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「福祉国家」スウェーデンを維持していく上で重要な様々な制度があります。その中から「情報公開制度」と「オンブズマン制度」に触れておこうと思います。
国、自治体などの公的機関の持つ情報は原則的に一部の情報を除き公開されています。逆に、公開を制限される情報としては、国家の安全、外交関係、民族関係および個人のプライバシーに関する情報などがあります。この情報公開制度ができたのは、1766年といわれていますから、240年以上の歴史を持った制度ということになります。
もう一つ、日本でもおなじみになってきた「オンブズマン制度」があります。この制度も実は1810年にできたと言われておりますので、190年以上の歴史があります。オンブズマンは国会に属しており、行政機関の独走や逸脱行為をチェックする機構です。オンブズマンのチェックの対象になるのは中央、地方を問わず、すべての行政機関およびそこに働くすべての公務員です。
ただし、閣僚、国会議員、地方議会議員は対象外です。「なぜ、閣僚、国会議員、地方議会議員が対象外なのか?」といいますと、その理由は簡単で一部の例外を除いて、国民が自らの意志で選挙を通じてこれらの人々を選ぶことができる機会があるからです。これに対して、国民は個人の意志では公務員を選ぶ機会がありません。ですから、オンブズマンが国民に代わって公務員の独走や逸脱行為をチェックするのです。
スウェーデンの様々な行政組織にはこのオンブズマン制度をはじめ様々な形のチェック機能が働く仕掛けがついているのですが、日本には行政をチェックするこの種の機能があまりないように思われます。
1990年頃までに、
(1)議会オンブズマン
(2)消費者オンブズマン
(3)プレスオンブズマン
(4)人種差別撤廃オンブズマン
(5)男女機会均等オンブズマン
(6)公正取り引きオンブズマン
(7)児童オンブズマン
などの制度がつくられました。
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