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サンナシ小屋&京都から世界の愛する人たちへ

橋本雅邦と小江戸の町

2008-02-05 | 日記風
まだ雪が日陰には残っているが快晴で気温も上がったので、今日は美術館へ行くことにした。前から行こうと思っていたのだが、なかなか行こうとしなかった。小江戸の町も歩いてみたい。市立美術館ではいま橋本雅邦の没後100周年記念特別展が開かれている。

 美術や芸術にうとい私なので、橋本雅邦がどんな人でどういう絵を描いていたかというのはほとんど知らなかった。日本画を書いているくらいのことしか知らなかったので、橋本雅邦ってまだ生きている人か死んでいる人かが行く途中の話題になったくらいだ。没後100周年記念特別展をやっているのだから当然亡くなっているのだけど、そんなことが話題になるくらい無知な我々であった。

 橋本雅邦は川越藩士だったそうだ。父の後を継いで川越藩主の周防守のお抱え絵師として川越に住み、狩野派に師事して日本画を学んだ。明治維新以後は政府に使え、東京美術学校(今の東京芸術大学)教授・学長になった人だ。川越に住んでいた人とは知らなかった。多くの山水画を描き、日本画の第一人者として知られている。

 橋本雅邦の絵はなかなか迫力があったが、山水画なんてみんな同じに見えていたのが、人によって描き方にずいぶん違いがあることがわかったというのが今日の美術館行きの成果だった。でも「三井寺」という子供を奪われた母親が三井寺の長い階段を狂ったように駆け上がるところを書いた物語性のある絵が、私にはもっとも印象的だった。山水画も心落ち着く絵なのだが。

 芸術を楽しんだ後は、川越の街を散策。長い間この街に住んでいたにもかかわらず、ほとんど知らないところばかりだ。天気も良いのでのんびりと蔵づくりの町並みを一軒づつ覗いて歩いた。適度な人混みがあり、また多すぎることもなくのんびり歩いた。コーヒーを飲ませる店では店主が2月は客が少ないと言って嘆いていたが。



 明日はまた関東も雪になりそうだ。低気圧が頻繁に通るようになった。春が近いせいだ。