主要な駅の窓口では、切符を求める旅行者が列を為す
フィレンツェのサンタ・マリア・ノヴェッラ駅にて
大きな駅の窓口では、いつも切符を購入する旅行者が列を為して並んでいます。そういえば、私もこの窓口で切符を買ったことがありました。もう7~8年も前のこと、当時プチ留学をしていたフィレンツェからオルヴィエートという町に一泊旅行した折のことでした。往復の切符を購入するのに必要事項をイタリア語で書き、そのメモ紙を窓口に差し出したのですが、駅員さんは、ささっと目を通して該当する切符を売ってくれました。事前に、イタリア語の語彙に間違いがないか、大家さんのクララに添削して貰って、「perfetto!(完璧)」というお墨付きを得てはいたのですが、それでもこの窓口の前に立つのは勇気がいりました。何しろ、挨拶程度のイタリア語しか話せなかったし(といっても今も同じですが)、何か質問を受けたらどうしよーと心臓がパクパクしていたことを思い出します。あれから時は流れ、イタリア語学習は遅々として進まず、身に付くのは度胸ばかりなり・・・と余談はここまでにして(^^)。
さて、以下の自動券売機の写真2枚の違うところは何でしょう。
と
あっ、液晶画面の絵柄が違いますよねぇ・・・(^^)
実は、上の写真の券売機は、支払いがカードと現金の両方で出来るのですが、下の写真の券売機はカード払い専用で、現金では支払いが出来ない機械です。
現金払いできるのは、上記黄色い丸印を付けたように、「ユーロ紙幣」のイラストがある券売機
数年前、ローマのテルミニ駅で自動券売機が一斉に新しくなったことがありました。その時に、前頁に書いた要領で、迷いながらも一人、セコセコ切符の購入を試みたのですが、やっと支払いの画面に来たとき、現金払い出来ない機械だったことに気が付きました。カードは飲み込まれたまま返ってこないことがあるという話を聞いていたので、現金で支払いたかったのにカード払いかぁ~と、もうがっかりでしたが、それでも気を取り直し、現金払いできる機械を捜して再度タッチパネルと格闘したのでした。そんな私を見ていた女の人が近寄ってきて、横であれこれ教えてくれたのですが、それこそが今もイタリアの券売機の周辺をうろつき、小銭をねだるジプシーでした。
今回フェッラーラの駅でも、同様の女性がそばにくっついて、横から手を伸ばしてタッチパネルを触ろうとしてきましたが、さすがにその手をさえぎる度胸だけはありました。しかし、何度断ってもやめる気配はなくて、最後は根負けしてしまいましたが、切符の料金は、ちょうどの金額を持っていたので釣り銭もなく、女性はすごすご去って行きました。駅の人は誰も注意をしないし、見ていると、中には釣り銭の一部を彼・彼女に手渡す人も居るので、今はまだ、これがイタリアなのだと割り切る他はないのでしょう。
沢山の自動券売機が並ぶローマのテルミニ駅
話が脇にそれましたが、自動券売機にはカード払い専用の機械があると認識して、現金払いしたい時は「ユーロ紙幣」の絵柄の付いた券売機を選んで下さい。最近は、ほとんどが両方使用出来るようになっていますが、上記写真のように、ずらりと並んだ機械の中には、時折カード払いしか出来ない券売機があります、というよりまるで潜ませているといった感があって、何だかここでもトラップが仕掛けられているように思えてなりません(相当の被害妄想か・笑)。イタリア鉄道はほんとに手強いです。なお、テルミニ駅では、駅のスタッフが機械の操作を手伝ってくれることがありますが、そんなスタッフは、黄色かオレンジ色のベストを身につけています。
現金払いしようとしても、お金の投入口のないカード専用券売機
カード専用機も扱いは簡単です。カードを入れた後、暗証番号を打ち込むだけ。
イタリアに行くたびに、昨年より進化しているなぁと感じ入ることも多々ありますが、この自動券売機には、やはりまだ注意が必要です。今回も一台、どうにも反応が悪くて、途中で切符の購入を諦めた機械がありました。そういえば以前、パドヴァの駅で、操作の途中、券売機が固まって動かなくなったことがありました。その時のことを思い出したのですが、入れた10ユーロはそのまま飲み込まれ、切符も出てこないままでした。今にして思えば、機械が余りにも考え込んでいるので、「戻る」をタッチしたのですが、その途端に操作が出来なくなったので、コンピュターが追加の指令を上手く処理できず、立ち往生した格好だったのだと思います。
ベネチア駅の構内にある、新設のトレニタリアのオフィス
さすがに、ここの券売機には、釣り銭をねだる人は居ない
こんな時、日本のJRなら、すぐに駅員さんがやってきて対処してくれますが、ここはイタリア~窓口には伝えに行きましたが、切符を購入する人の列に並ばなければ、駅員さんと話しも出来ないし、こんなトラブルのための専用窓口のサービスなんてこの国にはありません。悔しかったけれど、これも勉強代だと思うことにして、この時は新たに切符を購入したのでした。
進化したトレニタリアの普通列車~乗降口がバリアフリーになっていました
ボローニャ駅にて
そんなこともあったので、自動券売機を利用するときは、先ずは、反応の良い機械を選ぶ。タッチパネルを操作してみて、スルスルと動かないようなら、その機械は早々にあきらめる。他の人がささっと購入した券売機を選ぶのも手かと思います。そして機械が考えているときは、気長に待つことが大切です。途中で他の操作をすると、上記のように固まってしまうことがあります。ここはイタリア~機械も人もユルユルだと思いましょう。そして切符は余裕をもって前日にでも購入するのが一番かと思います。