民話 語り手と聞き手が紡ぎあげる世界

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「倚(よ)りかからず」  茨木 のり子

2014年07月05日 00時22分43秒 | 名文(規範)
 「倚(よ)りかからず」  茨木 のり子 (73才の作品)

もはや
できあいの思想には倚りかかりたくない
もはや
できあいの宗教には倚りかかりたくない
もはや
できあいの学問には倚りかかりたくない
もはや
いかなる権威にも倚りかかりたくはない
ながく生きて
心底学んだのはそれぐらい
じぶんの耳目
じぶんの二本足のみで立っていて
なに不都合のことやある
倚りかかるとすれば
それは
椅子の背もたれだけ

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