2024年4月に発行されました。

 原著英語題名は『CNINESE TRADITIONAL COLOR MATCHING BOOK』、

 『自然と暮らしに溶け込む伝統色』と日本語副題が付されています。

 

 書店さんのアート本コーナーへ行くと、

 さまざまな《色の辞典》が並んでいますよね。

 色の名前、ヨーロッパの色、

 ファッション(アパレル)で用いられる色の名、

 広告デザインのための配色事典などなど、

 もう数えきれないほど。

 

「これはァ、ちゅうごくゥ!」

「ぐるるがるるるる?」(←訳:日本と近いのかな?)

 

 遠くて近い、海の向こうの国で

 連綿と愛されてきた色たち。

 はたして、日本の色彩と共通するものはあるのか――

 

 ええ、私ネーさもそう想像しながら

 手に取ってページを捲ってみれば、

 お? これは……

 《似て異なる》?

 

「にてるけどォ、ちがうゥ?」

「がるるるぐる!」(←訳:不思議な感じ!)

 

 例えば、

 『ビースゥー』と読む『碧色』は、

 透き通った緑色で、清らかで澄んだ水の色を指す、

 とあって、

 蓮(ハス)の葉の写真が添えられています。

 目に心地よい、美しい色ですが、

 日本で『碧色』というと、

 たぶんもう少しブルーがかっているような?

 

 その一方で、

 これは分かる!日本と同じだわ!

 いやワールドワイドなのかも!

 という色もあって、楽しくなっちゃいますね。

 

 『瑠璃藍』は『ルーリーラン』と読む色で、

 ラピスラズリの色のブルー。

 日本でも古くから『瑠璃色(るりいろ)』と呼ぶ、

 あのブルーです。

 ヨーロッパでは近年まで、ラピスラズリの石を砕いて

 絵の具にしていたくらいですから、

 世界で共通認識できる青色、と言えましょうか。

 

「かいせつぶんッ、おもしろいィでス!」

「ぐるるるがるるぐるるる!」(←訳:色ごとに意味があるんだ!)

 

 色の名の由来、歴史の他にも、

 配色イメージ、

 中国伝統配色の五色観(五色の概念)、

 伝統配色の口伝、

 二十四節気の各節気を象徴する色、

 漢代から清代まで

 時代ごとの衣服デザインと配色、

 と、この御本には

 《中国の色彩》に関する豊富な資料が収録されています。

 

 いま大人気の、

 中華ファンタジー作品好きな活字マニアさんに、

 浅田次郎さんの『蒼穹の昴』愛読者さんにも

 おすすめの色彩事典ですよ。

 歴史大河ロマンを愉しむ気分で、

 ぜひ、一読してみてくださいね~♪

 

 

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~ 図巻で、にっこり ~

2024-07-28 22:03:27 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 うむゥ! なんというゥ~うたごえッ!」

「がるる!ぐるがるぐるる!」(←訳:虎です!一曲入魂でした!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 《パリオリンピック》開会式のダイジェストを拝見して、

 最も感銘を受けたのは……『愛の讃歌』を歌う

 セリーヌ・ディオンさんと、エッフェル塔の光。

 あらためて、選手さんたちに幸運あれ!と願いつつ、

 さあ、本日の読書タイムは、こちらの御本を、どうぞ~♪

  

 

 

           ―― 戯画図巻の世界 ――

 

 

 編者は斎藤真麻理(さいとう・まおり)さん、

 2024年3月に発行されました。

 『競う神仏、遊ぶ賢人』と副題が付されています。

 

 『戯画』……と耳にして

 私たちが真っ先に思い浮かべるのは、

 『鳥獣戯画』でありましょうが――

 

「ふァいッ! だいしきィ~でス!」

「ぐるるるがる~!」(←訳:ボクらの国宝~!)

 

 『鳥獣戯画』こと『鳥獣人物戯画絵巻』は

 平安時代に描かれました

 (制作年は巻によって異なるものと推定されています)。

 

 一方、時代は平安からず~~っと下って、

 江戸時代の前期――17世紀。

 

 狩野派の絵師さんたちもまた、

 『戯画図巻(ぎがずかん)』に挑んだのでした。

 

 この御本では、

 

 狩野昌運さん筆『異代同戯図』

 狩野為信さん筆『戯画図巻』

 伝狩野探幽さん筆『戯画図巻』

 

 を軸として、

 江戸『戯画図巻』の世界を紹介してゆきます。

 

「わあッ! からふるゥ!」

「がるぐる~!」(←訳:色がある~!)

 

 ええ、そうなんです、

 狩野派『戯画図巻』と平安『鳥獣戯画』の

 最大の違いは、色彩。

 モノクロームの『鳥獣戯画』に対して、

 『戯画図巻』は入念に彩色されているんです。

 

 しかも、お金持ち?の狩野派の絵師さんたちは

 高価な絵の具を惜しみなく使ったのでしょうか、

 松の緑は青々と、

 衣の赤は鮮やかに冴え、

 『鳥獣戯画』の墨色とは

 大きく趣きが違っています。

 

「でもォ~…くすくすッ!」

「ぐるるがる?」(←訳:笑いは同じ?)

 

 『鳥獣戯画』は有名な作品でしたから、

 絵師さんたちはその内容をよく知っていたと思われ、

 『戯画図巻』のあちこちに

 『鳥獣戯画』のパロディ的な構図が現われます。

 

 カエルの舞楽や、

 福禄寿さんの龍釣り、

 弁慶を追いかける一寸法師、

 七福神さんたちの剣術稽古、

 鷲にさらわれる風神さま、

 阿弥陀さま主催の蹴鞠大会?

 

「にぎやかァ~でス!」

「がぅるるーぐるる~」(←訳:ファンキーだよね~)

 

 神仏さまも動物たちも

 愉しげに踊って微笑む『戯画図巻』、

 御本の後半部分には

 各巻の背景など、詳しい解説も収録されていますよ。

 

 ちょうどいま、

 札幌の北海道立近代美術館では

 『国宝 鳥獣戯画 京都 高山寺 展』

 が開催中(2024年9月1日まで)!なので、

 展覧会を鑑賞後、

 もっと戯画を見てみたいぞ!と思った御方は、

 ぜひ、この御本を手に取ってみてくださいね~♪

 

 

 

 付記:……只今確認しましたところ、

 北海道立近代美術館はエラいことになっているようです。

 7月28日正午の時点で

 入場するまでに240分待ち?

 15時の時点でもまだ240分待ち??

「ひゃあッ!」

「ぐるる~…!」(←訳:すごい~…!)

 夏休みに北海道で『鳥獣戯画』鑑賞を

 予定しているアート好きさんは、

 こまめに情報をチェックして、

 美術館へお出掛けください。

 

 

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~ 缶?の正体は ~

2024-07-27 22:03:38 | 美味

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 うッふッふッ♫ なにかがァ~きましたでスよゥ!」

「がるる!ぐるるがるぐるるる!」(←訳:虎です!見覚えある紙BAG!)

  

「わほッ!」

「ぐるっ!」

  

「わほほッ!」

「がるる~!」

  

「でたッ!」

「ぐるるるがるるぐぅるるる!」(←訳:出たけどオバケじゃないよ!)

  

「ねこッ?」

「がるる!」(←訳:ねこ缶!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 いつもなら土曜日は展覧会情報をお送りしていますが、

 またしても灼熱の天候となってしまって、

 とても外出を推奨できる状況ではありません。

 そこで代わりに、おやつタ~イム!

  

 ↑こちらは、

 『泉屋東京店』さんの

 《ねこ缶【365日クッキーがつづる幸せ】》。

 

 イラストレーターのセツサ チアキさんとコラボした

 クッキー缶なんです。

 

「にくきゅうゥ!」

「ぐぅるるがるぅ!」(←訳:ニャンコいたぁ!)

  

 実は……朝ドラ『虎に翼』で、

 『泉屋』さんのクッキーが登場したシーンを見た途端、

 んもう猛烈に食べたくなって……ネットでポチっと。

 

「ほかにもォ~あるのでスゥ!」

「がるるるぐるるるる!」(←訳:いろんなBOXや缶!)

 

 ええ、画像の『ねこ缶』の他に、

 『盲導犬応援クッキー缶』

 『盲導犬感謝祭クッキー缶』

 『赤富士アート缶』や

 伝統的なデザインのクッキー缶、

 丸型の紙BOX入りなど、

 いくつもの種類がありまして、

 目移りしちゃいます。

 

 お味はもちろん保証付き!の

 楽しくて美味しいクッキー缶は、自分用にも、

 プレゼントとしてもおすすめですよ。

 

 

 オリンピックが始まった一方、

 今週末は花火大会!

 というところも多いようですね。

 皆さま、くれぐれも熱中症に気を付けて、

 どうか穏やかな休日を♪

 

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~ 《手仕事》と旅を ~

2024-07-26 22:03:42 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 あうゥ、まよなかァ~でスかァ~…」

「がるる!ぐるるがるる1」(←訳:虎です!犯人は時差だ!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 もう間もなく《パリオリンピック》開会式が!

 ただ、時差の関係で日本時間では真夜中に……

 これが国際大会の悩みよね~と溜め息しながら、

 さあ、本日の読書タイムは、こちらの御本を、どうぞ~♪

  

 

 

         ―― 手仕事をめぐる大人旅ノート ――

 

 

 著者は堀川波(ほりかわ・なみ)さん、

 2024年5月に発行されました。

 『ヨーロッパ3週間、あたらしい旅の楽しみ方』

 と副題が付されています。

 

 絵本作家、イラストレーターとして人気の

 著者・堀川さん。

 が、実は……”もうひとつの顔“をお持ちなんです。

 それは――

 

「るぱんッ、でスかッ♫」

「ぐるがるるぐる!」(←訳:明智小五郎かも!)

 

 いいえ、大泥棒でも探偵でもありません、

 堀川さんの”もうひとつの顔“は、

 『サシコステッチ インスタグラマー』。

 

 伝統的な『刺し子』とはやや異なるデザインの

 『モダン刺し子』作家として、

 御自身の作品をインスタグラムで公開しているんです。

 

 そして、堀川さんの作品を見た毛糸屋さんから、

 うちのお店でワークショップをしませんか?

 というお誘いのメッセージをいただいて。

 

「あはァ! すてきィでス!」

「がるるぐる!」(←訳:いいねそれ!)

 

 問題は、その毛糸屋さんが、ちょっと遠いこと。

 なんたって、ロンドン、ですからねえ。

 

「だあッ!」

「ぐるぅ!」

 

 遠いけれど……お受けしよう!

 ロンドンへ行こう!

 と決心して、堀川さんの《旅のしたく》が始まりました。

 

 海外旅行は12年ぶり、

 はじめてのロンドン!と堀川さんのウキウキは高まります。

 まずパスポートの再発行手続きをして、

 スーツケースは、スニーカーは、

 衣服は、スマホは――

 

「うむゥ、やぱりィ!」

「がるるるぐるるがる~」(←訳:スマホは必需品だね~)

 

 USBの充電ケーブルと充電器、コンセント変換アダプター、

 プリペイドSIMカードに、

 海外で便利に使えるアプリ各種も、と

 万全の準備を整えたら、

 はい、ロンドンへ出発です。

 

 毛糸屋さん『LOOP(ループ)』での

 サシコステッチ ワークショップも

 和やか&楽しく完了して、

 次は待望の街歩き。

 

 そして、堀川さんの旅はさらに続きます。

 ロンドンから、

 バルト三国のリトアニア、ラトビア、エストニアと巡って、

 フィンランドのヘルシンキへ。

 

「ほくおうゥへもッ?」

「ぐるるがる!」(←訳:意外な長旅!)

 

 北欧は、いうなれば”手芸大国”。

 ラトビアで毎年6月に開催される『森の民芸市』、

 伝統製法で織られたリトアニアのリネン、

 民族衣装や手芸品を展示する

 エストニアのヘイムタリ美術館、

 フィンランド現代建築の巨匠アルヴァ・アアルトさんの

 自邸ミュージアム、と見どころは尽きません。

 

 それに

 マリメッコ本社の社員食堂に行って、

 アウトレットでお買い物も。

 

「たびのォ~きねんひんッ!」

「がるぐるる!」(←訳:大切だよね!)

 

 思い出しても心浮き立つ、

 3週間の、充実の旅。

 

 手芸好き・手仕事好きな方々にとって

 ”夢のような旅”の記録には

 カラフルなイラストが多数収録されています。

 今夏は北欧旅行を計画してます!という方々にも

 参考になること間違いなしの『旅ノート』ですよ。

 旅行記好きな活字マニアさんは、

 ぜひ、一読してみてくださいね~♪

 

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~ 静かに、耳を傾けて ~

2024-07-25 22:03:02 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 わひょッ? いつのォまにかァ??」

「がるる!ぐるがるぅ~!」(←訳:虎です!五輪開幕ぅ~!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 開会式は明日26日なれど、

 パリオリンピックの競技がもう始まっちゃいましたね。

 選手さんたちのファンタスティック!な活躍を祈りつつ、

 さあ、本日の読書タイムは、こちらの写真集を、どうぞ~♪

  

 

 

         ―― この惑星(ほし)の声を聴く ――

 

 

 著者は高砂淳二(たかさご・じゅんじ)さん、

 2024年4月に発行されました。

 『Voices of our planet』と英語題名が付されています。

 

 写真家・高砂淳二さんが撮影したのは、

 表紙になっているマダガスカルのバオバブから、

 モルディブ、コスタリカ、

 フォークランド諸島にニュージーランド、

 バハマ、カナダ、沖縄……

 世界全域というか、

 地球上ならどこでもというか、

 フットワークの軽さに息を呑みます。

 

「おッ! しろくまッ!」

「ぐるるるるる!」(←訳:カエルくんも!)

 

 高砂さんがレンズを向けるのは、

 雄大な自然の光景だけではありません。

 

 ホンジュラスの海でジャンプするイルカ、

 マダガスカルの森で樹から樹へ跳躍するキツネザル、

 コスタリカのハチドリ……と、

 さまざまな動物たちの“一瞬”が

 ページを彩っています。

 

 その中で、え?と目を疑ってしまったのは、

 セイシェルのバードアイランドで撮影したという

 シラオネッタイチョウ……!

 

「まッしろォ、でス!」

「がるるる~…!」(←訳:美々しい~…!)

 

 これはポケモンの一種なんですよ、

 と言われたら、

 ああ、なるほど、と納得してしまいそうな、

 優美な長い尾羽を持つ白い鳥。

 

 高砂さん御自身も、

 『信じられないほど美しい』

 とキャプションに記している本文120ページの

 シラオネッタイチョウ、

 鳥類好きな方々は必見ですよ。

 

「うみもォ、いいでスよゥ~♫」

「ぐるるがるる!」(←訳:この色すごい!)

 

 ハワイの海に、

 高砂さんは特別な思い入れがあるのでしょうか。

 波がこんな変化を見せてくれるとは!

 と感嘆させられるのが、

 本文28ページの、

 ハワイ・オアフ島の海の写真です。

 

 逆光で撮ったその波の色は……

 

 とても言葉に出来ません。

 いえ、言葉にしたくないというのが本音です。

 この一枚は、

 皆さま、どうか御自身の眼で!

 

「よぞらもォ、しぶいィ!」

「がるるぐるる~!」(←訳:銀河がきらり~!)

 

 地球を旅し、

 写真を撮って歩く高砂さんの耳が拾う、

 惑星の声。

 

 写真好きな活字マニアさんに

 激おすすめの一冊です。

 夏の読書タイムに、

 ぜひ、手に取ってみてくださいね~♪

 

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~ 走って走って、まだまだ走る? ~

2024-07-24 22:03:50 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 ……ごろごろッ?」

「がるる!ぐるるる~!」(←訳:虎です!ゴロゴロ~!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 巨大な雲が西の空に湧いた?と思ったら、

 あれれっという間にゲリラ豪雨が……!

 絵に描いたような”天気の急変”に呆然としたあとは、

 さあ、気持ちを鎮めて読書タイムですよ。

 本日は、こちらのコミック作品を、どうぞ~♪

  

 

 

         ―― ドッグスレッド 3 ――

 

 

 著者は野田サトル(のだ・さとる)さん、

 アイスホッケー監修は若林弘紀(わかばやし・ひろのり)さん、

 2024年7月に発行されました。

 『ゴールデンカムイ』に続いて

 北海道を主戦場とする

 アイスホッケーコミックの最新巻です。

 

「はわわァ~…はしッてまスゥ!」

「ぐるがるーるるぐっるるる!」(←訳:ほぼ全ページで走ってます!)

 

 そこは、北海道・苫小牧の、

 とある森の中。

 

 強豪として知られる

 狼之神(おいのかみ)高校のアイスホッケー部は、

 新年度に入って、今日が部活第一日目。

 1年生の入部希望者たちを迎え、

 皆なごやか~に、

 あたたか~く……

 

「なごやかァじゃないィもんッ!」

「がるるぐるるる~!」(←訳:地獄の1日目だ~!)

 

 そう、地獄。

 それでこそ狼之神。

 

 二瓶(にへい)監督の下、

 狼之神高校アイスホッケー部が目指すのは、

 青森県八戸市の鮫王(さめおう)高校に奪われた

 王座の奪還!

 今年のインターハイ決勝戦で

 歓喜の雄叫びを上げるのはオレたちだー!

 おおおー!

 

 というワケで、

 もとはフィギュアスケーターであった

 主人公の白川朗(しらかわ・ろう)くんも、

 水!水をくれ~!と訴えつつ、

 一年生の群に混じって走ってます。

 

「きそォたいりょくゥ!」

「ぐるるるがるぐる!」(←訳:走るのは基本です!)

 

 えーと、まあその、

 アイスホッケーには体力が必要、

 ってことは分かるんですけど、

 それにしても走り過ぎじゃありませんか。

 

 第2巻の後半から始まった

 ”入部初日の練習”は、

 実にこの第3巻の終盤まで止まりません。

 

 チームの主力選手さんたちさえ、

 ちょっとウンザリ顔をしているくらいですから、

 1年生の新人さんたちは、

 揃ってグッタリ……あら?

 

「あれれッ? げんきィでス!」

「がるるる!」(←訳:朗くんが!)

 

 ランニングやスクワット他を終え、

 ようやっとスケート場での

 氷上練習が開始されてみれば、

 朗くん、意外と元気で、

 厳しいメニューにも付いていっている……?

 

 フィギュアスケート界を去る際には

 ”狂犬王子”と罵倒された朗くんでしたが、

 アイスホッケーに向いている、

 適性がある、ってことなんでしょうか。

 

「たいけつゥ、まちどおしィ~でスよゥ!」

「ぐるる×がる!」(←訳:狼之神×鮫王!)

 

 インターハイ決勝までの険しい道のりを、

 朗くんは、

 新入部員の一年生さんたちは、

 はたして歩み遂せるのか。

 

 著者・野田さんの

 巧みなストーリーテリング、

 すばらしい画力には

 ただもう拍手するしかありません。

 全活字マニアの皆さま、

 ぜひ、一読してみてくださいね~♪

 

 

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~ いまも、いつでも、キラキラと ~

2024-07-23 22:03:54 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 おおォ! ようやくゥ~はッけんでスよッ!」

「がるる!ぐるがるぅ!」(←訳:虎です!新札きたぁ!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 ええ、ネーさ家にも新札がやって来てくれました♫

 北斎さんの《波》デザインの粋なこと、

 ハイクオリティなホログラムの肖像にびっくりしながら、

 さあ、本日の読書タイムは、こちらの御本を、どうぞ~♪

  

 

 

          ―― TOKYOレトロ探訪 ――

 

 

 編著はレトロイズム編集部の皆さん、

 2024年3月に発行されました。

 『~後世に残したい昭和の情景~』と副題が付されています。

 

「いつだッてェ、きらきらッ!」

「ぐるるがるる!」(←訳:人気者だよね!)

 

 古き良き昭和の文化、生活、モノ、風景など

 次世代に残したいレトロな情報を発信している

 WEBマガジン『レトロイズム』さんから、

 待望の初書籍が刊行されました。

 

 テーマはもちろん、

 昭和レトロ!

 

 21世紀の現在、

 古めかしい、と嘲笑されてもおかしくない

 20世紀の”遺産“のはずですが、

 どうしてなのか、

 令和に作られたあれやこれやよりも、

 キラキラ光ってみえるんですよね。

 

 この御本では、

 

 Chapter1『レトロカフェでまったり』

 Chapter2『昭和歌謡に浸る』

 Chapter3『レトロ建築にクギづけ』

 Chapter4『ヴィンテージに昂る』

 Chapter5『レコードとオーディオの日々』

 Chapter6『古き良き昭和の味』

 Chapter7『世界レトロ遺産』

 

 という7つの章と、

 コラム、インタビュー等で、

 さまざまな昭和の情景を取り上げてゆきます。

 

「おォ! おいしそうゥ~!」

「がるるる!ぐっるーるるーるる!」(←訳:あんみつ!クリームソーダも!)

 

 私たちにとっていちばん身近な

 昭和レトロなサムシング、といえば、

 おそらく、《食》でしょうか。

 

 茶房『古桑庵(こそうあん)』さんの

 手作りあんみつ。

 喫茶店『古城』さんの

 クリームソーダや、ホットケーキ。

 大きな機械で削り出す、

 『氷 石ばし』さんのかき氷……。

 

「たてものもォ、だいじィでス!」

「ぐるがるる!」(←訳:光の美しさ!)

 

 『旧朝香宮邸(現東京都庭園美術館)』、

 横浜の『ホテルニューグランド』、

 といった有名レトロ建築を紹介するページに挟まれ、

 本文152ページにひっそりと佇んでいるのは

 東京・神田の『学士会館』。

 

 建築家・佐野利器(さの・としかた)さんが中心となり、

 設計された格式ある建物は、

 1928年(昭和3年)に完成し、

 激動の20世紀を生き抜きました。

 しかし、

 再開発のため2024年末営業終了、

 と記されていて、不安な気持ちを抑えられません。

 

 本文164ページに掲載されている

 『山の上ホテル』も、

 2024年2月13日より当面の間休館……

 

 古い建物を維持するのは難しいと

 解ってはいても、あまりに惜しくて。

 

「どうかァ、そのままでッ!」

「がるるるるるる~!」(←訳:なくならないで~!)

 

 世界的な人気と需要を背景に

 いま復活しつつあるレコードのように、

 建築も、

 ”ものを大切にする”思いも、

 なんとか蘇ってほしい――

 読むうちに

 そう願いたくなる一冊です。

 

 巻末には、

 古い街並みを案内する

 『TOKYOレトロ散歩』のページもありますよ。

 町歩き好きな方々も、

 ぜひ、時代の波にも消されぬ

 《東京の記憶》を覗いてみてくださいね♪

 

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~ 王さまたちの絵画庫 ~

2024-07-22 22:03:47 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 ぽがちゃるさんッ、ゆうしょうゥ~!」

「がるる!ぐるるがーるる!」(←訳:虎です!ダブルツールだ!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 《ツール・ド・フランス2024》総合優勝は、

 タデイ・ポガチャルさん(国籍はスロベニア)!

 5月のジロ・デ・イタリア優勝と併せて

 ダブルツールとなる大記録ですよ。

 ポガチャルさんたち選手さんとスタッフさんに心からの拍手を送ったら、

 さあ、本日の読書タイムは、こちらの御本を、どうぞ~♪

  

 

 

    ―― イラストで読む ヨーロッパの王家の物語と絵画 ――

 

 

 著者は杉全美帆子(すぎまた・みほこ)さん、

 2024年4月に発行されました。

 『Stories of Kings』と英語題名が付されています。

 

 15~18世紀、

 欧州に君臨し、支配した《王》といえば、

 事実上、3つの王家に絞られます。

 ハプスブルク、

 テューダー、

 ブルボン。

 

 この御本では、

 3つの王家の人々が

 時代背景や美術とともに紹介&解説されていますよ。

 

「ふむふむッ、これはァ~とッてもォ」

「ぐるるるる~っるっ!」(←訳:分かりやす~いっ!)

 

 そうなんです、私ネーさも感服しました。

 16世紀頃のヨーロッパ……

 中世は終わったし、

 イタリア半島から生まれたルネサンスも過ぎて、

 当時の欧州全域はようやく安定……どころか、

 きな臭く危険な時代に向かってゆきます。

 

 神聖ローマ帝国(オーストリア・ハプスブルク家)、

 フランス王国(ブルボン朝)、

 スペイン王国(スペイン・ハプスブルク家)、

 イングランド王国(テューダー朝)、

 

 どの国も、王座を巡るゴタゴタあり、

 政治的内紛あり、

 宗教的な対立あり、

 と火種と混乱を抱えていて。

 

 王家の家系図なんてもう、

 見ていてアタマが痛くなる複雑怪奇っぷり。

 

「ほとんどォ、ぱずるゥ、なのでス!」

「がるるぐるる!」(←訳:超難解パズル!)

 

 その混乱を、著者・杉全さんは

 実にスッキリしゃっきりと整理してくださいました。

 

 フランス王家の、

 ヴァロア家が断絶してブルボン朝が始まるゴタゴタって、

 こういうことだったのか。

 

 イングランドのヘンリー8世……

 なんとな~く分かってはいたけれど、

 想像以上にヤバい人物だわ……。

 各種ハラスメントの元祖みたいな王さまね。

 

 そして、

 スペインのフェリペ二世とフェリペ四世。

 大帝国スペインの、

 最盛期から衰退期に王となった彼らと、

 画家ベラスケスさん。

 

「むむふゥ! あっとうてきィ!」

「ぐるがるる!」(←訳:巨匠だよね~!)

 

 この御本には、

 ティツィアーノさん、ドラローシュさん、ホルバインさん、

 フラゴナールさん、ブーシェさん他、

 名匠さんたちの作品が多数収録されていますが、

 ティツィアーノさんとベラスケスさんは

 どうにもこうにも”別格”です。

 

 ベラスケスさん(1599~1660)……

 もうちょい長生きして欲しかったなあ、

 もしも彼がスペイン以外の国に生まれていたら……

 いや、それは無理ってもんかなぁ、

 スペイン王族の肖像画をベラスケスさんが描かんでどうする、

 いやでも、宮廷のお仕事が忙し過ぎて倒れた、

 って伝えられているし。

 

 ……と、私ネーさ、

 ティツィアーノさんのファンなのですが、

 今回はすっかりベラスケスさんに

 感情移入してしまいました。

 

「もうひとりのォ、おうさまッ!」

「がるるるるる!」(←訳:画家の中の王!)

 

 絶対王政の時代、

 国土と人の生命を支配した《王》たちの肖像。

 肖像を描いた画家さんたちは、

 心のうちで、《王》をどうジャッジしていたのか。

 

 歴史好きな活字マニアさんに

 おすすめの一冊です。

 また、図版資料がふんだんに載っていますので、

 人物画好きな方々も、

 ぜひ、手に取ってみてくださいね~♪

 

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