カターニア/ドォーモ広場にて
これからツーリングに出発する人たちが記念写真を撮影中
わたしも断りを入れて撮らせてもらいました
これからツーリングに出発する人たちが記念写真を撮影中
わたしも断りを入れて撮らせてもらいました
気を付けて行ってらっしゃ~い!
■2020年12月29日
この帰路の便に搭乗していたイタリア人のCAの一人は男性でしたが、一生懸命日本語で接客する姿に感銘を受けました。正直もう少しで旅が終わるから、あとわずかでもイタリアの雰囲気に浸っていたいのに、たどたどしいながらイタリア語も話したいのに、彼は日本語で話しかけてくる…
ニコニコとした笑顔で『ワインは赤と白、どちらがいいですか~』という彼に、『preferisco il vino bianco』と答える私。彼は必死の形相で日本語を口にするし、私も半ば意地になったけれど、はたと気が付きました。これは日本人である私への誠意なのだと。
帰路便の機内食の写真は撮っていないので
せめて…パレルモ/飛び込みで入ったオステリアにて
せめて…パレルモ/飛び込みで入ったオステリアにて
相手を気遣い、顧客に少しでも上質の居心地を提供しようとするこのホスピタリティは、思えば日本流の「おもてなし」。こんなサービス精神を発揮するスタッフがアリタリアにも居るんだ…。
けれど、このフライトでは次から次へと運ばれてくる料理の、そのスピートの速さと一品のボリュームに閉口しました。写真を撮るのをあきらめて、彼らのリズムに合わせ、せっせと食べることに専念しましたが、これもセコンドが終わったところで音(ね)を上げました。決して美味しくないという感想を抱かせる味ではなかったし、それなりに体裁も保ってはいたけれど、いかんせん量が多すぎる。
帰路便の機内食の写真は撮っていないので
せめて…モンレアーレ/レストランで食べた海のリゾット
せめて…モンレアーレ/レストランで食べた海のリゾット
後の料理はもういいと断ると、真顔になった彼は怪訝そうに、ほんとにもういいのか?と、さすがにこれはイタリア語で聞いてきましたが、プリモもセコンドも完食できなかったし、その上にデザートをもらってもきっと食べ残す。あれこれ世話を焼いてくれた彼には申し訳なかったけれど、私も本意が伝わるように、断るのは決して彼のサービスに不満があるからではないと分かってもらえるように、Ho la pancia piena 、ho finito di mangiare 、non voglio piu` niente,と語彙の乏しい私が考え付く、あらん限りの説明を並べたてたのでした。
帰路便の機内食の写真は撮っていないので
せめて…チェファルー/レストランで食べた海鮮パスタ
せめて…チェファルー/レストランで食べた海鮮パスタ
前述通りこの時の機内食の写真はないのだけれど、せめてこの機の名誉のために言い添えると、美味しかったーと称賛するほどの味ではなかったものの、往時のような大雑把な出来具合ではなかったです。が、さりとてメニューにある美辞麗句を連ねた機内食の紹介と、実物の落差を思えば残念ながら期待値は下がり、どうしてもCS度(顧客満足)は低くなる。
帰路便の機内食の写真は撮っていないので
せめて…チェファルー/ビールのお供にしたイカのフリット
せめて…チェファルー/ビールのお供にしたイカのフリット
一皿を完食できる量、そうして単純に美味しかったと思える味付けと品のある盛り付。機内はレストランではないと重々承知はするものの、巨匠シェフの力量をもってすれば、そんな機内食の企画と実現はそう難しいことではないだろうに。それでなくても、ジノリの食器が料理を引き立てるのに…かろうじて、腹に据えかねるほどの不満を抱かずに済んだのは、恐らく応対した彼のサービス精神が大いに緩和剤になっていたからだろうと思います。2019年12月29日Aℤ784/ローマから成田の便に乗務した日本語を話すイタリア人のCAさん、それ程、この男性のホスピタリティは印象に残りました。
帰路便の機内食の写真は撮っていないので
せめて…パレルモの町はずれに見つけたお店の絶品だったアランチーニ
せめて…パレルモの町はずれに見つけたお店の絶品だったアランチーニ
追記:
これまでアリタリアーイタリア航空は、エコノミーとプレミアム含めて何度も利用して来ましたが、今回つくづく感じたことは、その時折でサービスに差がありすぎることです。日本から直行でイタリアに入るには、あるいは、そのまま国内線に乗り継いでイタリア各地に行くには最短で、とても便利な航空会社なのに、そして更に言うならば、日本からイタリア全土に出立するには、のっけからこんなに他の航空会社との差別化が出来ているのに、チケットの購入を躊躇するのは、料金設定もさることながら、この会社の全てにわたるサービスの質に安定性がないから。前回は良かったのに、今回はがっかり~の繰り返しでは、ファンとはいえ、そのうち他社になびく。何の設備投資の必要もなく、ただ従業員の意識改革をすればいいだけなのに。せっかくの差別化を生かせないなんて、ほんとにもったいない…
-完-