ぶちょうほうの画(え)日記(一語一画(え))

亭主「ぶちょうほう」の身の周りのいろいろな風物を「画(え)日記」ふうに綴っています。

6/17 三河の鳳来寺山 その5:鳳来寺山東照宮・本堂をみてからは小一時間の登り返し

2014-06-25 07:18:35 | 草花
前回の記事で鷹打場に来て、雨にこそ降られないものの、視界は良くはありません。
そんな中で小休憩のあとは、等高線沿いに西進し、徳川家康の廟所、東照宮にお参りし、この山の核心部たる鳳来寺の本堂を見たら、背後の山に取り付いて登り返していきます。
この記事ではその道沿いの光景をレポートします。

高土山 ↓

鷹打場からの眺めでは丸みを帯びた円錐形の高土山(たこうどさん)が近い距離ですので、かすんだ中でも何とか見えています。



テイカカズラ ↓

鷹打場をあとにして、等高線沿いに歩いて行く中で、テイカカズラの花を見ました。




ツルアリドオシ ↓

ツルアリドオシも今なら可憐な花の時季ですね。



ヤマゴボウ ↓

これを見た始めはヨウシュヤマゴボウかと早とちりしましたが、こちらはただのヤマゴボウのようです。
よく味噌漬けにして売られる「山牛蒡味噌漬け」の「山牛蒡」ではなくて、こちらは有毒です。



コナスビ ↓

山のこちら側でもまたコナスビが出てきます。




コジキイチゴ ↓

あまり見かけない木イチゴが出て来ました。植物図鑑で確認すると、どうやらコジキイチゴのようです。黄色く熟し、食べてもあまりおいしくは無いとありました。



東照宮 ↓

山道はやがて東照宮に向かって下りて行きます。
この建物は三代将軍家光が建造を発令し、1651年、四代将軍家綱の代に落成したそうで、もう363年経っていることになります。その後16回ほど修理をしているそうです。
社務所で、以前はあった水の出る場所を聞いたところ、神官の方が黙って水の入った湯呑み茶碗を差し出してくれました。



その石段 ↓

東照宮からこの石段を使って下り、こんどは鳳来寺本堂に向かいます。



ユキノシタ ↓

道の脇の石積みにユキノシタがたくさん着いていて、今が盛りのように咲いています。



イワタバコ ↓

ちょっと湿った沢筋の岩にはイワタバコの葉が着いていて、もう一人前に大きな葉に成長しています。



本堂 ↓

煙厳山鳳来寺の本堂です。利修仙人が702年に開山して以来、文武天皇、源頼朝、家康の生母於大の方、家光、家綱などとの関わりを刻み、最盛期には21もの僧坊を構えていたそうです。
現在は真言宗五智教団の大本山だそうです。



ボダイジュ ↓

本堂を見てから、再び山頂方面を目指して登り返しが始まります。石段の登り始めにボダイジュがありました。



セッコク ↓

セッコクが松の木についていましたので、望遠で撮りましたが、手ブレしてしまいました。



ヒロハトンボソウ ↓

道端にヒロハトンボソウがありましたが、まだ花には早いですね。
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6/17 三河の鳳来寺山 その4:ササユリやカキノハグサを見ながら鷹打場まで

2014-06-24 06:40:48 | 草花
鳳来寺山の最高地点は瑠璃岩のある場所で、ここの標高は695メートルだそうです。
そこから南に約140メートル行ったところに、少し広くて安定した場所があります。
一般的にはその場所を山頂としていて、それを示す看板もあります。
撮った写真であとから確認したことですが、そこの標高は684mと記されています。
つまり最高地点よりも11メートル低い場所に「山頂」があることになります。
こういった例は御在所岳でも恵那山でも経験してきたことでしたね。

今回は最高地点の瑠璃岩から一般的な「山頂」を経由して鷹打場まで、岩尾根を歩く道筋のレポートです。

利修仙人コースの終点 ↓

瑠璃岩のすぐとなりに利修仙人コースの終点があります。下るときにはこれが取り付き点になる訳ですが、これは見つけ難い入口ですね。



大きな種 ↓

道の脇にツツジ科の大きな種があります。これが何だか迷いましたが、おそらくアカヤシオの種でしょうね。



ササユリ ↓

この山で見た、ササユリとしては初めてカメラを向ける気になったものです。
これからあと良い花姿にたくさん出会うことが出来ました。



鳳来寺山「山頂」 ↓

「山頂」に付きましたが、いつもの賑わいはなくて、小生たちの二人だけでした。
山頂では道が分岐しますが、鷹打場を目指して東進します。



カキノハグサ ↓

鷹打場までは岩尾根を1.2kmほど歩きますが、その間に高度を170メートルほど下げます。
そんな道筋にもカキノハグサは時々顔を出してきます。



ヤブムラサキ ↓

たいへんお淑やかな花の付き方ですが、これはヤブムラサキですね。



アベマキ ↓

凄い樹肌をさらしているのはアベマキでしたね。



ササユリ ↓

ピンクの可愛いササユリが咲いています。



ササユリ ↓

こちらは純白に近い色の清楚なササユリです。上のピンクと比べると随分イメージが違って見えました。



巫女石・高座石 ↓

利修仙人にゆかりのある場所に来ました。仙人があそこで説法を行い、天から8人の巫女が舞い降りてこれを聞いていたということから、仙人が座したのが高座石、巫女が座った場所を巫女石という
そうですが、眉唾的なことですので、近写画像は載せるのを止めました。



ホソバシャクナゲ ↓

時季が遅いのでホソバシャクナゲの花はとうの昔に終わっています。せめて、花の痕跡だけでも・・・・・



コバノガマズミ ↓

この花のつき方の少ないものは一体何かと考えましたが、葉の形等を勘案してコバノガマズミと判断しました。



鷹打場 ↓

鷹打場に到着、胸のすくような眺めの場所ですので、ぴーちゃんに岩の上に乗ってもらい記念撮影です。「気をつけて・・・」
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6/17 三河の鳳来寺山 その3:この山の最高地点まで イワガラミ カキノハグサ ガンピなど

2014-06-23 07:10:49 | 草花
この記事では利修仙人コースの残りの部分を歩いて、鳳来寺山の最高地点に到るまでの道のりをレポートします。
尾根歩きを詰めると、そこで南北に走る稜線と交差しますが、その稜線上には整備された山道が付いています。それを東海自然歩道と呼んでいますが、このレポートではそこに到るまでの道のりを記述することになります。

イワガラミ ↓

露岩の右に綺麗に咲いたイワガラミを見ました。かなり大きな塊りでしたね。




ヒメハギ ↓

こちらはヒメハギの花の咲いたあとで、不思議な形に種を宿しています。



明るい尾根道 ↓

あたりは潅木帯で、明るく、風が時折吹いてくれますので、汗は掻きますが心地よく歩いています。




ツルリンドウ ↓

今山行中はツルリンドウの花を一度も見かけませんでした。




カキノハグサ ↓

やっと出て来ました。この時季に東三河の山歩きをすると、必ずと言っていいほど見かける草ですが、分布域は意外と狭いらしくて、この花をブログで紹介すると、結構珍しがられます。
カキノハグサはこのあとも良い姿のものが出てきますので、逐次記事に載せるようにしていきます。



ガンピ ↓

山の上のほうに来てガンピを目にするようになりました。この低木は風の通りを好むのではないでしょうか。



崖のセッコク ↓

山頂の一角と思えるところまで高度を上げて来ました。道の脇に露岩があり、ウチョウランが着いていないかと覗き込みますと、セッコクの白い花が見えました。
遠くのものでわかり難いですが、画面中央の白く見えるのは確かにセッコクの花です。



シキミ ↓

樹林内でシキミの実を見ました。



コアジサイ ↓

やっと綺麗に咲いたコアジサイの花に出会いました。



カキノハグサ ↓

カキノハグサが撮り易い位置で咲いています。これからすぐに東海自然歩道と合流します。
そして、この山の最高地点はその合流点のすぐとなりにあります。



三ツ瀬明神山 ↓

最高地点から三ツ瀬明神山を見ます。あの山には5月3日に行き、アカヤシオ、ホソバシャクナゲを楽しんできたところでした。



宇連山 ↓

三ツ瀬明神山から目を左に転じると、宇連山が連なります。あの山には去年の11月下旬に行っていますが、今年はどうなりますでしょうか。



岩稜 ↓

ぴーちゃんが最高地点に立つ小生を撮ろうとして、小走りに遠ざかります。東海自然歩道上の大きな露岩の上から小生を狙ってくれましたので、そんな彼女を写しておきます。



最高地点「瑠璃岩」 ↓

今度は最高地点に立つぴーちゃんを岩(”瑠璃岩”と呼びます)の直下から撮ります。
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6/17 三河の鳳来寺山 その2:尾根を歩いて高度を上げていく。 マメヅタラン ニガナ イワタケ

2014-06-22 06:54:06 | 草花
深山の岩屋に造られた利修仙人護摩所を過ぎてから、少しの間急勾配のところを登って行き、やがてそれとはっきり分かる尾根道を歩くようになります。

危険を感じる箇所はありませんが、時折尾根歩きですので横から吹き上がってくる風に心地よさを感じながら歩いていきます。
道筋は花盛りというわけではありませんが、注意して歩くと花の痕跡などをボツボツ見つけることが出来ます。

そんな道をお友達=ぴーちゃんと楽しみながら登って行きます。
小生よりもずっと若いぴーちゃんは動態視力抜群で、花探しは彼女の一人仕事のようにドンドン探し出してくれます。

急坂 ↓

護摩所を過ぎてすぐに滑り落ちそうな斜面歩きが出てきます。




イワカガミ ↓

尾根筋にイワカガミの花の済んだ株が群落で出てきます。




アセビは実をつけて ↓

春の早い時期に花を見せてくれるアセビは、沢山の青い実をつけています。




マメヅタランの着生 ↓

大木の樹幹にびっしりとマメヅタランが着生しています。今年は未だ花を見ていないので、花の咲いた株を探しながら歩きます。



マメヅタラン ↓

あとから出てきた群生で、岩に着生しているものにたくさん花が着いていました。



ミヤマシキミ ↓

ミヤマシキミも実を大きくしています。




ムギラン ↓

ムギランにも何度か出会いましたが、花をつけた株には、ついに一度も出会いませんでした。



ヤブコウジ ↓

ヤブコウジは小さなピンクのツボミをつけています。




ミヤマウズラ ↓

このミヤマウズラは今年花をつけられないでしょうね。花の時期はお盆頃からです。



タガネソウ ↓

尾根筋でこのタガネソウにも何度か出会いましたが、どれも花の痕跡すらも残していませんでした。




山頂部の露岩 ↓

尾根歩きの中でたまに見通しの利く場所に来ます。ここから山頂部のいくつかある露岩の様子が見えますが、やはり険しい山ですね。



ニガナ ↓

岩尾根の上でニガナの花を見ました。



ソヨゴ ↓

こちらはソヨゴですが花が随分小さくて、しかも風で動きます。仕方ないので引いて全体的な撮り方をしています。



イワタケ ↓

イワタケの生えている心当たりの場所に来ました。折角ですのでごく少量持ち帰り、その少量を皆で勿体無く頂きました。
「ひとつ食べると10年長生きできる」と教えたとたん、一番小さな孫がもっとも熱心に追加を願って来ましたね。
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6/17 三河の鳳来寺山 その1:玖老瀬(くろぜ)から利修仙人コースを登っていく

2014-06-21 06:34:39 | 草花
今回歩いた東三河の新城市にある鳳来寺山は、標高695メートルの旧火山であり、天竜奥三河国定公園の一翼を担っていて、国の名勝及び天然記念物に指定されてもいます。

また、声のブッポウソウ(仏・法・僧)として知られるコノハズクの飛来地でもあります。
(このことからこのコノハズクは愛知県の県の鳥に指定されています。)
しかし、残念なことに近年ではコノハズクの「ブッポーソー」と鳴く声は聞けなくなっているようです。

今回梅雨の合間の17日に、この山を訪れたのはこの地方で「ホウライジユリ」として特別の名前で呼ばれているヤマユリを見たかったからでしたが、残念ながらそれを見ることは出来ませんでした。
季節が早すぎたのか、それともイノシシに食い尽くされたのかそのどちらかでしょうが、折角それを見に来たのに出会えなかった残念さを補って余りある花巡りの成果を7回に分割してレポートしていきます。

鳥瞰図(カシバードによる描画) ↓

赤線部分の一番左側のところに車を置いて、時計回りで歩いています。



実行図 ↓

これも同じく左端から時計回りで歩いています。(GPSの軌跡を転写)
登りに使う道を利修仙人コースといい、この山の開祖とされる利修仙人が祈祷を行った場所を通り、山の最高地点に到る道となります。



断面図 ↓

登り返しが二度あり、小生的には大変暑い思いをしました。これからは夏の低山の辛さを味わうことになります。



駐車地点 ↓

高層住宅みたいな墓地の前に車をとめます。



旧豊橋鉄道田口線の軌道跡 ↓

歩き始めのところに遊歩道のような広い道があります。これは昭和43年に廃線となった豊橋鉄道田口線の線路跡です。



ヤマアジサイ ↓

登山道に入ると山の斜面に早速花が出て来ました。



ヤマアジサイ ↓

この季節は似たような花でガクウツギもありますが、それは尾根の向こう側でたくさん見ました。



ナベワリ ↓

ナベワリは花が終わっていました。



ツルアリドオシ ↓

ツルアリドオシは丁度花の盛りで、このほかの場所でも何度か見ています。



植林帯 ↓

針葉樹の植林帯にしばらくの間はお付き合いしていきます。あたりに花も出てこなくなり、やや陰鬱な感じがします。



コナスビ ↓

スギの落葉の間からコナスビの可愛い花が見えています。



天然記念物の境界杭 ↓

国の名勝及び天然記念物の境界を示す杭が打たれています。側面には文部省と彫られています。



利修仙人護摩所 ↓

行く手に大岩の岩屋が出て来ました。こちらで頭上の岩を屋根にして利修仙人が修行したあととみなされている場所です。(利修仙人について新城観光協会の記述を以下にコピペします。)

利修仙人は、山城国に生まれ、この山に移り住み、霊木7本杉の1本から鳳来寺本尊となる峯薬師如来をつくりました。
その後、百済の国で仙術や仏教を学び、鳳凰に乗って帰国し鳳来寺山中に3匹の鬼を従えて住んでいたといわれています。
文武天皇が病にかかられたときには、鳳凰に乗って都に行き、祈祷によって天皇のご病気を治したため、大宝3年(703年)に天皇からお礼に寺を立てられ、この寺を鳳来寺と命名し鳳来寺が誕生したとされています。(引用終了)



名号二種類 ↓

利修仙人は西暦570年の生まれで、没年は878年・・・・つまり308歳まで生きていたことになります。 
その利修仙人の護摩所の左に石碑が建っていて、それには妙法蓮華経と南無阿弥陀仏の二種類の名号が刻まれていました。
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