「いま ここにある風景」公式サイト
観ている間、怒りがこみ上げてきた。
どんな国なんだ、中国!
個々の哲学があれば、
あれほどの急速な開発も
出来なかったにちがいない。
「ガリバー旅行記」を地で行く
国家レベルの破壊行為である。
人間ひとりひとりの意志なぞ
ガリバーの前では、虫ケラにも等しい。
特に度肝を抜いたのは、
世界最大の規模、三峡ダム。
建設に17年。
13もの町を水没させ、
110万人もの住民を退去させる。
その強制力が共産主義そのもの。
水没する町には
海抜線が引かれ、「150M」と記されている。
つまり、150mの水深で
町全体が沈むのだ。
その海抜線を基準にして
自分たちが住んでいた町並を
ハンマーやシャベルカーで解体する。
17年かけて、
自分たちの町を沈めるべく
破壊する人たち。
「国家のため」と言って
沖縄県全体を廃墟にできるか?
中国では、それが可能なのだ。
●
国家の命令に倣って
個を持たなかった国民が、
資本主義の無節操な仕組みに
今度は狂喜乱舞で「カネのちから」に物言わせ、
資本原理主義とも思える性急さで
雨後の成長を遂げている。
脅威だ。
そのひと言だ。
あの国には、思想がない。
そして、思想やこころざしがないと
人間はどこまでも盲目に突き進む…ということを
この記録映像は、無言で語っている。
●
ボクたちはこの星の自然を変え、
空気を変え、水を変え、大地を変え続けている。
中国だけじゃない、世界中で。
ボクは自分の仕事を、もっと政治化すべきだと考えたこともあった。
しかし、声高に訴えれば、人々の反応は
単に賛成や反対をするだけだろう。
だから言葉ではなく、ただ写真を見せる。
そうすれば、見えなかった何か、
違う世界を見られると思うから。
人間は今、居心地の悪い場所に座っている。
一度、手に入れたものを手放すことが出来ず、
しかし同時に、そのことが問題を深刻化させていることも知っているからだ。
良いとか悪いとかの問題じゃない。
まったく新しい発想が必要なんだ。
by エドワード・バーティンスキー(写真家)
●
国家レベルの破壊が進めば、
個々の思想なんて虫けら同然。
会社を辞めて、写真表現を志そう…だなんて
失笑にも満たない。
しかし、そんな状況がこの地球上で実際に今も進行中なのだ。
「戦争」の次に今、「開発」という新たな行為が
地球を、人間を、ダメにしようとしている。
観ている間、怒りがこみ上げてきた。
どんな国なんだ、中国!
個々の哲学があれば、
あれほどの急速な開発も
出来なかったにちがいない。
「ガリバー旅行記」を地で行く
国家レベルの破壊行為である。
人間ひとりひとりの意志なぞ
ガリバーの前では、虫ケラにも等しい。
特に度肝を抜いたのは、
世界最大の規模、三峡ダム。
建設に17年。
13もの町を水没させ、
110万人もの住民を退去させる。
その強制力が共産主義そのもの。
水没する町には
海抜線が引かれ、「150M」と記されている。
つまり、150mの水深で
町全体が沈むのだ。
その海抜線を基準にして
自分たちが住んでいた町並を
ハンマーやシャベルカーで解体する。
17年かけて、
自分たちの町を沈めるべく
破壊する人たち。
「国家のため」と言って
沖縄県全体を廃墟にできるか?
中国では、それが可能なのだ。
●
国家の命令に倣って
個を持たなかった国民が、
資本主義の無節操な仕組みに
今度は狂喜乱舞で「カネのちから」に物言わせ、
資本原理主義とも思える性急さで
雨後の成長を遂げている。
脅威だ。
そのひと言だ。
あの国には、思想がない。
そして、思想やこころざしがないと
人間はどこまでも盲目に突き進む…ということを
この記録映像は、無言で語っている。
●
ボクたちはこの星の自然を変え、
空気を変え、水を変え、大地を変え続けている。
中国だけじゃない、世界中で。
ボクは自分の仕事を、もっと政治化すべきだと考えたこともあった。
しかし、声高に訴えれば、人々の反応は
単に賛成や反対をするだけだろう。
だから言葉ではなく、ただ写真を見せる。
そうすれば、見えなかった何か、
違う世界を見られると思うから。
人間は今、居心地の悪い場所に座っている。
一度、手に入れたものを手放すことが出来ず、
しかし同時に、そのことが問題を深刻化させていることも知っているからだ。
良いとか悪いとかの問題じゃない。
まったく新しい発想が必要なんだ。
by エドワード・バーティンスキー(写真家)
●
国家レベルの破壊が進めば、
個々の思想なんて虫けら同然。
会社を辞めて、写真表現を志そう…だなんて
失笑にも満たない。
しかし、そんな状況がこの地球上で実際に今も進行中なのだ。
「戦争」の次に今、「開発」という新たな行為が
地球を、人間を、ダメにしようとしている。