しばらくぶりでサンナシ小屋を訪れた。今朝の地震で(震度3)棚の上のものが二つほど落ちていたが、ペットボトルだったので特に被害は無かった。虫の死骸が小屋の中に散らばっている以外には、とくに変わりはない。床の掃除をして、ストーブの前の椅子に腰をかけて、まずは紅茶を一杯のんびりと飲む。天候は快晴で、しかし風は冷や冷やする。エゾシカがピヤッという警戒音を発して、仲間に変なやつが来たと知らせている。
こちらは秋の風情がいっぱいだ。エゾシカもそろそろ恋の季節。雄鹿が雌の群れの近くで見られるようになる。沢沿いの道も秋の花が咲き乱れている。海辺の道でみられなかったサワギキョウ、ハンゴンソウ、エゾトリカブト、ハッカ、ホザキシモツケなどの花がきれいだ。サワギキョウの花はとくに私のお気に入り。こんなにすばらしい青紫色で、花びらは下の3枚が大きく、少しアンバランスなところがなんとなく美しい。最初この花を見たときは、しばらく離れられなかったほど。サンナシ小屋の周辺では沢筋の平坦なところに紫の柱を立ち並べたように咲いている。
コーヒーを飲みながら、アイヌの音楽家アトoイの「俺は魂のデザインをする」という本を読む。アイヌの自然とのつきあい方が、楽しい筆裁きで書かれている。いや自然という言葉はアイヌの言葉にはないらしい。自然とつきあうのではなく、アイヌはカムイとつきあうのだという。カムイは「神」と訳されているが、アトOイによるとカムイは我々が考えているような「神」ではない。木や草や熊や狐や鳥や石や山や川、そのものだという。北海道に住んでいたアイヌを迫害・同化してきた日本人を追い出すのではなく、いっしょにどうやって住むか考えようとアトoイは提案する。
サンナシ小屋から森や林や草原やエゾシカや狐やオジロワシや花たちを眺めながら、アイヌがこの地に生きてきた何万年という時間を思った。サンナシ小屋はあと何年この形を持つことができるのだろう。そして私の体は? 思いは悠久の昔から悠久の未来へ向かう。サンナシ小屋に今日も癒され、そして考えさせられた。
こちらは秋の風情がいっぱいだ。エゾシカもそろそろ恋の季節。雄鹿が雌の群れの近くで見られるようになる。沢沿いの道も秋の花が咲き乱れている。海辺の道でみられなかったサワギキョウ、ハンゴンソウ、エゾトリカブト、ハッカ、ホザキシモツケなどの花がきれいだ。サワギキョウの花はとくに私のお気に入り。こんなにすばらしい青紫色で、花びらは下の3枚が大きく、少しアンバランスなところがなんとなく美しい。最初この花を見たときは、しばらく離れられなかったほど。サンナシ小屋の周辺では沢筋の平坦なところに紫の柱を立ち並べたように咲いている。
コーヒーを飲みながら、アイヌの音楽家アトoイの「俺は魂のデザインをする」という本を読む。アイヌの自然とのつきあい方が、楽しい筆裁きで書かれている。いや自然という言葉はアイヌの言葉にはないらしい。自然とつきあうのではなく、アイヌはカムイとつきあうのだという。カムイは「神」と訳されているが、アトOイによるとカムイは我々が考えているような「神」ではない。木や草や熊や狐や鳥や石や山や川、そのものだという。北海道に住んでいたアイヌを迫害・同化してきた日本人を追い出すのではなく、いっしょにどうやって住むか考えようとアトoイは提案する。
サンナシ小屋から森や林や草原やエゾシカや狐やオジロワシや花たちを眺めながら、アイヌがこの地に生きてきた何万年という時間を思った。サンナシ小屋はあと何年この形を持つことができるのだろう。そして私の体は? 思いは悠久の昔から悠久の未来へ向かう。サンナシ小屋に今日も癒され、そして考えさせられた。
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