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ごまめの歯ぎしり・まぐろのおなら

サンナシ小屋&京都から世界の愛する人たちへ

すべてを愛し、わずかを信じる

2007-10-19 | 日記風
 昨日、新座市の平林寺へ出かけた。平林寺は臨済宗の禅寺で新座市内に広大な敷地を持っている。敷地の多くは武蔵野の面影を残した林になっていて、天然記念物にも指定されている。思い立ってこの武蔵野の片鱗を味わいたいと思った。

 門前の茶店の駐車場に車を置いて寺の境内にはいる。拝観料300円なりを払う。近くの小学生が遠足にきていて賑やかだ。この騒がしさを避けてそそくさと寺の裏手の林に分け入ってみる。林の入り口にこの寺を創建した松平信綱一族の墓がある。信綱は三代将軍家光の老中で、15万石の川越城主でもあった。島原の乱を平定した徳川方の指揮官でもあった。信綱一族の近くに島原の乱の死者を弔った碑があるというので、感心に農民の死者を弔ったのかと立ち寄ったが、どうやら島原の乱で死んだ幕府軍の死者を弔ったものだった。まあ、そうだろう。幕府の老中が謀反人の死者を弔ったりはしない。

 散歩道になっている林の中は寺の僧侶たちの手によって手入れが行き届いていて歩いていても面白みがない。下草はほとんどなく、花もない。しかし、樹木は昔の木を丁寧に育てていて、どれも10mを超えるような大木になっている。また、植林にも気をつけているようで、あちこちに苗木が植わっていた。中心にたくさん植えているソメイヨシノの木を除けば、イロハモミジ、コナラ、クヌギ、エノキ、エゴノキなどの雑木林で、いかにも武蔵野の里山林だ。紅葉にはまだまだ早いが、あと1ヶ月すればここは綺麗なモミジの紅葉が見られるだろう。

 散歩道から外に外れたあたりの手入れされていないところは、下草に笹が生え、いかにも昔の武蔵野を思わせるたたずまいだ。いったい天然記念物になっているのは、手入れをした大部分の林なのだろうか、それとも外周にあるわずかの手入れしていない(天然の)林なのだろうか?

 林を抜けて平林寺の僧房の近くを通ったら、ちょうど午後の勤行が始まったところだった。般若心経のリズミカルな合唱?が聞こえてくる。近くにお寺の教えが書かれた立て札があった(写真)。「すべての人を愛し、わずかの人を信じ、何人にも悪いことをしてはいけない」と書かれていた。人を信じてはいけないという教えなのだろうか。それとも心を開いた人は何があっても信じなさいという教えなのだろうか。私は後者だと思いたい。

 騒がしい世相とうるさい世間を離れて、しばし幽玄の世界の周囲を歩いた一日だった。心がそれでも少し清々しくなった。

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2 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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朝霞から (mmadoka)
2007-10-20 22:41:13
近かったので、以前行きました!
紅葉がすごくきれいでした。
近くの御蕎麦屋さんの駐車場に車止めて^^。
開店前なら「戻ったら御蕎麦食べるので~」と言ってから行くと駐車場代無料ですもの。
青梅の梅見の時なんて駐車場800円もするのでこの方法で11時までに花見を済ませて、御蕎麦食べて帰りました~。
早起きは三文の徳^^;?
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あっ!その手が・・・ (比呂志)
2007-10-20 22:57:22
駐車料500円払いました。残念。北海道では駐車料を払う必要がほとんどないのですが、関東は高いですね。ちょっとの間、車おいておくだけなのに。いや、車に依存している自分の問題なのですかね。平林寺までバスもあるんでしょうね。
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