
洗礼堂の中の洗礼の為の水槽
今ひとつ、洗礼堂の中で目を引くものがありました。堂内の中心に置かれた水槽です。洗礼を受けるときは、この水槽に身を沈めて、“汚れた身体”を清めます。しかし、汚れた身体とは~何日もお風呂に入っていないから、というのでは勿論ありません。復習すると、こんなお話が元ネタになります。
キリスト教では、人は誰も生まれながらにして罪を背負っているという考え方をします。これを原罪といいますが、旧約聖書に出てくるあの有名なアダムとイブのお話に基づきます。神の手によって作られた最初の人間達…神の庇護の元、何一つ不自由なく暮らしていた彼らは、ある日、蛇にそそのかされて、“知恵の実”を食べてしまいます。その結果、“知恵”を得て、自分たちが裸の姿で居ることに気付き恥を抱きます。彼らのその様子を見た神は、食べてはいけないと言い渡していたのに、彼らか約束を彼破ったことを知るのです。激怒した神は、彼らを楽園から追放してしまいました。

ティツィアーノ作/アダムとイブ
この知恵の実は、りんごであるとかブドウであるとか諸説は様々ですが、とにもかくにも、禁断の果実に手を出し、しかも互いの罪をなすりつけ合うという愚かな行為までしてしまった彼らの、この旧約聖書に基づくお話をもって、キリスト教徒として清廉潔白に生きていくために我が身を清める、洗礼にはこうした意味があるのでした。

公式サイトより
他の洗礼堂では余り見たことのない、バラ色のハートマークを2つ重ね合わせたような可愛い水槽です。今は、子供達が洗礼を受けるときは、教会の洗礼盤で儀式がなされますが、遠い昔では、男女別にも水槽が設けられていたとか。
そうであるならば、この洗礼堂のピンク色の水槽は、きっと女性用だ、と独りごちた私なのでした。ちなみにこの可愛いハートマークを重ねた~と思った形状は、どうも四つ葉のクローバーを模した形で、十字架を象徴したものらしい。後世、ハートマークだとか、女性用だとか、はたまたインスタ映えするだとか、こんな俗っぽい見学者のつぶやきを聞かされては、アンテラーミさん、天国できっと苦笑していることでしょうね。
【余談】
この広場で、一人の日本人女性に会いました。そういえば、ミラノからの列車の中で見かけた人だ、相手の方も私に気付いておられました。最近は、中国や韓国などの平たい顔族にもよく出会うのですが、日本人かそうでない国の人なのか、どことないその雰囲気にも国柄が出ていて見分けが付くのです。

Oさんのご了解も得て載せさせて戴きます
旅慣れたご様子のOさんでした
夫へのお土産パンツが入った袋をぶら下げる私と大違い
夫へのお土産パンツが入った袋をぶら下げる私と大違い
果たして、お互いどちらからともなく挨拶と言葉を交わし、聞けば、この方も一人でイタリア各地を回られているとのことでした。デイバックを背負い、立派なカメラも携えて、随分旅慣れされているご様子でした。私がチケットを買って洗礼堂に入って行くのを見て、このお堂が有料だと分かったとか。8ユーロって高いですよねぇなどと立ち話をしましたが、これも何かのご縁だと、自己紹介もして記念写真を撮りました。Oさん、その後、旅は順調に続けられたでしょうか。いつかどこかで又お会いできたらいいですね。


























