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イタリアより

滞在日記

トレッキアーラ城への道のり-行き方-その2.

2019年01月24日 | トレッキアーラ

Camera d'Oro“黄金の寝室”の丸天井

この部屋には一面に
二人の愛の物語が綴られています

勿論、ピエールとその愛人ビアンカのお話です

妄想ストーリーは続きます。


こうしてピエールは宮殿のパーティへ出かけますが、その会場で出会った女性と恋に落ちました。その人こそが、トレッキアーラ城建設のきっかけになり、後世そのお城で生涯を共にすることになるビアンカ・ペッレグリーニBianca Pellegriniでした。

イタリア版ウィキペディアによると、ビアンカ・ペッレグリーニを、Era probabilmente la dama di compagnia della duchessa Milano Bianca Visconti と紹介しているので、彼女はミラノ公国のビアンカ・マリーア・ヴィスコンティ伯爵夫人の付き人をしていたようで、更には、moglie del cavaliere Melchiorre di Arluno つまり、騎士であったメルヒオール・アルルーノの妻、そうなると彼女も又既婚者だったということになります。


お城の壁に描かれたピエール(左)と花嫁姿らしいビアンカ(右)

P:おっーなんとお美しい! 輝く星のようだ!わたしの太陽だ!
(星か太陽かどっちやねん、あっ妄想です)
P:sei bella bella! molto carina!

B:あーなんて素敵な殿方なんでしょう。わたしの好みだわ~♪
(そんなはしたないことは言わないと思います。妄想です)
B:E`magnifico!

お互いこうして惹かれあった訳ですが、今風に言うと、ダブル不倫になって、当時も口さがない人々の噂話の的になったことだと思います。それでも、彼女は、パルマに帰還する彼に付いて行ったというから、きっと現状の結婚生活には満足してなくて、それ故にピエールの情熱溢れる口説き文句にはひとたまりもなかったでしょう。彼も又然り、働き盛りとはいえ、周辺諸国との争いに疲労やストレスも貯まっていただろうし、そんな中で出会った、若く美しい女性に心を奪われてしまったのは、むしろ自然な成り行きだったかも知れません。ちなみに、この時、ピエールは27歳、ビアンカは23歳、正妻のアントニアは34歳でした。時は、15世紀半ば、北は、レオナルド.ダ.ビンチが描いた幻の壁画のモデルになったあのアンギアーリの戦いが、フィレンツェとミラノの間で勃発し、南ではアラゴン王がナポリを征服しようと触手を伸ばしていた、そんな混沌とした時代でした。


ビアンカに剣を差し出し、忠誠と深い敬愛の情を捧げるピエール・・・多分


こうして、ピエールとビアンカは、その後も愛を育むことになるのですが、ゴタゴタが起こらないように、ピエールは彼女の夫にはなにがしかの報償を与え、もしビアンカに子供がいたならば、彼らにもそれなりの保障は約束した・・・そのくらいの配慮と度量は、マニーフィコ(立派な)と呼ばれたピエール・マリーア・ロッシにはきっと備わっていたことと思います(妄想です)


王冠を被せピエールの労をねぎらい、その功績を称えるビアンカ・・・多分


そんな彼女との愛を全うすべく、夏の居城として造ったのが、トレッキアーラ城でした。そうなると、愛人を連れ帰った夫を前にして、妻の立場はどうなるのか、そりゃもう怒り心頭に発する境地だったに違いないと、勝手な妄想ストーリーは更に広がりますが、続きは又にして、お城への行き方を記しておきたいと思います。(行き方の説明はそっちのけで、ちょっとちょっと奥さんと、井戸端会議になってますよねぇ)

■2018年12月28日

パルマの鉄道駅は縦構造になっています。電車を降りたらエスカレーターやエレベーターで一番下の階まで行きます。構内にタバッキがあるので、バスの切符はそこで往復買いました。『トレッキアーラに行きたい』と言えば、通じます。ちなみに切符の種類は、EXTRAURBANO、VALE3ZONE です。


エレベータやエスカレーターで一番下の階へ行く



両サイドの扉から外へ出ると行き先に応じたバス停が並んでいます

私は、何も考えずに外へ出たら、該当する乗り場がなくて、慌てました。バス会社の公式サイトからダウンロードして印刷した時刻表を手にしていましたが、パルマ駅発トレッキアーラへ行くバスがどこにも停車する気配がない、バス乗り場がないのです。発車時間は迫ってくるし、このバスに乗らないと、午前のお城の見学はできません。右往左往していると見かねたのでしょうね。近くの人が何人も寄ってきて、一緒にバス停を探してくれましたが、その中の一人の黒人さんが、トレッキアーラに行くのか?自分もそのバスに乗るよ、と言って、反対側のドアを指さしました。そっか~両方のドアのどちら側に出てもバス停はあるんだ・・・


お城へ行くには12番の乗り場から『CAPOPONTE』行きのバスに乗ります

それにしても、パルマの人達は、皆親切でした。最後まで心配してくれたこの黒人さん初め、車中で隣り合わせた老婦人も、帰りのバスに乗り遅れた私を寒いからここで待ってなさいと言ってくれたバールの女主人も、そればかりかトイレの番をしていたお兄さんだって、あの時、私を騙そうと思えば、いくらでも騙せたのに、みんなみんないい人達ばかりでした。


午前11時21分発のバスに乗車しましたが
バスは時刻通りに、やって来ました


‐続く‐

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トレッキアーラ城への道のり-行き方-その1.

2019年01月16日 | トレッキアーラ

バスの車窓から見えてきたお城


このお城を知ったのは随分前の事でした。どの航空会社だったか手に取った機内誌に、サイコロを積み上げたような変わった形のお城の写真が載っていたのです。周辺に何もない小高い丘の上にポツンと立っていた光景は、それまでイタリアで見てきたどのお城のタイプにも当てはまらず、なんと几帳面な造形か。けれど、凜としていて、それでいてどこかかわいらしさもあって、けれどこんな無防備な状態で立っているなんてと様々な感想を抱いたことを覚えています。

それが今回、パルマを訪れる為に下調べをしていて、偶然見つけたのでした。あっあのお城だ!名前も場所も知らず、長い間記憶の奥底に沈んだままだったお城が、こんな形で目の前に現れるなんて、これは運命だ!行かなければ!と思い入れを持ったわたしは、なんと単純なのでしょうね。


入場チケットは一人4ユーロ(2018年12月現在)

切符売り場は、門を入ってすぐ右に窓口があります


このお城は、パルマの市内から20㎞ほど離れた郊外にあるランギラーノという町にあるのですが、交通機関はバスしかありません。訪れた日も、私以外の来訪者は皆マイカー利用でした。それもカップル、お天気が良かったのでドライブがてら~、という軽いノリの雰囲気で、私一人だけが、こぶしを握りしめ、ついにここまで来た!ウルウル・・・と立ち尽くすその姿は、随分浮いていたことだと思います。


写真は公式サイトより


当時のお城の城主は、ピエール・マリーア・ロッシPier Maria Rossiと言います。サイトの説明には、この名前の前に Magnifico(マニーフィコ)という形容詞が付いていますが、これは、君主に対する敬称で、いわば偉大なるロッシ家のピエールさん、とでもなるでしょうか。元々はこの近郊のサン・セコンドという町の領主だったのですが、この時代、どこの国々でもそうだったように、ミラノやヴェネチアをはじめ遠くはフランスとの争い事にまで彼は頭を悩ませていました。それでも文武両刀に長けていたのでしょう。親から譲り受けた領地をこつこつと広げて行きました。

ここからは妄想ストーリー


1428年、彼が15歳になった頃、マントヴァの貴族グィード・トレリーの娘アントニアと結婚することになります。恐らくミラノのヴィスコンティ家あたりからの圧力による政略結婚だったのでしょう。それでも男の子7人女の子3人計10人もの子宝に恵まれ、順風満帆、ピエールさんもアントニアさんもそれなりに暮らしていたのだろうと思います。ところがそんな家庭に波風が立ち始めます。
   

ある日のこと(妄想です)

P:「ミラノからパーティの招待状が来たよ」
A:「あらっそーなの。又、宴会するのね」
P:「イヤになるよ。遠くまで出かけるのは」
A:「でもたまには都会の空気も吸って来ないと」
P:「君も一緒に行かないか」

A:「ムリよ。子供たちが居るのだもの」 
P:「そっか・・・じゃ一人で行ってくるか」
A:「そうしなさいよ」
P:「うん、二次会は断ってすぐ帰って来るよ」 


バス停から丘を目指して歩きます

黄色の矢印:お城の入場門へ
赤の矢印が:二人が眠る教会
サン・ニコーデモ教会
(といっても、ピエールと愛人が祀られています)



お城への入り口と教会の間を入って行った突き当たりにインフォがあります



トレッキアーラ城のインフォメーション

チケットは売っていません(チケットは前述とおり、お城の門を入った窓口で)
奥にトイレがありますが、お城の場内、進行経路最初の門の右横にもトイレはあります

このインフォ、お城の開門時間が終わるちょっと前に閉まってしまいました
お城を出てからパンフや絵葉書を買おうと思っていたのに…


-続く-

コメント (4)
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