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BAMBOO-JET  ~うみの部屋~

タケノコジェットでどこへでも!
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ニューヨークでの千羽鶴のプロジェクト

2011-04-03 22:09:21 | のほほん日記
NYにいる友人の日記を転送しています。
できるだけたくさんの日本の方に読んでもらいたいという彼女のメッセージです。
海外でも日本のことを思ってくれてる人に感謝しますね。
私も明日からおばあちゃんのいる岩手県大船渡市へいくので、たくさんの人にこの事実を伝えたいです。

(以下コピーです)

今回の東関東大震災後、ここNY(ニューヨーク)では多くの人々が日本の為に様々な支援活動を行っています。NY在住日本人はもちろん、日本とは全く関係のない企業も含め多くの企業が社内募金をしたり、飲食店などでも売り上げの一部を日本への義援金に充てたり、各種学校でも校内で募金活動をしたり、それはそれは多くの人々が日本の事を心配しサポートしようという気持ちでいてくれています。そういう話を聞いて人々の温かい思いを感じる度に心から有り難い気持ちでいっぱいになります。

これまで日本人が中心となって行われたチャリティーイベントはたくさんありますが、その中のひとつにNY在住のママさん達が集結して行われた募金活動がありました。私はそのイベントを前日夜に友人から聞いて知りました。
地震が起きてからの6日間、ネットのライブニュースで凄まじい現状を見たり聞いたりしては深い悲しみにくれ涙が溢れる日々でした。募金をした後はただただ日本の皆様の無事を祈り続けていました。
そんな時でしたので、友人がそのチャリティーイベントに行くと聞き、すぐに私も参加することに決めました。とにかく「何かしなくては!」という気持ちで一杯でした。

そして当日3/17(木)、夕方まで予定が入っていた為、現地のユニオンスクエアという公園に着いたのは6時を回ってからでした。そのママさん達のイベントは3時から6時まででしたので間に合わないかなと思いましたが、まだやっているかもしれないので少しでも参加したいという思いで向かいました。しかし残念ながら到着した時にはもうそのイベントは終了していました。しかし幸いいくつか他のイベントがまだ行われていて、被災者の皆さんへのメッセージを募っていたり、ダンスやミュージックのパフォーマンスをして義援金を集めていたり。。、私はその中のひとつ「折り鶴を作っている集団」に加わりました。初めは誰か日本の方が主催して行われているのかと思いましたが、よくよく聞いてみると、中国系アメリカ人のカレンさんという女性がただただ日本の為に何かしたいという思いで始めたイベントでした。彼女はWikipedia(ネット上の百科事典)で千羽鶴の事を調べ、日本がこの大惨事から(日の丸の太陽が昇る様に)立ち上がれる事を願って日の丸と同じ色の赤い紙を1000枚購入し、折り方がわからない人の為に鶴の折り方を印刷し、大きなビニールのピクニックシートを持ってユニオンスクエアにやってきました。募金活動ではありませんが、被災者の皆様、日本の皆様に希望を抱いて頂ける様、NYでも多くの人々が日本の皆さんの無事を祈り、皆さんの事を心配し応援しているという思いを伝えたかったそうです。私はこのイベントの主催者が日本の組織でも、日本人でもなく、たった一人の中国系アメリカ人女性だったと知り、カレンさんの思いにとても感嘆しました。

それからの4時間程は日本の皆様の無事を祈りながらひたすら鶴を折り続けました。
その間に様々な人種の方達が参加して下さいました。一つ織って行かれる方、いくつか織って行かれる方、しばらく織り続けて行かれる方。そして通りすがった人々からも励ましの声を掛けて頂きました。「今回の惨事には本当に心を痛めています。」「日本の皆様の事を思っているよ、がんばって。」等々。人々の温かい言葉に胸が熱くなりました。
第一日目は夜10時半に失礼しました。ちなみにカレンさんの第一日目は夕方4時から深夜12時までの8時間でした。

3/18(金)第二日目、カレンさんは午後12時半から活動開始。私はその日夜まで予定が入っていた為、夜8時から再び参加しました。一日目に約600羽の折り鶴が作られたそうですが、二日目夜の8時になってもまだ作業は終っていませんでした。この日も様々な方達が参加して鶴を折ってくれていました。鶴を折る人の脇で、ひたすら針で鶴に糸を通している男性がいましたが、特に話す機会もなく私はもくもくと鶴を折り続けていました。10時頃には日本人は私だけでしたので、海外である日本で起きた災害の為にこんなに遅くまで作業を続けてくれている人達に対して感謝の気持ちで一杯になりました。その中にはハイチの大震災を経験し、お父様をなくされた男性もいました。彼は自分も被災者なので、日本の被災者の方の気持ちはよくわかりますとおっしゃり、他人事とは思えない様子で最後まで千羽鶴作りに参加して下さいました。深夜12時を過ぎてから、いよいよあと50羽で完成というところまでたどり着きました。その頃になって、先程お話しました” ひたすら針で鶴に糸を通している男性”が他の方と話している会話が耳に入り、私は愕然としてしまいました。その会話によると、その彼はイスラエルからNY に来ていた旅行者だったのです。絶句しながらも彼に話しかけよくよく聞いてみると、水曜日にボストンからNYに移動し、土曜日にはイスラエルに帰国する予定とのこと。NY滞在3日間のうちの2日間をこの日本の為の千羽鶴プロジェクトに参加して下さっていたのです。
私はてっきりNY在住の方だとばかり思っていたので、その話を聞いて驚きと感謝の気持ちで一杯になりました。そのイスラエルの男性は20代くらいの若者でオハドさんという名前でした。私がオハドさんにお礼を言うと、「このイベントに参加出来て良かった。被災者の方々の為に手助けするのは当たり前のことだし、とても意味のある事だと思う。」と話してくれました。私が正直に、「でも私がもし旅行者で海外に3日間だけ滞在した時にオハドさんのように行動出来るか自信ないです。」と言うと、オハドさんは優しく微笑みながら「You can do it.」(出来ますよ)と言ってくれました。今回私はカレンさん、オハドさんから、国境、人種を超えた大きな愛を感じ、感動しました。遠く離れた日本で起きた災害に対して、まるで自分の事の様に惜しみなく手を差し伸べてくれる人達。

そして、その他多くの方々からもたくさんの温かい励ましのお言葉を頂き、本当にたくさんの方々が日本の事を思ってくれている事を感じました。

千羽鶴は深夜1時半にようやく完成しました。最後まで手伝ってくれていた方達に「日本の為にどうもありがとうございました。」とお礼を言うと、皆さん温かい眼差しで微笑んで下さいました。

その翌日に主催者のカレンさんは千羽鶴を日本のある組織に持って行き、そこで飾って日本の皆さんにNYの方々の思いを伝えて頂こうと思っていましたが、たくさんの方が日本支援活動を行いその組織に問い合わせが殺到して対応しきれない状態だった為、その千羽鶴に対しても残念ながら結局そちらでは対応して頂けませんでした。
そこでカレンさんはオハドさんの知り合いの方が所属しているボランティアグループが日本の為に募金活動をしているという情報をオハドさんから頂きました。それは、折り鶴一つにつき2ドルをその団体が日本の為に募金をするというチャリティーイベントで、全国から合計10万個の折り鶴が集まるまで行われ、合計20万ドルが日本への義援金に充てられるという内容でした。
カレンさんは早速千羽鶴をシアトルにあるそのボランティアグループに発送し、その千羽鶴は最終的に2千ドルの募金に変身しました。当初の意図と違うとは言え、結果的には参加して頂いた多くの方の気持ちが無駄にならずに義援金という形で被災者の方々への思いを伝える事になりました。

このように、アメリカ国内で、そして世界中で、様々な形で日本を支援する活動が行われています。折り鶴一つにつき2ドル募金をするそのボランティアグループにも国内の色々なところから日々たくさんの折り鶴が届いている様です。それだけ多くの方々が日本の被災者の皆様の無事を祈ってひとつひとつ鶴を折ってくれています。
それは私が何度か募金活動に参加した際にも色々な方に温かい励ましのお言葉を頂き実感したことです。

被災者の皆様は言葉では言い表せない程の深い苦しみや悲しみ、困難を抱えていらっしゃる事と思います。そして生きる気力を失いそうになったり、将来に希望が持てない方もいらっしゃるかと思います。
そういう方々に、”世界中の人々が被災者の皆様の事を思っている事。無事を祈り、希望を捨てずにがんばってほしいと応援している事”を少しでも感じて頂ければ幸いです。そして、それが現状の困難を乗り越える気力と今後の生活に対する希望を抱く励みになればと心から願っています。

そして、海外の多くの方に支えられながら海外に住む私達日本人も出来る限りの事をしようと努力しています。仕事や学校が終った後、又は休日返上をして様々な形で日本の為、被災者の皆様の為の支援活動を行っています。
被災者の皆様にはどうかお体を大切に、希望を持ち続けてこの大変な時を乗り越えられます様心からお祈り申し上げます。

2011.3.28 

PS: 今大変な思いをされている方にほんの少しでも心の支えになればと思いこのノートを書きました。被災地にお知り合いの方がいらっしゃる方、その他どなたにでも転送して頂いて結構です。もしくは口頭で話して頂けたら幸いです。多くの人々の支えを感じ少しでも気持ちが上向きになられます様お祈りしつつ。。