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サンナシ小屋&京都から世界の愛する人たちへ

国交省は原状に回復せよ

2008-03-18 | 花と自然
春爛漫の荒川の土手に土筆を摘みに行った。見当を付けていったのだけど、どうやら見込み違いらしくって、土筆は見つからなかった。もう出ているはずなのだけど。そのかわりに、変なものを見つけた。ススキやオギの河原の一部に近所の誰かが畑を作っている。わずか2-3坪を開いて大根や菜の花などを植えている。家庭菜園を楽しんでいるのだろうか。そこに真新しい立て札が立っていた。


 その立て札には「告 ここは一級河川荒川河川区域です。河川区域内での耕作は原則として河川法によって禁止されています。速やかに係る行為について撤去し、現状を回復してください。 国土交通省荒川上流河川事務所」と書いてある。まるで江戸時代の高札みたいだなと笑いがこみ上げてきた。しかも字が間違えている。「現状」を回復したら、耕作を続けることになってしまう。正しくは「原状を回復」だろうに。

 しかし、そのあとに今度は怒りがこみ上げてきた。それは以下の写真のような「現状」をみてしまったからだ。この立て札のすぐそばで国土交通省がやっているこの「原状」への破壊工作はどうなんだろう。まるで河川を壊してしまうために全力を費やしているようだ。莫大な税金をそそいで自然を破壊し、ささやかな栽培を非道にも押しつぶし、そこに外来種の芝を植える。誰もわれわれの税金でそんなことをして欲しいと言った覚えはない。先ほどの立て札はこの工事現場にこそ立てておきたい。


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4 コメント

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ご無沙汰しております (破傷風月堂)
2008-03-19 11:11:12
 久しぶりに寄らせて頂きました。

 この国は土木天国です。彼らは曲がりくねった河川を真っすぐにし、3面をコンクリにし、大金をかけて「親水公園」なる醜悪なものを作り出します。あんなもので、「さあ水に親しんで下さい」と言われて誰が遊ぶと言うのでしょうかね?
 これはもうまるでSFの世界です。不必要な河川の工事はもう止めてもらいたいものです。
 「国破れて山河あり」って山河すら次世代に残せぬこの国にはつくづく愛想がつきます。
 四万十川に行ったことがありますか? 最後の清流なんて呼ばれておりますが、ちょっと観光客が来ると、すぐに遊歩道なんてものを作り出すセンスの無さ! 立て看板の急増。いやはや・・・。

「うさぎおいしかのやま
 こぶなつりしかのかわ
 ゆめはいまも めぐりて
 わすれがたきふるさと」

 何処の国のことでしょうかね?

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その通りです (比呂志)
2008-03-19 23:16:25
>破傷風月堂さん
お久しぶりです。

おっしゃるとおりこの国は土木国家、土建国家ですね。いらない工事をしてお金をばらまく。その結果が「国栄えて山河無し」です。それも栄えると見えただけ。本当は虚栄でしかないですね。

四万十川は最後の清流と言われていますが、実は上流にはいっぱいダムがある・・・。ダムのない川はもう日本にはないんじゃないですか?アメリカではすでにダム政策を転換して800以上のダムを取り壊しているというのに、何でもアメリカのまねをする日本がダムの政策転換は絶対しないのはなぜなんでしょうか。
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Unknown (mmadoka)
2008-03-21 06:52:58
釧路の湿原て確か、まっすぐに作り変えられて、また昔のように蛇行させようと計画してるとか。
何故そんな事をしてるのかとても不可解でした。

 この畑の大根たちはどうなっちゃうんでしょう。。。
 ちょっと場所を借りちゃっただけの方もこんな看板立てられたんじゃもう来られなくなっちゃうんじゃ…。
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手を入れると永久に (比呂志)
2008-03-21 22:59:44
釧路湿原の中を流れる釧路川をコンクリートで直線化したのを、自然再生事業として曲線化しているのです。しかし、直線にしても曲線にしても、コンクリートを使って人手を入れてやるのなら同じことなんですが、国交省というところはとにかく手を入れてお金を掛けることに命をかけていますね。

 コンクリートをなくして放っておけばいずれ川は自然に曲線になるのですが、それが許せないらしい。なんと人間って傲慢なのでしょうか。
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