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テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 映画の中に、歴史への扉 ~

2024-05-28 22:04:16 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 きょうはァ、らッきィでいィ??」

「がるる!ぐるるがる~!」(←訳:虎です!幸運日だよ~!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 今日5月28日は、一粒万倍日であり、

 太陽の光が隅々までを照らすという『大明日(だいみょうにち)』。

 お引越し・開店・開業にツキあり!なラッキーデイだとか。

 日本の経済に光が差すよう願いつつ、

 さあ、本日の読書タイムは、こちらの御本を、どうぞ~♪

  

 

 

        ―― 名作映画で読み解く世界史 ――

 

 

 著者は本村凌(もとむら・りょうじ)さん、

 2023年12月に発行されました。

 『How to read world history in classic movies』

 と英語題名が付されています。

 

「ふむふむゥ、めいさくゥえいがッ?」

「ぐるる~?」(←訳:例えば~?)

 

 この御本で取り上げられているのは、

 古代を舞台とする

 『ベン・ハー』

 『グラディエーター』

 『レッドクリフ』、

 中世では

 『ブレイブハート』

 『薔薇の名前』、

 近世では

 『七人の侍』

 『アマデウス』、

 近代では

 『風と共に去りぬ』

 『幕末太陽伝』

 といった映画21作品です。

 

「なるほどォ~めいさくゥ!」

「がるるるぐるる!」(←訳:観たことあるよ!)

 

 有名であり、なおかつ、

 現在でも観賞や入手が容易なこれらの映画には、

 実は、パッと見では分かり難い

 複雑な”政治情勢”が描き込まれているのだと、

 東京大学名誉教授であり、

 ローマ史研究の第一人者である著者・本村さんは語ります。

 

 本村さんがローマ史を専攻したきっかけになった

 『ベン・ハー』のスペクタクルな戦闘シーン。

 何度か鑑賞してのち

 ハッと気付かされた家族の情愛シーン。

 

 そして、この映画の中で、

 ローマは傲慢な支配者で、

 属国ユダヤは虐げられて可哀想、

 と設定されている理由は……?

 

 また、『グラディエーター』で描かれている

 ローマ帝国上層部の歪(ひず)みとは……?

 

「いちどォ、きがつくとォ~」

「ぐるるがるるぐるるがるる!」(←訳:全体の印象や意味も変わる!)

 

 読み進んでゆけば、

 三国志好きな活字マニアさんは

 『レッドクリフ』に、

 ミステリ好きな方々は

 『薔薇の名前』に、

 音楽好きな方々は

 『アマデウス』に、

 作品の背景に潜む“歴史のうねり”を

 感じ取ることでしょう。

 

 さらには、

 『アラビアのロレンス』の、

 現在の中東情勢を暗示するかのような

 乾いた土地と空がもたらした対立も。

 

「かなしいィれきしもォ~…」

「がるるぐるぅるる……」(←訳:見えてきちゃうね……)

 

 古代から現代までの

 歴史を体感できる映画論21編。

 

 映画マニアさんにも

 活字マニアさんにも激おすすめの快作です。

 本村さんは上手にネタバレを避けて著しているので(拍手!!)、

 映画を未見の方々も安心して読むことが出来ますよ。

 本屋さんで、図書館で、

 ぜひ、探してみてくださいね~♪