BAMBOO-JET  ~うみの部屋~

タケノコジェットでどこへでも!
読んだ本や見た映画、食べた料理、旅先、育児や日常のことなど、趣味をつらつら語ります

告発のとき

2009-01-13 22:36:28 | 映画・TV・観劇
オバマ大統領就任まであと1週間です。
最近のブッシュ大統領は見る影も薄くなりました。
私の中でこの人=戦争というイメージでしかありません。
思えばこの人が大統領就任後にあの9・11事件が発生。
その後アフガン、イラクへと戦争へ突入したのでした。
NYへ居た頃(2005-2006)は、戦争している国という雰囲気が全然なかったけど、それは大都市NYだったからなのか。

上司に又貸ししてみた映画。
薦められたけど、自分からじゃ絶対借りないだろうジャンルの話。
イラク戦争から帰還し、謎の死を遂げた兵士の父親の話。
サスペンスというかミステリーっぽい。
なぜ息子が殺されたのか、元軍の警察で捜査官であった父親が犯人を追うストーリー。
協力する地元警察にシャーリーズセロンが共演。
美しく知的でかっこよい女性(でもシングルマザー)で、そのせいで同じ警察の同僚にはセクハラまがいの暴言を浴びせられる。
やっぱり警察と言う場所は男尊女卑なのか、と思うわ。
父親役のトミーリージョーンズの演技がすばらしい。
なんとも言えない風情をかもし出しています。
そして軍に最愛の息子二人を奪われた母が悲しい。
こんな結末、あんまりだ。
戦争に行ったわけでもないのに。

結局最後、犯人は息子の友人だとわかる。
ともに戦地に赴き、危ない任務を全うした仲間だと言うのに。
人間の人格でさえも変える戦争の結末。
イラクに行った兵士の精神的ショック(PTSD)や、イラク人捕虜への虐待、兵士の自殺など一時期テレビでも話題になったけど、あれはほんとのことだったのだ。
映画は真実に基づいてます。
なので余計リアリティがある。
とにかく暗い話です。

取調べに対して淡々と語る帰還兵の友人。
あいつを殺さなかったら、次の日あいつが自分を殺してた。。。
なんとも悲痛な叫び。
やりきれないなぁと思う。

ブッシュ大統領が昨日の演説で「イラクで大量破壊兵器を見つけられなかったのは残念だ」なーんて言ってましたが、これを聞いて残念だなんてそんな言葉で片付けられないほど、たくさんの人が死んで、今でもストレスをかかえ苦しんでるのに。
はじめからそんなもの無かったんじゃないの?と言いたくなったわ。

実はこの映画に関連した本を読んだので、明日はそれについて書きます。