イタリアより

滞在日記

オルタ・サン・ジューリオの行き方 その3

2016年03月08日 | オルタ・サン・ジュリオ

オルタ湖湖畔のアッシエッタ教会


こうして、降車駅の一つ手前の駅名が分かれば、ほんとに安心です。これも前述していますが、イタリア人に尋ねても、その返答が正しいとは限らない。決して騙してやろうとか悪意とかがあるのではないですが、時折間違った情報を自信たっぷりに教えてくれることがあります。勿論地元の人しか分からない情報は聞くしかないですが、事前に調べて分かることは何でもリサーチしておくのが一番です。


オルタ・ミアジーノ駅を降りたら、左へ


さて、ミアジーノ駅に降りたら、駅を背にして左へ。というか、左にしか道は続いていないのですぐに分かります。突き当たり右手にこの駅周辺唯一のバールがありますので、そこから下へ下る坂道を降りて行きます。あとは、だらだらと道なりに坂道を歩いて行くだけです。


トンネルをくぐって、更に坂を下っていく



両サイドに時々民家のある、こんな道が続く


この日はお天気が良かったので救われましたが、もしも大雪にでもなっていたら、この辺りは結構な積雪になっていたことだろうと思います。ミアジーノ駅は無人駅なので、いざと言うときは上記にあるバールで、タクシーでも呼んで貰おう、事前にストリートビューでこのバールの存在が分かっていたので、そう算段していましたが、ちょっと甘い考えだったかも知れません。何しろクリスマス直前です。案の定24日はこの店は閉まっていました。


坂道を降りきったところにあるロータリー


駅から続く通りは、グリェル・マルコーニ通りといいますが、降りきった場所がロータリーになっていて、国道229線が交差しています。左側に上の写真のホテル、ヴィッラ・クレスピがあって、このホテルを左手にしてまっすぐ伸びている道路が、パノラーミカ通りといいます。この道をひたすら歩いて行く・・・


下方には、通りに付けられた名前のような絶景が広がる


シーズンであれば、あのロータリーのそばのインフォで、地図や湖畔に関する案内も様々に乞うことが出来るのでしょうけれど、いかんせん、オフシーズン、それもクリスマス直前で、インフォは開いてはいたものの中には誰も居ず、仕方ないので歩き始めました。事前に調べたことですが、町の中心まで徒歩で20~30分ほどらしいし、お天気もいい、そして荷物も一泊分の小さなバッグのみだったので、歩くことにも躊躇はしませんでした。春先からは、この場所から観光トレインが町の中まで走るのだそうで、タクシーも恐らくこの付近に止まっていることだろうと思います。


観光トレイン

冬場は休業中~



私が宿泊したホテル/道沿いにあって分かりやすいので選択しました



こうして、30分ほどでホテルに着きましたが(話が前後しますが、オルタには一泊しました)、行きも帰りも歩けたのはそれは晴天に恵まれたのと荷物がなかったからです。もし大きなスーツケースがあるなら、ホテルに車の手配を依頼することをお勧めします。

余談


フォクシーと


宿泊したホテルにワンコが飼われていました。名前はフォクシー。ダルメシアン5歳です。イタリアではこうして大きな犬にあうことが多くて嬉しくてたまりません。フォクシーは郵便屋さんが来ると吠えていましたが、私にはすぐになついてくれて、部屋から出ると尻尾をビュンビュン振りながら一目散にそばに寄ってきます。犬好きにはたまらない瞬間です。

ちなみに・・・


生後6ヶ月の我が家のワンコ~

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オルタ・サン・ジューリオの行き方 その2.

2016年03月02日 | オルタ・サン・ジュリオ

イスラムの寺院のようなオルタ湖のホテル「ヴィラ クレスピ」


それにしても、前頁の時刻表だとノヴァーラでの乗り換え時間があり過ぎて、かといって、ノヴァーラの町を見学するほどにはないし、と、当初のミラノ駅午後一発の列車は、ちょっと思案しました。目的はオルタ湖です。少しでも待ち時間を短縮させようと、再度トレニタリアで、今度は、「ミラノ→ノヴァーラ」、「ノヴァーラ→オルタ・ミアジーノ」と列車の発着を分けて調べました。すると、ありましたありました、効率よく行く列車が・・・


乗換駅のノヴァーラ/Novara


   ミラノ/Milano Centrale駅 11時18分発 → ノヴァーラ/Novara駅 11時56分着

  ノヴァーラ/Novara 駅   12時23分発 → オルタ・ミアジーノ/Orta-Miasino」13時02分着

これだと乗り換え時間が約30分、待ち時間には丁度いいし、列車が少し遅れたとしても、ノヴァーラからだと次の列車もある、例えば何らかの理由で、予定よりも早い列車に乗ることになったとしても、切符の買い換えもせずに済みます。

いつも思うことですが、普通列車の切符をネットで買うのは、時間の節約や駅で煩わしい思いをしなくていいという利点はあるものの、どうかすると融通がきかないデメリットもあるので、出来ればやはり現地で当日購入するのをお勧めしたいと思います。そして、乗り換えが必要な時の切符は、目的地まで通しで買ってしまわず、分けて購入することも考えてみる。特に普通列車から特急列車、それもエコノミークラス以下の電車に乗るときは注意が必要です。通しで買ってしまうと、普通列車が遅れて特急に乗れなかった場合は、何の補償もないし、さりとて、当日普通列車の早い出発便に乗ろうとすると、切符は新たに買い換えなくてはなりません。こんな風にイタリアでは、切符の種類や買い方や使用の仕方一つで、損した気分になったり、得した気分になったり・・・どうせなら、安心+リーズナブルな旅行を楽しむために、事前に切符の種類とそのメリットやデメリットを知っておくことも大切かと思います。


ノヴァーラ駅構内のバール

コーヒーとパニーノで軽食をとりました


さて、この日は既述の通り、無事にオルタ湖の駅「オルタ・ミアジーノ」に着きましたが、ここで一つ注意がいります。イタリアのローカル列車では車内アナウンスがなくて、降りる駅の見当が付きません。事前に駅かトレニタリアのサイトで調べておくのがベストです。


トレニタリアの時刻表から、黄色い丸印をクリックすると到着駅までの停車駅が分かります



ミラノからノヴァーラまでの停車駅



同様にして、ノヴァーラからオルタ・ミアジーノ駅までの停車駅を調べます


列車が遅れていなければ、到着時間を目安にすればいいのですが、今回、ノヴァーラからのローカル列車が20分近く遅延したため、到着時間は当てには出来ませんでした。

続く




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オルタ・サン・ジューリオの行き方 その1.

2016年02月29日 | オルタ・サン・ジュリオ

周辺には何もない・・・ポツンと立つ「オルタ・ミアジーノ駅」


ミラノから近郊の観光地を訪れようとする時、思い浮かぶ町は沢山ありますが、湖水地方もその候補の一つにあがることだろうと思います。中でもコモ湖は有名で、行かれた方も多いと推察しますが、今回私が選んだのはコモ湖よりもうんと小さくて、日本人にはまだそれ程知られてはいないオルタ湖です。

ミラノから行くにはどうすればいいか。日帰りは出来るのか、高台にあるらしい鉄道駅から、冬のこの時期に、果たして湖のほとりまでたどり着けるのかetc~ガイド本やネットでいろいろと調べてはみましたが、私の欲しい有益な情報は得られなくて、考えれば考える程オフシーズンに行くのは無謀なエリアだと思えてきたのでした。しかし、そこは“行ってみよう~”“何とかなる”精神がムクムクと湧いてきて…

2015年12月現在、ミラノからオルタ湖まで、鉄道を利用しての行き方を以下ご案内したいと思います。昨年は結局詳細な行き方は分からないままでしたので、今後行かれる方のヒントに少しでもなれば幸いです。とは言うものの、イタリアの都会から地方へ行く、というだけの話で、行ってみればそんなに難しいことはありませんでした。はいっ簡単です!

■2015年12月23日(水)

1.時刻を調べる



鉄道「トレニタリア」のサイトから、「ミラノ/Milano Centrale」駅出発「オルタ・ミアジーノ/Orta-Miasino」駅到着、を入力して、行きたい日付(ここでは3月3日)をいれます。するとお分かりになると思いますが、オフシーズンのこの時期、午前中に出る列車は一本しかありません。私は、午後一の普通列車12時18分発の列車に乗ろうと当初はそう算段しました。



ところが、ミラノからオルタ湖まで行くのに直通列車はなくノヴァーラ駅で乗り換えることになります。トレニタリアの時刻表では、上記の青い矢印をクリックすると、乗り換え駅と時刻が表示されるので確認して下さい。


ノヴァーラ駅で乗り換える


さて、ここで一つ問題があります。このまま、このサイトから切符を購入しても、勿論いいのですが、この場合、基本的にはこの列車にしか乗れません。どうかすると、接続列車に乗れなければ乗換駅から到着駅までの切符を買い換えなければならなくなるし、普通列車の切符はネットで買っても現地購入でも料金は同じなので、ミラノ駅で、、「ミラノ/Milano Centrale」→「オルタ・ミアジーノ/Orta-Miasino」の切符を往復買う方がいいです。


ミラノ駅の自販機で買った普通列車の切符


※切符の見方
 ①普通切符は、使わなければ、購入した日から(私は前日に買いました)二ヶ月間有効です。
 ②経由地
 ③切符の有効時間(普通列車は距離にもよりますが、ミラノからオルタまでだと6時間有効途中下車可)

現地で切符を買えば、自由度があって結構いろいろと策も練られます。私のちっちゃな脳みそは更に回転するのでした(*^_^*)。
続く
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再びミラノへ

2015年12月25日 | オルタ・サン・ジュリオ

サクロ・モンテ散策



山の中にある教会や祠を訪ねて



質素な教会の内部には・・・



サン・フランチェスコの生涯がテラコッタの人形やフレスコ画で描かれていました


■2015年12月24日(木)

昨日は晴天だったのに、そして綺麗なお月様が夜空に輝いていたので、今日のお天気も期待したのに、朝はもやがかかり、オルタを出発するまで空は曇天でした。それでも、きのうは、ゆっくり回れなかったサクロ・モンテを再度訪ね歩きました。

サクロ・モンテというのは、キリストやマリアをはじめ、聖人や聖書に出てくるお話を壁に描かれた絵画や彫刻、あるいは陶器で作られた人形で、そのストーリーを再現した巡礼の場所のことを言います。それらを順に回ることで人々の信心や信仰を深めた訳ですが、「聖なる山」と呼ばれるように、ここオルタのサクロ・モンテも、町の中心から高さ4、500メートル登った山中に、教会や祠が点在しています。


小さな教会内部の鉄柵を何気に覗いてびっくりでした

これらの礼拝堂は15世紀から17世紀にかけて建設されたそうですが、内部の保存状態も良くて驚きました。

他のサクロ・モンテは主にキリストやマリアの物語が描かれていますが、オルタでは、アッシジのサン・フランチェスコの生涯が表されているのが特異です。先年、アッシジを巡っただけに、このサクロ・モンテには感慨深いものがありました。この国で、真に愛されているのはやはり聖人フランチェスコ…。私はキリスト教徒ではないですが、こうしてフランチェスコの物語りを知れば知るほど、その思いが強くなるのでした。


サクロ・モンテに続く道


私以外、誰も居ない日の差さない山中は、朝だとはいえ、正直不安でしたが、枯れ葉を踏みしめながら歩いた“巡礼の道”は生涯忘れることはないと思います。それほど敬虔な空気がこの場所には流れていました。


テレビが放映するバチカンのライブミサ


そんなオルタを後に、予定通りミラノに帰ってきましたが、折しも部屋のテレビでは、バチカン市国サンピエトロ寺院のクリスマスのミサが中継されていました。このブログを綴っている今もミサは続いていますが、あのオルタをはじめ、今夜はイタリアのどの場所も、深い祈りの夜になっていることだと思います。


ホテルの部屋に置かれていたパネトーネ


そうそう、私の部屋にも、クリスマスの贈り物なのでしょう。銀色の包装紙に包まれたパネトーネが、「クオリティ高い自然素材で手作りしました。心ばかりの気持ちです」というメッセージを添えて置かれていました。パネトーネは、イタリアのクリスマスの伝統的なお菓子です。心して頂きたいと思います。
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オルタ・サン・ジュリオへ

2015年12月24日 | オルタ・サン・ジュリオ

オルタ湖に浮かぶサン・ジュリオ島

サクロ・モンテより望む

※注意
モッタ広場からの写真撮影は、出来れば午前中~午後一がいいです。私が着いたのは、列車の遅れもあって、午後3時も回っていました。ちょうど島の後ろ側から日が当たって逆光になり、写真を撮るのはちょっと難しかったです。反対に、サン・ジュリオ島からモッタ広場方向を撮影するのは、お天気が良ければ最高です。

■2015年12月23日(水)

今、ミラノの北約80キロ、イタリアの湖水地方の一つ、オルタ湖に来ています。夏や春・秋ならいざ知らず、真冬のこの季節にわざわざ北の湖畔に足を向けるとは、ちょっと無謀でもあると自分でもそう思います。何故なら、日本も同じですが、イタリアの冬の北方のお天気は晴天になる日は少なくて、雨か雪か、良くても曇天と言われるほどで、この時期に旅するには、最も不向きなエリアだからでした。


PIAZZA MOTTA(モッタ広場)

ここから、サン・ジュリオ島に渡る船に乗りました


しかし、天は我に味方した、とは大げさですが、曇り空のミラノを出て、列車が北に向かえば向かうほどに、お天気は良くなってきて、オルタに到着した時には雲一つ無い晴天になっていました。駅は湖から離れ、小高い丘の上に位置しています。雪が降れば積雪の恐れもあるし、この駅は無人駅なので、何かあっても頼りようはない。勿論タクシーも停まってなくて、それどころか、目的の島に渡る船も運航しているのかどうか。一種賭けのようなスケジュールを組んだ訳ですが、ここまで来たら、行動あるのみだとミラノを出立したのでした。


この船に乗って島に渡りました

サン・ジュリオ島船着き場

目の前にすぐに聖(サン)・ジュリオの遺体を納めた教会が建っています


オルタ湖に浮かぶサン・ジュリオ島を知ったのは、数年前のテレビ番組がきっかけでした。そして、時を同じくして、世界で一番美しい町、と銘打った旅の機関誌での紹介でした。更には、キリスト教徒たちの巡礼の場所、特にここサクロ・モンテ(聖なる山)は、アッシジの聖フランチェスコの足跡もあり、山の中に点在する聖堂や祠群が世界遺産に登録されていると知って、いつか訪ねてみたいと思っていたのです。


サクロ・モンテ・教会に至る入り口


調べてみると、ミラノからの列車の便が今ひとつ不便で、日帰りをするのは無理っぽい。やはり一泊する必要がありました。で、今日の日が、予定されたのですが、先ほど夜空を見上げるとまあるいお月様も煌々と昇っていて、明日もお天気に恵まれそうです。


モッタ広場で記念の一枚

地元の人にお願いして撮って貰いました

確かに来たよ~オルタ・サン・ジュリオ!


ミラノから鉄道を利用した現地までの行き方や要領は、又後日詳しくご紹介したいと思います。それにしてもローカル列車は、車内案内がなくて困ります。トレニタリアのサイトには停車駅が表示がされるので、書き写して来ようと思っていたのですが、すっかり失念していました。


サクロ・モンテもう一つの入り口

日が暮れ始めた寂しい坂道を一人トボトボ登りました

※モッタ広場から続くアッシエッタ教会の横を上がる方がいいです。この坂道は急でしんどいです…

そこで現地の券売機で到着時間を調べて、その時間を目安にしようとしましたが、何しろ列車が遅れていた為、こちらも当てには出来ませんでした。結局周囲の乗客に聞きましたが、皆さん、待っていたとばかり、口々に教えてくれました。一人のご婦人は、ここから三つ目の駅よ、と言い、連れのお友達は、二つ目だと言う、向かいに座っているおじいさんは、もう過ぎたなんて言うし・・・どっちやねんっ

ついには車掌さんを呼んでくれて、もうすぐ到着する「Gozzano駅」の次だと分かりましたが、皆さんの親切さは本当に有り難かったです(^^)。
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