BAMBOO-JET  ~うみの部屋~

タケノコジェットでどこへでも!
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テルマエ・ロマエ

2010-02-27 09:57:56 | 読書感想文
真央ちゃん、銀メダルおめでとう!
悔しそうに涙する姿を見て、メダルの色より何より自分自身の演技ができなかった悔しさが勝るのだなーと感じました。
それに比べたら安藤美姫の納得した表情が晴れ晴れしてたね。
ヨナは予想通りだったけど、何より彼女の精神力の高さにびっくり。
真央ちゃんもそうだけど、彼女にかかるプレッシャーや国からの期待の重さを考えると(金メダルの何倍も重いに違いない)ほんとにおめでとうと言いたい。

先週王様のブランチで紹介されてた「テルマエ・ロマエ」。
彼氏から教えてもらい、私は漫画好きだから知ってるかと思った・・・と言ってたので話の内容も興味深かったので買ってみた。
いやー、なかなか面白かったです。
これはお風呂の話なんです。
古代ローマ時代、市民の楽しみは公衆浴場。
主人公のルシウスは建築士。
それもお風呂の設計技師なのですが、彼の設計したお風呂は斬新さが無いと所属する建築事務所に入れ途方にくれていました。
そんな彼がひょんなことから、現代の日本へタイムスリップ。
そこには古代ローマ人もびっくりのお風呂文化が花咲く場所なのでした。
彼は日本人をローマの奴隷の「平たいか顔の民族」と勘違いし、彼らがローマ人以上の高度な風呂技術・文化を持つことに仰天します。
銭湯の富士にびっくりしたり・・・ポンペイのヴェスビオス火山(ディズニーシーでおなじみ)と勘違いし、風呂上りのフルーツ牛乳のうまさに驚愕し、脱衣所の昨日のすばらしさに感激します。
そんな彼が日本の風呂文化を古代ローマの風呂に模倣することで(奴隷のものは征服国が吸収する権利がある)、建築士としての名声も上がりどんどん出世していく話。
これ読むと、人類の歴史の中でお風呂というものを心からリフレッシュの場としてエンジョイしてるのは、古代ローマ人と日本人だけだそうです。
考えてみるとアメリカや外国ではシャワーだけ(しかも朝)だったり、水浴び程度だったり、お風呂につかりながらゆっくり時間をすごすという感覚があまりないですよね。
日本では露天風呂というのもあるけれど、外国ではスパは必ず水着着用でプール的な扱いだし、値段も信じられないほど高い。
それに比べると日本の温泉文化というのは、とにかくすごい・・・というのが本を読んでわかる。
NYにいたとき、同じクラスの日本人が先生にあなたは日本の何が一番恋しい・と聞かれたときに、「お風呂」と答えていたのを聞いて私もそこにいたクラスメイトに日本人は誰もが納得。
先生は「?」って感じだけど、私たちにとってのお風呂とうのは、それくらい大切な生活の一部なのです。
作者はイタリア人と結婚したイタリア在住の日本女性。
彼女のエッセイも一話ごとにあって、古代ローマ時代の遺跡から出たローマ人のお風呂文化や現イタリアでのお風呂事情も書かれていてとっても面白いです。
ぜひ、お風呂&温泉を好きな人にはお勧めな漫画だわー。

○テルマエ・ロマエ ヤマザキマリ エンターブレイン社