「こんにちわッ、テディちゃでス!
ぶらぼォ~なのでスよゥ!」
「がるる!ぐるるるーる!」(←訳:虎です!祝ノミネート!)
こんにちは、ネーさです。
昨日6月13日のこと、飛び込んできたニュースは、
読了したばかりの或る作品についての吉報でした……!
さあ、本日の読書タイムは、
いま大いに話題になっているこちらの御本を、どうぞ~♪
―― 地雷グリコ ――
著者は青崎有吾(あおさき・ゆうご)さん、
2023年11月に発行されました。
『GLICO WITH LANDMINES』と英語題名が付されています。
本格ミステリ大賞、日本推理作家協会賞、山本周五郎賞、と
既に3つもの章を獲得したことで読書界が震撼していたところへ、
直木賞にノミネート、って!
「むふふゥ! あめいじんぐゥ~!」
「ぐるがるぐるぅる!」(←訳:拍手喝采しちゃう!)
読む者すべてを虜にする勢いの
『地雷グリコ』とは、はたして何ぞや?
ええ、あっさり言ってしまいましょう、
『グリコ』です。
学校の階段などで遊びましたよね、
グーがグリコで3、チョキがチヨコレイトで5、パーがパイナツプルで6、
ジャンケンに勝てば、出した”手”の数だけ登ってゆける。
最上段に一番乗りした人が勝者になる、というアレです。
その『グリコ』を、いま、
神社の長い階段で始めようとしているのは、
都立頬白(ほおじろ)高校の精鋭さんたち。
「しんけんッしょうぶゥ!」
「ぐっるがる!」(←訳:待ったなし!)
勝利の報酬は、
創立記念の文化祭で校舎の屋上を使う権利。
眺望が良く、集客力もある校舎の屋上は、
毎年いちばんの人気物件ですから、
使用希望者が多くて、争奪戦になるんです。
最初は抽選制にしていたけれど、
運を天に任せる抽選より
自力で勝ち取る方式がいい!という生徒さんたちの声により、
独自の決定方式が編み出されました。
使用希望者たちが
トーナメント方式で対決。
最終的な勝者が、屋上使用権を獲得!
壮大なこのゲーム、人呼んで
《愚煙(ぐえん)試合》。
そのココロは、
おバカと煙は高いところが好き、と。
「うぷふふふッ!」
「がるる~!」
文化祭の勝者となるか、敗者に沈むか。
1年4組を代表して戦うのは、
射守矢真兎(いもりや・まと)さん。
友人の鉱田(こうだ)さんを介添えに
真兎さんが挑む『グリコ』は、しかし、もちろん、
普通の『グリコ』であるはずもなく。
「しィ~ッ! すとッぷゥ~でス!」
「ぐるるるがる~!」(←訳:ネタバレ注意~!)
ええ、これ以上のお喋りは厳禁ですが、
表題作品『地雷グリコ』に続く
『坊主衰弱』
『自由律ジャンケン』
『だるまさんがかぞえた』
『フォールームポーカー』
さらにはエピローグに到るまで
驚愕と呆然自失と拍手の連続です。
私ネーさ、数分おきに、
えっ、そう来るの? しまったやられた!
そっちかい! あ、そうか! そう来たかぁ!
と頭を抱え、お腹も抱えました。
「かんしんッしたりィ、わらッたりィ~」
「がるるるる!」(←訳:忙しいんだ!)
過酷なゲーム展開に度肝を抜かれても、
それは決して殺伐としたものではなく、
私たち読み手の好奇心はよりいっそう高まります。
なぜ?
真兎さんは、なぜ、戦うのか?
「それもォ、ひみつゥ!」
「ぐるがるる!」(←訳:絶対内緒で!)
なぜ。どうして。
《なぜ》の答えが、どうか、
直木賞選考委員さんたちの心に響きますように。
このすばらしい作品に
さらなる栄誉が与えられますように、と願ってやみません。
全活字マニアの皆さま、
いますぐ全速力で、本屋さんへ~♪
(付記:実店舗’の書店さん、ネットの書店さんでも
長く品切れ・売切れ状態だった『地雷グリコ』は、
先週末あたりから書店さんの店頭に並び始めたようです。
なので、ぜひ、本屋さんでチェックを!)