そろそろ花粉症が大変な時期になってきたようです。
家族には深刻な人がいないので、
幸い我が家では大きな問題になっていませんが。
近年、急に花粉症が深刻になった原因として、
戦後の植林云々がよく言われますが、
杉 ・ 桧が増えて、都会の舗装がそれに拍車をかけているのだとすると、
むかしは都会に少なくても、
花粉の絶対量が多い山村には花粉症の人が多くいたことになりますが、
そんな話は聞いたことがない。
10年以上前の古いレポートですが、
興味深いのがあります。
栃木県の日光で実施された調査です。
杉 ・ 桧の植林が多い地域と、
日光の街中で、花粉症の症状を比較すると、
圧倒的に花粉の量が多い山の中よりも、
花粉は少なくても
排気ガスなど空気環境が悪い街中の方が重傷者が多かったそうです。
アレルギーには多い例ですが、
1つの要因ではなくて、
複合的な悪条件で症状が出ていることが解ります。
花粉の量が多いから花粉症患者が増えたのではなくて、
空気汚染との複合的要因だとすると、
もう1つ疑うことが出来ます。
住居の中で、
新建材が放散する化学物質の汚染が、
花粉のアレルギーを悪化させているのではないでしょうか?
このことを調査した報告を読んだことはありませんが、
無関係とも言いにくい。
私は積極的に疑っています。
化学物質過敏症
とか、シックハウスと言うと、
どこか遠いところの話のように思われることが多いのですが、
( このこと自体恐ろしいのですけど! )
もっと身近に感じることが多い花粉症との因果関係も否定できないとしたら、
簡単に建材を選ぶことは出来なくなると思いますが、
如何?
世界的に認められた建築家が、京都高瀬川沿いに商業ビルを建築したとき、
広場の川に面した部分に手摺がないことを危険と指摘され、
「 水面のそばに手摺がなければ子供が落ちると言うならば、
ベネチュアに子供がいなくなる。
ベネチュアで運河に子供が落ちて亡くなった話は聞いたことがない。 」
そんな意味のことを言ったのだとか。
私もこの建築家の言い分が正しいと思います。
我が家から近い海沿いの喫茶店。
倉庫を手作りで改造した建物で、
最近は県外のナンバーを付けたクルマもよく見かけるお店です。
2階に客席がありますが、
1階の土間から4メートルか5メートルくらい高さがあるでしょうか。
倉庫だったときに荷物を上げるためだったであろう大穴が開いています。
写真で解るかどうか、
子供でももたれ掛れば何の役にもたたなさそうな手摺があるきりです。
今日も小さな子供が走り回っていましたが、
誰も気にもしていません。
取り立てて危険だとも思っていないでしょう。
公共性の高い建物などで、
過剰に安全を要求されて、困ることがあります。
子供も自分が危険なところは解るから近づきません。
むしろ、
法律どおりに作られて安全そうなフリをした手摺から
転落事故がおきていることを議論した方がいい。
ホントは、
このお店の場合は親がもう少し気にかけるべきだとは思いますが、
( 子供がこの穴に近づくようであれば私も注意しましたが )
過剰な安全意識は子供の感性を育てないとも思います。
「 就職決まりました 」 の報告をもらいました。
想像した以上に雇用状況は厳しかったようで、
なかなか上手くいかない話を聞いていましたが、
比較的良い条件のところで働ける報告で、
ひとまずは良かったなぁと思っています。
彼女とは不思議な縁で知り合って、
付き合いが続いていますが、
男女のそれでないことが、
私にとっては残念と言うか、
彼女にとっては幸いというか ・ ・ ・ 。
( 失礼! )
天が人生のプラスマイナスに上手くバランスをとっているとすれば、
彼女の不幸は美人に生まれたことか?
もっと人並みに生まれていれば、
もっと楽な人生だったようにも私には思われますが、
美人で勝ち気な性格だったことは誰にもどうしようもないことです。
読んでいる最中から
「 この本はぜひ彼女が読めばいい 」 と思っていました。
昨夜読み残した十数ページを今朝始業前に読み終えました。
私としては、最近まで知らなかったことが不思議ですが、
大阪のアメリカ村をつくった女性 です。
ご本人は、そんなものをつくるつもりはなくて、
自分が良いと思うもの、自分があれば楽しいと思うものを
つくり続けた結果がそんなカタチになっただけ という印象です。
生涯で一貫しているのが、
“ 本物 ” を求めて、つくり続けてきたこと。
実は、私自身アメリカ村は一度だけ行ったきりです。
18歳、大阪で暮らし始めて間もない頃。
話に聞くほどのパワーを感じられなくて、
それ以来わざわざ出かけたことはありません。
そのことが、私の感性の問題か単なる好みの問題か? と思っていましたが、
この本によると、
彼女が開いて、次第に若者が集まるようになったこの地域に、
流行の上澄みだけをすくい取って上手く金儲けしようという資本が入り込んで、
面白くなくなった頃と時期が重なります。
このことも私には納得です。
その後も “ 本物 ” を求めて、
場所を変え、新しいアイデアを加えながらいくつも成功していきますが、
功績から想像するほどお金儲け出来ていなかったことも、
“ 本物 ” にこだわるヒトっぽくて私は好きです。
初めに書いた今日就職が決まった彼女は、
この本の人のようなスタイルの人生も選ぶことが出来ると、
私は思っています。
流行や情報を追いかけて最先端のフリをしない、
自分で価値を決めていく。
まだまだ修行は必要でしょうが、
そんなことがいつか叶うことを期待しています。
( 今はしばらく就職したとしても )
言葉のイメージだけで理解したつもりになって、
それ以上調べない事例がよくあって。
住宅業界でも例外ではない
と言うよりは、むしろ多いかもしれません。
吸音材にグラスウールをよく使うから、
それならばと、
大サービスのつもりでポリスチレンフォームを使った
大馬鹿野郎の住宅営業マンがいて、言葉がでなかったこともありました。
ポリスチレンフォームはグラスウールの何倍も断熱性能が高いけど、
吸音材としての性能は期待できません。
ジャパネットが販売した
テレビ台の強化ガラスが割れる事故が多発したのだとか。
これも " 強化 " の言葉だけの印象で割れないと思われがちですが、
強化ガラスは割れます。
防犯や台風対策で窓ガラスに使う間違いがあるようですが、
熱を入れて緊張状態にある分だけ、
普通のガラスよりも熱割れしやすかったりもします。
台風でモノが飛んできても割れます。
この場合には、
合わせガラスが正解なのですが、
これも割れないわけではなくて、
切られたり、撃ち抜かれたりし難いだけ。
普通のガラスよりは断然安心ですが!
以前、
合わせガラスをハンマーで割ってみたら、
叩いた方ではなくて、反対側 ( 裏側 ) が割れて驚きました。
ちょっと影があったり、
秘密めいていたり、
他と違う空気の中には、
艶っぽい魅力があるものです。
「 こんな本を読みました 」
と、公開できるような大人になりました。
・ ・ ・ おっさん化しただけかしらン?
2冊まとめてこの手の本を読んだ理由は、
その世界には独特の “ モダン ” が存在するような気がして、
少しその世界に触れてみたかったから。
昔は、沢山悲しい物語があった世界なのだろうと思います。
今もその場所ごとの悲哀が読み取れますが、
時代が変わった分だけ、
艶と色気は薄れているような。
建築にのみ、
その名残を感じることが出来るのかも知れません。
最近の建築に見る下手なモダンデザインの方が
ずっと品の良さを感じられないことが滑稽でもあります。