日本映画大学シネマ列伝番外編の一作として取り上げられ、拙宅から徒歩7・8分の川崎市アートセンターで上映されたので観て来た。
地域のハーモニカ仲間のTさんにも声を掛けた。 映画の中で歌われる馴染みの童謡・唱歌は、ブルースハープでも良く演奏する楽曲。 もう、5年前も前のことになるが、こゝアートセンターの3Fコラボレーション・スペースを使わせて貰って、『映画音楽をハーモニカで召し上がれ』というハーモニカ・イベントを開催。 この「ビルマの竪琴」も取り上げ、イングランド民謡「埴生の宿」(望郷の念)、スコットランド民謡「仰げば尊し」(別れの念)を吹いたことが忘れられない。
また、軍事クーデターで内戦状態に陥り、国際世論からの非難を浴びる、多民族国家ミャンマー(旧ビルマ)のこともあり、遠い昔を思い出し、惹かれた次第。
定員約110名のところ、コロナ禍、55名に絞っていた。 訊くに、観客は、一昨日29名で、今日は38名とか。 あまりPRが効いていない印象で、勿体ないが、自治体外郭団体所有・運営施設で、館長等も、市役所の天下りゆえ、いつもこんなものだ。
戦後約10年、1956年日活映画として封切られた反戦映画。 竹山道雄・原作、市川崑・監督、和田夏十・脚本、三国連太郎・小隊長、安井昌二・水島上等兵、北林谷栄、内藤武敏、西村晃、浜村淳等の出演。
着用マスクは、何度も溢れる涙と鼻水でグチャグチャ。 予備のマスク持参すべきだった。 上映が終わったら、即、場内明るく点灯。 余韻に浸る、涙をぬぐう間もなしで、途端に引き戻される感じで、無粋だね。
英語字幕付きで、見ながらの鑑賞もいつもとやゝ違う感じ。
原版に最新技術で修正が加えられ、画像も音楽も当時よりも良く仕上げられていた印象で、カラーじゃないね、白黒映画の素晴らしさが伝わるいい映画だった。 無論、若き日の三国連太郎はじめ、出演者は皆良かった。 その後の再制作作品、石坂浩二、中井貴一版以上の出来だった様な気がする。
観客、似た様な高齢者で、皆一緒、久し振りに遠慮なく泣きまくった2時間だった。