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イラストレーター/ライター遠藤イヅルの困った嗜好をばらす場所

<セダン蒐集癖>Vol.43 ハイテク家電ギャラン

2006-11-13 | セダン蒐集癖。
かつては三菱を代表するビッグネームだった、ギャラン。
いま、日本ではその名前を見ることは出来ません。隔世の感ありです。
ティアナなどの大きめのサルーンが健闘を見せる今なら、ギャランも
がんばれるような気がするのですが...。

そんなギャランの中でも、今日はこれ。


7代目ギャランです。

VR-4というグレードを引っさげてラリーフィールドに華々しく復帰した
6代目ギャランに較べると、時は丁度バブル真っ盛り、
7代目はボディを大型化し、3ナンバーボディを持って登場しました。


それまでの、コロナやブルのライバルであったはずのギャランは、
当時の大型化・豪華化の風潮に乗り、なんとエンジンは1.8Lと2LともにV6!
VR-4は4気筒の4G63エンジンではなく2LのV6DOHCツインターボ、240馬力!
もはやラリーで活躍できるクルマではありませんでした。

そしてその当時はハイテク全盛期。オートマは、家電に盛んに取り入れられていた
「ファジー制御」を採用(インベックスって呼んでました)、
それ以外にも世界初が満載。ある意味、90年代初頭の日本車を代表するクルマでも
ありました。

電子制御がさらに進化し、ファジー制御まで手に入れたこのクルマを
ある自動車誌は「家電のようだ」と批評していました。
さらに電子制御・家電化が進んでいる現在では、
このギャランもまだザ・クルマ!という魅力が溢れているように思えるから不思議です。




>>このギャランはあまり売れませんでした。
無闇な大型化がたたって...なのですが、
とはいえ今なら周囲のクルマもおしなべて大きくなったので
このギャランがひときわ大きいというわけもなく(涙)。
シンプルなデザインもなかなか良い感じ。
しかもエンジンはV6・1.8Lだったりするわけでドンガラ感もあったり...。
いやあー面白いですね、ちょっと前のクルマ!

>>このギャランとマツダのクロノス(カペラ後継)あたりが、
それまでコンパクトにまとまっていたミドルセダンの閂(かんぬき)を
外してしまった先駆なのですが、もうそんなことに文句を言っていた時代から15年くらい...
ほんと、早いですねえ...。


★2006.11 世田谷区で撮影
コメント (16)
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