「江戸っ子はなぜこんなに遊び上手なのか」 その11 中江 克己 青春出版社 2016年
歌舞伎から生まれた流行色 その3
粋な色とされ、流行した色に「江戸茶」がある。歌舞伎18番の『助六由縁江戸桜』で、市川団十郎が侠客の助六を演じたとき、紫色の鉢巻を締めたことから、鉢巻の紫色を「江戸紫」と呼ばれるようになった。
さらに『八百屋お七』で、お七役が黄八丈の衣装を着たことから、江戸の女性に黄八丈が人気を博した。
このように歌舞伎の舞台からさまざまな流行が生まれたが、江戸庶民はそれだけ歌舞伎に注目し、役者の衣装に用いた色を取り入れて楽しんだ。現代で言えば、映画やテレビから流行が生じるようなものだった。
歌舞伎から生まれた流行色 その3
粋な色とされ、流行した色に「江戸茶」がある。歌舞伎18番の『助六由縁江戸桜』で、市川団十郎が侠客の助六を演じたとき、紫色の鉢巻を締めたことから、鉢巻の紫色を「江戸紫」と呼ばれるようになった。
さらに『八百屋お七』で、お七役が黄八丈の衣装を着たことから、江戸の女性に黄八丈が人気を博した。
このように歌舞伎の舞台からさまざまな流行が生まれたが、江戸庶民はそれだけ歌舞伎に注目し、役者の衣装に用いた色を取り入れて楽しんだ。現代で言えば、映画やテレビから流行が生じるようなものだった。