イタリアより

滞在日記

キオッジャへ

2016年12月29日 | キオッジャ


■2016年12月28日(水)

ベネチア本島から、ヴァポレットとバスとフェリー、更には再び船を乗り継いで、キオッジャという町を訪ねました。ベネチアを訪れるたびに、行こう行こうと思いながら、お天気が悪かったり、あるいは本島の魅力にとりつかれ、なかなか足が向かなかったのです。


静かな漁師町でした


今回もお天気次第でどうするか、ぎりぎりまで迷っていたのですが、キオッジャの天気が快晴だと知り、やっと腰を上げた次第です。何せ、前述通り、交通手段がなにやら複雑で、下手をすると、船に置いて行かれたり、又バスを追いかけたりしそうで緊張の旅路となりました。


キオッジャの町の入り口


随分前に、行き方をリサーチした時とはバス停も変わっていて、実は昨日、下見をしておいたのですが、それが功を奏し、順調に行って、そして帰ってくることが出来ました。本島からキオッジャまでの詳細の行き方は、又後日お知らせしたいと思います。


小さなベネチアという感じ


1300年代にベネチアの一部となったキオッジャは、行ってみると、本島の喧噪を逃れた静かな漁師町という風情でした。バスも船も、当たり前のことですが、この町に住む人たちの単なる足であり、一見の観光客がそれらを利用するのはちょっとはばかられる…今日はそんな気持ちにもなりました。


旧市街にあるサンタンドレア教会


町の中心に向かって歩き始めましたが、ベネチアとは何かが違う、この違和感はどこから来るのだろうと考えて、気が付いたのは、ここは車やバスが走るのだということでした。それも頻繁に後ろからスピードを上げてやってくる。メイン通りをはずれると、今度は自転車やバイクが迫ってきて、そのたびに脇へ身を寄せるのですが、ちょっとストレスでした。


働く人々の町、その象徴のような船でした


それでも、お天気に恵まれた町の散策は足取りも軽く、やっぱり訪ねて良かったと思います。たった一つ心残りがあるとすれば、それは・・・



ランチの予定をしていたお店にいけなかったこと。一つの目のお店「La Taverna」は、水曜日の今日が定休日、そしてもう一つの候補だった「penzo」は、予約がいっぱいで席がないと断られてしまいました。このあたり、ツメが甘かった。次回の宿題にしようと思います。


「La Taverna」

水曜日が定休日



「Penzo」

確実に食事をしようと思ったら予約がいる…


余談


サン・マルコ広場


キオッジャから帰ったあと、その足でサンマルコ広場へ行きました。陽は落ちていましたが、広場は観光客であふれています。そこからメルチェリアを抜けて、リアルトまで。ベネチア最後の散策です。リアルト橋は、昨年工事をしていましたが、それも終わってすっきりしていました。が、ここで驚愕の出来事を目にすることになりました。えっーうっそーっ。又ご報告いたします。(ごめんなさい…思わせぶりですね。ちょっと引っ張ります^^;)

早いもので、明日はもう帰国です。ヴァポレットに乗って空港まで。帰国便はプレミアム席なので機内は快適だろうと期待しています。実はこの席がとれたことが今回の旅行の後押しをしました。アリタリア、私にとっては、席が少々問題で…また愚痴をブツブツ言い出しそ。

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ベネチアのバーカロにて

2016年12月28日 | ベネチア

カッレ・フランキあたりの夜景



■2016年12月27日(火)

ホテルの部屋に荷物をほり投げたまま、周辺の散策に出かけました。ベネチアは地区ごとに名前が付いていて、それぞれが独特の雰囲気を醸し出しています。リアルトやサンマルコは有名で、誰もが知るエリアですが、少し離れると、ちょっと静かな落ち着いた雰囲気にもなり、又夜になると少々ディープな風情にもなって、そこがまた魅惑的。この町ならではの光景が広がります。


オステリア・スクエーロ


周辺の散策後、連日の疲れが出たか、もう夕食はホテルのレストランで済まそうと部屋に戻りました。ところが、ホテルのレストランの営業は明日からだそうで、さて困った…あまりお腹は減ってはいないけれど、全く食べないというのもなぁと、考えてふと、そういえば近くに老舗のバーカロがあったことを思い出しました。

いつ来てもこの小さなオステリアは人で溢れ、中に入れない客はお店の前の川岸にもたれて、それでも、ワインやおつまみのチケッティを楽しんでいます。ホテルから歩いてすぐだし、毎年店内の混雑ぶりに素通りをしてきましたが、そうだ、今年こそはお店を訪ねよう。


私が頼んだ白ワインとチケッティのクロスティーニ


目的思考が強いのか、こうと決めたら爆走するクセがモクモクと沸いて来て、というのは大げさですが、例によって、ちょっと行ってみよう~となりました。

店の前に来ると、やっぱり店内は地元の人やこのバーカロを知る観光客でいっぱいで、とても入れる雰囲気ではありませんでした。それでも、三人のグループが食事を終えて外に出たのを見計らって中に滑り込めたのはラッキーでした。


記事には関係ないけれど

リド島のヴァポレットの乗り場にて

あのぉ…座りたいんですけど

詰めてもらえます?


こんな時、いかに上手く自分の落ち着き先を確保するか、が課題です。「ペルメッソー(すいませーん、通して下さい)」と米つきバッタのように頭を下げながら、先ずはカウンターまでたどり着く。平たい顔族の女性がただ一人、ベネチアのちょっとディープなお店に入れば、そこは少しながら目立つのだろうけれど、でもそれは一瞬のことで、皆、自分のお酒と次に頼むチケッティのことに興味がいって、私の存在など店の背景にもならない。


記事には関係ないけれど

ヴァポレットに乗って来た地元のワンコ

リド島で降りて行きました


と言うわけで、ちょうど良い位置に、自分の居場所が取れたから、ワインとクロスティーニをゆっくり楽しむことが出来ました。クロスティーノは一つが1.2ユーロで、カウンターで注文してその場でお金を払います。三つも食べると、そこそこにお腹も落ち着いて、人心地が着きました。



沢山の人で溢れる「スクエーロ」の店内


そろそろ出ようと思っていたとき、一人の男性が、日本人か、どこの出身かと話しかけてきました。日本人だということと出身地も答えましたが、すると彼は、自分も昔大阪に住んだことがある、と嬉しそうに言うではありせんか。日本語も披露してくれて、かつて過ごした日本を懐かしんでいるようでした。そして、自分の奢りだと、二つのチケッティを注文して、私にくれました。お金を支払って彼はお店を出て行きましたが、こんな厚意をむげに断る訳にもいかず、有り難く頂戴した次第です。


ご馳走様でした!!


前述もしましたが、旅先でホテルにこもっていたら、なんの変化もないし人との触れ合いもない。いわば、犬も歩けば棒に当たる、ということか。

明日はいよいよ今回の旅行の最終日です。ベネチアは結構温かいし明日のお天気も良さそうです。島内の散策はお休みにして、ちょっと遠出をしようと思います。船に乗って、バスに乗って、又船に乗って歩いてetc無事に行って帰って来られたら、又、行き方を詳しくご紹介したいと思いす。とても綺麗で素敵な町なのだそうです。切符売り場のおじさんが、自分の故郷だと自慢げに教えてくれました。


オステリア・スクエーロ


スクエーロへの行き方は簡単です。ヴァポレットの駅ザッテレで下車して、左に運河を見ながらまっすぐ進みます。右手に有名なジェラテリア「ニコ」がありますので、通り過ぎ、目の前の小さな橋の手前を右に曲がれば、すぐです。河をはさんで向かい側に、ゴンドラの造船所があります。

・オステリア「スクエーロ」
 住所:Dorsoduro 943/944―30123
 TEL:041 2960479


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ベネチアに到着

2016年12月27日 | ベネチア


ベネチア到着!


■2016年12月27日(火)

先ほどフィレンツェから移動して、ベネチアに着きました。これまで、もう何枚、同じ光景をカメラに収めたことでしょう。この地に立ばどうしても写真を撮りたくなる。旅行者は、列車から降りると、先ずはここで一枚。お天気はいいし、今日は最高のベネチアが残せることだと思います。



ガラスの橋、カラトラーバ橋をくぐって


先ほど無事にホテルに入りました。少し早いのですが、ホテルは快くアーリーチェックインを受けてくれました。


ベネチアらしからぬ風情のホテルです


以前から一度泊まってみたかったホテルでした。イタリアに行くかどうか全く不明の今年の1月に、というよりも、前回の旅行が終わってすぐに予約を入れたのですが、そうでもしないと、いろんな意味でとても泊まれそうにない、そんなホテルです。



部屋に案内して貰って、その明るさに驚きました。そして評判通り、機能性は高くて、細部に渡っておされーです。お風呂はどうもジェットバスのようですが、昨年、この種の浴槽で、ゴミが吹き出したものだから、ちょっとトラウマです。

なんにしても、快晴なのが嬉しいっ。これから、町を闊歩して来ようと思います。
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アレッツォにて

2016年12月27日 | アレッツォ

アレッツォの大聖堂


■2016年12月26日(月)

ホテルを出てアレッツォという町に行きました。フィレンツェから普通電車に乗って約2時間。日帰りするにはちょうどよい町です。映画「ライフ・イズ・ビューティフル」の舞台にもなっているので、結構メジャーな地方都市でもあるのですが、いざ行くとなれば意外に情報は少なくて、それでも何とかなると列車に乗ったのは、ハイこのあたり、度胸だけは少々付いて来たようで…



サン・フランチェスコ教会

目的は・・・

そうです!この教会にあるフレスコ画「真の十字架伝説」の鑑賞です


町のサイトでこの壁画を見るためには予約が必要なことを知り、事前に日時を指定して、予約番号を手に入れていましたが、オフシーズンのためでしょう、ピエロ・デッラ・フランチェスカのあの名作は、私が独り占め~。本来は、ミラノの最後の晩餐やバドヴァのスクロヴェーニ礼拝堂のフレスコ画を見るのと同様、30分毎25名限定の入れ替え制らしいのですが、そんなわけで、一時間近くの贅沢な鑑賞が出来ました。


町の外れに見つけたエスカレーター


他の都市と同様、アレッツォも城壁に囲まれた町だと気付くのにそう時間はかからず、城壁の外から中心地に入るのにエスカレターが設置されているのは、ここに住む人の生活の知恵。私もエスカレーターで下まで降りてみましたが、片側の壁一面に、ピエロ・デッラ・フランチェスカの絵画が描かれているのには目を見張りました。この町の人たちの、彼は誇りなのですね。

又、町巡りの様子をはじめ、教会の共通券やピエロ・デッラ・フランチェスカの壁画のお話は後日ご紹介したいと思います。特に壁画を見るに当たっては、ある程度の知識を持っていないと、何が何だかさっぱり~ということにもなりかねない^^;ここだけの話ヒソヒソ…それほど、はっきり言って、訳分からん、いや、天才の考えることは壮大です。

そうそう、アレッツォでは沢山の犬たちが居て、しかも大きな犬ばかりで、ワンコ大好きな私はすっかり嬉しくなりました。



名前は勿論分からないのだけれど、ポチっと呼ぶと振り向いてくれた



なんて可愛い表情をするのだろうと感心していたら・・・



クスクス^^;



犬たちだって、付き合いはいろいろあるよね



勿論、私は・・・



この犬種に弱い(^^)

テオ君、8歳なのだそう


犬たちが通るたび、カメラを構えたり、こうしてかまったりするものだから、すっかり時間が押してしまって、気付けば予約時間に間に合わず、またまた爆走することになりました。ほんと懲りない血液型O型です。でもこうして出会う人たちはみんな優しくて親切でアレッツォの町は大好きになりました。

余談

先般、トレニタリアのレッジョナーレと呼ばれる普通切符の約款(規則)が改訂されたとお話しましたが、確かにルールが大きく変わっていました。詳しくは又ご報告しますが、自動券売機で購入する切符は、やはりその日のうちに使用する、刻印後、有効時間は4時間まで、当日購入した切符の変更やキャンセルは出来ません。日にちを指定して購入した切符は、前日までなら変更可能。


自動券売機に表示された新ルール


又窓口で購入するときは、乗車する日にちを申告して買います。この場合も日にちの変更は可能ですが、乗車する前日までに変更のこと。当日は不可です。


券売機から出て来た切符

名刺サイズで、こんなに小さくなりました

乗車するときは、これまで通り、刻印を忘れないように

小さくなった切符、刻印がちょっとしにくくなりましたが、奥まで切符をつっこんでパチンと


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叩けよさらば開かれん・・・

2016年12月26日 | グッビオ

フィレンツェ大聖堂


青空に映えて見事な景観でした



■2016年12月25日(日)

今日はクリスマス、どこへ出かけてもお店は閉まっているだろうし、下手をすると交通機関だって動いていないかも知れません。毎年、この日をどうするか悩むのですが、今年は一日ゆっくりすることにしました。何の予定も立てず、ホテルでのんびりしようと考えていたものの、ここは花の都フィレンツェです。お天気もいいのに、さすがにもったいないと、午後からドォーモのあたりまで散歩に出かけました。



沢山の観光客に混じって重装備のお巡りさんも


クリスマスとはいえ、この周辺には観光客がいっぱい繰り出しています。やっぱり大聖堂の威力は凄い。写真を一枚撮って、人混みから抜けるように、さらに歩みを進めると、いつの間にかアカデミア美術館の通りに出ていました。この通りにはジェラートの名店「カラベ」があったなぁと考えていると、そのカラベ、なんと営業しているではありませんか。そういえば、イタリアに来てから、まだジェラートは食べていなかった、と寸時の迷いも無くお店のドアを開けました。


大聖堂前のプレゼピオ


先客は誰も居ず、選んだマンドローネを店内で食べていると、店主らしい人が、奥から出て来て、チョコレートで作ったクリスマスツリーを私に見せてくれました。これから更に飾り付けをするのだそうです。出来映えを、どうだ?と聞くので、とても素敵です、と返事をすると、写真に撮ってもいいよ、と言ってくれました。私の首からぶら下がったドピンクのデジカメに気がついたのでしょう。


突然のことで、なんかぎこちない


こんな名店の職人さんは気難しい人が多い気がするのだけれど、なんとフレンドリーな。どうせなら一緒に、ということにもなって上記の記念写真が撮れたのですが、これも気持ちを外に向けたからこそで、ホテルにこもったままならば、こんな地元の人との触れ合いはなかった。このあと、飾り付けの小さなクリームの乗ったお菓子も食べさせて貰いましたが、あーこれぞまさしく、ドアは叩けよさらば開かれん・・・

って思い出しました!叩いたのに開かれなかった扉。


グッビオのホテル


昨日のグッビオでの出来事です。散策に便利だからと町の中心地にあるホテルに宿泊しました。夕食がてら夜のグッビオを楽しもうと出かけたのですが、戻ってくると、ホテルの扉が閉まっていて焦ることになりました。このホテルは元宮殿の別邸だとかで、扉も重厚な作りです。それでも、気付いてくれたらと扉を叩きましたが応答してくれる気配がありません。

扉には、大きく矢印が書いてあって、『入り口はあっち』だと。って一体どっちやねんっと自分に突っ込みも入れながら、困り果てました。 



そうだ!バッグに入れた海外用の携帯電話があった!ちんけなノキアのガラケーですが、軽いので持ち歩いています。ホテルに電話を入れて、扉が閉まっている、開けて欲しいと伝えて、ことは終わるはずでした。ところが電話に出た係の人は、すぐ横にもう一つ別のホテルへの入り口があるといいます。

「destraデストラ、destraデストラ」(右だ右だ)と言うばかりで、探してもさっぱり分からない。更にバールがあるからその横を上がれと説明してくれたけれどバールなんてないし。

今、広場の前のホテルの入り口に居るから来て欲しいと頼み込んで、やっと迎えに出てくれたけれど、工事中で幕が張ってある奥まった入り口で、こんなの分からんっ。それより、部屋のカギは外出するからとフロントに預けたよね。その時に、説明してくれていたら、こんなことにはならなかったのに。



もう一つの入り口との位置関係


それにしても、携帯電話を持っていてやっぱり良かった。以前、チンクエテッレのカモッリのホテルでテラスに出た後、ドアが外から開かなくなって、「Aiutoー!たすけてっー」と叫んだことを思い出しましたが、叩いてもホテルの扉は開かないこと、改めて身にしみました…ハイ
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