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ごまめの歯ぎしり・まぐろのおなら

サンナシ小屋&京都から世界の愛する人たちへ

怒! 小さく産んで大きく育てる 

2009-10-03 | 政治
全国40あまりのダムで、当初のダム建設費用から大幅に費用が増えていることが新聞の報道で明らかになった。増えた額は合計で20兆円を超えるという。八ッ場ダムに限らず、ダムは作り始めると費用がどんどん膨らんできて、最初の予算よりも何杯にも膨れあがることが、普通のことになっている。

 ダム建設関係の人に言わせると、ダム工事は「小さく産んで大きく育てる」のがコツなんだそうだ。ダム建設には地元の反対がつきもの。だから最初は金額をできるだけ押さえて、費用対効果が大きいように見せかける。建設が決まれば、まず中止という選択はこれまでありえなかったから、あとはどんどん費用を膨らませ、国や関係の自治体から好きなだけお金を出させることができるというわけだ。

 ダム建設を中止させるのは、この話を聞くだけで有意義だと思う。まずは、公共事業を途中で中止させることができるという前例を作るべきである。八ッ場ダムを中止すれば、補償などでかえってお金がかかるから、中止すべきではないというような論理を許してはいけない。まずは中止させると言うことが大事なのだ。最初はかえってお金がかかっても、中止させること。そうすれば今後の多くの公共事業がもっと慎重に計画されることになるだろう。その効果は一つのダムの建設を中止して補償金で赤字になったとしても、十分に元が取れる話なのだ。

 ダムだけではない。道路建設も橋の建設も、埋め立て工事も、すべて見直すべき時が来ている。鞆の浦の埋め立て・橋の建設を裁判所が差し止めを命じた意味は、一つの場所の景観論争を超えて、きわめて大きい。広島県も福山市も、この意味をもっと真剣に考えるべきだ。日本が素晴らしい方向に変わろうとしているのだから。