大体において、小説の主人公は、
人間もしくは動物であります。
シカァシ、この作品においては、
「第一藤岡荘」の「五号室」が、
それにあたります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5c/b9/e5be21b1b438b66b9284b819bdc1a965.jpg)
ん?
アパートの一室が、主人公???
ハハハ、そんなことが、できるわけ・・・あるのでっす。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/60/8f/b85984bf2f6c95cee95fd53cd0390f10.jpg)
「三の隣は五号室」
谷崎潤一郎賞受賞作(2016年)。
著者は、長嶋有さん。
「サイドカーに犬」(2001年)で文學界新人賞を受賞。
同作が芥川賞の候補作に挙がったことで、
その名を知ったかたも多いのでしょう。
半年後、「猛スピードで母は」で芥川賞受賞(2002年)。
当時、29歳でした。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/75/62/ab36d72f7d701fea03a872b437d8733a.jpg)
とある町の、アパートの一室。
1代目の藤岡一平が住んでいたのは、1966年から1970年。
その後、二瓶夫妻、三輪密人、四元志郎、五十嵐五郎・・・と
引っ越してきては、それぞれの事情で、出てゆきます。
とはいえ、
時系列はバラバラ。
部屋のなかにある設備、物、音、あるいは乗り物などで、
話がくくられているので、
読者は、その都度、タイムスリップする形になります。
その感覚が、なんとも、心地いいのでっす。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/70/3b/55e184883f146b61536a3c4533e7a85a.jpg)
地の文章が、また、いいんですな。
淡々と、その状況を説明しており、
余計な感情をはさんでいないから、
かえって、登場人物の心情が浮かび上がってきます。
「五号室」は、こんな風に、
住人を見守っていたのかなあ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3b/b2/83536373022adcf0189665e1b8d9fdb3.jpg)
特段、何事かに秀でていない、
ごく一般的な市井の人々。
彼ら、彼女らの、ありふれた日常に、
ある時は、こころが逸り、ある時は、しみじみとします。
ミツコが、印象に残ったのは、六原夫妻。
う~ん。
互いを思いやる気持ちには、勝てないぜ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/72/86/85d90b330dfbd590fcf92bd2ac76c291.jpg)
なぜに、「三の隣は五号室」なのか~?
ちゃ~んと、謎解き(?)もされていますので、
気になるかたは、ぜひ、書店にて、お買い求めくださ~い。
「三の隣は五号室」
著:長嶋有
中公文庫
明日もがんばるぞ!
人間もしくは動物であります。
シカァシ、この作品においては、
「第一藤岡荘」の「五号室」が、
それにあたります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5c/b9/e5be21b1b438b66b9284b819bdc1a965.jpg)
ん?
アパートの一室が、主人公???
ハハハ、そんなことが、できるわけ・・・あるのでっす。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/60/8f/b85984bf2f6c95cee95fd53cd0390f10.jpg)
「三の隣は五号室」
谷崎潤一郎賞受賞作(2016年)。
著者は、長嶋有さん。
「サイドカーに犬」(2001年)で文學界新人賞を受賞。
同作が芥川賞の候補作に挙がったことで、
その名を知ったかたも多いのでしょう。
半年後、「猛スピードで母は」で芥川賞受賞(2002年)。
当時、29歳でした。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/75/62/ab36d72f7d701fea03a872b437d8733a.jpg)
とある町の、アパートの一室。
1代目の藤岡一平が住んでいたのは、1966年から1970年。
その後、二瓶夫妻、三輪密人、四元志郎、五十嵐五郎・・・と
引っ越してきては、それぞれの事情で、出てゆきます。
とはいえ、
時系列はバラバラ。
部屋のなかにある設備、物、音、あるいは乗り物などで、
話がくくられているので、
読者は、その都度、タイムスリップする形になります。
その感覚が、なんとも、心地いいのでっす。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/70/3b/55e184883f146b61536a3c4533e7a85a.jpg)
地の文章が、また、いいんですな。
淡々と、その状況を説明しており、
余計な感情をはさんでいないから、
かえって、登場人物の心情が浮かび上がってきます。
「五号室」は、こんな風に、
住人を見守っていたのかなあ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3b/b2/83536373022adcf0189665e1b8d9fdb3.jpg)
特段、何事かに秀でていない、
ごく一般的な市井の人々。
彼ら、彼女らの、ありふれた日常に、
ある時は、こころが逸り、ある時は、しみじみとします。
ミツコが、印象に残ったのは、六原夫妻。
う~ん。
互いを思いやる気持ちには、勝てないぜ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/72/86/85d90b330dfbd590fcf92bd2ac76c291.jpg)
なぜに、「三の隣は五号室」なのか~?
ちゃ~んと、謎解き(?)もされていますので、
気になるかたは、ぜひ、書店にて、お買い求めくださ~い。
「三の隣は五号室」
著:長嶋有
中公文庫
明日もがんばるぞ!