Retrospective...

イラストレーター/ライター遠藤イヅルの困った嗜好をばらす場所

頸城のホジに会いに行きたい

2005-12-21 | ナローゲージに思いを馳せる
かつて、新潟県に「頸城(くびき)鉄道」という、
路線長15キロの小さな鉄道が走っていました。
レール幅が762ミリのいわゆるナロー・ゲージ。
モータリゼーションにおされ昭和46年に姿を消したこの小さな路線には、
だけどもとても愛嬌のある車両たちがいました。
その中でも、僕が大好きな(でも、無論見たことはない)車両。



それが、ホジ3です。
木製客車に日野のエンジンを搭載してディーゼルカーに生まれ変わったホジ3は、
ご覧のように一度見たら忘れられないほど可愛らしい車両でした。


もけい


ほんもの ちっこいヘッドランプが一個、ぽつんと。


車内。エンジンが収まりきれず、車内にはみ出しています。
真ん中の木箱はエンジンカバーです(^^


そんな頸城鉄道も、廃止から34年。
頸城に限らず、廃止になった鉄道の車両は、その多くが保存されることもないのです。
このホジ3も、現存はしていないと考えられていました。


ところが。
廃止後、兵庫のある方が
DC92・ ホジ3・ハ6・二フ1・ワ7・ワ14・ト5の計7両を引き取り、
六甲山で保管されていたのです。いつか復活運転をすることを夢見て。
これには驚きました。

ですが、その方、そしてその息子さんは、心ないファンに保管してある車両が
荒らされることを考え、一切公開せずにここまで来られたそうです
(このいきさつについてはこちら)。

それが、なんと頸城に里帰りし、今年の6月19日に一般公開されたと言うことを知ったのは
公開されたちょっと後のことでした。


がーん。み、見たかった。
いまは雪深い新潟ですから、春まで再度公開されることはないでしょうけれど、
くびきの町おこしとしての公開ですからきっとまた、会えるチャンスが来るはずです。


そのときは、平日だろうが何が何でも行きます。
頸城のホジや、小さな機関車、古典客車をこの目で見ることが出来るなら...



>>ちなみに、ナロー・ゲージとは、読んで字の如く、狭いゲージです。

世界では、レール幅は日本の新幹線が標準サイズ(1435ミリ)ですが
日本では一般的には1067ミリ。
例外は路面電車で、1372ミリ。
ちなみに路面電車が発祥の京王線は、いまでもこの異端ゲージ
1372ミリを残しています。

>>それはさておき、日本ではこの標準的なゲージ・1067ミリより狭いゲージを
一概にナロー・ゲージと呼びます。
軽便鉄道と呼んでも良いでしょう。

>>その幅は910ミリ、762ミリ、610ミリなど様々ですが、
いずれにせよ、高速時代とは縁のない、のんびりゆったりした鉄道であることに
違いはありません。

>>明治~大正~昭和と、鉄道が主役だった時代に
雨後の竹の子のように全国各地に現れた軽便鉄道。
ですが、その多くは、昭和30年代~40年代をピークに
自動車社会の浸透で姿を消していきました。



コメント (15)
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