最近、新しい資本主義じゃないが、家計の個人金融資産の運用を貯蓄から投資に振り向けようと、政府は躍起になっている。 最低賃金の引き上げや例外規定の撤廃、或いは、正規・非正規社員の格差是正等、国民所得の向上に早急に取り組むべきで、方向が違う。
日本という国は、天然地下資源や農作物・米を除く穀物類には決して恵まれず、小さな国土に1億人もの人々が長らく暮らしてきている。
取り得は、謹厳実直な性格と慎ましい暮らしを伝統的に続けて来ている点だろう。
幸か不幸か、周囲を海に囲まれ、鎖国と開国を繰り返してきている極東の自然災害頻発の島国。
そんな中で、目に付くキャッチコピーは個人金融資産の「貯蓄から投資へ」だ。
投資、投資と言ったって、ピンからキリまである。 誤解する市民も多かろう。 日本人の生き方や歴史を見るに、矢張り堅実な貯蓄が好ましい様に思えるが。 堅実な収支から生まれる貯蓄、これをベースにレバレッジを考えることは大賛成だが、皆が皆、起業家になる訳じゃないし、かつて渋谷ビットバレーから立ち上がったサイバーエージェント創業の藤田晋氏、或いは、近くはZOZO創業の前澤友作氏を目指す訳じゃない。 まず、稼ぐ、と同時に、削る、その上で出来れば、貯蓄を殖やす、或いは、着実な投資か?が、結局、国民一人一人の生涯資産を増やすことに繋がることになる。
アメリカ、ロシア、中国の様な大陸的発想の国家等とはやゝ違う。 あまり煽り立てる様な言動には乗せられないこと肝要じゃないか。