テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 瀬戸内へ、行ってみる? ~

2023-04-30 22:07:12 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 わおおゥ! きんだいちィさァ~んッ!」

「がるる!ぐるがる~!」(←訳:虎です!脱帽です~!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 お見事でしたね、NHKBS『犬神家の一族(後編)』!

 こう来たか!そう読むか!なるほど!と感心させられました。

 俳優さん&スタッフさんたちにガンガン拍手を送りながら、

 さあ、読書タイムですよ。

 本日は、こちらの月刊誌を、どうぞ~♪

  

 

 

       ―― SAVVY 2023年 6月号 ――

 

 

 現在発売中の『SAVVY(サヴィ)』6月号は、

 《瀬戸内 行こうよ!》特集号です。

 岡山県・広島県・香川県・愛媛県の観光データや

 おいしいもの情報が満載~!

 

「いいなッせとうちィ~♪」

「ぐるがる!」(←訳:西の潮風!)

 

 私たち多摩住まいの東京都民にとって

 いちばん身近な《海》といえば、

 東京湾か、神奈川・湘南エリアの海……

 東京湾は埋立地の海ですし、

 神奈川県の海は穏やかそうに見えて、

 北斎さんが『神奈川沖浪裏』で描いたように、

 実は太平洋の荒波が押し寄せる海でもあります。

 

 それに比べて、ここに載っている瀬戸内の海の、

 なんと美しく穏やかであることか。

 

「きらきらァ、ひかッてまス!」

「がるるるぐるー!」(←訳:きれいなブルー!)

 

 海を一望できるカフェ、

 修復が完了して朱赤色もいっそう神々しい厳島神社の大鳥居、

 鞆の浦の立派な常夜灯、

 直島の埠頭に佇む草間彌生さんのカボチャ、

 小豆島のオリーブソフトクリーム……

 

 あ、つい本音が漏れちゃいましたわ。

 だって、美味しそうな地産グルメも

 たくさん紹介されていて。

 

「かがわけんのォ、うどんッ!」

「ぐるるるがるーる!」(←訳:岡山県のフルーツ!)

 

 フルーツ王国と言われていますけれど、

 岡山県のオヤツといえば、

 ええ、もちろん、『きびだんご』でしょう。

 私ネーさも、あのプニプニしたお団子菓子が本当に大好きで。

 広島の『もみじ饅頭』は、

 たまに、チョコ味やチーズクリーム味のものを見かけると

 嬉しくなって買ってしまうんですよね。

 

 他にも、愛媛の『一六タルト』や、

 香川のオリーブオイル……

 瀬戸内圏は美味しいものが有り過ぎる~♪

 

「うみのォ、めぐみィ!」

「がるるぐる!」(←訳:陽光の恵み!)

 

 話をちょっと文学作品の方向に戻しますと、

 横溝正史さんの『獄門島』では

 ネーミングの印象もあって

 島の生活がとても閉塞的に思われました、が。

 

 のびやかな海の写真を眺めるに、

 実際の“瀬戸内の島の暮らし”というのは、

 海と山から得られる多彩な富があって、

 島々をつなぐ航路や交流も多々あり、

 明るく朗らか、なのかもしれない……

 と、想像させられました。

 

 海風景好きな方々に、

 歴史好きな活字マニアさんに、

 旅好きな方々にもおすすめの一冊です。

 書店さんの雑誌コーナーで見かけたら、

 ぜひ、手に取ってみてくださいね~♪

 

  

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~ パリを飛び立ち、上野の山へ ~

2023-04-29 22:06:32 | ミュゼ

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 おうごんッしゅうゥかァ~んッ!」

「がるる!ぐるる~!」(←訳:虎です!待望の~!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 いよいよゴールデンウィークが始まりましたね。

 旅行? 映画? いやいや、GWも本気で読むぞ!

 本屋さん巡りをするぞ!な活字マニアさんも、

 さあ、本日はちょっとだけ読書タイムをおサボりして、

 ↓こちらの展覧会情報を、どうぞ~♪

  

 

 

           ―― マティス 展 ――

 

 

 東京・上野の東京都美術館にて、

 会期は2023年4月27日~8月20日

 (毎月曜と7/18は休館、ただし5/1、7/17、8/14は開室)、

 『Henri Matisse : The Path to Color』と英語題名が、

 『色、形、冒険のはじまり』と日本語副題が付されています。

 

「だいきぼォ、なのでスゥ!」

「ぐるるるるる!」(←訳:お久しぶりの!)

  

 アンリ・マティスさん(1869~1954)

 の大規模な回顧展が開催されるのは、

 およそ20年ぶりのこと。

 そして、内容もスペシャルに豪華ですよ。

 

 世界最大規模のマティスコレクションを所蔵する

 パリのポンピドゥー・センターから

 約150点の作品が来日!

 

 マティスさん初期の傑作であり、

 フォービズムの夜明けとなった、と称賛される

 《豪奢、静寂、逸楽》が初来日!

  

「みなみのォ、かおりィ~…!」

「がるぐる!」(←訳:南仏だね!)

 

 色彩の魔術師と呼ばれたマティスさん、

 生誕の地はフランス北部のノール県でしたが、

 パリでギュスターヴ・モローさんに師事して絵画を学び、

 1917年~1930年の頃は

 南仏のニースを制作の拠点としていました。

 多くの傑作をニースで描き、

 没したのもニースにて……

 南仏の陽光を愛した画家さん、だったのでしょう。

  

 この展覧会に出展されている作品は、

 彫刻、ドローイング、版画、切り紙絵、

 南仏ヴァンスのロザリオ礼拝堂に関する資料、と

 絵画にとどまりません。

  

「ぐッずもォ、はんばいィちゅゥ!」

「ぐるるるがるる!」(←訳:いろいろあるよ!)

 

 図録の他に、

 ポストカード、トートバッグ、

 Tシャツ等のアパレル、アクセサリーなど、

 パリのポンピドゥー・センターとマティス財団の協力を得て

 製作されたグッズがショップに揃っていますよ。

 

 また、既に展覧会公式サイトが開設されていて、

 SNSでの最新ニュース発信や、

 You Tubeでは動画も公開されています。

 美術館へお出掛けはできそうもないわ……という御方も、

 ぜひ、Webで《マティス展》を覗いてみてくださいね~♪

 

 

 

   では、ここでオマケ画像も!

   

   このところ、すっかりグミづいているので、

   『カバヤ食品』さんの

   《国産果実グミ》で盛大に~

   「ぱくぱくぱくゥ!」

   「がるぐるがるる!」(←訳:遠慮なくパクリ!)

   ちょっと天候不安定そう?なGWになるかもしれませんが、

   皆さま、どうか穏やか&健やかな休日を♪

   

   

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~ ワンコも、ニャンコも、伝説に。 ~

2023-04-28 22:07:35 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 むむゥ! つたじゅうゥ~!」

「がるる!ぐるるるるぅ!」(←訳:虎です!蔦屋さんかぁ!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 ’25年の大河ドラマは蔦谷重三郎さんが主役の『べらぼう』

 との報道がありましたね。

 横浜流星さんが蔦重! じゃあ北斎さんは?歌麿さんは?

 と、さらなる発表を待ちつつ、

 さあ、読書タイムですよ。

 本日は、こちらの御本を、どうぞ~♪

  

 

 

     ―― ナポレオンを咬んだパグ、死を嘆く猫 ――

 

 

 著者はミミ・マシューズさん、

 原著は2017年に、日本語版は2022年12月に発行されました。

 英語原題は『THE PUG WHO BIT NAPOLEON : Animal Tales of the 18th and 19th Centuries』、

 『絵で見る人と動物の歴史物語』と日本語副題が付されています。

 

 神話→民話→シャーマン

 という流れで進んできた今週の読書タイムを締めくくるのは、

 はい、動物たちの”生きざま”を綴る

 歴史エッセイ作品ですよ。

 

「ひょうだいィさくひんッがァ、もうッ!」

「ぐっるがるるるる!」(←訳:やってくれてます!)

 

 この世にいるのは

 人間だけじゃねえぜ!

 

 といわんばかりに私たち読み手を驚かせてくれるのは、

 本文のいちばん初めに収録されている表題作品

 『ナポレオンを咬んだパグ』。

 

 パグがナポレオンを咬んだ、って

 まるで意味不明な呪文のようですが、

 これが全くの“事実“なんです。

 

「あのォだいしょうぐんがッ!」

「がるる!」(←訳:皇帝が!)

「ぱぐにッ??」

 

 ナポレオン・ボナパルトさんの権威が

 あまねくフランス全土に及び、

 欧州全土をもひれ伏させる勢いであった頃。

 

 最愛のひとジョゼフィーヌ・ド・ボアルネさんとの結婚に

 ようやくこぎつけたナポレオンさんは、

 目を疑ったのでした。

 

 ジョゼフィーヌさんには、

 もれなくパグ犬がくっついてくる……!

 

 新婚の邸宅の、

 寝室に、サロンに、あらゆる場所に。

 挙句は、イタリアへ遠征したフランス軍の陣中にまで、

 パグ犬のフォルチュネくんは、

 ジョゼフィーヌさんの“お供”としてやって来ます。

 ナポレオンさんが命じてもいないのに。

 

「もふふふふッ♪」

「ぐるる~♫」

 

 小柄な愛玩犬くんは、

 ナポレオンさんのお気に召さなかったようで。

 

 そしてフォルチュネくんの方も、

 ナポレオンさんが気に食わなかったようで。

 

 徹底的に気が合わない一人と一匹の物語は、

 ワンコ好きな方々にとっては、

 苦く、切ない結末に……。

 

「なぽれおんめッ!」

「がるる!」(←訳:許さん!)

 

 はいはい、落ち着いて。

 ナポレオンさんは、一種の”報い”を受けたんですから。

 

 フォルチュネくんを溺愛したジョゼフィーヌさんと離婚して後、

 坂を転げ落ちるかのように、

 ナポレオンさんは失ってゆきます。

 部下を。軍を。

 権力を。占領地を。皇帝の冠を。

 すべてを。

 

 ワンコが寝室にいるなんて!と憤った日々は、

 もはや、遠い夢となりました……。

 

「きこえるのはァ、あらなみのォ、ひびきィ……」

「ぐるるがるるるがる……」(←訳:セントヘレナの波音……)

 

 ホレス・ウォルポールさんの愛犬トントン。

 エミリー・ブロンテさんの愛犬キーパー。

 サミュエル・ジョンソン博士の愛猫ホッジ。

 世にも美しい栗毛の馬、ホイッスルジャケット。

 チャールズ・ディケンズさんのワタリガラス。

 テムズ川の……えっ、鰐?

 

「わにッ??」

「がるるるるぅ??」(←訳:テムズに鰐ぃ??)

 

 ヒトと連れ添い、

 何万年もともに歩んできた動物たち。

 

 歴史に名と足跡を刻む彼らの、

 泣かされたり、

 笑わされたり、

 しんみりさせられたりするエピソードの数々は、

 ノンフィクション好きな方々におすすめです。

 ぜひ、探してみてくださいね~♪

 

 

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~ 《神話》と《民話》のスキマで ~

2023-04-27 22:05:53 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 たいぼうゥのォ、あにめェかッ!」

「がるる!ぐるるる~!」(←訳:虎です!録画必須~!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 荒川弘さん著のコミックエッセイ『百姓貴族』が、

 アニメーションになって7月より放送開始というニュースがありました♫

 嬉しさに顔をホクホクさせながら(どんな顔だ?)、

 さあ、本日の読書タイムは、こちらの御本を、どうぞ~!

  

 

 

        ―― 日本最後のシャーマンたち ――

 

 

 著者はミュリエル・ジョリヴェさん、

 原著は2021年に、日本語版は2023年2月に発行されました。

 仏語原題は『LES DERNIÈRES CHAMANES DU JAPON』、

 日本のシャーマンたちへの訪問とインタビューを中心とする

 ノンフィクション作品です。

 

「ふらんすごォ、なのにィ~??」

「ぐるるがぅーるる??」(←訳:日本のシャーマン??)

 

 著者・ジョリヴェさんは、

 ベルギー生まれの日本学者さんであり、東洋学博士さんです。

 

 1973年から日本に在住している、といいますから、

 日本に暮らして半世紀、になるジョリヴェさんが、

 この御本の主題に据えたのは、

 題名の通り――

 《シャーマン》。

 

「うゥ~むむむゥ?」

「がるる~…」(←訳:それは~…)

 

 そうですね、《シャーマン》と聞くと、

 殆どの方々は“ドン引き”しちゃうでしょうか。

 

 《シャーマン》って、アレでしょ?

 口寄せとか、イタコとかの、

 怪しさ満載の……?と。

 

 著者・ジョリヴェさんも、その点は心得ています。

 あやしく、ぼんやりととらえどころがなく、

 よく分からなくて、

 そして。

 

 滅びゆこうとしているもの。

 

 現代では、

 いえ、産業革命が起こった頃から既に、

 あるいはもっともっと昔から、

 蔑視され、忌避されて、

 減少の一途を辿っている存在。

 

「いずれはァ、ひとりもォ……」

「ぐるるるる?」(←訳:いなくなる?)

 

 滅びゆく《シャーマン》たちを訪ねて、

 東北へ、沖縄へ、北海道へ、

 東京の街角へ。

 

 霊媒師、霊能者、拝み屋、イタコ、ユタ……

 取材に応じてくれた彼女たちは、

 『みな熱い心の持ち主』で、

 『人間味にあふれている』

 とジョリヴェさんは記します。

 

 また同時に、

 自分が“底辺”にいることも意識していて、

 富裕な生活とは程遠く、

 後継者はいない……。

 

「とッてもォくろうゥ、してるのでスゥ!」

「がるるるぐる!」(←訳:いろいろ意外!)

 

 日本人ではない、異国人であることを

 じゅうぶんに意識しつつ、

 ニュートラルな視点に立つジョリヴェさんが

 見聞きするもの。

 

 『序文』の24ページには、↓こんな文章があります。

 

   《日本は世界で最も幽霊がよく出る国の一つである》

 

 アメリカ人作家ザック・ダヴィッソンさん

 (水木しげるさんや松本零士さんの漫画の翻訳で有名な御方)の

 言葉だそうですが、

 そんな《幽霊だらけの国》で

 ジョリヴェさんは何を聴き拾うのか。

 

「りきさくゥ、でスよゥ!」

「ぐるがる!」(←訳:重厚です!)

 

 《シャーマン》たちとの問答の先、

 輪郭をあらわにしてゆくのは、

 日本の、西欧の、米国の、

 世界のさまざまな土地での、

 死生観のかたち、でしょうか。

 

 とっつきやすくて、

 むずかしくなくて、

 けれど、深い井戸の底を覗くような、

 稀少なドキュメント作品です。

 全活字マニアの皆さま、

 ぜひ、一読を♪

 

 

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~ 明日の《民話》 ~

2023-04-26 22:07:50 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 ふゥ~…ねむいィ~…」

「がるる!ぐるるがるるるぐる!」(←訳:虎です!それはお天気のせい!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 低気圧やら寒暖差やら疲労のせいで、

 つい眠くなりやすい春は、

 心地良い睡眠導入のためにこの御本を……

 いえ、スパっと眠気覚ましのために、

 こちらの御本を、さあ、どうぞ~♪

  

 

 

         ―― ひどい民話を語る会 ――

 

 

 著者は、京極夏彦(きょうごく・なつひこ)さん、

 多田克己(ただ・かつみ)さん、村上健司(むらかみ・けんじ)さん、

 黒 史郎(くろ・しろう)さん、2022年10月に発行されました。

 

 前回記事でご紹介しました『図解でよくわかる はじめての世界神話』とは、

 まったくベクトル真逆?なのが、

 はい、こちらの――

 

「みんわッ??」

「ぐるるぅ~…!」(←訳:民話かぁ~…!)

 

 多くの先人たちによって、

 練り上げられ、“完成品”になったものが

 《神話》だとするならば、

 《民話》は変幻自在な“語り”です。

 

 著者の京極夏彦さんが、

 御本冒頭の『はじめに』で述べておられるのは。

 

    お爺ちゃん&お婆ちゃんが

    子どもたちを相手に

    囲炉裏端で語り聞かせる《民話》。

 

    この”話し””語る“ことこそ、

    かつてはエンターテインメントの本流であった。

 

    お爺ちゃん&お婆ちゃんの“語り”は、

    やりたい放題。

    聞き手が喜ぶなら、とストーリーはどんどん変わってゆく。

    面白可笑しくひね曲げてしまう。

 

    そう、囲炉裏端には、無いのだ。

    コンプライアンスも

    ポリティカル・コレクトネスも。

 

    その結果……

    《ひどい民話》が誕生する。

 

「うふふふふッ♪」

「がるるっ♫」

 

 昔話の代表、といえる『桃太郎』には

 さまざまなバリエーションがあり、

 かの民俗学者・柳田國男さんを困惑させた

 怪作があったのだ、と

 著者さんたちは語り合います。

 

 教科書には載せられない、

 シモネタ強めバージョンがあれば、

 桃太郎は半グレだったバージョンがあり、

 鬼に負けちゃうバージョンや、

 ニートな桃太郎バージョンもある。

 

「ぷふふゥ! ひどいィ~!」

「ぐるるる~!」(←訳:ひどいよ~!)

 

 鬼退治に行かない桃太郎。

 それは、はたして桃太郎なのか?

 と言いたいところですが、

 お爺ちゃん&お婆ちゃんはたぶんこう言うことでしょう。

 

    いや、いいじゃないか、

    鬼退治パスしちゃっても。

    面白ければ、それで。

 

 牛の糞やら、

 キラーアイテムきな粉やら、

 鬱展開やら、

 恐ろしい事件。

 そんな話も

 囲炉裏端でフィクショナルにお喋りすれば、

 高確率で……民話に?

 

「それもォ~ひどいィ!」

「がるるるぐる!」(←訳:ひどくて怖い!)

 

 昔話のようで昔話ではない、

 伝説みたいだが伝説ではない、

 グレーゾーンに身をひそめる

 《ひどい民話》の魅力と魔力。

 

 4人の著者さんたちの博学ぶりに感服し、

 シュールな御話に大笑いしたり、

 この《民話》がいつしか《神話》になっちゃったりしたら、

 どうしよう?と心配させられたりもする

 愉しくも奇々怪々な一冊は、

 全活字マニアさんにおすすめですよ。

 本屋さんで、図書館で、

 ぜひ、手に取ってみてくださいね~♪

 

 

 

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~ 《神話》の世界へ、ひらり ~

2023-04-25 22:05:05 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 もうすぐゥ~…まりおッ!」

「がるる!ぐるがる~!」(←訳:虎です!走れ兄弟~!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 映画『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』の日本公開は、

 今週金曜日の4月28日から!

 満を持してのマリオくん&ルイージくんの登場に拍手を送りながら、

 さあ、読書タイムですよ。

 本日は、こちらの御本を、どうぞ~♪

  

 

 

     ―― 図説でよくわかる はじめての世界神話 ――

 

 

 監修は蔵持不三也(くらもち・ふみや)さん、

 2023年1月に発行されました。

 《世界の8大神話》を紹介&解説するビジュアルブックです。

 

「はちィだいィ~しんわッ??」

「ぐーるがるるぅるるぐーるるる?」(←訳:えーとギリシャとかローマとか?)

 

 国ごと、ではなく。

 

 地域や年代、文化、言語、などなど、

 さまざまな”基盤”から生まれいずる《神話》――

 

 この御本では、

 

 《ギリシア神話》

 《北欧神話》

 《ケルト神話》

 《インド神話》

 《エジプト神話》

 《メソポタミア神話》

 《中国神話》

 《日本神話》

 

 を、8大神話と位置付け、

 神話に登場する神々、

 各神に関連するエピソードも拾い上げてゆきます。

 

 ギリシア神話……ええ、有名ですよね。

 ケルトや、インドの神話も、

 数多の小説、映画、絵画作品などで

 目にも耳にも馴染みがありますが。

 

 メソポタミアの神話?

 

「さッぱりィ、なのでスゥ!」

「がるる~る!」(←訳:知りた~い!)

 

 紀元前3000年頃、

 チグリス川とユーフラテス川にはさまれた地域に

 メソポタミア文明が誕生し、

 世界最古の神話といわれる

 《メソポタミア神話》が創られてゆきました。

 

 聖書やギリシア神話のルーツともされる

 《メソポタミア神話》の中で

 天界・冥界・地上を舞台に躍動する或る英雄さんを描いたものが、

 『ギルガメシュの大冒険』。

 

「あッ!」

「ぐるるがるぐる!」(←訳:聞いたことある!)

 

 古代バビロニアの文学作品『ギルガメシュ叙事詩』、

 シュメール神話にもつながる女神イシュタル……

 メソポタミアの神話って

 現代の私たちとは縁遠いとばかり思っていましたが、

 意外に近しい存在なのでしょうか。

 

「あはァ! こッちもォ!」

「がるる~!」(←訳:近いぞ~!)

 

 ギルガメシュさん以上に近しいのは……

 はい、《北欧神話》ですね。

 

 マーベル映画で大スターになっちゃった

 悪神ロキ、雷神トール。

 特にロキさんは人気が高くて、今やほぼ主役!と言えましょうか。

 そして、

 オペラ《指輪》の“原作”である

 『シグルスの竜退治』の物語……。

 

「とッてもォ、とおいィ~のにッ?」

「ぐるるるがるるる!」(←訳:ぐんぐん近くなる!)

 

 遠い海の彼方の、

 はるか古代の神話が、

 ふと気付けば、すぐそばに。

 

 神話を解説する文章とともに、

 見逃せないのは、

 神話の名場面や神像などの図版資料です。

 ドミニク・アングルさん、

 ティツィアーノさん、

 N・C・ワイエスさん、

 アーサー・ラッカムさん他の絵画が多数収録されていて、

 アート好きさんにおすすめですよ。

 

「あにめェすきなァおかたもッ」

「がるぐぅるるるる!」(←訳:映画ファンさんも!)

 

 読んでも眺めても楽しい

 図解《神話》をひもといて、

 皆さま、壮大な古代時間旅行を、ぜひ♪

 

 

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~ 旅は、世界のはてへ ~

2023-04-24 22:07:49 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 さァ~むゥ~いィ~!」

「がるる!ぐるるがるるる!」(←訳:虎です!重ね着しないと!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 東京圏は肌寒いお天気だというのに、

 冬物衣料を先週すべて収納してしまったので、

 ブルブル震えております……

 春物のカーディガンを重ね着したら、

 さあ、読書タイムですよ。

 本日は、こちらのコミック作品を、どうぞ~♪

  

 

 

        ―― MORRIS 上&下 ――

 

 

 漫画はカメントツさん、原案は ひなたかほり さん、

 上巻は2022年3月に、下巻は2023年3月に発行されました。

 『~つのがはえた猫の冒険~』と副題が付されています。

 

 きゃわゆいクマさんが主役のコミック

 《こぐまのケーキ屋さん》シリーズで人気のカメントツさんが、

 アーティストひなたかほりさんによるフィギュア

 『つのがはえた猫MORRIS(モリス)』を原案にして描いた物語は、

 先ごろ下巻が刊行されて、

 めでたくも全2巻完結~!

 

「ぱちぱちぱちィ~!」

「ぐっるがっるるるるる~!」(←訳:ずっと待ってたんです~!)

 

 つのがはえた猫MORRIS――モリスくん。

 

 カメントツさん作のコミックを未読の方々も、

 ちょいっと『モリス』『つのねこ』『MORRISフィギュア』などで

 画像検索していただければ、

 きゃ~っ♪と笑顔になってしまうはず。

 

「とにかくゥ、かわいィ~!」

「がるぐるがるるぐるがる!」(←訳:ネコ好きさんは悶絶必至!)

 

 可愛らしいモリスくんのフィギュアには、

 或る特徴があります。

 

 『つのねこ』の略称や

 画像からも一目で判ることですが、

 そう、それは……

 

 ツノがある。

 

「となかいィ、みたいィなァ?」

「ぐるるるる?」(←訳:鹿みたいな?)

 

 サンタさんを助けるトナカイたちとよく似た、

 立派なツノ。

 

 個性的じゃん!カッコいいツノじゃん!

 なんて言えるのは、私たちが他人であるからで……

 モリスくん本人にしてみれば、

 ツノは重荷でしかありません。

 

 このツノがあるから、いじめられる。

 このツノがあるから、馬鹿にされ、殴られ、と

 イヤなことばかりが降りかかる。

 

 ……じゃあ、いっそ。

 

 取ってしまおう、このツノを。

 

「とッ、とッちゃうゥのッ?」

「がるるる?」(←訳:取れるの?)

 

 モリスくんは、魔法使いの家を訪ね、

 思いの丈を打ち明けました。

 

   ―― ふつうのねこになりたいです ――

 

 そのために、ツノを切ってほしいと。

 

「それではァ~いざッ!」

「ぐる!」(←訳:旅へ!)

 

 ツノを切るには、

 世界の果ての果てにそびえる大樹ユグドラシル、

 その幹に突き刺さっている鋸(のこぎり)が必要です。

 

 モリスくんは魔法使いと、

 魔法使いの家で出会った仲間のねこたちとともに

 世界の果てへの旅に出発しますが……?

 

「あぶないィ!」

「がるぅ!」(←訳:追手だぁ!)

 

 モリスくんたち一行に迫る怪しい影。

 影たちの素性は? 狙いは?

 

「ぜんりょくゥしッそうゥ!」

「ぐるるがるる~!」(←訳:逃げて逃げて~!)

 

 旅は、願いは、成就するのか――

 

 モリスくんの冒険を物語るカメントツさんの画は、

 木版画のようなタッチで、

 もう超絶的な美しさ! 

 そして、

 名久井直子さんによる装幀・デザインにも

 惚れ惚れさせられますよ。

 電子書籍版も刊行されていますけれど、

 表紙の箔、字体、紙の手触りなどを楽しむには、

 紙の書籍がおすすめです。

 

 コミック&アート好きな方々も、

 ミステリやファンタジー好きな活字マニアさんも、

 ぜひ、本屋さんで、探してみてくださいね~♪

 

 

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~ はなれ小島で、悪人退治? ~

2023-04-23 22:08:31 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 よきィことォきくゥ~!」

「がるる!ぐるるが~る!」(←訳:虎です!金田一さ~ん!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 昨日4月22日にBSプレミアムで放送された『犬神家の一族(前編)』、

 堪能させていただきました♪

 29日の後編を楽しみに待ちながら、

 さあ、本日の読書タイムは、こちらの御本を、どうぞ~!

  

 

 

         ―― 怪獣男爵 ――

 

 

 著者は横溝正史(よこみぞ・せいし)さん、

 編者は日下三蔵(くさか・さんぞう)さん、2021年7月に発行されました。

 《横溝正史 少年小説コレクション(全7巻)》の第1巻です。

 

「よこみぞォせんせいィ~!」

「ぐぅるるるるるがるるるるるる!」(←訳:ジュブナイルもイケてるんです!)

 

 作家・横溝正史さん(1902~1981)は、なんといっても

 『獄門島』『八つ墓村』『犬神家の一族』他

 探偵・金田一耕助さんが活躍する作品によって

 広く知られていますが、

 少年小説も多く著しておられます。

 

 この御本には、

 『怪獣男爵』

 『大迷宮』

 『黄金の指紋』

 と、長編3作品が収録されていて、

 表題作品『怪獣男爵』幕開けの地は――

 

「うみィ、なのでスゥ!」

「がるるるる!」(←訳:瀬戸内海だ!)

 

  《瀬戸内海のまんなかに、

   男爵島(だんしゃくとう)という

   はなれ小島がある》

 

 オープニングのこの一文で、

 おお!と心が騒いでしまう方々も多いことでしょう。

 しかも、その瀬戸内海の島の、小高い丘の上に

 世にもふしぎな建物がある、と聞けば……。

 

「うむむゥ! みえまスッ!」

「ぐるるがるぐるるる!」(←訳:双眼鏡なら一目瞭然!)

 

 建物の持ち主は、古柳(ふるやなぎ)男爵。

 

 世界的に有名な生理学者である古柳男爵が

 この島に来て住んでくださるなら、と

 地元の人びとは大いに期待していた……のですけれど。

 

 ああ、なんということでしょう、

 名高い学者先生の真の顔は、

 極悪非道な犯罪者だった!?!

 

「あううゥ! いきなりィ??」

「がるぐる~!」(←訳:悪役確定~!)

 

 悪人・古柳男爵と相対峙し、

 探偵役を務めるのは、

 小山田(おやまだ)博士。

 

 東京の麻布狸穴に居を構える小山田博士は、

 物理学者であり、

 警視庁に協力を惜しまない探偵でもあります。

 

 物理学者vs.生理学者。

 

 学者同士の、対決の行方は……?

 

「どきどきのォ、さすぺんすゥ!」

「ぐるがるぐるっる~!」(←訳:探偵さん頑張って~!)

 

 続く『大迷宮』『黄金の指紋』でも

 怪獣男爵は大暴れいたします。 

 この2作品では、

 探偵役が小山田博士から変わって……

 

 あの御方に!

 

「もじゃもじゃッ!」

「がるぐる!」(←訳:袴に下駄!)

 

 えへん、実は、この御本には挿絵がありまして、

 そこに描かれているあの御方の格好は、

 もじゃもじゃ頭や袴とは別の……

 

 いやいや、いけません、

 これ以上のお喋りはネタバレになってしまうので、

 どうか横溝さんのファンの方々も

 ミステリ好きな活字マニアさんも、

 先ずはぜひ、

 御本を手に取ってページを捲り、

 ひゃあ!と驚いてみてくださいね~♪

 

 

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~ 《どうする?》を美術館で! ~

2023-04-22 22:09:28 | ミュゼ

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 とうひょうゥ、してきましたでスゥ!」

「がるる!ぐるがっるる~!」(←訳:虎です!行列だったよ~!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 ええ、市議会議員選挙の期日前投票に行ってきました。

 ミッション無事完了!にホッとしたら、

 さあ、本日は読書……をサボって、

 ↓こちらの展覧会情報を、どうぞ~♪

  

 

 

     ―― NHK大河ドラマ特別展《どうする家康》 ――

 

 

 東京・中央区の三井記念美術館にて、

 会期は2023年4月15日~6月11日(月曜休館、ただし5/1は開館)、

 現在NHKで放送中の大河ドラマ『どうする家康』をテーマにした

 春の特別展です。

 

「きらきらァでスねェ~!」

「ぐるる~…」(←訳:黄金だ~…)

  

 この展覧会では、

 《足跡》《誕生》《戦国乱世の選択》

 《豊臣大名徳川氏》《天下人への道》

 《大御所時代》《東照大権現》

 《御神体 家康の刀剣と甲冑》

 などのパートに分けて、

 “神君”家康さんの生涯を辿ってゆきます。

  

「てんじひんッ、ごうかァでス!」

「がるるぐる!」(←訳:豪華で豪快!)

  

 『織田信長像』(狩野宗秀/16世紀/重要文化財)

 『長篠合戦図屏風』(17世紀)

 『関ヶ原合戦図屏風』(17世紀/重要文化財)

 といった展示品も素晴らしいんですけれど、

 『洋時計』(1573年/重要文化財)

 『びいどろ薬壺』(16~17世紀/重要文化財)も

 とても貴重な家康さんの”遺品”でもありますね。

  

 ドラマに登場する『金陀美具足』は

 もちろんレプリカですが、

 ここでは本物の『金陀美具足(部分)』(16世紀/重要文化財)を

 拝見できます。

 それに、『貞宗』『正宗』他の名刀も!

 

「ほんとのォ、ほんものッ??」

「ぐるるがるぐるる!」(←訳:歴史的名品なんだ!)

 

 会期中は展示替えが予定されています。

 作品によっては

 展示期間が限定されているものもありますので、

 詳細は美術館HPでご確認くださいな。

 歴史好きさん&アート好きさんには

 おすすめの特別展ですよ。

 

 私ネーさ、騎乗シーンのCGを初回で観たときは

 それはもう引っくり返りそうになりましたものの、

 最近のストーリーには拍手を送っております。

 皆さまも、

 明日4月23日に放送される

 第15回『姉川でどうする!』での展開は……?

 その後の松潤家康さんの運命は……?

 と想い巡らせながら、

 ぜひ、お出掛けしてみてくださいね~♪

 

 

 

   では、ここで週末のオマケ画像も、パクっと!

   

   『UHA味覚糖』さんの

   《水グミ ピーチ味》は、

   すっきり系のさわやかな味わいで、

   「ぱくりィ、ぱくぱくりッ!」

   「がるぐっるる!」(←訳:後味さっぱり!)

   お散歩中に1粒、また1粒と頬張ったりしつつ、

   皆さま、どうか穏やかな休日を♪

 

 

 

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~ 王座を支える黒子たち ~

2023-04-21 22:02:27 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 もしかしてェ~そろそろッ?」

「がるる!ぐるるるる~!」(←訳:虎です!黄金週間だ~!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 来週後半からはゴールデンウィーク、ですね。

 休日は、旅行にショッピング、キャンプ、コンサート……

 いやいや、GWはやっぱり読書だ!という方々のために、

 さあ、本日の読書タイムは、こちらの御本を、どうぞ~♪

  

 

 

       ―― 女王陛下の影法師 ――

 

 

 著者は君塚直隆(きみづか・なおたか)さん、

 単行本は2007年に、画像の文庫版は2023年2月に発行されました。

 『秘書官から見た英国政治史』と副題が付されています。

 

 そう、この御本の主役は、

 王さまに非(あら)ず。

 

 王さまの傍らに、

 影法師のように控え、補佐をする

 《秘書官》さんたちです。

 

「めだたないィけどォ~」

「ぐるるがるるる!」(←訳:重要な役どころ!)

 

 王さまもしく女王さまが

 “何をしても許される権力者“であっても許される時代は、

 近代の到来とともに終わりを告げました。

 

 立憲君主制に於ける王/女王の権力は

 だいぶセーブされていて、

 政府が王さまの言いなりになることはなくなり、

 王さま×政府の二人三脚で

 国家は健全に運営されて……

 ゆくのが理想的なんですけど。

 

「むずかしィ~のでス!」

「がるるぐるるる!」(←訳:火花がバチバチ!)

 

 そこで活躍するのが、

 国王秘書官さんたち。

 

 ときに意見を異にする、

 王/女王さまと政府の間をつなぎ、

 双方納得する落としどころを見つけたり、

 説得したり、アレンジしたり、と

 メッセンジャーであり潤滑油であって、

 ”国家”という船を円満に運航させる航海士のようなもの、

 でしょうか。

 

 この御本に登場するのは、

 ジョージ三世(在位1760~1820)の時代から

 現在のチャールズ三世までの、

 英国王室に忠勤した秘書官さんたち。

 

 彼らの”仕事ぶり“たるや、

 ふう、なんというか、もう……!

 

「おつかれさまァ、なのでスゥ!」

「ぐるがるる!」(←訳:激務だよね!)

 

 “その気”になれば、

 権力は振るいたい放題!

 私財だって貯め込み放題!

 なんてことも出来ましょうに、

 そうはならないのが、真の国王秘書官。

 

 謹厳実直な君主のもとで国家の危機と闘い、

 ナポレオンやヒトラーと闘い、

 金融危機やテロ対策にも知恵を絞る彼らは、

 一種の超エリートだとも言えましょう。

 

 ただ、そんなエリートさんたちにも、

 悲しいかな、

 手に負えないものがあるんです。

 それは――

 

 バカな王さま。

 

「うむむむゥ~…なッとくゥ!」

「がるぐるぅるる……」(←訳:同情しちゃうよ……)

 

 例を挙げれば、

 エドワード八世。

 

 あの、ウォリス・シンプソン夫人との

 『王冠を賭けた恋』で知られる

 エドワード八世に仕えた秘書官さんたちの、

 苦労と受難の日々は、

 本当に同情するしかありません。

 

 《魅惑の王子(プリンス・チャーミング》

 でいる間はいい、いや、よしとしよう、

 とはいえ、この人物が王冠を戴いたら……

 ちょっとマズい。

 いやいや、猛烈にまずい!

 

 そう悲観したのは、

 秘書官さんたち、政治家さんたち、

 それに、

 王子の実の父である王さま・ジョージ五世自身も。

 

「ふわわァ~…」

「ぐるがるる~」(←訳:暗黒だよう~)

 

 風雲急を告げる欧州情勢の中、

 『王冠を賭けた恋』騒動と、

 秘書官さんたちはどう対峙したか。

 その後の未曾有の危機=世界大戦を、

 どう乗り越えていったか。

 

 王と国家を護るため、

 次代へ、未来へと、

 羅針盤を読み、舵輪を回してゆく

 英国の国王秘書官さんたちの列伝を、

 歴史好きな活字マニアさんは

 ぜひ、一読してみてくださいね~♪

 

 

 

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