Retrospective...

イラストレーター/ライター遠藤イヅルの困った嗜好をばらす場所

【シトロエンC5。】かんたんな印象を列挙(3)シート、乗り心地編

2009-02-26 | シトロエンC5。




ということで(こればっかw)、いよいよ「フランス車の命」ともいえる、シート&乗り心地編です。

それでは、commençons!

【フロントシート】
■気持ちいいけど、100点では無い>
・絶対的にいえば、感動するほど素晴らしくは無い。ないのだが、決して、悪くない。
座った時に「ああ...」という気持ちになれる。
・PSA系シートの欠点、せもたれと座面の沈み込み感の相違感も無く、ランバーの妙な張り出しも無い。
・背もたれ上部が後ろに反り返っていないので、上体が不自然な姿勢にならず、首も自然に前を向く。
・やはりウォーターベッド系なのは確かで、ポジションが決まれば体を動かさず数百キロ走れたりする。
・シート表皮は懐かしい感じのする毛足の長いファブリック。気持ちがいいが、汚れやすい。




・ふかふかというよりは、「テンピュール系」の沈み方。へたったりはしないのだろうか?
・あまり倒すと気持ち良くないのは新世代の仏車の椅子というところか。
・何台かPSAのRHDに乗ったが、共通する欠点が「右ももが少し浮くので、疲れる」こと。
残念ながらC5も、ちょっとそれがあてはまる。
・シートリフターがついているのだけど、なぜシートを持ち上げると座面前端が下に下がるのだ?
パンツのゴムが股に食い込むではないか
(ieのシート評価は、パンツのゴムが後ろに引っ張られるかどうかが重要ですw)。


【ドラポジ】
正しい乗り方では無いのは重々承知なのだけど、ie的には
仏車は背もたれを倒し気味にして、背もたれサイドサポートのでっぱりにひじを乗せ、
自然にのびた腕をステアリングの下のほう...4時40分くらいに「手を添えて」、
シートに沈み込んで「だらん」「ほけー」として気がつけば数百キロ走ってる、
なんていう乗り方が好きだったんです。
このポジションは、腕はまったくあげてない(力を使っていない)ので
これがまた疲れないこと...。
BXではこれが完璧だったた記憶があります。


でも、C5はそれが出来ない...。シートを倒し、ステアリングを手前に引いても
腕はステアリングを握るために持ち上げないとならない。
シートの張り出しに腕を乗せて4時40分を握るためにシートを前に出すと
今度は足もとが狭くなりすぎてペダルを踏む右足が浮く...ので
結構模範的な姿勢をして乗ってます。



【リアシート】
■BXが懐かしい>
・背もたれが立ち気味で、ちょっと落ち着かない。正しい角度なんだろうけど。
・座面は底つき感があるが、でもふかふかする感触があるのはよし。
・座ればシートが「体に合わせて動いてくる」のは伝統通り。
でもBXやxantiaのリアシートの座り心地が懐かしい。
リラックスソファみたいだったもんなあ...。
・フロントシートのせもたれが小さめ・上すぼみのデザインで、しかもリアのほうが着座位置が高く、
またフロントウインドウが大きいのでリアシートからも眺望良し。
・足元はかなり広いが、xantiaほど驚かせはしない。
・座面を起こすと、軽さ&薄さにびっくりする。
・頭上空間はとてもあり、仏車の欠点でもあるヘッドクリアランスの少なさを感じない。
・センタートンネルがほぼ無いのがいい。
・座ったときに足が違和感なくおり、大腿裏はしっかり座面が支えてくれて、
つま先はフロントシート下にすっと入る。
自然なんである。なんだかんだで、快適なんである。


肘掛にカップホルダーがあるのは嬉しい


【乗り心地】
■ゆらゆら帝国は50キロ以上から>
・50キロ以下では、正直なところ特に良さを感じない。
・走行距離が多いためもあるが、足周りからガタゴト音がする。
・低速での突き上げ、段差の処理はこれまでのハイドロ同様に先鋭的なショックを感じさせる。
・50キロをこえ、70キロ前後になってくるとふわふわになってくる。思わず顔がにやける。
・100キロ以上のクルージングは最高の一言。
たしかに「絶対的にやわらかい領域」は消えたが、
でも他では味わえない「浮遊感」が間違いなく伴う。
・以前ほど「うねらない」。具体的に言うと、バウンシングの収束が早い。
そのぶん、ただただフラットに突き進む。
フラットに戻るまでのバウンシングの回数が少なく、上下振幅が小さいというべきか。
・余計なふわふわがないのは良いが、あの鷹揚さが無いのは確かにさみしい。
・直進安定性はまったく問題ないが、ステアリング中立付近がもう少し安定してくれるといい。
溝にステアリングシャフトから生えた何かがはまって動かなくなるような昔のフランス車っぽさがもう少し欲しいかなあ。
・大きなカプセルのような船で高速浮遊移動するかのような感覚。タイヤの存在を感じさせないのはハイドロの嬉しさ。
・スピードを感じさせない。気がつけば120キロを超えている。


と、ちょっと辛辣になってしまいましたけど、それだけ期待も大きかったわけです。

でも、C5の名誉のために言えば、ほんとに疲れないし、乗り心地は素晴らしいです。
さすが乗り心地大王のシトロエンのことだけあります。
乗っていると幸せになるし、気がつけばあっと言う間に日本海、なんてOkなのは
嬉しいなあ。



>>記憶がC5のものに上書きされて、GS(ちょっとだけだけど)ボビンBX、BX、
xantiaの乗り心地の感覚を正直忘れてます...。
ハイドロ歴々試乗会なんてしてみたいなあ。

>>菱型ファンのieですけど、はっきり言います...
「ハイドロが大好きです!」

コメント (11)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする