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テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ いただきます!のあの人は ~

2025-02-28 22:03:17 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 わきゃァ! にがつゥがァ~!」

「がるる!ぐるがるっるぅる!」(←訳:虎です!もう終わっちゃう!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 2月は今日で終わり、明日から3月!ですね。

 年度末の一ヶ月が、事故や災害もなく、

 どうか穏やかに進むよう願いながら、

 さあ、本日の読書タイムは、こちらの御本を、どうぞ~♪

  

 

 

            ―― たべるノヲト。 ――

 

 

 著者は松重豊(まつしげ・ゆたか)さん、

 2024年10月に発行されました。

 雑誌『クロワッサン』に連載中のエッセイを

 書籍化した《食の記憶》本です。

 

「みんなァだいすきィ、ごろォーさんッ!」

「ぐるっるがるるるるぐるるるる!」(←訳:大ヒットおめでとうございます!)

 

 2025年1月に公開された

 『劇場版 孤独のグルメ』が大好評、

 監督・脚本・主演の松重さんは3月2日の

 『ファイナル舞台挨拶』

 (TOHOシネマズ日比谷から全国の劇場へ生中継予定)

 の準備に大忙し、だそうですが、

 ”演じる”お仕事だけではなく、

 ”書く”お仕事も好調のようですよ。

 

 この御本には、

 《おつまみ》

 《肉と魚》

 《もう一品》

 《麺もの》

 《ごはん、汁もの》

 《甘味》

 《おみやげ》

 《おまけ》

 にジャンル分けされたエッセイ51篇と、

 巻末には、イラストレーターあべみちこ さんとの

 対談も収録されています。

 

「やぱりィ、くいしんぼうゥさんッ、なのでス!」

「がるるるぐるがるる!」(←訳:美味しいモノ大好き!)

 

 エッセイのテーマが《食》であるだけに、

 井之頭五郎さんの面影をちょっぴり引きずりながら、

 ”美味しいもの”の記憶を探ってゆく松重さん。

 

 蒲焼きは大好物!……なのですが、

 スーパーで買ってチンして食べる、なんてもってのほか!

 とにかく鰻は特別だ、と言い切ります。

 

 鰻をいただくのは、

 年に一回いや数回でいい、

 信頼できるお店のテーブルについて、

 焼き上がりまで待つこと数十分。

 芳しい香りとともに

 自分の努力苦労無念も成仏させて、

 出来上がりを一気にかき込み、

 全てを忘れて明日に向かう。

 

「ふァ~…」

「ぐるるがるるるるぐるる……」(←訳:お好きなんですねウナギ……)

 

 大河ドラマで食事をする場面は、

 時代考証に従ったお料理が並びますから、

 もちろんお肉はないし、

 ブロッコリーやエリンギもなし。

 でも、タケノコはある!

 日本で昔から食べられていたタケノコ、

 春のシーンだとひと目で分かるタケノコの煮物を、

 演者さんたちと一緒に、パクパク。

 

 合戦シーンの撮影を終えて、

 ああ疲れた、身も心もへとへとだぞ!

 と、重い鎧を脱いで食堂に駆け込み、

 注文するのは……

 タンメンか?

 チャーシュー麺にすべきか?

 

「ううゥ、まよいィ~まスゥ!」

「がるるるるるぐるる~」(←訳:ワンタン麺がいいな~)

 

 一日警察署長の思い出と、林檎。

 鎌倉山で出会ったチーズケーキの衝撃。

 

 書き手は確かに松重さんだと

 分かってはいても、

 ところどころでゴローさんの顔がチラつく

 愉快なエッセイ集は、

 やっぱり深夜を避けて、いえ、

 午後9時以降に読むのは

 我慢する方が良さそうですね。

 

「おなかァ、ぐゥ~ぐゥ~!」

「ぐるがるるるる!」(←訳:鳴りまくりそう!)

 

 という訳で、

 食いしん坊な活字マニアの皆さま、

 松重さんの貴重な《食》トークを、

 お昼の読書タイムに、ぜひ♪

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~ 薔薇色の、夢とまぼろし ~

2025-02-27 22:03:51 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 はるのいろとォいえばァ、それはァ~…」

「がるる!ぐるがーるる!」(←訳:虎です!断然ピーンク!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 春を告げる色――

 それはやはり、日本に於いては《桜色》でしょうか。

 それとも、梅の花の《薄紅色》でしょうか。

 さあ、本日の読書タイムは、

 色をテーマとするこちらの御本を、どうぞ~♪

  

 

 

           ―― 色の物語 ピンク ――

 

 

 著者はヘイリー・エドワーズ=デュジャルダンさん、

 原著は2021年に、日本語版は2024年3月に発行されました。

 仏語原題は『ROSE DE BOTTCELLI À CHRISTO』、

 『ボッティチェリからクリストまで』と日本語副題が付されています。

 

 先日は『色の物語 赤 ROUGE』をご紹介しましたが、

 こちらは『ピンク』……というよりも、

 仏語原題の『ローズ』、

 つまり『薔薇色』と呼ぶ方が感覚的に近い、かもしれません。

 

「はなのォ、おうさまッ!」

「ぐるるがる!」(←訳:それが薔薇!)

 

 姿よし、香りよし、

 ローズウォーターや精油など

 美容にも効果が高く、

 実は乾燥させてお茶に、と

 『薔薇』は古代から人類にとって

 最高の有用植物でした。

 

 であれば、

 麗しいあの『薔薇色』を、

 身近に置きたい、身に纏(まと)いたいと思うのも

 無理からぬところです。

 

 この御本に収録されている古今の名画には、

 女神ヴィーナスの衣、

 聖ヨハネのマント、

 貴族の礼装、

 貴婦人のドレス等々、

 『薔薇色』が効果的に使われています。

 

「めだつゥ~!」

「がるぐるがるぅる!」(←訳:つい注目しちゃう!)

 

 画家さんの側からすれば、

 『薔薇色』の衣服を描くのは不可能ではありません。

 基本は、白と赤、それに少々の青の絵の具。

 それだけあったら、『薔薇色』は作れる。

 

 むしろ問題なのは、『薔薇色』の布地です。

 

 帝政時代のローマや、平安時代の日本――

 古代でも、布地を『薔薇色』に染め上げることは出来ました。

 ただし、

 染め上げた『薔薇色』を

 美しい発色のまま維持できるか、となると、

 容易なことではなくて。

 

「いろあせェ、しちゃうゥのでス!」

「ぐるがるるるるるる……」(←訳:褪色するんだよねえ……)

 

 日光を浴びても、洗濯しても、

 時間が経っても色褪せしない、

 鮮やかな『薔薇色』。

 

 この御本には載っていませんが、

 劣化しない『薔薇色/ピンク』を作ろう!と奮闘した

 或る学者さんがいました。

 

 その人の名は、ジャン=アンリ・ファーブルさん。

 

「ふんころがしィのッ?」

「ぐるがるるるる?」(←訳:昆虫学者さんの?)

 

 ええ、『昆虫記』で知られる、

 あのファーブルさんです。

 

 昆虫学者であるファーブルさん、

 実は化学の教師であり、

 植物学の研究もしていて、

 アカネの根から粉末染料を作成する実験に

 成功していたんです。

 

 現在『マゼンダピンク』と呼ばれている

 紫がかった濃いピンク色は、

 19世紀の当時、

 それまで存在しなかった全く新しい色、でした。

 

 もしも新色の染料を完成させたら、

 大ヒット間違いなし!

 我が家の経済状態もきっと好転する!

 ファーブルさんはそう信じ、

 研究に邁進したのですけれど。

 

 ドイツの会社が開発した化学染料の前に、

 ファーブルさんの天然染料は、敗退。

 

「あうゥ………」

「がるる~…!」(←訳:悔しい~…!)

 

 ファーブルさんが夢見た『薔薇色』の幻。

 

 本国フランスでは

 忘れ去られてしまったというファーブルさん。

 この御本でも

 ファーブルさんの挑戦に関する記述はありませんが、

 せめて私たちは、少しでも、

 功績の一端でも憶えていられたら。

 

 ああ、お喋りが長くなってしまいました。

 歴史好き方々、

 アート好きな活字マニアさんは、

 (ひそかなファーブルさんの思い出とともに)

 どうか、ぜひ、一読を♪

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~ 悟空の《新!》冒険物語 ~

2025-02-26 22:03:44 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 あううゥ、かッ、かふんがァ~…くしょんッ!」

「がるる!ぐるぅるぅるっ!」(←訳:虎です!くしょしょんッ!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 空気中を漂うのは、梅の花の香りだけでなく、

 あの恐ろしいミクロなイガイガ物体も……!

 これが春なのね~仕方ないわね~と肩を落としつつ、

 さあ、気持ちを切り替えて、読書タイムと参りましょう♪

  

 

 

            ―― 西遊記事変 ――

 

 

 著者は馬伯庸(ば・はくよう/マー・ボーヨン)さん、

 原著は2023年に、日本語版は2025年1月に発行されました。

 中国の人気作家・馬さんによる物語の背景は、

 日本でもお馴染みの中国古典作品で――

 

「わほゥ!

 まッてましたでスゥ、ごくうゥくんッ!」

「ぐるるがるる~!」(←訳:出でよ觔斗雲~!)

 

 はいはい、落ち着いて、

 孫悟空さんの冒険譚は、私ネーさも大好きですけれど、

 この御本の主役は、

 李長庚(り・ちょうこう)さん。

 

 李さんは、《西遊記》にも度々顔を出して、

 西域を目指す孫悟空さんたち一行に

 助け舟を出す、という役どころの、

 仙人さんです。

 

「せッ、せんにんッ!」

「がるるぐるがるるぅ~…」(←訳:天界の御方ですかぁ~…)

 

 天界に暮らす李さんは、

 太白金星(たいはくきんせい)と呼ばれる

 金星を司る九曜仙官さんです。

 

 人間の尺度でいうなら三千歳、

 神仙としてはまだまだ元気!……のはずですのに。

 

 李さん、たいそう疲れておりました。

 出世とか役職とか、最近はもう、どうでもいい。

 穏やかに、のんびりと過ごしてゆきたい。

 

 ところが、天界(天庭)ってところは、

 のんびりとは正反対、

 思いの外、喧(かまびす)しくて、

 騒ぎも多いところ、でございまして。

 

 玉帝(ぎょくてい)さま直々の命により、

 李さんは、或る特別な任務に就くことになりました。

 

 三蔵法師こと玄奘三蔵(げんじょうさんぞう)さんの、

 西方への旅。

 

 その《護法(ごほう)》です。

 

「ごほうゥ……?」

「ぐるがぅる?」(←訳:それなぁに?)

 

 《護法》とは、いわば、

 ”劫難(ごうなん)“の設定、です。

 

 険しい崖道や、乾き切った砂漠での事故、

 魔物に襲われ、妖怪と闘って……といった

 旅の途中の困難な出来事=劫難を、

 どこにどうセッティングして、

 旅人を苦しめ、成長させるか。

 

 これが実に厄介で、

 やりすぎると、旅人は命を落としてしまうし、

 甘々すぎると意味がない。

 加減と塩梅の難しさ。

 

 しかも、その上に。

 

「たいへんッ、たいへんッ!」

「がるるるるるぐる~!」(←訳:アクシデントだよ~!)

 

 玄奘三蔵さんたちの旅には、

 李さんも予想できなかった出来事が連続発生。

 その余波は、

 天界の神仙さんたちにまで及び始めて……?

 

「あわわわわッ!」

「ぐるるがる!」(←訳:大混乱必至!)

 

 ”三蔵法師さんたちの偉大なる旅”――

 壮大な旅の背後で、何が起こっていたのか。

 巻き込むつもりが、

 巻き込まれてしまった李さんの任務は……?

 

 本家《西遊記》好きな活字マニアさんはもちろん、

 ドラマやアニメで《西遊記》を知った方々にも

 おすすめの一冊です。

 ぜひ、手に取ってみてくださいね~♪ 

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~ 続! いま、500年の眠りから ~

2025-02-25 22:03:16 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 くんくんくんッ! よいィ~かおりィ~♫」

「がるる!ぐるるる~!」(←訳:虎です!梅の花だ~!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 ちょっと遅れ気味だった梅の開花が、ようやく!

 良い香りにつられて深呼吸しながら、

 さあ、読書タイムですよ。

 本日は、こちらの文庫作品を、どうぞ~♪

  

 

 

          ―― お梅は次こそ呪いたい ――

 

 

 著者は藤崎翔(ふじさき・しょう)さん、

 2024年12月に発行されました。

 『お梅は呪いたい』に続く

 《呪いの人形・お梅》シリーズ第2作です。

 

「あはァ! おうめちゃァ~んッ!」

「ぐるがっる~?」(←訳:元気だった~?)

 

 いやいやいや、

 お元気でしたか、と訊くまでもありません。

 なぜならば――

 

 現代から約500年を遡った、戦国時代の昔。

 そこに、《呪いの人形》お梅さんは誕生しました。

 

 幼少時からの遊び相手のお姫さま、

 お姫さまが輿入れした相手の武将など、

 敵も味方もなく呪いに呪って呪い倒し、

 ついには

 木箱に封じられてしまったお梅さんでしたが……

 

 現代に到って、念願の復活!

 

「ぱちぱちぱちィ~!」

「がるる!」(←訳:祝脱出!)

 

 よぅし! 呪いを振りまく日々が再び!

 

 と、大いなる解放感とやる気に打ち震えるお梅さん。

 ああ、しかし。

 彼女は知らなかったのです。

 世界が、いえ、人間の意識が、

 戦国時代とは、まあそこそこ、異なっていることを。

 

 ダースベイダーさん、

 ハンニバル・レクター博士、

 カリオストロ伯爵、

 現代社会において、

 ”悪役”は”人気者”でもあり、

 多くの人々に受け入れられてる存在です。

 

 また、悪役大好き!ではなくとも、

 少々汚れてはいるものの、

 ヴィンテージな和装に身を包んだ

 可愛い日本人形=お梅ちゃんが、

 ”邪悪な何か“であるとは、

 誰も本気で考えない?

 アンラッキーなことが起きても、

 お梅ちゃんの所為だとは、思いもしない?

 

「がんばれェ、おうめちゃんッ!」

「ぐるるがるる~!」(←訳:仕切り直しだ~!)

 

 とある事情によって、

 呪いのパワー大増量に成功したお梅さん、

 気合を入れて、

 新たなターゲットの懐に潜入しました。

 

 小学校受験に臨もうとしている

 少女と、両親。

 この家族を、壊滅させてやる……!

 

「うゥ~ん、それはァ~」

「がるっるるぐるるがる~」(←訳:頑張ってもムズいかも~)

 

 はたして、呪いの効果や、如何に?

 

 《呪いの人形》お梅さんにこそ、

 とびっきりの幸あれ!

 そう願わずにはいられない

 アイロニーたっぷりのオカルトコメディは、

 ホラー系が苦手な活字マニアさんにも

 おすすめですよ。

 ぜひ、一読してみてくださいね~♪

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~ 色を、形を、ものがたりを ~

2025-02-24 22:03:50 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 わほほッ! たかはしィさァ~んッ!」

「がるる!ぐるるるるがるぅ~!」(←訳:虎です!村上さんもキタぁ~!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 2月23日放送の『ホットスポット』第7話、

 小日向文世さん演じる”村上さん”が○△◇だったとは……!

 次話はどうなっちゃうのかしらとワックワクしながら、

 さあ、本日の読書タイムは、こちらの御本を、どうぞ~♪

  

 

 

     ―― 色彩の魔術師 エリック・カールの絵本とアート ――

 

 

 編者はペンギン・ランダムハウスの皆さん、

 2024年12月に発行されました。

 英語原題は『THE ART OF ERIC CARLE』、

 『はらぺこあおむし』『ごちゃまぜカメレオン』他、

 世界中で大人気!な絵本作家エリック・カールさんの

 自伝・制作風景・アートワークを編集した

 ノンフィクション作品です。

 

「はらぺこでェ、だいぶれいくゥ!」

「ぐるるがっるるる!」(←訳:衝撃的だったよね!)

 

 エリック・カールさん(1929~2021)。

 

 絵本『The Very Hungry Caterpillar』初版は、

 1969年に刊行されました。

 いつだってお腹ペコペコ?なあおむしくんの物語は、

 世界中の子どもたちに大人気となりました……が、

 1985年、カールさんは作品を全面的に描き直し、

 1987年に新版が英語圏で、

 1989年には日本でも改訂版が発売されてます。

 

 自身の代名詞ともなっている

 代表的な作品、

 売れ行きだって悪くない作品を、

 描き直して、再度、世に問う――

 

 そんな”挑戦”も厭わなかったカールさんは、

 米国のニューヨーク州に生まれ、

 ドイツで育つ……という、

 複雑な少年時代を過ごしました。

 

「……おもうにィ、それはァ~…」

「がるるっるぐるるる……」(←訳:つらかっただろうね……)

 

 1936年、ドイツで学校に通い始めたカールさんは、

 両親に訴えました。

 

   先生に手紙を書いて。

   この子は学校にはむいていませんって。

 

 小さな窓の小さな教室、

 かたい芯の鉛筆、小さな紙、

 小さなミスも許さない厳しい指導と、体罰。

 

 アメリカに帰りたい――

 心の叫びを学校ではひた隠し、

 戦争の悪夢をくぐり抜け、

 美術大学で商業美術を学んだカールさんが、

 ふたたびニューヨークの地を踏んだのは

 1952年の5月でした。

 

 《見わたすかぎり雲ひとつない、

  輝くばかりの青空が広がる美しい日だった》

 

 と、カールさんは回想しています。

 

「やッとォ、もどッてきたのでス!」

「ぐるるがーるるるるるる!」(←訳:ここがホームグラウンド!)

 

 レオ・レオ—ニさんのアシスタント(!)、

 招集されて軍隊へ、

 結婚と除隊、離婚、

 広告代理店でのお仕事などを経て、

 或る日、カールさんは幸運をつかみました。

 

 絵本の話を聞いてくれる

 編集者さんとの、出逢い。

 

「うおおォ!」

「がるるる!」(←訳:とうとう!)

 

 そう、とうとう、ここから。

 胸の奥に息づいていた、

 ”絵を描きたい”――その思いのたけが、

 ふつふつと沸き、動き出したのでした。

 色あざやかな、

 あおむし(caterpillar)となって。

 

 以上は、だいぶ省略版のカールさんの半生記ですので、

 完全版を読みたいわ!という御方は、

 ぜひ、本屋さんで

 『色彩の魔術師 エリック・カールの絵本とアート』

 を手に取ってみてくださいね。

 図版も多数掲載されていますから、

 絵本好きな活字マニアさんにも

 おすすめですよ♪

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~ にっこり♪を名作で ~

2025-02-23 22:03:51 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 むむッ、こおりがァじゃりじゃりィ~?」

「がるる!ぐるがるぅっる!」(←訳:虎です!氷結しちゃった!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 《天皇誕生日》の祝日、《富士山の日》でもある今日は、

 庭のバケツのお水が見事に凍る寒さ……!

 冷え切った手指を温めながら、

 さあ、本日の読書タイムは、こちらのコミック作品を、どうぞ~♪

  

 

 

        ―― 動物のお医者さん 愛蔵版 1 ――

 

 

 著者は佐々木倫子(ささき・のりこ)さん、

 単行本初版は1989年に、

 画像の愛蔵版は2013年10月に発行されました。

 

「ちょびィくゥ~んッ!」

「ぐるるぅる!」(←訳:ヒヨちゃん!)

 

 言わずと知れた”国民的動物コメディ”コミック、

 ハスキー犬なる怖~い顔のワンコが存在することを

 世に知らしめた傑作です♫

 

 私ネーさ、既に通常のコミック版を所持しているのですが、

 表紙カバーに傷がつき、

 紙の日焼けも目についたので、

 思い切って買い替えることにしました。

 で、買い替えついでに

 あらためて読み直してみましたら――

 

「うふふふふふゥ!」

「がる~る」(←訳:面白~い!)

 

 それは、或る冬の夜のこと。

 通っている高校から

 地下鉄駅への近道をしようと、

 H大学の構内を歩いていた

 ふたりの高校生――

 西根公輝(にしね・まさき)くんこと

 ハムテルくん、

 二階堂昭夫(にかいどう・あきお)くんのふたりが

 出会ったのは。

 

 般若顔の、見慣れぬ生きもの……?

 

「わんこォなのでス!」

「ぐるがるるる!」(←訳:仔犬なんだよ!)

 

 仔犬の落とし主は、

 H大学の獣医学部病院学講座の

 漆原信(うるしはら・まこと)教授。

 

 アミで仔犬を捕獲し、

 解剖実習棟へ去ろうとする漆原教授を、

 ハムテルくんは思わず呼び止めてしまいます。

 

 だって、

 アミの目越しにこちらを見、

 キャンキャンと鳴く仔犬の姿が………ああ、もう!

 

「きょうじゅゥ、まッてェ!」

「がるるる!」(←訳:その子を!)

 

 漆原教授は、天啓を受けたのでしょうか。

 

  《ワタシにはキミの未来が見える

   キミは将来~~

   獣医になる!!

  

   このカシオミニを賭けてもいい》

 

 との名言、じゃなくて予言とともに、

 ハムテルくんの腕に仔犬を預け、

 夜の大学に消えていったのです。

 

 かくして、仔犬は、

 西根家の一員となりました。

 

「まだまだァ、これからッ!」

「ぐるるるがるるぐる!」(←訳:ここからが始まりだよ!)

 

 教授の暗示にまんまと引っ掛かり?

 H大の獣医学部を目指す

 ハムテルくんと二階堂くん。

 

 チョビと名付けられた仔犬ちゃん、

 猫のミケちゃん、ニワトリのヒヨちゃん、

 スナネズミの大家族や、

 院生の菱沼聖子(ひしぬま・せいこ)さん、

 菅原(すがわら)教授他、

 個性強烈なキャラに包囲されながらの、

 学生&学究生活は……どうなる?

 

 令和の現在、

 『動物のお医者さん』は

 『文庫版(全8巻)』、

 『愛蔵版(全6巻)』、

 『新装版(全12巻)』が

 入手可能となっているようです。

 いちばん新しいのは『新装版』ですね。

 

 コミックス第1巻刊行から

 30年以上が経過しても

 変わらぬ面白さの『動物のお医者さん』、

 名作を読み返したい!という方々、

 まだ読んだことなくて……という方々も、

 春の読書タイムに、ぜひ~♪

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~ 絵本も!デザインも! ~

2025-02-22 22:02:22 | ミュゼ

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 にゃんにゃにゃあァ! にゃにゃんッ!」

「がるる!ぐぅーる!」(←訳:虎です!にゃーご!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 新聞、雑誌、TV番組まで、ニャンコ尽くしの《猫の日》、

 年に1度……じゃなくて2度3度、

 いや、もっとあってもいいなあ~と思いながら、

 さあ、本日は読書をサボって、こちらの展覧会情報を、どうぞ~♪

  

 

 

             ―― 堀内誠一 展 ――

 

 

 東京・立川市のPLAY!MUSEUM(プレイ!ミュージアム)にて、

 会期は2025年1月22日~4月6日(休館日は2月16日)、

 『雑誌作りで新時代を切り拓き、

  夢いっぱいの絵本を生み、

  多彩な仕事は未来へ続く』

 と副題が付されています。

 

「ぐるんぱッ!」

「ぐるるるる~る!」(←訳:いやいやえ~ん!)

  

 堀内誠一(ほりうち・せいいち)さん(1932~1987)。

 

 日本のエディトリアルデザイン史に

 燦然とその名を刻む、

 デザイナーであり、

 絵本作家、画家でもあり、

 エッセイなど著述の分野でも大活躍した

 堀内誠一さんの展覧会が、

 現在、東京・立川市のプレイ!ミュージアムで開催されています。

  

「このおかたがァ~ほりうちィさんッ!」

「がるるぐるる!」(←訳:絵本の魔術師!)

  

 この展覧会では、

 『BRUTUS』『anan』『POPEYE』『Olive』他、

 堀内さんが携わった雑誌関連のお仕事を

 《FASHION》、

 絵本関連のお仕事を《FANTASY》、

 エッセイ・写真・旅イラストなどのお仕事を《FUTURE》、

 と3つのパートに分けて、

 堀内さんの功績を辿ってゆきます。

 

「これェ、みたことォありまスゥ!」

「ぐるがるぐっるる!」(←訳:ボクこれ知ってる!)

 

 ええ、私たちの身の周りには今も、

 堀内さんがデザインしたもの、

 描いたものがたくさん存在していますよ。

  

 また、この展覧会を機に、

 堀内さんの作品――

 絵本、旅行エッセイ集などの書籍類が、

 嬉しいことに復刻されたり、

 新装版となって刊行されました♫

 

「やッたでスねッ!」

「ぐるる~る!」(←訳:めでた~い!)

 

 堀内さんのファンの方々はもちろん、

 雑誌好き&ファッション好きな方々にも

 おすすめの特別展ですよ。

 

 なお、ミュージアムショップには、

 絵本や文庫、アパレルからアクセサリーまで、

 ステキなグッズが揃っています。

 ミュージアムにお出掛けする際は、

 お買い物も楽しんでくださいね~♪

 

 

 

   では、ここで美味しいオマケ画像も、ドン!と。

   

   空気が乾燥していますから、

   『明治』さんのアイスクリーム

   《meiji The Premium(明治ザ・プレミアム)バニラ》で、

   乾いた喉を潤す、のはいかがでしょうか。

   「つめたァ~いィッ!」

   「がぅるるぅるぐる!」(←訳:シャリシャリです!)

   

   ハーゲンダッツのような、濃厚系かと思ったのですが、

   これは、ジェラートに近い食感……?

   「あとあじィ、あッさりィ!」

   「ぐっるるるがる!」(←訳:スッキリ系です!)

   美味しいヒンヤリおやつ、御馳走さまでした♫

 

   連休が明けたら、

   来週半ばには春が来る!ことを期待して、

   皆さま、どうか、穏やかな休日を♪

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~ ルージュの美術史 ~

2025-02-21 22:03:51 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 あしたはァ、にゃんこのひィ、なのでスゥ~!」

「がるる!ぐるるるがるっる!」(←訳:虎です!あふれる猫グッズ!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 明日2月22日は『猫の日』とあって、

 猫型スイーツや猫デザインの雑貨が目立つこの頃、ですね。

 全ニャンズが猫又になるほど長生きできるよう願いつつ、

 さあ、本日の読書タイムは、こちらの御本を、どうぞ~♪

  

 

 

            ―― 色の物語 赤 ――

 

 

 著者はヘイリー・エドワーズ=デュジャルダンさん、

 原著は2021年に、画像の日本語版は2024年11月に発行されました。

 仏語原題は『ROUGE DE POMPÉI À ROTHKO』、

 『ポンペイからロスコまで』と日本語副題が付されています。

 

 『黒』や『青』、『ゴールド』『ピンク』など、

 色をテーマとする《色の物語》シリーズ、

 この御本は、表紙を見れば一目瞭然!の

 『赤 ROUGE』――

 《赤》を用いたアート作品の数々が紹介されていますよ。

 

 というか、正確には、

 《赤》の布地、

 赤色の布や衣服が描かれた絵画の数々、

 とすべきでしょうか。

 

「あかいィ~いふくゥ?」

「ぐるるるがるるぐるるるぅ?」(←訳:そんなの珍しくないでしょ?)

 

 人類史に於いて、

 赤い布地で作った衣服は

 ”特別なもの”でした。

 

 日本では、昔から、

 子供の晴れ着を”赤いおべべ”と呼ぶことがありますが、

 古代ローマ社会で、

 トーガ(ローマ市民が着用した外衣、正装用の上着)が赤といえば、

 たいへんな富豪であることのあかし、でもありました。

 

 何故なら、たっぷり長いトーガの生地(5~6m)を

 真っ赤に染め上げるには、

 カイガラムシから抽出した染料もたっぷり必要で、

 この染料がやたらとお高いし、

 布を染める手間もかかるし、という訳で、

 赤いトーガを身にまとえるのは

 ごく限られた大金持ちのみ。

 

「むむゥ! ここにもォいまスゥ!」

「がるぐるがるる!」(←訳:赤い布地信奉者!)

 

 ええ、いますね。

 本文37ページでポーズをしているのは、

 ナポレオン・ボナパルトさん。

 

 皇帝になるより前の肖像画、

 『第一執政ナポレオン・ボナパルト』では、

 しかし、既に権力の頂点を意識していたのか、

 共和国執政のきらびやかな赤い官服に身を包んでいます。

 

 この作品の解説文の中で、

 著者・エドワーズ=デュジョルダンさんは、

 

 《古代ローマでは

  紫を帯びた赤は皇帝の色でした》

 

 と、述べていますよ。

 

「こうていィ、でスかァ~…」

「ぐるるるるがるっるるるる~」(←訳:やめとけば良かったのにね~)

 

 皇帝の色、

 枢機卿の色、

 そして、

 いうまでもなく、血の色。火の色。

 

 白や黒や青ではない、

 一瞬で眼を惹きつける《赤》、

 危険な香りがする《赤》の絵画の歴史を

 力強く追いかけてゆくアートブックは、

 図鑑好きな活字マニアさんに、

 歴史好きな方々にもおすすめです。

 書店さんのアート本コーナーで見かけたら、

 ぜひ、《赤の世界》を覗いてみてくださいね♪ 

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~ 画布の彼方の、無言劇 ~

2025-02-20 22:03:35 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 つばくろうゥくゥ~んッ!」

「がるる!ぐるるるるぅ~!」(←訳:虎です!さみしいよぉ~!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 突然に旅立ってしまったヤクルトのつば九郎くん……

 O・ワイルドさん著『幸福な王子』のように、

 どうか、つば九郎くんも光の国で憩っていますようにと願いつつ、

 さあ、ここからは読書タイムですよ。

 本日は、こちらの新書作品を、どうぞ~!

  

 

 

           ―― 西洋絵画のお約束 ――

 

 

 著者は中野京子(なかの・きょうこ)さん、

 2024年10月に発行されました。

 『謎を解く50のキーワード』と副題が付されています。

 

 つい先日は、中野さん著『名画に見る《悪》の系譜』を

 ご紹介いたしましたが、

 こちらの御本では、《お約束》がテーマ、なんでしょうか?

 

「ひみつのォ、やくそくゥ~!」

「ぐるがるぐぅるるるる!」(←訳:でも秘密じゃないんだ!)

 

 本文冒頭の、

 『薔薇』と題された文章で、

 著者・中野さんは解説しています。

 

 19世紀後半に印象派が登場するより前、

 絵画には意味があり、

 読み解くための『絵の言語』があった、と。

 

 シンボル(象徴)

 アレゴリー(比喩)

 メタファー(隠喩)

 アトリビュート(その人物を特定する持ち物)

 エンブレム(記号)

 

 といった絵独自の言語を読むことで、

 画面の奥に隠された

 画家さんからのメッセージを探り当ててゆくのが、

 かつての常識。

 

「うむむゥ! それはァ、まるでェ~」

「がーるるぐる!」(←訳:ゲームのよう!)

 

 画布に描かれているのが、

 薔薇の花と肌も露わな美しい女性、であるならば、

 それは単なる裸婦像ではありません。

 

 彼女は、ヒトではなく、

 神話の登場人物。

 

 夢のような美女と

 薔薇の花の取り合わせは、つまり、

 ”生身の女性ではない”宣言、なんですね。

 

 ここ(本文10~13ページ)に掲載されている図版は、

 ボッティチェリさん作『ヴィーナスの誕生』と、

 ロセッティさん作『心変わりを誘うヴィーナス』。

 いずれも、美の女神を描いた作品、なのでした。

 

「ほかにもォ、ありまァ~ス!」

「ぐるるがるる!」(←訳:百合に月桂樹!)

「りんごッ、いとすぎィ!」

 

 薔薇、林檎など、

 『植物』が示す《お約束》以外にも、

 たとえば、

 月・虹・河川といった

 『天体・自然』、

 卵・ハチミツ・魚などの『食べ物』、

 窓・井戸・梯子などの『建物』、と

 中野さんはさまざまな事例を挙げてゆきます。

 

 画面の、ほんの片隅にでも、

 ”それ“が描き入れられていれば、

 無言のまま、

 物語が始まる……。

 

「ひみつのォ、おやくそくゥ!」

「がるぐる!」(←訳:ほぼ暗号!)

 

 アート好きさん必見!なのは、

 本文69ページの

 ゴッホさん作『刑務所の中庭』(1980年)と、

 本文51ページの

 レオナルド・ダ・ヴィンチさん作

 『白テンを抱く貴婦人』(149年頃)です。

 

 ゴッホさんの画の異様な迫力と、

 レオナルドさんの作品の中で

 最も美しく、

 最も完成度が高いとされる貴婦人像……

 腕に抱かれた白テンが何を示唆するのか、

 中野さんの絵解きは、はたして。

 

 図版も豊富なアート評論集は、

 ミステリ好きな活字マニアさんにも

 おすすめですよ。

 本屋さんの新書コーナーで、

 ぜひ、探してみてくださいね。

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~ 風が招く春休み ~

2025-02-19 22:03:36 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 なぜェこんなにィ、おおゆきィ~?」

「がるる!ぐるるるるがる??」(←訳:虎です!あちこちで吹雪??)

 

 こんにちは、ネーさです。

 東京エリアは空気が乾燥し切っているのに、

 東北や山陰、それに京都や名古屋でも大雪?

 のんびりと穏やかな春が早く来てくれることを願いつつ、

 さあ、本日の読書タイムは、こちらの御本を、どうぞ~♪

  

 

 

           ―― 春休みに出会った探偵は ――

 

 

 著者は大崎梢(おおさき・こずえ)さん、

 2024年3月に発行されました。

 明るい色合いの表紙画は、いかにも春♫なんですけど……?

 

「つぎつぎとォ、ちいさなァあらしィ?」

「ぐるるるがるるるぐるる!」(←訳:予想外にタイヘンなのだ!)

 

 安住花南子(あずみ・かなこ)さんは、中学2年生。

 両親が離婚して、

 お父さんとふたり、”父子家庭”暮らしをしています。

 

 しかし、この春。

 お父さんは、シンガポールに赴任を命じられてしまいました。

 

「ひょわッ! しんがぽォ!」

「がるぐる~!」(←訳:遠いなあ~!)

 

 実はお父さん、

 幼い娘との二人暮らしていることを楯に、

 海外赴任を上手く回避していたのでした。

 けれど、幼かった花南子さんも、

 中学2年生になってしまえば、

 ”ウチには幼い子が”という言い訳も

 そろそろ通用し難くなってきます。

 

 渋々と、お父さんはシンガポール行き旅客機に乗り込み、

 残された花南子さんは……?

 

「いがいにィ~きにィしてませんッ!」

「ぐるるるがるぐるる?」(←訳:メンタル強いのかな?)

 

 花南子さんが気丈にしている理由とは。

 

 父子で借りているアパートから

 徒歩数分の、

 築35年の古アパート《さつきハイツ》。

 アパートの大家さんは、

 花南子さんの曾祖母・五月(さつき)さん。

 

 《さつきハイツ》の、

 五月さんが暮らしている部屋の隣は、

 空室になっています。

 寝具、文房具や雑貨を運び入れて、

 ここから学校に通学すればいいや、と

 花南子さんは楽観視していたのです。

 

「わるくないィあいであァ、でスゥ!」

「がるるぐる!」(←訳:心強いよね!)

 

 曾祖母が隣室にいるし、

 お父さんはこまめに連絡を入れてくれるし、

 何の心配も要らない――そう思っていたら。

 

 或るアクシデントが起きました。

 

 曾祖母の五月さん、

 ぎっくり腰で緊急入院!

 

「うわッ!」

「ぐるるっ!」

 

 のんびり? いえ、バタバタです。

 花南子さん、五月さんの身の回り品をまとめて、急ぎ病院へ。

 五月さんが入院している間は、

 アパートの周りをお掃除したり、

 郵便物をチェックしたり、細々した用事が山積み。

 

 そんなバタバタの中で、

 花南子さんがふと気付いたのは……

 

 近所に住むおじいさん――

 直井(なおい)さんが、いない?

 消えてしまった?

 

「よなかにィ、とつぜんッ?」

「がるるるるるる?」(←訳:どうしたんだろ?)

 

 気の良さげな、あのおじいさんの身に、

 何か異変が?

 それとも、事件性ゼロの出来事なのか?

 

 夏休み・冬休みと違って、

 唯一の”宿題のない休み”である春休み。

 花南子さんは、どんな春休みを過ごすことになるのか。

 春の風が吹き抜ける連作ミステリ作品を、

 ミステリ好きな活字マニアさんは、ぜひ♪

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