イタリアより

滞在日記

ポルトヴェーネレへの行き方(ラ・スペツィアからバスに乗って)その2.

2014年09月06日 | ポルトヴェーネレ

ポルトヴェーネレ海から見た全景-wikipediaより-

バスを降りると、この写真の右から左へと歩いて行く


Portovenere」をカタカナで書いたり発音したりするときは、「ポルトヴェネレ」か「ポルトヴェーネレ」か「ポルトヴェネーレ」か、ちょっと迷うのですが、この町の、名前が付けられた由来を考えるとすっと頭に入ります。

その昔、古代ローマの神話に登場する愛と美の女神ヴィーナス、地元の言い伝えによると、ヴィーナスはここPortovenereの海の泡から誕生したとされており、そのヴィーナスのイタリア語「Venere」(ベーネレ)がこの地の名前の由来になっていることを思えば、自ずと「ポルト(港)ヴェーネレ(女神)」(女神が誕生した港)が正しい表記と発音ということになるでしょうか。


女神の神殿があったとされる場所に教会が建っている

この古い小さな教会で結婚式を挙げるツアーもあるらしいのですが、名前の由来を知れば納得かも(^^)


前述の通り、鉄道駅「ラ・スペツィア」からポルトヴェーネレへバスで行く時乗車するバス停は、今も「ガリバルディ」だと分かりました。これは、ひょんなことから疑問を持って先日バス会社に問い合わせをして判明したことなのですが、その時のバス会社からの返信は以下の通りでした。


2014年9月2日現在のATC(バス会社)の時刻表表紙




これは夏号です。時刻表は2014年9月14日から変わります


まず、「駅から行く時バス停は、以前私が乗車した“ガリバルディ”でいいか」、という問い合わせには

Buongiorno da ATC Esercizio.
In merito alla Sua richiesta di informazioni, Le confermiamo che dalla fermata di Viale Garibaldi puo prendere il bus per Portovenere.
Puo utilizzare le linee P e 11 che passano ogni 15 minuti alternate.
Il biglietto La Spezia – Portovenere è il codice 03 e costa € 3,00.
Restiamo a disposizione per ulteriori chiarimenti.

Cordiali saluti
ATC Esercizio S.p.A.

【要約】
1.ポルトヴェーネレ行きのバスは、バス停「ガリバルディ」から乗ることが出来る。
2.15分ごとに交互にやってくる「P」と「11」番のバスが利用出来る
3.料金は、「ラ・スペツィアからポルトヴェーネレ」まで3ユーロ

とありました。ここまでは、良かったのですが、このバス会社の公式の時刻表を見ると、実はこの「ガリバルディ」が載っていないのです。そこで再び、時刻表のどこにこのバス停「ガリバルディ」が掲載されているか聞いてみたのでした。

すると、

Buongiorno da ATC Esercizio.
In merito alla Sua richiesta, La informiamo che seguendo il link che Lei ci ha fornito scarichera il libretto orario.
La linea di Suo interessa andata e ritorno, feriale e festivo, va da pagina 52 a pagina 66.
La fermata di Viale Garibaldi non è segnata: sono indicate solo quelle principali.
Per darLe un riferimento di orario consideri la fermata Via Chiodo portici ( andando da La Spezia verso Portovenere) e aggiunga 3 minuti sull’orario indicato.
Tornando invece da Portovenere prenda come riferimento la fermata Stadio Picco ed aggiunga 1 minuto sull’orario indicato.
Avrà così i riferimenti orari alla fermata di Viale Garibaldi.
Cordiali saluti
ATC Esercizio S.p.A.


【要約】
1.時刻表をダウンロードして下さい
2.該当路線の、平日及び日・祭日の時刻表は52P~66Pにある
3.(但し)「ガリバルディ」のバス停はこの表には記入されていない、ここはおもなもののみ表示している
4.バス停「ガリバルディ」の時刻を知るには、「キオドポルティチ通り」のバス停の時刻で判断して下さい
5.(そして)「VIA CHIODO porticキオド通り」のバス停に表示されている時刻に3分足して下さい
6.それに対してポルトヴェーネレからの帰りは「Stadio Picco 」のバス停が基準になります。
  表示されている時刻に1分足して下さい(それがバス停「ガリバルディ」の時刻になります)
ガリバルディ通りのバス停に対する時刻はこうすると分かります

と、とても丁寧な返事を受け取ったのでした。

試しに、本日現在、時刻表を見てみると・・・


平日(FERIALE)のポルトヴェーネレ行き「VIA CHIODO porticキオド通り」のバス停の時刻表



バス会社の説明にあったように、夏は15分おきくらいにバスが出ている


更に分かったのは・・・


日・祝祭日(FESTIVO)は、午前中「ラ・スペッツイア駅」からもバスに乗車出来る



時刻表によれば、夏は午前中、バスが7便、駅前を通る


(注)この記事を書いているのは、2014年9月6日です。前述の通り、この時刻表は、2014年夏号です。バスの時刻表は、もうすぐ、2014年9月14日から改正されます。

2年前結果オーライでバスに乗りましたが、疑問を持って調べてみるとこのバス停「ガリバルディ」は、ラ・スペツィアの町からすると“主なバス停”ではなく、更にはイタリアでは、大通りにあるバス停でも公式の時刻表に表示されないバス停があるということが分かりました。それが例え世界遺産に指定された町に向かうバスの乗り場で、世界中の旅行者が利用するであろうバス停であったとしても・・・。いやぁさすがイタリア!いい加減何があっても驚かなくなってはいるのものの、こんなトラップがあるなんて~まだまだ修業が足りません^^;。

なお、「キオド通り」は、駅からすると、バス停「ガリバルディ」より更に遠くなるので、(平日なら)やはりガリバルディから乗るのが一番近いです。そして、ポルトヴェーネレから帰る時は、バス停「Stadio Picco 」に表示されている時刻に1分足せば、帰りのバス停「ガリバルディ」に到着する時間が分かる・・・

以上をまとめれば、以下になります。

1.ラスペツィア駅からポルトヴェーネレへ行く時のバス停は、今も「ガリバルディ」
   日・祭日の午前中は、駅前からも乗れる(但し時刻表で確かめること)
2.バス停゜ガリバルディ」は時刻表に載っていないので、「キオド通り」の時刻に3分足すと分かる
3.ポルトヴェーネレから帰る時は、「ガリバルディ」で降りるが、その到着時間は、手前のバス停
  「スタディオ・ピッコ」の時間に1分足す
4.2014年8月末現在、料金は3ユーロ


各バス停の位置関係


                      1.「キオド通り」
                      2.「メルカート・ノルド」(ここにもバスは停まる)
                      3.「ガリバルディ」(乗車)
                      4.「スタディオ・ピッコ」
                      5.「ガリバルディ」(ポルトヴェーネレからの帰路、下車)
                        ※日・祝日は、駅前を通るバスがある(時刻表参照)

私がポルトヴェーネレを訪ねたのは冬の季節だったので、恐らくバスは減便されていただろうとは思いますが、もしも再訪するようなことがあれば、これらの情報を頭に入れて、うんとうんと落ち着いて、余裕でバスに乗車できることと思います。そして、私の度々の問い合わせに、バス会社は気付いてくれて、旅行者が困らないよう、公式の時刻表に「ガリバルディ通り」を記載してくれるかも・・・いや・・・甘いか^^;。
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ポルトヴェーネレへの行き方(ラ・スペツィアからバスに乗って)その1.

2014年08月29日 | ポルトヴェーネレ

ポルトヴェーネレの景観


ジェノヴァから出立してチンクエテッレなどのリグーリアの海岸巡りをしたのは、一昨年2012年12月のことでした。季節外れのリヴィエラ海岸なんて、日本海と同じとちゃうん?と内心思いはしましたが、でもお天気にさえ恵まれれば、十分に景色は楽しめて、さすが世界遺産の景観だと、その時の写真を眺めれば、遠路はるばるやはり訪ねて良かったと思います。カモッリの町で知り合った日本のご夫婦や、とうとう記事には綴らないままだったマナローラで一緒になった愉快な韓国の男の子達との束の間の交流など、思えば印象深いのは、人との出会いがあった町や村なのでした。


左がサン・ピエトロ教会

右方向には、バイロンの洞窟がある


この辺りの地域は、観光本にも掲載されているので、周遊するのはさほど難しいことはないのですが、先日ある「旅の掲示板」で、ラ・スペツィアからポトルヴェーネレへバスで行く時の情報がないと書かれているのを目にして、そういえば、確かにな・・・私が行った時も事前の下調べは出来なくて、観光案内所と地元の人に聞きながらバス停を捜したことを思い出しました。2年前のことでは、もう情報は古くて今更UPしても役には立たないですが、ひょんなことから、2014年8月末現在も、バス停は変わらず“そこ”にあることが分かりました。更には、ちょっと不思議なことも・・・(^^;)

なので、ラ・スペツィアからバスでポルトヴェーネレへの行き方(バスの停留所情報)を書いておこうと思います。私も一人旅をするにあたって、ネットから沢山の情報を頂きました。どんなに助かったか分かりません。少しでもお返しが出来ればと思います。2014年8月末現在有効の、先ずは以下が乗車するバスの停留所への行き方です

■鉄道駅「ラ・スペツィア」からポルトヴェーネレへ行く時のバスの乗り場



1.鉄道駅「ラ・スペツィア」は、道路から少し高い所にあります。昔は城壁だったのでしょう。下車したら駅を背にして左端の階段を降ります。駅前の道路は「フィウーメ通り」(via fiume)といいます。その道路と交差する「ミラノ通り」(via Mirano)へ進みます。なお、駅構内にタバッキがありますので、切符は往復買うといいです。ポルトヴェーネレのタバッキは閉まっていることがあります。2014年8月末現在、一人一回券で3ユーロです。



2.ミラノ通りです。見どころも愛想もないですが、この道路を山側に向かって直進します。



3.ミラノ通りを歩いて四つ目の交差点を左折します。その大きな道路はコルソ・カヴール(Corso Cavour)と言いますが、「Corso」とは、市内の商店などが立ち並ぶ大通りのことを意味し、まさにその名の通り沢山のお店が並んでいて、ここから始まるエリアが、ラ・スペツィアの町の中心になるのだろうと思います。



4.コルソ・カヴールをまっすぐ歩いて行きます。前述したように、この通りにはタバッキをはじめ、洋服店や電気店や本屋さん、ジェラート屋さんなど地元のお店が建ち並んでいます。日本と違うのは、どこにもコンビニや飲料水の自販機がないこと。何だかとても潔い感じがして、これが本来の町のあるべき姿かもなぁと思いながら歩みを進めたことを覚えています。なお、両サイドの並木は、オレンジの木らしくて、一昨年の冬も黄色いボールのようなおみかんが実っていました。



5.いよいよバスの停留所です。コルソ・カヴールを、大きな交差点も含めた角、5つ目を右に曲がると、道路は「ガリバルディ通り」(Viale Giuseppe Garibaldi)になります。この少し先、靴屋さんの並びにある停留所が、ポルトヴェーネレ行きのバスに乗車できるバス停「ガリバルディ」です。



6.上記がバス停「ガリバルディ」です。この町は、碁盤の目のようになっていて、この場所もコルソ・カヴールとガリバルディ通りが交差していることが分かれば理解は簡単なのですが、いかんせん、初訪問の町故に不案内な者からすると、このバス停は駅から結構遠い上に、通りすがりの人に聞いても皆一様に首をかしげ、それどころか、イタリア人にありがちな、「あっちだ、いや、こっちだ」と親切に教えてくれるのはいいのだけれど、どれも正確ではない情報提供・・・一体どっちやねんっ



このバス停「ガリバルディ」までは、駅から徒歩約10~15分、距離にすれば750~800メートルくらいでしょうか。簡単に書けば上記になりますが、実はこのバス停「ガリバルディ」は、正式なバスの時刻表には載っていないのです。あっらーっこの不思議~世界中の旅行者が世界遺産の港町ポルトベーネレへ鉄道駅からバスで向かうのに乗車するバス停が、何故に時刻表に掲載されていないのか、私は気になって気になって仕方ありません。あれから二年経って突如わき上がった大いなる疑問~へぇ~そうなん?そりゃないと思うけどなぁ~etc“不思議発見!バス停「ガリバルディ」”次回は、この素朴な疑問解明に挑戦したいと思います(*^_^*)
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ポルトヴェーネレへ

2012年12月27日 | ポルトヴェーネレ

ポルトヴェーネレの景観

今日は、少し足を伸ばして、チンエテッレに続く、やはり世界遺産になっているポルトヴェーネレへ行って来ました。滞在しているモンテロッソから普通電車に乗ってラスペッティア駅まで。そこから更にバスに乗って海岸の突端に向かいます。


ポルトヴェーネレ行きのバスの切符


バスの切符は駅構内にあるタバッキで往復分2枚買いました。この切符は、他の切符と違って時間制ではなく一回乗り切りです。帰りの切符は本来なら売っている場所が閉まっている可能性もあるので、こんな時往復を購入しておくに限ります。案の定、ポルトヴェーネレのタバッキは閉まっていました。まだクリスマス休暇なのですね。


ここにも見つけたゴールデンレトリーバー犬

お~い、こっち向いてぇ

バスは、小高い丘をどんどん登ること約30分ほど、現地に着きましたが、思っていたほどの景観に思えないのは、オフシーズンのせいか、それとも湾内の沢山の工事のせいか。それでも、写真で見た光景の中に自分が居るというのは何とも不思議な感覚でした。


バスの車中


私は、世界遺産なのだし、何か特別仕様のバスで行くのかと思っていましたが、ごくごく普通の「ポルトベーネレ行き」のバス。地元の人たちが沢山乗っていて、終点のポルトベネーレまでの停留所で三々五々、降りて行きました。車中、みんな知り合いみたいで、乗ってくる人、降りる人、「チャオ・チャオ」と挨拶しているのが印象的でした。この方達にとっては、ポルトヴェーネレが世界遺産であろうとなかろうと、自分たちが終生生きていく、ただただその場所でしかないのですよね。

終点でバスを降りて、上記の写真の黄色い点の通りに歩いて行きましたが、なんか白々として、どのお店も開いていてもやる気なしの雰囲気。「」というのはやはり夏が似合うのだとつくづく思いました。湾内の海の穏やかな雰囲気が一転したのは、高台にあるサンピエトロ教会に向かった時。横にあるバイロンの洞窟と呼ばれる入り口から身を乗り出した時でした。わー凄いっと思わず声が出ました。


正面がサンピエトロ教会、矢印から下へ~バイロンの洞窟を望む



絶景とはこんな景色をいうのですね


階段が下方へ続いていて、訪れた人はみな降りて行きます。手すりも勿論付いているのですが、波が高く、ごうという海鳴りもして、さすがに足がすくみそうでした。夏は沢山の人で賑わうのでしょうが、この季節だから観光客も少ない、ここで何かあれば、助けてくれる人はいないよなぁ…と思いながらも、折角来たのだからと、又セルフタイマーをセットして、私を撮りました。怖いといいながらも、なんと軽~いノリ。


ハイチーズっ…(^_^)vにっ…だけど、手すりにしがみつく


まるで雲母のような岸壁で、どこにでもカメラを据える場所があったから良かったですが、しかしこんな場所でセルフタイマーとは。身体も引けてるし…^^;まっ一人旅だし、よしとしよ。良い記念の一枚になりました。


ポルトヴェーネレ行きのバス停


そうそう、世界遺産の場所に行くのだから駅前からバスが出ても良さそうなのに、駅から結構歩いた所にバス停があります。黄色の矢印がバス停です。赤丸は交差点の角にある靴屋さん。私は駅のインフォメーションでまず大まかな道を尋ねて、それからその方向に歩きながら、更に細かい道順は地元の方に聞いていきましたが、このバス停までは分かりやすかったです。

世界遺産ありき、ではなく、人々が普通に暮らす村が世界遺産に登録されただけで、どこまでも住む人のためのバス。観光客のためにバスが走ってるのではないことを思いました。夏のバカンスの頃はきっと増便されるのでしょうが、そうなると沢山の観光客が押し寄せて、住民の皆さんは迷惑されるかも知れません。

バス停の前の通りは、ガリバルディ通りと言います。バス停はこの通りの名前が付いています。あの黄色い観光本、地球のこけ方、じゃなかった歩き方に地図が載っていますが、その通りだったのでちょっと感激でした。

観光本もネットの情報も鵜呑みにせず、参考程度にして、とにかく現地のことは現地で聞く。これまでの経験からそう思います。更に言えば、現地の人の言うことも時には間違っていることもあって、イタリア人はこんな時もイタリア人です。決してだまそうとか、嘘を言ってやろうとかということではなくて、人から聞かれたことは、とにかく答えてあげようという親切心からなのですが、いい加減というかテキトーというか…最近では、どの人に聞いたら正確な返事が得られるか、勘が働くようになりました。今日も一人、違う方向を自信たっぷりに教えてくれましたよ^^;



モンテロッソのサンタクローチェ教会


さて、この教会の前を通ってホテルに帰るのですが、二日間だけでもこうして滞在したら、心なしかこの教会にも愛着が沸いてきて、少し感傷的になりつつあります。今年の旅行ももう終盤、いよいよ明日は列車を乗り継いで最後の地、ベネチアへ行きます。やっぱり今年もベネチアには寄りたくて…ツアー旅行なら絶対に組まない旅程…それほど効率の悪い移動です^^;

あっ今から荷造りをせねば。明日は8時にホテルを出発です(*^_^*)。
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