浅尾弥子のノンジャンル道

 
 富山県小矢部市のシンボルキャラクター・メルギューくんの
 お姿をお借りして、日々更新。

下北の旅(風雪ながれ旅・編)

2019-04-17 21:48:13 | 2019年 下北の旅
いったい、なぜ、この時期の旅先に、
下北半島を選んだかというと~。

昨年は、浜松。
一昨年は、南紀。
一昨々年は、池田・養老。

温暖な地域ばかりです。

ミツコよ。
己れを甘やかしとっとじゃ、なかつかい。

12年前の、いのしし年。
津軽で、地吹雪ツアーに参加したじゃないか。
あのときの気骨は、どこへ行ったのだ~。

(もっとも、その日は、稀にみる晴天で、ツアー主催者も恐縮しきり。
 かんじきを履く段で、
 「いつもは手がかじかんで、時間がかかるのですが、
  今日は、すぐできました」と。
 風のない青空のもと、お岩木山を望みながら、
 魔法びんから注いだ熱々のホットコーヒーを飲みながら、
 リンゴをいただく、という、
 なんとも、のどかな顛末となったのだが)

再びの、いのしし年。
いま一度、
厳寒の地で、心身を鍛え直す必要があると、
自らに課したのです。

さて。
不思議なめぐり逢いがありました。



12年前、五所川原の金木町にある、
「津軽三味線会館」を見学。

初心者にも分かりやすい展示と映像、
グッズの販売などの魅力もあり、
大勢の観光客が訪れていました。

ミツコは、なぜだか、そこで、
初代・高橋竹山のCDだけを、買い求めたのです。



高いものではありませんが、
安いものでもありません。

限られた予算、
なぜ、多くのCDやグッズのなかから、
竹山のCDを選んだのかは、よく分からぬ。



帰宅後、数回、聴いたものの、
10年以上、ケースにしまいこんでいました。



此度、小湊の駅前で、まさかの再会でっす。



ジャーン。

そして竹山は、実は、
今もなお、我々の身近にいるんです。

そう。

北島三郎の「風雪ながれ旅」は、
竹山がモデルなのですねぃ。

♪や~ぶれ~ひとえ~に~ 三味線だけば~~~♪



実際に、出生地・平内町に降り立ってみて、
初めて、「風雪ながれ旅」の真髄に触れたような、
気がしました。

うむ。

さまざまな歌手が、カバーしていますが、
美声を張り上げる歌唱法がメイン。

ミツコも、声量の有無で聴いていましたが、
歌の解釈を、誤っていました。

厳しい自然現象に、なすすべもなく立ち尽くし、
己が境遇を嘆くことも許されぬ、
そんな悲痛な、心の叫びを表してこそ、
「風雪ながれ旅」なのでっす。



破れ単衣に 三味線だけば
よされよされと 雪が降る
泣きの十六 短い指に
息を吹きかけ 超えてきた
アイヤー アイヤー
津軽 八戸 大湊

三味が折れたら 両手で叩け
バチがなければ 櫛でひけ
音の出るもの 何でも好きで
かもめ啼く声 ききながら
アイヤー アイヤー
小樽 函館 苫小牧

鍋のコゲ飯 袂で隠し
抜けてきたのか 親の目を
通い妻だと 笑った女(ひと)の
髪の匂いも 懐かしい
アイヤー アイヤー
留萌 滝川 稚内

(「風雪ながれ旅」を引用。作詞:星野哲郎 作曲:船村徹)



ありえないことだけど、
高橋竹山が歌う「風雪ながれ旅」も、聴いてみたいな。
エヘヘ~。



この旅で、
心身を鍛えられたかは不明ですが~。

今まで、知らずにいた、日本の一面を、
肌で感じることができました。



下北半島、ありがとう。

読んでくだすったみなさん、ありがとうございま~っす。

おしまい。
コメント
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