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イタリアより

滞在日記

番外編の旅inロシア ロシアの体験/グルメとWifi その2

2014年05月18日 | 番外編の旅ロシア

モスクワ大学
(正式名称:M.V.ロモノーソフ・モスクワ国立総合大学/創設者ミハイル・ロモノーソフ)

ロシアの最高学府であるモスクワ大学の構内も散策しました

まるで白亜の御殿

構内から出てくる学生たちは男女問わず、とてもおしゃれでモデルのよう
天は二物を与え過ぎです

この本校には2万人が利用する教室や事務室は勿論のこと
塔の26~28階部分には地質学博物館がある・・・らしい


十年一昔と言いますが、海外旅行で昔と違うのは、なんと言ってもインターネットの普及です。ネットにアクセスすれば、渡航先の情報を出発前に簡単に調べることも出来るし、現地に於いては、スマホやiPadを駆使すれば地図さえも持ち歩く必要がない。私は、イタリアのホテルを選ぶ時、室内にWIFIが無料で提供されているところを条件にするのですが、これが最近少し難しくなってきています。

というのも、以前はネットの使用は有料で(一日2千円ほど払っていました)、利用者が限られていたこともあってそれなりに使えていたのですが、この2~3年、前述のスマホやiPadなどの端末機が増えるに従い、いわゆる無線ランを通してのネットの利用者が一気に増えた為に、ホテルのネット環境の設備が追いつかず、結果、WIFIが使えると謳っていても接続できない、接続してもすぐに切れる、ということがたびたび起こっているのです。それはもうイライラするほどに。

特に私たち日本人は早くから高速回線でネットに接続することに慣れている為(恐らく日本のネット環境は世界最高レベル)、ネットの利用者にとっては海外のこうした状況は悩ましい限りです。もっともインターネットに頼らず、地図を片手に、分からないことは地元の人に尋ねながら町巡りをすることこそが旅の醍醐味なのですが。


ロシアのホテルでもノートパソコンは活躍しました

ツアーなのに帰国便の席の確保は事前に個人で・・・帰国前夜Webチェックインしました

パソコンやスマホを持たない他の方達はホテルのロビーのパソコンで添乗員さんが座席を取っておられました


それでも、ツアーであっても一人で旅行する時は、家族に「生きてるメール」を必ず一日に一度は発信することにしている私にとってネットは欠かせず、その他にも明日の行き先の天気をはじめ、一人旅では鉄道やバスの時刻表を調べたり、こうしてリアルタイムでブログのアップをしたりと、古い言葉で恐縮ですが、文明の利器は限られた時間を有効に使うのに、大いに享受しようと思うのです。


レンタルWIFIのセット


前置きが長くなりましたが、そういう訳で、今回ロシアの国のネット環境が一体どのような状況なのか、さっぱり分からなかった為に、思い切ってWIFIルーターをレンタルしていくことにしました。選んだのは「グローバルWIFI」という会社のルーターです。上記のように、WIFI接続に必要な各パーツが揃っていて、ちょっとかさばるセットになっていますが、実際に持ち運ぶのは、手の平に乗る小さなルーターのみです。


モバイルWIFIルーター


しかし、そもそもモバイルWIFIルーターとはなんぞや?一昔前にはなかった概念に、考えると少々頭を悩ますことになるのですが、要するに一言で言うならば、携帯電話などのモバイル通信回線を用いて、インターネットに接続する持ち運び型のルーターということになるでしょうか。自宅では固定回線用の光ファイバーやADSLにつなげてインターネットをしている訳ですが、モバイルWIFIルーターは、この可搬型なのですね。ネットワーク(インターネット)とネットワーク(会社や家庭内の複数のパソコン)を接続する機器がルーターなのだし、それを無線(WIFI)で複数の端末機につなげるからモバイルWIFIルーターか・・・、なんやそのままやん。専門分野に詳しい方からすれば笑われそうですが、モバイルWIFIルーターとは、私の小さな脳みそにはざっくりとこの程度の理解で落ち着かせることにしました。


当然ロシア用WIFIルーターです

料金がもっと安ければなぁ…(-_-;)


各国には、それぞれキャリア(通信会社)があって、例えば日本ならNTT、イタリアではTIMというように、その会社の持つ基地局からモバイル通信のための電波が出ています。レンタルルーターの会社では、事前に現地のキャリアと契約していて、現地に到着後ルーターはこの電波を拾うという仕組みになっているのでしょう。もしもモバイルルーターを個人で持参すれば、現地のキャリアのSIMカード(電話番号など携帯電話の契約情報が入っている)を購入してルーターに挿入しそのキャリアに通信費を支払って接続することになる訳ですが、この通信費がレンタル会社では定額制で一日○○○円×レンタルする日数(勿論手数料など諸経費も含まれているはず)という計算になっているのだろうと思います。

問題は、これらの基地局があちこちにあって、電波がより強く出ている地域では素早くネットに接続するし、反対の地域では逆のことが起こるので、その国、その地域の接続の状況は、実際に現地に行ってみないと分からないということになるでしょうか。


スマホにプラスして持ち歩くルーター

大きさはこの程度でバッグやポケットに入ります


実はイタリアでこのWIFIルーターを利用した人の中には、使い物にならなかったという感想もあって、ロシアでの利用も心配でした。この人がイタリアで繋がらなかったというエリアは、アマルフィの海岸沿いとローマ市内の一部地域だったようですが、前述した通り基地局が周辺になく電波が拾えなかったか、あるいは石造りの建物に遮断されたり、沢山の人たちが一斉に接続したために速度が制限されたか、理由は様々でしょうがどちらにしても、国のネットインフラの構築状況と現地のキャリアの力の差がこうして如実に出るのだろうと思います。


黄色い丸印は、ネットの接続状況(現在3G回線で接続している)

赤い丸印は、ルーターの電池の残量を示します(最大4時間くらい)

勿論予備のバッテリーも携帯しています


幸い、ロシアでは、といってもモスクワとサンクトペテルブルクですが、ホテルの室内でも外でも、どこに行っても3G回線が途切れることはありませんでした。もっともこの3G回線も、光ファイバーなどブロードバンドが行き渡っている日本の国のネット環境にいる身にとってはそれほど快適という訳にもいかないのですが、それでも旅先で、それも移動しながらインターネットに接続出来るというのはなんと便利で安心できることでしょう。


WIFIルーターには、二種類のコードが書かれています

①上のコードは接続する際(WIFIに接続した時に表示されるネットワークのうちこのコード番号につなげます)
②下の数字は、パソコンやスマホなどの端末に入力するパスワード
※現地でスマホなどの端末に接続するときは、データ通信をオフにしておくのは言うまでもありません
持参したパソコンやスマホなど端末機に上記のパスワードを入れるだけで簡単にネットにつながります

私は、パソコンとスマホにつなげました


そうそう、この3G回線というのも、いつの間にか浸透してきたモバイル通信の用語です。一体いつの間に・・・ネットで調べてみると・・・

まずは、3Gや4Gで使われている「G」という言葉の意味から。これは、英語の「Generation(世代)」の頭文字です。たとえば、3Gというのは「第3世代」の通信規格であることを意味しています。あまり耳慣れないかも知れませんが、かつては1G(第1世代)、2G(第2世代)のモバイル通信規格もありました。1Gはアナログ方式の通信規格、2Gはデジタル方式になってメールやネットの利用に対応した規格。2000年代に入ってからは、より高速化された3Gが主流に。3Gに該当するサービス例として、NTTドコモの「FOMA」(2001年10月サービス開始)があります。そして今、スマホの爆発的な普及によって注目されているのが、次世代の高速通信規格である4Gです。こんな風に「数字+G」という言葉を見かけたら、数が大きいほどスピードが速いとイメージしておけばいいでしょう。

という説明がNTTの公式ホームページに載っていますが、高速道路で例えてみれば、車線の数が一車線か三車線かの相違ということでしょうか。いずれにしてもモバイル回線を使ってネット接続する訳ですから、通常私達がドコモのフォーマ(いわゆるガラケー)やスマホでする通話やメール、さほど出ない速度でのネット閲覧といったイメージを抱いていれば、スピード感への期待は大きくは裏切られないと思います。現在、ロシアを初めヨーロッパではほぼ3G回線を使ったインターネット接続、韓国や日本等ネットの環境が整っている国では、エリアによるものの4G回線利用でネット接続出来るようですが、前述通り、国のIT技術の格差が垣間見えて興味深いなと思います。


ロシアではホテルの中も外も3G回線利用で途切れることなくネット接続が出来ました


なお、このWIFIルーターには複数の端末が接続出来ますが、例えばご夫婦で一つのルーターを持てば二人で使用できる訳ですが、それが可能なのはお二人が離れないこと。同じ室内に居るとか、外出しても近くに居れば問題はありませんが、それぞれが別のエリアに離れてしまうとルーターを持っている人しかネットは使えないということになります。考えれば分かることなのですが・・・

以前、ご主人様の方がルーターを持っておられたあるご夫婦が、途中からご主人様は奥様と離れて美術館へ行ってしまわれました。奥様の方はご友人とショッピングの予定のようでしたが、ご主人様が去られた後、メール(ライン)が送れない、と悩まれていたことがありました。そばで聞いていて、私は気が付いたものの、いらんお節介だしなぁと言うに言えず・・・^^; レンタル会社の回し者ではないですが、こんな時の為にも、モバイルWIFIルーターは、やはり一人一台が理想だろうなと思います(^^)

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6 コメント

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かずさん、こんばんは。 (なおこ)
2014-05-18 06:50:26
モスクワ大学って、何だか宇宙基地かロケットのようですね。何かの危機があったときには、中央部分だけが離脱して、空に脱出できてしまいそうな印象が…(アニメの見すぎです、きっと。)

ロシアおよび旧ソ連圏の女性って、金髪の美しい人が多いですよね。かずさんのコメントによると男性も! ロシアも中国も、共産とは言いながら、貧富の差がかなり激しい国のようですので、生まれながらの美の他に、お金をはたいてより美しくと、手も加えているのかもと邪推したりしてしまいます。

WIFI、旅行情報がいろいろ即時に分かるという点では便利ですよね。わたしも、ふだん夫たちと旅行するときは、パソコンは(と言ってもNetbookです)荷物になるし、見る時間がないので持ち歩きませんが、パリに2週間語学留学したときは、毎晩夫とスカイプで話せたりもして、便利だなと思いました。日本でもたぶん地方によるし、もうあれから何年も経っているのですが、数年前愛媛県に帰ったときは、イタリアならあちこちにある、公共機関で無料で使えるインターネットというのがなくて、しかも、こちらに比べて、インターネットカフェの料金が恐ろしく高いのでびっくりしました。それはともかく、こういうかずさんの貴重なロシアでのWIFI体験は、きっとこれからいかれる方のお役に立つことと思います。

ツアーでたずねるところに、大学も入っているというのが、おもしろいですね。
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こんばんは! (sachi)
2014-05-18 18:13:17

モスクワ大学の豪華さというのも、前にTVで見たことがあります。
そこも、確か、スターリンがかなり力を入れた建築ですよね?建築というより、後に手を加えたのかな?
米原万里さんの小説でも、その豪華さは書かれていたように思います。

wifiルーターのお話、とても参考になります。
とはいうものも、今現在旅行の予定が無いと
本気で頭に入ってこないのが正直なところ。
いざ、行くときに、またkazuさんのここのページを
紐解かせていただきます。

そうですね~夫婦で別行動するときこそ、各々がルーターを持っていることが大事ですね。
普段、日本ではアバウトな約束で、別れて行動して携帯で連絡し合って待ち合わせ場所を決めるのに慣れちゃっていますから、慣れない土地で、それぞれ持っていなかったら不便ですね~
ロンドンで別行動の時は、「ロイヤルオペラハウスのお土産屋さんの前で!」と決めたりしましたが、他の都市なら自信無いわ~

アハハ・・・ちょっと太めのマトリューシカちゃんたち、可愛い~携帯会社のCMに使えそうですよ。

あーーどこか行きたい・・むずむずむず・・むずりんこ!
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確かに・・・ (kazu)
2014-05-19 01:20:55
なおこさん、こんばんは。モスクワ大学、ほんとですね。有事の時はロケットになっても不思議ではありませんね。実際、大学の地下エリアではそんな噂もあるようですし、ロシアの地下鉄の駅は防空壕の役目を果たす軍事設備のひとつだという話も聞きました。嘘かほんとかはともかく、国家レベルで全てのことが進んでいるのは確かなようで何に対してもこんなお話は脅威に感じます。

そうそう美人が多いのはほんとうで、でもきっと個人がそれぞれの美や健康を保つために努力しているのでしょうねぇ。お金持ちは皆すらりとしているというお話も聞きましたが、こちらも真偽のほどはいかにですね。

確かに日本のネット環境は優れていて光ファイバーなどは日本中の家庭に行き渡りつつあるようですし、モバイル回線は最高速を誇りますが、なおこさんが言われる様に、無料の公共wifiとなるとうーん・・・確かに。最近はスタバやマックや若者が集う場所では随分エリアが増えてきたようですが、訪日する外国の方達にとってはきっとまだまだ不便に思われるかも知れませんね。東京オリンピックに期待したいところです。
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さすがですね (kazu)
2014-05-19 01:52:45
sachiさん、さすがですねぇ。何でもほんとによく知っておられて、米原万里さんまで出てくるとは思いませんでした。私も米原万里さんのファンで対談集などを読めば、ますます興味がわいてきてどんな相手に対しても、一様で素晴らしい感性をもっておられる方だと思い入れをもってしまいます。sachiさんの繊細さもこんな方たち~影響をうけてられるのかな。

ルーターは別に無くてもどうてことないですね。アナログで約束は゛きるのだし。これまでもそうしてきましたもんね。無ければ無しで良い~その位のもので丁度いいのかもしれませんね。

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こんばんは! (sachi)
2014-05-22 22:50:02

お写真を もう一回じっくり拝見したら、ホテルのお部屋に灰皿(違うかな?)がありますね。
kazuさんは使われないと思いますが、ロシアは、未だお部屋で喫煙okなんですね?

・・と、どうでもいいことでしたm(__)m

米原さんは若くして亡くなられたし、元々作家では無いので著書は少ないですよね。ですから、私のように読書家で無いものでも、「彼女の本は殆ど読みました!」と偉そうに言えるのですが、kazuさんが仰る通り、彼女の感性は素晴らしいですよね。ちょろっと毒のあるユーモアは大好きでした。
前にもお勧めしたかもしれませんが、彼女が少女時代を過ごしたプラハでの事実を小説風にアレンジした「オリガ・モリソヴナの反語法」と「嘘つきアーニャの真っ赤な真実」・・題名もユニークです。 両方、ほんとにおもしろかった! 共産党員だった父上の仕事の都合でプラハのロシア学校だったかな?に通っていた時のたくさんのエピソードには、ぐいぐい引き込まれました。

お時間があったらぜひ・・お貸ししましょうか?(笑)

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sachiさんへ (kazu)
2014-05-25 23:04:25
sachiさんさん、こんばんは。お返事がすっかり遅れてすいません。ん?灰皿ですか。そうそう、私も思いました。ロシアは喫煙していいのでしょうね。イタリアでは室内はどこも禁煙になっているので、あら、灰皿があるなんて珍しいと思いました。私は勿論タバコは吸いませんが、この灰皿、時計や指輪などを入れておくのに、あれば結構便利なんですよ。

米原さんの著書、sachiさん、ほんとによく読まれているのですね。私はエッセーだけで、小説はまだ読んでいないのですよ。「人のオスは飼わないの?」がけっさくでした。動物も愛する優しい方だったのですね。機会があれば、sachiさんお勧めの2作品、是非読んで見たいと思います。そうだ、テルマエⅡを観てきましたが、そういえば、原作を教えて貰ったのもsachiさんでしたものね。
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