カゼルタ宮殿に行くCTP社のバス
CTPホームページより
ナポリ中央駅前(駅を出たすぐ前)バス停「ガリバルディ」から発車します
カゼルタ宮殿に行くために列車やバスの情報を探しましたが、マイナーな場所だからか、なかなか有用なものは見当たりませんでした。日本人の一人旅のバイブル「地球の歩き方」でさえ、私の欲しい時刻を調べる具体的な方法などは載って無く、多分現地で又あたふたするのだと半ば覚悟をしていました。それでも、乗り遅れはしたものの、旅行前に列車の時刻が前述のとおり分かったのは幸運だったと思います。行き当たりばったりの旅は、それはそれで面白いのだけれど、限られた時間を有効に使うには、何よりも移動手段をロスなく確保することですものね。帰国してからでしたが、バスの情報をやっと探すことができたので、忘れないように綴っておきたいと思います。2014年1月現在です。
ナポリ中央駅前バス停「ガリバルディ」の表示
黄色い矢印「C1RT」がカゼルタ行きの路線です。
この路線は、高速道路を走ります
このバス停にはオレンジ色の市バスも沢山やってきますが、CTPという会社が運行する青いバスがカゼルタまで行きます。カゼルタ路線には二種類あって、「CIN」が近くの町を経由して行く一般道路線、「C1RT」路線が、高速道路を走ってカゼルタへ行く便となります。(但し日に二便オーロマーレという町を経由する便がある)
バスの時刻は、以下から。
CTPバスのサイト
上記サイトトップページの黄色い矢印のリンク先から「LINEA」(リネアと読み路線の意味)を探します。先ず「Servizio Ordinario」(通常のバス運行)をクリックして、左側「SIGRA」(略字記号)の「C1RT」 が該当路線になりますが、次に表示されるページには、「ANDATA/行き」とスクロールしたら下方に「RITORNO帰り」が出ています。それぞれ乗るバス停をプルダウンメニューから選ぶのですが、ナポリ中央駅からカゼルタに行くときは、「RITORNO帰り」を見ます。自分中心に考えると、私たちはカゼルタに行くのですから、「行き」になりますが、CTP社に問い合わせると、どうもこの時刻表は、「カゼルタ-ナポリ」なので、カゼルタを起点としているようで、ナポリから行くときは「RITORNO帰り」の時刻表を見るのが正しいと返事がありました。考えてみると、カゼルタの町に住む方たちからすれば、ナポリに通勤や通学をするのだろうから、ナポリが「行き」になって、カゼルタは「帰り」になるのは当然のことかも知れません。そして以下がCTP社のサイトから時刻を調べる時、選択する「出発場所」「出発のバス停の名称」「目的地」「目的地のバス停の名称」になります。
PARTENZA DA: NAPOLI - PIAZZA GARIBALDI (ナポリ中央駅・ガリバルディ広場から出発)
FERMATA Nー:5117-RIF.ALT.INGR.STAZIONE FS LATO VIA LUCCI(CTP社のナポリ駅前のバス停名)
DESTINAZIONE : CASERTA - VIALE ELLITTICO (行き先は「カゼルタ・エッリッティコ通り」)
FERMATA DI DESTINAZIONE Nー:5750-RIF.VIALE ELLITTICO (CTP社のカゼルタのバス停名)
ナポリ中央駅前からは、午前6時10分始発のあと、午前8時台まで約30分毎にバスが出る
高速道路(VIA AUTOSTRADA)を走るバスの路線「LINEA C1RT」の時刻表
又、日付と時間を指定して、上記のバスの発着名とバス停の名称をそれぞれプルダウンメニューから指定すると、その場合は、「C1N」路線も同時に表示されます。C1N路線は「Caviano(カビアーノ)通り」を経由するため、時間が少し掛かりますが(時刻表によるとC1RT路線よりも10~15分遅い)、この路線でもカゼルタへ行けます。
上記の出発地(PARTIRE)とそのバス停名、到着地(ARRIVARE)とそのバス停を入れると
C1RT路線とC1N路線双方の時刻表が表示される
なお、私が乗った「C1RT」路線のバスには「CASERTA」と行き先名がはっきりとバスのおでこに表示がしてあって、安心して乗り込むことが出来ました(*^_^*)。
余談
ナポリ中央駅前のど真ん中、ガリバルディ広場にある切符売り場
まるで掘っ立て小屋のような・・・
恐る恐る近づきました
中に人が居るのか居ないのか
か細い声で「ボンジョルノぉ~スクージィ~」(こんにちは~あの、すいませんが・・・)
実は、カゼルタに行く為の切符「UNICO CAMPANA FACIA U4」は既に買っていたのですが、果たして観光本に書いてあるとおり、この切符で列車とバス共通で乗れるのか少し不安でした。なので、この切符売り場で聞こうとしたのですが、このビリエッティリーア(切符売り場)は何だか怪しい雰囲気が漂っていて、もしかしたら、売り上げを狙われたりするのでしょうか、上記の写真の通り、窓口が切符とお金がぎりぎり通るくらいしか開けられていませんでした。おまけにあちこち破られたり割られたりして、ビニールテープや厚紙で補強されたりしていましたが、公の切符売り場でさえこんな様相を呈していて、駅の構内は見た目、安全そうで綺麗にはなったものの、噂通り、駅前周辺は、まだまだ危険地帯なのだと思わせられたのでした。写真を撮るのさえちょっと怖かった^^;
「UNICO CAMPANA FACIA U4」
列車とバス共通で使えるカゼルタまでの切符
有効時間は160分乗り降り自由
カゼルタまで行って帰ってこられるけれど
これでは、宮殿内は時間切れで見られない
結局、片道切符ということになる
さて、件(くだん)の切符屋さんの中を恐る恐るのぞいて声を掛けると、居ました居ました、係のお兄さん。勿論顔は見えないし、声を掛けても返事はありまんせん。このお兄さんだって何かあれば逃げ場がないから怖いだろうと思います。私は用件を言いましたが、伝わらなかったのか、「3.5ユーロだ」と返事があって、写真の切符を投げるように差し出して来ました。まっどうせ帰りの切符が必要なのだしと、もう一枚この切符を購入したのですが、切符はあのちっちゃい窓の内側にほり投げられた状態で、私は指先でちょこちょこ手元に寄せながら受け取りました。こんな危なっかしい切符売り場、日本のどこを探してもない、日本はなんて平和で安全なのだろうかと今更ながら思います。
ちなみに、外国の人たちが来日して驚くことの一つは、町中に置かれた自販機なのだそうです。自分たちの国では、必ず荒らされる、壊されて中のお金や品物を盗られると口を揃えて答えるとか。この切符売り場のお兄さんにも、真夜中だって不安のない日本の自販機のきりりとした立ち姿を見せてあげたいです。