イタリアより

滞在日記

パレルモより帰国その3.

2020年01月16日 | パレルモ

ラグーサの大聖堂

思い出に深く刻まれる町でした


■2019年12月29日

私の前にチェックインの手続きをしていた旅行者は、荷物の計量で引っかかったようで、そのデジタル計の画面が後ろから見えるのですが、34キロを表示しています。当人達はその重さに驚く風もなく、多分確信犯・・・はなっから超過料金を支払うつもりのようでした。そういえば、随分前のこと、ローマからフィレンツェへの国内線で、荷物の重さの追徴金を取られたことがありました。わずか1㎏のオーバーだったから中の荷物を少し出せば済んだのに、その手間を惜しんで、当時日本円にして4000円を支払ったことを思い出しました。その時は、裏手にある専用カウンターでお金を払い、領収書を持って、改めて手続きをしましたが、パレルモではその場で支払うんだ・・・と、その光景を眺めていました。


アリタリアのチェックインカウンターはA25でした


ところが、当の旅行者が提示したクレジットカードが、器械から何度も跳ねられて、なかなか支払いが終わりません。アリタリアの職員も当事者も焦る風もなく、のんびりしたものです。器械の調子を確かめたり、カードの有効期限や情報を確認したりと、待たされること、なんと40分余り。後ろを振り返ると、さすがに人が列を作っていて、その人波が前へ前へと押して来ています。私は、次の番だから待機するエリアに居ましたが、それより後方の人達は、後ろへ下がれと叱られもして・・・これが日本人なら、他のクレジットカードを差し出すか、現金で支払うだろうにと、手続き中の彼らを眺めていましたが、それでも後方からブーイングが起きないのは、この国のおおらかさか。日本なら、短気な旅行者がたまに居て、舌打ちやこれみよがしのため息が聞こえて来そう・・・と両国を密かに比べもした次第。


パレルモの空港ピアノ
弾き手は誰も居なかったけれど


さて、チェックインを済ませた次の行程は、受け取ったチケットを持って(荷物のタグの半券が目的地になっているか要確認)、ここでは、更に上階へ上がります。エスカレーターやエレベーターで三階に行き、手荷物検査を受けます。入場口に設置された器械にチケットをかざして、バーコードを読み取らせ通り抜けます。ここではパレルモからローマへの国内線なのでイミグレーションはありません。保安検査場に入場するのにチケットを見せて(これまでは係の人がチェックをしていましたが、今はもう器械相手です)、ここもさっさとクリアしてしまいましょう。この器械の前には、空港のスタッフも立っていて、慣れない旅行者を導いていましたが、シーズンになれば相当混雑するだろなと思います。

※二階にセキュリティチェックが一つありますが、そこではありません。三階に上がります



三階・黄色の矢印がセキュリティチェックの入場口
チケットのバーコードを器械にかざして入ります


こうして、持っているチケットで入場できたら、いよいよ手荷物検査です。小さな地方空港でも、この検査が一番時間がかかる。この日は、右側と左側に検査レーンが分かれていて、右の列は人が並んで、混雑しているのに、左側ががら空きです。優先レーンなのか迷いましたが、左右両サイドの列に向けて、共通で進めの矢印の標識があってどちらでも良さげ~。時間はたっぷりあるので、ダメなら元に戻ればいいと、空いている左側のレーンに進むとあっという間に検査は終わりました。皆が並んでいるから、右へならえ~ではなく、左に行って良かったです。こんな時でも、ちょっと頭を働かせ、“自分で考える”私の旅の鉄則第一項です。もっとも、考えた結果失敗もするのだけれど。


パレルモ発ローマ行き
この日は搭乗口が15番でした


パレルモからローマまで、手荷物検査が最終の搭乗手続きです。あとは、電光掲示板で搭乗口の番号を確認します。パレルモの空港は、小さな空港なので、搭乗口からもここに到着した飛行機から旅行者が出て来ます。旅立つ人あれば、降り立つ人もあり、見送る人あれば迎える人ありで、それぞれどんな事情があって旅するのでしょうね。空港ってドラマチック。ガラス越しに間近に見える岩山も珍しく、出発が遅れているローマ行きを待つのも苦になりませんでした。


ローマからやって来るお孫さんを迎えに来ていた地元のご老人に聞くと
この岩山は「Motagna Longa」(モンターニァ・ロンガ)と言うのだそう

岩山の向こう続きには、広大な森林地帯が広がっているのだとか

ただのじゃまっけな岩ではないらしい


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4 コメント

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カターニャ空港はどうでしたか? (広島れもん)
2020-04-12 16:50:28
旅するイタリア語の1回目に登場したペッグリーニ山もチェファルの岩山も、ほんとに風情がありますね!

シチリアの空港の中ではカターニャ空港がいちばん大きいと何かに書いてありましたが、カターニャ空港での入国はどのくらいの時間がかかりましたか?ドバイからはLCCなのでターミナルの端に着くようですが・・・。
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広島れもんさんへ (kazu)
2020-04-12 22:45:32
こんばんは。コメントをありがとうございます。そうですよね。ペッグリーニ山はパレルモの方達にとっては、聖なる山だし、チェファルーの岩山も聖堂の背後にあって、広島れもんさんが仰る通り雰囲気があります。ちょっと珍しいこんな話題についてお話が出来るのは楽しいです。ありがとうございます。さて、カターニア空港ですが、私はアリタリアでローマ乗り継ぎだった為、国内線移動でした。入国はローマなんですが、毎年この時期は閑散期なので、トラブルが起こらない限り、あっさりと手続きが完了します。カターニア空港は、荷物を受け取るだけでしたが、ブログにも書いたとおり、飛行機が遅れたのと荷物が出て来なかったため、少し時間がかかりました。空港自体は小さな空港なので、何もなければそれ程時間はかからないと思いますが、季節によって人が多ければ、やはり混雑するのではないでしょうか。夜の遅い到着ですか?
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残念ながら妄想の段階で・・・ (広島れもん)
2020-04-24 15:57:30
関空からエミレーツで行く7泊10日の行程はできたのですが、この事態ですから秋にいけるかどうか・・・。最近言われている市中感染で免疫を持ってる人がいると言う話に、このところ微熱が続いていたのでもしや?と思ってる不埒なわたしです(笑)

エミレーツはドバイからはフライドバイというLCCだそうですが、あとで調べたら評判がよくないんですが仕方ありません。カターニャには11時過ぎに着いてすぐにラグーサに移動しようと思っていますが、ラグーサ行きのバスが1時間に1本のなので何時に乗れるかなあと思って。そうそうLCCの場合、EU以外からの乗り継ぎだと違うレーンに荷物が出るとか、不安要素ばかりで(笑)

そうそうKAZUさんはモディカからシラク―サへ移動してシラク―サ泊だったんですね!2度目を読んでわかりました。

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広島れもんさんへ (kazu)
2020-04-26 22:07:53
こんばんは。コメントをありがとうございます。5月にはウイルスは終息に向かうかと思いましたが、やはり甘いですよね。治療薬のみならずワクチンが作られていない限り怖いなあと思ってしまって。でも希望を持つだけでも素敵です。秋に行けるとほんとにいいですね。

LCCのことは知識がないのですが、それでも先にお話したとおり、カターニアは小さな空港なので、レーンが別だとしても、空港内迷うとか、分からなくなるようなことはないと思うし、人が多いとそれだけ時間もかかるかも知れないですが、そればかりは当日になってみないとなんとも・・・。

一つアドバイスをするとしたら、空港を出てすぐのところにラグーサはじめ各地に行くバスの発着場があるのですが、外に出られたら、とにかくすぐに切符売り場へ行き、バスの切符を買うことをお勧めします。私はカターニアのホテルに滞在して、そこを拠点として、モディカとラグーサ、そしてシラクーサの日帰り観光をしましたが、バスは空港に立ち寄り乗客を乗せますが、その時に、飛行場から乗る人はバスの切符を買わず、乗ろうとして、運転手さんに断られていました。切符売り場で切符を買ってこいと言われ、大慌てで買いに走っていましたが、バスはその人達を待たず、時間が来ると発車してしまいました。バスの中ではチケットを売らないようで、時間も結構厳格でした。

あっ繰り返しになりますが、私の行程は、前半カターニアのホテルに滞在して、大きな荷物は預けたままモデイカに行き、モディカに二泊、そしてモディカからラグーサへ日帰り旅行をしました。それからカターニアに戻り、翌朝シラクーサに日帰りで行ってきたんですよ。まだあれから半年も経っていないのに、広島れもんさんとこうしてお話させて頂いていると懐かしい感じです。

ところで風邪っぽいのは大丈夫ですか?友人も熱が出て大騒ぎしましたが、ただの扁桃腺炎だったそうで、みんなして安堵したところです。
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