自分が物心ついた頃にあったモノは、
神代の昔からあったこの国の常識
みたいに思っていることが多いけど、
意外と新しかったり、
誰かの思いつきで突然始まっていたりすることが
結構あるんだろうと感じています。
しかも根拠があいまいで!
建築の世界にいると、
正体不明の “ 常識 ” が沢山あって、
なんだか気持ち悪い思いをしているんですね。
日本の文化や歳時記、マナーをご講義されている
志磨美智子さんにお貸しする約束なので、
読まれたあとで、是非ご感想をお聞きしたいと思っています。
この中にも出てきますが、
今や “ 日本の常識 ” になりつつある ( 感じの! )
節分の 『 恵方巻 』 も、
私が18で大阪の下町に住んだ頃に、
そんな習慣があることを
聞いたような、聞いていないような ・ ・ ・ 。
っていう程度のモノでした。
帯の
「 伝統 」 を疑え!?
は、わたし好きです。
おば様たちに人気のコーラスグループだそうです。
「 チケット用意しているからおいで。 」
と言われて、県民文化会館 大ホール。
出し物も良かったけど、
気になったのが舞台照明。
舞台や、テレビ ・ 映画で見た照明を
そのまま建築でしようとする人がいるんですね。
空中を飛んでいる光を見せようとしても
普通は見えないから
舞台だと、スモークなんかを漂わせて光を見せるんですね。
建築ではそんなこと出来ないから
同じことをしようとしたら必ず失敗する!
これを
何とか出来ないかと考えています。
スマホケースになかなか美しいデザインがなくて、
今は、色々探してようやくインターネット通販で見つけたのを
気に入って使っています。
( 革製品なので味が出てきたけど、手入れしていないから汚れも目立つ ・ ・ ・ )
買ってから知ったのですが、
製造販売している会社は、意外と近くて
30分くらいの距離で、月に2回や3回は前を通っていました。
1年余り前に買ってからずっと気にはなっていましたが、
お店を持っている会社ではないので機会がなくて、
昨日始めて訪ねてみました。
社長さんから革製品の加工のこと、
インターネット通販のこと、
趣味のことなど沢山興味深い話をお聞きして
とても楽しい時間でした。
想像より2桁くらい多く売れていることに驚きましたが、
沢山売れると、
自分が良いと思うモノより
従業員さんの誰でも作れる
量産向けのデザインを優先しないといけなくなる。
というお話が興味深くて。
革製品でも、多分食べ物屋さんでも、もちろん建築でも。
自分と同じ技量の人だけで組織することが出来ないから、
沢山の数をこなそうとしたら
程度を落とさないと出来ないんですよね。
『 ものづくり 』 の共通の悩みなんだろうと思います。
オリンピック中継を観ていると
ちょこちょこ出てくるエアコンメーカーのCM。
『 ふさわしい空気で満たす 』 編。
冒頭で登場する
広いところに、小じんまりしたこの建物が気になっています。
休日や老後 ( ? ) のゆっくりした生活がイメージできて、
建物の内も外も “ 空気 ” を感じる暮らしを
上手く表現できていると思うんですね。
家が大きいことで存在を示す時代があったと思うけど、
みんなが豊かになった
みんなが教養を身に着けた今の時代、
建物には質の高さが大切なんだろうと思うのです。
「 評価されているものを見て美しいと思うのも良いけど、
たまたま入ったような街のギャラリーで観た無名な作品でも、
それが良いものなら、
感動できる感性を持たないといけないよ。」
高校の美術の先生から個人的に言われた場面を
鮮明に覚えています。
40年近く経った今でも鮮明な理由があって、
ずっとそのことを意識し続けてきたんです。
あるテレビ番組のセットがとても綺麗で気持ちよくて、
番組が終わってしまったら見られなくなるからと、
1月あまり前に番組ホームページからセットの画像をコピーして
PCに保管しました。
今日、同じ番組を観ていたら
そのセットは、世界的に有名な日本人デザイナーの仕事で、
イタリアの権威あるインテリア雑誌でも紹介されたのだとか。
画像を頂いた時点では、誰がデザインしたかも知らず、
海外で注目されるとも思っていなかったけど、
こういう出来事で、
自分の “ 美しい ” の感覚が間違っていないことを
確認できることが、私にはとても大切!