開けた窓から、
秋の夜の気配が沢山入ってきます。
そう言えば、昼間は暑いには暑いけど、
太陽が指すようなキツさではなくなっていますね。
我が家の場合は、周りに緑がいっぱいなので、
何種類もの虫の声と、
涼しくなった風で秋の気配を感じていますが、
大都会でも、込み合った住宅地でも、
それぞれに季節の気配があると思うのです。
そんなことを感じにくい家はダメだと、
私は思うのです。
「 読書家の上野山さんに! 」
って、江本さんからこのあいだもらった本2冊。
もう1冊あったのですが、
私も持っている本だったので2冊だけいただきました。
江本さんは、本人曰く
「 本を買うのが好きなだけで、読まない。 」
とのことですが、たいへんなモノ知りなので、
買うほどは読まないということでしょう。
私も 「 読書家 」
と言われるほど読書家ではない ・ ・ ・ 。
それとは別に昨日のはなし。
文学を研究している学者さんからですが、
「 曽祖父が持っていたものです。 」
と、古い 『 蟹工船 』 を見せてもらいました。
背表紙が削り取られていますが、
そのことが資料として価値があるのだそうです。
プロレタリア文学が弾圧されていた時代。
何が怖いって、密告ほど怖いことはない。
背表紙を削り取った本は、
ただの紙の束にしか見えないので、
部屋の中に他の紙類と一緒にして積み重ねておけば
誰が訪ねて来ても、
そんな危険な本を持っているとは気付かれない
ということだそうです。
少々 “ オチ ” みたいな話があって、
彼の曽祖父は、その時代に
それほど思想がかっていたわけではなくて、
当時のインテリはそんな風にするのが
1つのスタイルだったんじゃないかと言うんですね。
今の軟弱な若者とは違いますナ!
当時は命懸けでカッコつけていたんですね!
どこかで見たものをそのままコピーして
何かを造る ( 作る ) のは簡単なのですが、
諸条件の違いを無視しては滑稽なことになります。
私は、建築に関して “ 創る ” の漢字を
意識して使っています。
奈良にある、
雑貨屋さんとカフェが一緒になった有名なお店。
今日で何度目かですが、行ってみれば、
なるほど上手いお店づくりをされていて、
オーナーが本を何冊も出されていることも納得できます。
大事なことは、
立地とか、建物とか、キチンとした文脈の上で、
空気感を演出できていることなのだと思っています。
きっとこのオーナーは、
違う場所を見付けていれば、違った演出をしたでしょう。
そう思わせることがスゴイ!
別の場所にある
系列のホテルと雑貨屋さんとかが一緒になったところ。
こんな写真が撮れますが、
決して山奥にあるわけではありません。
これも上手い!
因みに、
1件目のカフェでビールを飲んだのは、
ジュースよりもこちらの方が安かったから!
( ヨーロッパみたいな価格設定 ・ ・ ・ )