goo blog サービス終了のお知らせ 

テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 建築で観るヨコハマ ~

2025-04-30 22:03:45 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 おりかえしィ~なのでスよゥ!」

「がるる!ぐるがる~?」(←訳:虎です!あと半分~?)

 

 こんにちは、ネーさです。

 長いGWも半分ほどが過ぎましたね。

 あと半分をよりいっそう楽しむべく、

 さあ、本日の読書タイムは、こちらの御本を、どうぞ~♪

  

 

 

         ―― 横濱レトロモダン建築めぐり ――

 

 

 著者は横濱たてもの探訪会の皆さん、

 2024年10月に発行されました。

 

「わふふゥ! よこはまァ~♬」

「ぐるるがるるる!」(←訳:大好きヨコハマ!)

 

 観光地として、また最近は“住みたい町”としても

 人気の都市・横浜。

 

 この御本では、

 『日本大通り周辺』

 『馬車道駅周辺』

 『元町・中華街駅周辺』

 『桜木町駅・その他』

 の4つのエリアに分けて、

 “横濱レトロモダン“な建築の数々が

 紹介されています。

 

 ヨコハマ好きな方々は、

 《横浜三塔》と呼ばれる

 キングの塔こと『神奈川県庁本庁舎』、

 クイーンの塔こと『横浜税関本関庁舎』、

 ジャックの塔こと『横浜市開港記念会館』を

 よく御存知のことでしょう。

 

 本文14~23ページでは、

 その《三塔》が取り上げられているんですけど、

 感嘆させられるのは、

 『横浜市開港記念会館』のステンドグラス!

 港町らしい絵柄が印象的です。

 

「きらきらァしてまスゥ!」

「がるぐるるるがる~」(←訳:必見ポイントだね~)

 

 基本の《三塔》を押さえたら、

 次はやや小粒な、

 しかし横浜の歴史上では重要な建物も

 チェックしてみましょうか。

 

 『旧英国総領事館(横浜開港資料館旧館)』、

 おお、ジョージアン様式のどっしりファサードですね。

 

 『旧第一銀行横浜支店』は、

 絵画的な外観の古典主義様式銀行建築。

 

 『横浜指路協会』は、

 華美な装飾を排した内装が好ましい……。

 

「あるきつかれたらァ~」

「ぐるるがる?」(←訳:ここはどう?)

 

 『馬車道十番館』の建物は、

 明治の西洋館を再現したもの。

 レストラン、喫茶店、西洋菓子の売店などがあって、

 1階の喫茶室では

 美味しいプディングがいただけますよ。

 

「さかみちィ、のぼりまァ~ス!」

「がるぐるる~!」(←訳:港が見える~!)

 

 山手方面に坂道を上って行けば、

 洋館が点在する景勝地。

 『外交官の家』『べーリックホール』

 『エリスマン邸』……

 

 坂を下って、山下公園や

 みなとみらい21地区に向かえば、

 赤レンガ倉庫街があって、

 GW期間はイベントも催行されています。

 

「あるきィつくそうゥ!」

「ぐるがるる~!」(←訳:横濱建築旅~!)

 

 バラが咲く古風なお庭を

 あちこち訪ね歩くのも、

 『日本丸メモリアルパーク』の芝生で

 一日お昼寝、というようなスケジュールでも

 大満足の横濱旅。

 お出掛けする前に、

 ぜひ、この御本で予習してみてくださいね♪    


~ 走れ、南へ ~

2025-04-29 22:03:51 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 ぱふゥ! おもしろかッたでスゥ!」

「がるる!ぐるるる~!」(←訳:虎です!エンタだ~!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 『新幹線大爆破』の旅から帰ってまいりました。

 感想をひと言でいうと……おっと、その前に。

  

 

 

            ―― 新幹線大爆破 ――

 

 

 監督は樋口真嗣(ひぐち・しんじ)さん、

 2025年4月に公開されました。

 『Bullet Train Explosion』と英語題名が付されています。

 1975年公開の日本映画『新幹線大爆破』のリブート作品、

 というよりは、続編、でしょうか。

 

「ぜんりょくでェ、はくしゅゥ~!」

「ぐるるるる!」(←訳:Bravi!)

  

 いやー凄かったわ……

 お菓子と飲み物を手にのんびり鑑賞、どころか、

 飲食をすっかり忘れて見入ってしまいました。

 

 開幕早々から、

 分単位ではなく秒単位で

 次々と危機が襲いかかって来ます。

 えっ? うわっ!と驚かされ、

 どうするんだ? と手に汗を握り。

 それに加えて、技術的な展開や専門用語の理解、

 地理的な理解もして、ってもう、

 脳の回路は大忙しですよ。

 

「うふふゥ! それがァたのしいィのでス!」

「がるぐる~!」(←訳:無我夢中~!)

  

 素晴らしいのは、キャストの皆さん!

 草彅剛さんはもちろん、

 運転手の のん さん、

 お笑い担当?の要潤さん、

 総理補佐官を演じた田村健太郎さん、

 こっそり熱血漢な斎藤工さん……

 誰も彼も、本当に素晴らしかった!

 監督さんたちスタッフさんに、

 協力してくれたJR東日本さん、

 制作にGO!を出したNetflixさんにも、

 心からの大拍手を!

  

 では、ネタバレを回避しつつ、

 ちょっとだけストーリーをご紹介しますと……

 

   新青森発東京行きの東北新幹線『はやぶさ60号』に、

   爆弾を仕掛けた。

   時速100㎞を下回ると爆発する。

 

 一本の電話が入ったのは、

 『はやぶさ60号』が新青森駅を発った直後のことでした。

 時速100㎞以上の高速運行を続けなければ、

 車両は吹き飛ぶ?

 ほぼ満員の乗客と乗員を乗せ、

 首都・東京へ向けて走る

 『はやぶさ60号』の運命は――

 

「ぱんふれッとォ、ほしいでスゥ!」

「ぐるがるぐっる~!」(←訳:監督さん作って~!)

 

 エンターテイメントの王道を行く映画作品を、

 皆さま、このGWに、ぜひ♪ 


~ 話題の旅へ、いざ出発 ~

2025-04-28 22:03:15 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 ふァいッ! けついィしましたでス!」

「がるる!ぐるがるぐるるるがる!」(←訳:虎です!よし乗り込もう!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 ええ、私ネーさ、決意いたしました……

 『新幹線大爆破』を観るためにNetflixに加入することを。

 手続きが完了いたしましたので、

 さあ、新青森発東京行き『はやぶさ60号』の旅に

 私たちも参加しましょう。

  

「しゅッぱつゥじこくゥ、でスよゥ!」

「ぐるるがるるる~!」(←訳:ベルが聞こえる~!)

  

  

 お菓子と飲み物も手元に準備して、

 では、行ってまいります。

 乗車の感想は次回記事にてお送りしますので、

 お楽しみに~♪ 


~ 謎と迷路の中世探偵譚 ~

2025-04-27 22:03:51 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 るるゥ~♪ なつもォちかづくゥ~♪」

「がるる!ぐるるる~♪」(←訳:虎です!八十八夜~♪)

 

 こんにちは、ネーさです。

 新緑の季節にあると、つい口ずさんでしまう《茶摘み》歌。

 とっても有名な歌なのに、作者不明なのだそうです。

 いったい誰が……?と思い馳せつつ、

 さあ、本日の読書タイムは、こちらのコミック作品を、どうぞ~♪

  

 

 

           ―― ケルン市警オド 7 ――

 

 

 著者は青池保子(あおいけ・やすこ)さん、

 2025年4月に発行されました。

 《ケルン市警オド》シリーズ、待望の最新刊ですよ。

 

「こんかいィもォ、ほんかくゥなのでス!」

「ぐるがるぐるるる!」(←訳:本格上質ミステリ)

 

 時代は14世紀の半ば――

 舞台となるケルン市は、当時すでに大都市となっていて、

 経済の拠点として、

 また学問の場としても知られていました。

 

 そんな都市ケルンの治安を守るのは、

 赤いマントが制服の、

 『市警(しけい)』と呼ばれるお役人さんたちです。

 

「きょうもォ、じけんでスゥ!」

「がるぐる……がる?」(←訳:水難事故……かな?)

 

 川での事故か? 事件か?

 とにかく検視役のお医者さんを!

 いや早くお坊さんを!

 弔いは検視が済んでからだ!

 と、堂々巡りの騒ぎでゲッソリしていた

 オドさんと、

 同僚のフリートさん。

 

 上司のゼンフト警視から

 新たな任務を命ぜられ、赴いたのは……あらまあ。

 

「ふァ~、りッぱなァ、おやしきィ!」

「ぐるるがるるぐる~…」(←訳:お金の匂いがする~…)

 

 ケルン経済界でも上位に属する

 豪商デーリング家の宴会で、

 周囲に市警と気取られぬよう、

 ひっそりと張り込みをせよ。

 

 宴会の客人の中に

 盗賊が潜んでいるとの情報があったのだ。

 

 という次第で、

 オドさんとフリートさんは私服に着替え、

 デーリング家の宴会に紛れ込んだ、のですが。

 

 早々に事件発生?

 

「ひとつゥじゃないィ??」

「がるるぐるがるる!」(←訳:次々と発生だよう!)

 

 ここは犬神家か?

 といいたくなる速度で

 積み上がってゆく事件また事件。

 いや、事件に見える事故なのか。

 

 検視、調査、不審人物の割り出しと拘束、

 裏付け捜査、尋問、審判など、

 著者・青池さんは

 中世ドイツの司法の仕組みを果敢に描いてゆきます。

 

「ぼうがいィをォうけてもォ、まけませんッ!」

「ぐるるがるるるる~!」(←訳:真相を追いかけろ~!)

 

 デーリング家を襲う災いの根は、

 どこにある?

 

 オドさんが核心に迫ってゆく場面は

 上質な映画のようで、

 ミステリ映画好きな活字マニアさんに、

 中世史好きな方々にも

 激おすすめのコミック作品です。

 シリーズ未読の御方は、

 できれば第1巻から、

 ぜひ、手に取ってみてくださいね~♪ 


~ その羽根は、炎の色 ~

2025-04-26 22:03:05 | ミュゼ

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 うわァおゥ! はんそろォおにいさんッ、わかいィ~!」

「がるる!ぐるるるがるる!」(←訳:虎です!VFXもレトロ!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 久しぶりにTV放送された『スターウォーズ』を拝見し、

 意外にジャバ・ザ・ハットが可愛いぞ?

 などと思ったりしながら、

 さあ、本日は読書……をサボって、こちらの展覧会情報を、どうぞ~♪

  

 

 

            ―― 手塚治虫『火の鳥 』展 ――

 

 

 東京・六本木の東京シティビュー(六本木ヒルズ森タワー52階)にて、

 会期は2025年3月7日~5月25日(会期中無休)、

 『Osamu Tezuka's HINOTORI Exhibition』と英語題名が、

 『火の鳥は、エントロピー増大と抗う動的平行=宇宙生命の象徴』

 と日本語副題が付されています。

 

「まんがのォ、かみさまッ!」

「ぐるるがるぐるがるるるる!」(←訳:偉大なSF作家でもあるよ!)  

  

 手塚さんの傑作『火の鳥』をテーマとする

 初の大型展覧会を企画監修したのは、

 生物学者・作家の、

 福岡伸一(ふくおか・しんいち)さん。

 

 この展覧会では、

 貴重な直筆原稿約400点を公開!

 『火の鳥』12編を深掘り解説!

 横尾忠則さんによる作品『火の鳥』も展示!

 未完を読み解く!

 と、多角的に『火の鳥』の謎に迫ってゆきます。

  

「ぐッずもォ、たくさんッありますゥ!」

「がるるぐるるがるるっる!」(←訳:豆皿に巾着にマスコット!)

 

 今年1月~2月には

 横浜で『ブラック・ジャック展』が開催されました。

 このGWには『火の鳥展』へ、

 皆さま、ぜひ♪

 

 

   では、ここでオマケ画像も、じゃじゃん!

   

   ここ八王子の名店『ロマン』さんの

   《玉子サンド》と

   《メープル玉子サンド》です。

   

   中身は、↑こ~んな感じで、

   オムレツのような厚焼き玉子のサンドウィッチなんですよ。

   

   《玉子サンド》はシンプルなうすしお味、

   《メープル玉子サンド》は

   甘い玉子焼きの味わい、でしょうか。

   「どちらもォ、おいしィ~!」

   「ぐるるるるがるる!」(←訳:食べ比べてみてね!)

   GW後半は暑くなるかも、とのことです。

   栄養と水分をしっかり補給して、

   皆さま、どうか穏やかな休日を♪


 ~ ニャンズ6題 ~

2025-04-25 22:03:33 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 むふふゥ! きょうからァ、すでにィ~」

「がるる!ぐるるるる~!」(←訳:虎です!黄金週間だ~!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 GWといっても遠くへお出掛けする予定はないんですけど、

 よく行く本屋さんではポイントが2倍になるイベントが……!

 また本を買っちゃいそうだな~とニヤつきつつ、

 さあ、本日の読書タイムは、こちらの文庫作品を、どうぞ~♪

  

 

 

     ―― 猫さえいれば、たいていのことはうまくいく。 ――

 

 

 著者は収録順に、荻原浩(おぎわら・ひろし)さん、

 石田祥(いしだ・しょう)さん、清水晴木(しみず・はるき)さん、

 標野凪(しめの・なぎ)さん、若竹七海(わかたけ・ななみ)さん、

 山本幸久(やまもと・ゆきひさ)さん、

 2025年1月に発行されました。

 

「にゃんこォ、でスかァ?」

「ぐぅるるがる!」(←訳:ニャンコだね!)

 

 ええ、読んで字のごとく、

 この御本の主題は、《猫》。

 6篇それぞれに、

 個性的なニャンコちゃんが登場いたします。

 

 その中で、個人的に

 最も印象深かったニャンコちゃん、いえ、作品は、

 

 若竹七海さん作『神様のウインク』。

 

「うッ! ここォ、じめじめェなのでス!」

「がるるる~!」(←訳:ボロいし~!)

「くらいィでスよゥ!」

 

 語り手の『オレ』こと

 中学生のヒデくんが暮らしているのは、

 東京の郊外にある

 上ヶ丘(かみがおか)団地です。

 

 完成当時の上ヶ丘団地は、

 それはもう、大人気の物件でした。

 幼稚園があって公園があって、

 図書館の分館や郵便局、

 スーパーマーケットと診療所も揃っていて、

 入居の倍率は38倍!

 

 しかし、時が流れました。

 現在の上ヶ丘団地は、

 湿気の多さと建物の古さに

 入居者さんも減少してしまい、

 ほとんど廃墟のようです。

 

「ううゥ、おばけェがァ、でそうゥ~…」

「ぐるるぅ~…」(←訳:怖いよぅ~…)

 

 しかしの、しかし。

 

 一周回って、というべきか。

 必然、というべきか。

 

 団地を管理するコーダンは、

 あらためて上ヶ丘の可能性に注目したのです。

 郊外だけれど、23区からは遠くない。

 土地も、充分に広大。

 古い建物を除いてしまって、

 大規模な再開発をしようじゃないか!

 

「むッ! そのォけいかくのォせいでェ~」

「がるるるぐるるるがるるる?」(←訳:どんどん入居者が消えてる?)

 

 人もまばらな、

 ホラーアトラクションさながらの団地で、

 ヒデくんは或るトラブルに巻き込まれました。

 

 声を上げても、

 誰の耳にも届かない。

 誰も助けに来てくれない。

 

 そりゃそうだよ、だって、

 誰もいない、みたいなもんだから、

 もうここには。

 

 刻一刻と”命の期限“がゼロに近付き、

 ヒデくんが意識を失いそうになった

 その時――

 

 “あいつ“の気配が?

 

「あはァ! しんうちィとうじょうゥ、でス!」

「ぐっるるるる!」(←訳:待ってました!)

 

 ネタバレ厳禁!ですから、

 これ以上のお喋りはできません。

 ただ、『猫島ハウスの騒動』『ポリス猫DCの事件簿』など、

 ニャンコが活躍する作品を紡ぎ出す

 著者・若竹さんらしい快作!だとは

 断言できますよ。

 

 可愛らしくて、ふてぶてしくて。

 儚いのに、逞しい。

 朝から晩まで、丸~くなって、くぅくぅごろごろ。

 そんなニャンズを描く全6篇、

 皆さま、ぜひ、一読してみてくださいね♪


~ 超難問の、答えや如何に? ~

2025-04-24 22:03:52 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 げきとうのォ、まッさいちゅうゥ~でス!」

「がるる!ぐるるるがぅるる!」(←訳:虎です!八村さんファイト!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 NBAでは、いまプレーオフの最中とあって、

 緊張感MAXな試合が続いていますね。

 次のゲームでも勝ち星を!八村塁さんにエールを送りながら、

 さあ、本日の読書タイムは、こちらのコミック作品を、どうぞ~♪

  

 

 

            ―― 本なら売るほど 2 ――

 

 

 著者は児島青(こじま・あお)さん、

 2025年4月に発行されました。

 個人経営の古書店さんを舞台とする

 短編連作シリーズの第2巻です。

 

「おおゥ! ほんやのォおにいさんッ!」

「ぐるる~!」(←訳:祝再会~!)

 

 ショッピングモールの広いフロアや、

 郊外の幹線道路沿いに建つビルの棟まるごと、

 ではなく、

 商店街の一隅に店舗を構える古書店さん、

 というのは、

 いまや絶滅危惧種、なのかもしれません。

 

 が、その古書店――

 《十月堂(じゅうがつどう)》

 の若い店主さんは、

 お肌のハリツヤも良く、

 今日も楽し気に古書の山と格闘しています。

 

「だいすきィなんでスねェ~」

「がるぐるる♬」(←訳:本の仕事が♬)

 

 ハタキをかけて埃を払って、

 ウィンドウにディスプレイする本も

 昨日とは変えて、

 1冊¥100のSALEワゴンの中身を点検……などなど、

 毎日の業務をこなす店主さん。

 

 そこへ、いきなり

 ひとりの女性客さんが声を掛けます。

 

  とにかく面白い本をください。

 

「うッ?」

「ぐるっ?」

 

  読み終わるまで絶対に死ねないくらい

  長くて面白い本を。

 

  インタレスティングと

  エキサイティングと

  ファニーが全部入った

  面白い本は、どれですか。

 

「うううっ!」

「がるるぐるる~!」(←訳:超難問だよう~!)

 

 本当の本当に、難問中の難問ですよね。

 本大好き&活字大好きな御方は、

 面白い本ならこれだ!と熱弁したくなる作品を

 各々お持ちのことでしょう。

 とはいっても、

 それは万人にとって面白い本か?と訊かれたら、

 う~ん、と考え込まずにはいられない……

 

 ましてや、

 読み終わるまで死ねないくらい面白い、

 長い(つまり長編である)、

 が条件とあっては。

 

 それに、お客さんの様子も気になります。

 冷やかしや冗談のつもりは微塵もない、

 真剣な表情。

 それはいっそ、思い詰めている、とさえ言える

 顔色で……。

 

「しんぱいィにィ~なッちゃうゥ!」

「ぐるるがるぅ?」(←訳:大丈夫かなぁ?)

 

 はたして、面白い本をとリクエストされた店主さんが

 彼女に渡す作品とは?

 

 その本を受け取って、

 彼女はどこへ……?

 

「むむゥ、なァるほどォ!」

「がるるっるる……!」(←訳:そうだったの……!)

 

 第8話『生ける人々の輪舞曲(ロンド)』、

 今はなき『山の上ホテル』へのオマージュ

 第10話&11話の『丘の上ホテル』(前後篇)他、

 GWは読書三昧だぜ!

 ひたすら読むぞ!

 と予定している活字マニアさんに

 激おすすめの作品が詰まった一冊です。

 《十月堂》さんの粋な本棚を、

 ぜひ、覗いてみてくださいね~♪


~ 花に憩い、石をめぐり ~

2025-04-23 22:03:05 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 はいしんッかいしィ~でスよゥ!」

「がるいる!ぐるるがる!」(←訳:虎です!世界へGO!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 今日4月23日16時からNetflixにて

 『新幹線大爆破』が配信開始となりますね。

 この作品を見るためにNetflixに加入すべきか迷いつつ……

 さあ、本日の読書タイムは、こちらの御本を、どうぞ~♪

  

 

 

         ―― 京都の庭とお菓子さんぽ ――

 

 

 著者は烏賀陽百合(うがや・ゆり)さん、

 2025年1月に発行されました。

 『はる・なつ・あき・ふゆ 京都案内 』

 と副題が付されています。

 

「さくらはァ、おわッちゃッたけどォ~…」

「ぐるるがーるるぐる!」(←訳:ベストシーズンだよ!)

 

 そうね、4月下旬現在、

 艶やかに花を咲かせているのは、

 藤や、牡丹、ハナミズキなどでしょうか。

 

 この御本では、

 花々や緑が美しく整えられた古刹、

 人気の名所が紹介されています。

 

 二条城、北野天満宮、嵐山周辺……と、

 ガイドブックに必ず載っているような

 場所もあれば。

 

「むッ? ここはァ~はつみみィ!」

「がるるぐるるる!」(←訳:初めて聞いたよ!)

 

 京都市の上京区。

 かの有名な晴明神社の、少し北にあるのは

 『慈受院(じじゅいん)』。

 

 通常は非公開、

 不定期で特別拝観有り、

 という『慈受院』さんの

 本堂前『慈(いつく)しみの庭』には、

 樹齢800年と伝えられる

 大きな楠(くすのき)が聳(そび)えています。

 

 奥の祠には白蛇弁財天様が

 祀られているそうですが、

 楠木の横には『出世石』と呼ばれる

 石が置かれていて……

 

 かつて、

 豊臣秀吉さんが座った石?!

 

「わおゥ! たいこうゥさんッ?」

「ぐるるるがるるぐるる!」(←訳:それなら確かに出世石!)

 

 また、お庭の左には

 一段とユニークな来歴を持つ松の木があって。

 

 加藤清正さんが朝鮮から持ち帰り、

 秀吉さんに献上した

 松ぼっくりが育って、

 この松になった?!

 

「そッ、それもォすごいィィ~!」

「がるっるるる……!」(←訳:松ぼっくりが……!)

 

 京と大阪は太閤さん贔屓(ひいき)、

 と聞きますが、本当に本当なんですね。

 

 東京には家康さんが座った石、とか……

 えーと、聞いたことないような?

 

「たぶんッ、ないィ~でスゥ!」

「ぐっるるがるる!」(←訳:あったら楽しい!)

 

 楠と『出世石』、清正さんの松を見たい!という御方は、

 『慈受院』さんのHPで拝観可能な日を確認してから、

 お出掛けしてみてくださいね。

 

 もちろん、他にも、

 観光都市・京都の底力がひしひしと感じられる

 季節ごとの見どころ、

 美味しそうな和洋菓子の情報も

 たっぷり収録されています。

 

 GWは、或いはGW後に京都旅!な方々は、

 ぜひ、一読を♪ 


~ 明治のアオハル ~

2025-04-22 22:03:16 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 わふふゥ! はるのォおすすめェどらまはァ~…」

「がるる!ぐるるがるぐる~1」(←訳:虎です!食べて寝て待て~!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 今春のおすすめドラマは、NHKで火曜22時から放送中の、

 『しあわせは食べて寝て待て』。

 原作の、水凪トリさんによるコミックも要チェックですよ。

 今夜の放送を楽しみに待ちながら、

 さあ、本日の読書タイムは、こちらの御本を、どうぞ~♪

  

 

 

            ―― 東京美術学校物語 ――

 

 

 著者は新関公子(にいぜき・きみこ)さん、

 2025年3月に発行されました。

 『――国粋と国際のはざまに揺れて』と副題が付されています。

 

「むかァ~しィ、むかしィ~」

「ぐるがるるるぐるる!」(←訳:明治20年の昔です!)

 

 明治20年(1887年)10月、

 東京美術学校と東京音楽学校の設置が

 勅令により告示されました。

 実際に、学校が開校したのは、

 明治22年の2月、

 上野公園内の借り物の校舎でのことでした。

 

 現在の東京藝術大学の前身である、

 日本で初の、国立の美術学校の産声、ですね。

 

「だいじぎょう、なのでス!」

「がるるぐるがるるるる!」(←訳:難事業でもありました!)

 

 時、あたかも19世紀末。

 西欧の諸国が、

 日本美術に大きく影響された世紀末美術に

 どっぷりハマっていた時期です。

 

 一刻も早く日本に公立の美術学校を!

 という声は既に高まっていたに違いない、のです、が……

 

 いやぁ、それがね、

 そう一筋縄に行かないのが明治、なんでしょうね。

 

「どッたんばッたん!」

「ぐるるるがるる!」(←訳:政治情勢不透明!)

 

 著者・新関さんは、

 明治から江戸へ、

 西洋美術と日本が出会った時代へと遡り、

 美術学校設立の“萌芽“を探ります。

 

 江戸末期のパリ万国博覧会への参加、

 海外でのジャポニスム流行と、

 まったく逆に、

 欧化を急ぐ明治政府の姿勢……

 そんな混乱状態の中でも

 学校設立計画が頓挫しなかったのは。

 

 アーネスト・フェノロサさん(1853~1908)。

 

 岡倉天心(おかくら・てんしん)さん(1863~1913)。

 

 この御ふたりを中心とした、

 多くの方々の尽力があったゆえ。

 

「うえののォ、おやまにィ~」

「がるるぐるがる!」(←訳:学問の花が咲く!)

 

 御本の後半で語られるのは、

 ようやく開校した美術学校の、

 その後の変遷です。

 

 校長を務めた岡倉さんの失脚し、

 人事は混乱するも、

 世間では西洋画の人気がうなぎ上り。

 

 しかし、時勢は。

 軍国主義が拡大してゆく大正と、

 東京大震災、

 そして戦時下へ。

 

「せんそうゥ、でスかァ~…」

「ぐるるがるぐるるる~…」(←訳:平和の方がいいのに~…)

 

 1945年、第二次世界大戦は集結し、

 1942年(昭和24年)、

 美術学校と音楽学校は統一されて

 東京藝術大学が発足しました。

 

 誕生の明治から

 再生の昭和まで――

 近代史を体現するかのような

 美術学校の物語は、

 歴史好きな活字マニアさんにおすすめですよ。

 本屋さんの新書コーナーで、

 ぜひ、探してみてくださいね♪ 


~ 氷上で、ファイト? ~

2025-04-21 22:03:00 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 らッしゅゥらッしゅゥ!なのでスよゥ~」

「がるる!ぐるがるぐるるる!」(←訳:虎です!GW直前だからね!)

 

 こんにいは、ネーさです。

 ゴールデンウイーク前の本屋さんは新刊ラッシュ!

 あれもこれも読みた~い!と頭を抱えながらも、

 さあ、読書タイムですよ。

 本日は、こちらのコミック作品を、どうぞ~♪

  

 

 

           ―― ドッグスレッド 5 ――

 

 

 著者は野田サトル(のだ・さとる)さん、

 2025年4月に発行されました。

 『DOGSRED』と英語題名が付されています。

 

「ひょうじょうのォ、かくとうぎィ!」

「ぐるーるがるーる!」(←訳:パワーとスピード!)

 

 フィギュアスケート(ジュニア)の世界で頂点を極めた後、

 氷上の格闘技と呼ばれる

 アイスホッケーの世界へ――

 

 白川朗(しらかわ・ろう)くんが、

 北海道・苫小牧のお祖父さんの家に引越して、

 はや、数ヶ月。

 

 アイスホッケーの強豪高校、

 狼之神(おいのかみ)高校に入学し、

 アイスホッケー部にも入部して、

 毎日のスットンキョ―な、いえ、

 汗と涙の厳しい練習にも耐え抜いて、

 ようやくこの日がやってきました。

 

 他校との、練習試合!

 

「ぱちぱちぱちィ~!」

「がるぐるがるるる!」(←訳:行け行けBOYS!)

 

 しかも、この練習試合は、

 一年生の選手がメインで戦う!とあって、

 朗くんの胸のワクワクは高まるばかり♬

 氷の上へ颯爽と走り出せば。

 

 ああ~こいつらァ、んもう!

 

「うぎゃわわッ! はんそくゥでス!」

「ぐる~っ!」(←訳:痛い~っ!)

 

 対戦相手の、

 雪花(せっか)高校アイスホッケー部員たちときたら、

 第1ピリオド開始直後から

 容赦ないラフプレーの連続です。

 ここは忍耐、と思う間もなく、

 一年生の源間(げんま)くんが応戦してしまって、

 むむむ、無念の2分間退場……!

 

 こんなもん ただの喧嘩じゃないか!!

 俺はアイスホッケーをしに来たのに!!

 

 と朗くんは訴えますが、

 ラフ度はますます上昇線を?

 

「けんかァ、だめでスゥ!」

「がるるるるぐっるー!」(←訳:見たいのはホッケー!)

 

 ラフプレーの雪花か、

 愚直路線の狼之神か。

 燃え上がる練習試合の結末は――

 

 ええ、この第5巻でも、

 著者・野田さんの画力が炸裂!

 スケーティングの美しさ、

 プレイヤーさんたちの微妙な動き、

 衝突の衝撃とスピードをも

 見事に活写してゆきます。

 

 群像のドラマ、個人のドラマの両方を

 丁寧に構築してゆく長編コミック、

 さて、第6巻ではどんな展開が?

 

「まちどおしいィ~でス!」

「ぐるるがるっるる!」(←訳:朗くん頑張ってね!)

 

 なお、今回の書籍版オマケは、

 狼之神アイスホッケー部・部員さんたちの

 身分証明書風ミニシール?でした。

  

 GWの読書リストに、

 皆さま、ぜひ♪