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■ 万座温泉 「万座温泉ホテル(日進館)」 〔 Pick Up温泉 〕

”ラジウム北光泉”で有名な万座の「日進館」が、今年12月末をもって取り壊されることになりました。
とっても残念。記録の意味でUPしてみます。

<万座温泉「万座温泉ホテル(日進館)」> (嬬恋村、時間要問合せ、1,000円、0279-97-3131)

2003年冬にスキーかたがた万座温泉ホテルに泊まりました。
万座温泉ホテル・ゆけむり荘・日進館と同一経営で、別棟の日進館(湯治棟)は休業中でした。
万座温泉ホテルじたいはとても大規模な施設で、増築を重ねたらしく、館内は迷路のようになっています。

浴場は、ホテルのメイン浴場「長寿の湯」(姥湯・姥苦湯・さゝ湯・苦湯・滝湯・真湯)、ゆけむり荘の露天「極楽湯」、「日進館」(ラジウム北光泉・鉄湯)の3ケ所、合計9の浴槽があり、すべて重厚な総木造りです。
ラジウム北光泉と鉄湯は男女日替制で、冬期は18時までなので要注意です。
ラジウム北光泉以外はすべてオーバーフローあり。
また、ラジウム北光泉と鉄湯を除いて給水パイプによる加水希釈がありました。


【写真 上(左)】 「長寿の湯」姥湯
【写真 下(右)】 「長寿の湯」露天

〔長寿の湯〕
気持ちぬめりのあるお湯は白濁し白い浮遊物。レモンのような酸味と渋焦げイオウ臭がありますが、苦味はほとんど感じられず。口に含むと酸で歯がキシキシします。
酸性の硫化水素泉はわりに苦手なので、浴槽毎のお湯の違いはほとんどわからず。
それに多くの浴槽は時間によって希釈率が変わるらしく、温度も濁りも変動してました。
常に熱いのは滝湯で源泉比率が高そう。濁りは薄いながら強い酸味とかすかな苦味があって、「長寿の湯」ではここがいちばん気に入りました。常にぬるく薄目だったのは姥湯。
露天ゾーンにある姥苦湯とさゝ湯は同一源泉。真湯槽のお湯でも酸性は強そうです。

〔 極楽湯 〕(露天)
姥苦湯使用ですが、「長寿の湯」の姥苦湯とは全然違います。かなりの濃度感があって底には緑白色の沈殿物がたくさん。正直、すべての浴槽でここの浴感がいちばん強いように感じました。
無雪期は展望がいいそうですが、雪のカベに阻まれ展望がきかなかったのは残念。でも雪雲のあいまからときおりのぞく星空がきれいでした。


【写真 上(左)】 「日進館」(湯治棟)
【写真 下(右)】 「日進館」(浴場)

〔 日進館(ラジウム北光泉・鉄湯) 〕
別棟の湯治棟「日進館」(休館中)の並びにあるので、ホテルからは靴を履いていきます。
有名なラジウム北光泉は、青みがかったとろみのあるお湯で、入り心地のすこぶるいいもの。でも、もっとガツンとくるお湯を想像してたのでちょっと期待ハズレ。
鉄湯は、乳白色の濁りの強いお湯ですが、「極楽湯」よりは薄い感じ。
でも鉄の気配がほとんど感じられないのに何で「鉄湯」なんだろう?


【写真 上(左)】 ラジウム北光泉
【写真 下(右)】 ラジウム北光泉の説明板


【写真 上(左)】 ラジウム北光泉の湯口
【写真 下(右)】 ラジウム北光泉の湯色

当日(土曜)は全館満室の大盛況で500人から宿泊してたみたいですが、浴場の混雑はさほどでもなかったです。ホテルから遠い「日進館」はなんと我々のグループで独占。
ひさびさに団体客の入る大型旅館に泊まりましたが、やっぱり個人的にはごぢんまりとした宿のほうがいいかな (^^;
翌日、豊国館を攻めようかと思いましたが、ヒフがかぶれてヒリヒリしてたので断念(^^;)。


【写真 上(左)】 鉄湯
【写真 下(右)】 鉄湯の湯口

p.s.
その後、修行を重ね(^^)、酸性硫化水素泉でもかぶれないからだになりました(笑)

成分表は2源泉のみありました。
<姥苦湯>
酸性・含硫黄-Mg・Na-硫酸塩・塩化物温泉 68.5℃、pH=2.40、141L/min自然湧出、成分総計=1352.96mg/kg、H^+=4.01mg/kg、Na^+=102 (24.93mval%)、Mg^2+=61.0 (28.25)、Fe^2+=4.85、Al^3+=9.6、Cl^-=180 (25.68)、SO_4^2-=662.2 (69.72)、陽イオン計=256.46 (19.77mval)、陰イオン計=931.0 (19.78mval)、メタけい酸=119、メタほう酸=13.1、硫化水素=33.4 <S57.1.18分析>

<ラジウム北光泉>
酸性-Mg・Na-硫酸塩温泉 80.6℃、pH=2.6、自然湧出湧出量測定不可、成分総計=1589.34mg/kg、H^+=3.16mg/kg、Na^+=168 (34.31mval%)、Mg^2+=98.6 (38.00)、Fe^2+=0.16、Al^3+=2.64、Cl^-=158 (19.67)、SO_4^2-=828 (76.04)、HSO_4^-=88.2、陽イオン計=335.74 (21.34mval)、陰イオン計=1075.4 (22.63mval)、メタほう酸=163.8、硫化水素=0.0 <H6.1.7分析>

〔 2003年2月22日レポに加筆 〕
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