■2016年12月25日(日)
フィレンツェの鉄道駅は小さいです。その駅に世界中から観光客が押し寄せるものだからいつでも混雑しています。今回、駅構内をふらりと見て回りましたが、あらっと気が付くこともあって、少し書き留めておこうと思います。2016年12月25日現在の情報です。
10年近く前のことですが、この駅で切符を買った時には、1時間近くも列に並んで順番を待ちました。中には、やっと番が来たのに、違う窓口に行けと言われて憮然とする観光客も目にしたりして、窓口の対応の仕方や効率の悪さを感じたものでした。それが、今回、整理券を発行することで応対しているのを見てちょっと感心することになりました。
実は、明日の切符の変更の為に窓口に来て、この整理券発行機に気付いたのですが、ふむふむ成る程~、少々遅きに失した感はあるものの、これで効率良く、そして間違いなく対応して貰えると安心感を得たのでした。
この整理番号発行機は、上記の通り、先ずは上部の画面にタッチします。少し間を置いて、するんっと整理番号の書かれた紙切れが下方から出て来ますので、その番号と窓口の電光掲示板の番号を照らし合わせます。自分の番号が提示されたら、さっと窓口に行きましょう。
どこかで体験したような光景~日本なら病院の薬局や銀行の窓口などで見かけるシステムですが、違うのは、窓口に番号が点灯している間に行かないと又一から整理番号をとらねばならないことです。イタリアは日本のように親切ではありません。整理番号を持っているからと安心は出来ないのです。
番号が点灯されたのに、該当する人が現れないと、すぐに次の番号になってしまいます。イタリア人は、いい加減だとかテキトーだとかよく言われますが、変なところに頑固さがあって、点灯した番号がたった今消えたばかりでも、もう一度整理番号を取れと言って譲らない~観光客は、またまた憮然として番号を取りに行くはめになります。だから、皆、整理番号を手に持って、窓口を、まるで敵対する相手をにらみつけるように見ています。あっ私もその一人でした。負けるもんかっ!
なお、窓口の正面向かって右端には鉄道に関するインフォメーションの窓口がありますので、分からないことやちょっとした疑問点はここで対応して貰えます。この整理番号を取らないといつまで経っても窓口で切符は買えないので、先ずは整理番号発行機の画面にターッチ!です。
そうそう、この10年間、駅構内で変わらないこともあって、これこそ外国人、とりわけ日本人にとっては間違いやすいので要注意です。それは、構内にある列車の発車時刻&到着時刻の電光掲示板。窓口と同じく、皆、この電光掲示板をにらみつけている訳ですが、掲示板の見方をうっかり間違うと、列車に乗り遅れてしまいます。
フィレンツェの鉄道駅の電光掲示板には二種類あるので注意が必要です。上記の写真のように、「出発時刻」(PARTENZA)と「到着時刻」(Arrivo)、両方が並んで掲示されていますが、自分がこれから乗る列車の情報(出発時間やホーム番号)を確認する時は勿論、「出発時刻」(PARTENZA)。これを「到着時刻」(Arrivo)を見ていると、いつまで経っても該当列車が表示されないということになります。
以前、初めてイタリア旅行をした友人が、帰国して私に聞いて来たことがありました。フィレンツェの駅で乗車する電車が最後まで電光掲示板に出なかった、不審に思って駅員に聞きに行ったから無事に電車に乗れたけれど、掲示板が壊れているなんてことがあるのかと。話を聞いたときには、イタリアならそんな不具合もあるかなと思いましたが、ふと気付いて、友人に確かめると、案の定、この「PARTENZA」と「Arrivo」の二つの掲示板があることに気付いていませんでした。恐らく、友人は、「Arrivo」の掲示板をずっと見ていたのだろうと思います。
【余談】
前述もしましたが、2016年の夏から、トレニタリアの普通電車の切符の取り扱い方が変更になりました。又詳細は後日詳しく記そうと思いますが、以下は、窓口で購入した切符と自販機で買った切符の大きさの違いです。これまでの切符は両方とも同じで、ティンブラーレ(刻印)も簡単でしたが、この自販機から出て来た小さな切符は刻印がしずらいです。既成の刻印機のずっと奥まで突っ込んで、それでも、必ず印は押して下さい。普通切符の取り扱い方が変更になったのも、恐らく不正乗車があとを絶たないからだと思います。前にも増して検札は厳しいです。