民話 語り手と聞き手が紡ぎあげる世界

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「寿限夢」 落語

2013年03月24日 01時31分35秒 | 伝統文化
 毎月、第四金曜日、学童保育のボランティアに行ってる。
半年は過ぎたかな。
今回は(3月22日)落語の「寿限無」をやった。
以前にアップしたのを新しくリメイクしてやった。

 「寿限夢」 

 むかぁし、むかぁーし、とっても長ぁーい名前の子どもがいたんだって。
あんまり、名前が長いんでその子のまわりでは、
いつも、なんか問題を起きていたんだって。

 ある日のこと、金坊という子どもが、泣きながら、
(その)長い名前の子どもの家の玄関に入って行ったんだって。

「エーン、エーン、おばさぁーーん、・・・エーン、エーン」
「おや、おや、金坊、どうしたんだい?」
「あのね、おばさんとこの、

寿限夢 寿限夢、五劫のすりきれ(ず)、海砂利 水魚の 水行末、雲来末、風来末、
食う寝るところに住むところ、やぶらこうじのぶらこうじ、
パイポ パイポ、パイポのシューリンガン、シューリンガンのグーリンダイ、
グーリンダイのポンポコピーのポンポコナーの 長久命の 長助が、

オイラの頭をげんこつでゴッツンしてネ、
目から火花が出るほど痛かっただヨ。
そんでネ、こんな大きなたんこぶができちゃった。
エーン、エーン」

「あら、あら、ごめんね。うちのお父さんによく言ってきかせるからね。」
「ねぇ、お父さん、うちの、

寿限夢 寿限夢、五劫のすりきれ(ず)、海砂利 水魚の 水行末、雲来末、風行末、
食う寝るところに住むところ、やぶらこうじのぶらこうじ、
パイポ パイポ、パイポのシューリンガン、シューリンガンのグーリンダイ、
グーリンダイのポンポコピーのポンポコナーの 長久命の 長助が、

金坊の頭をゴッツンして、たんこぶができちゃったんだって。
あやまっておくれよ。」

「なんだと、うちの、

寿限夢 寿限夢、五劫のすりきれ(ず)、海砂利 水魚の 水行末、雲来末、風行末、
食う寝るところに住むところ、やぶらこうじのぶらこうじ、
パイポ パイポ、パイポのシューリンガン、シューリンガンのグーリンダイ、
グーリンダイのポンポコピーのポンポコナーの 長久命の 長助が、

おめぇの頭、げんこつでゴッツンして、たんこぶができたんだって。
すまねぇなぁ。どれどれ、見せてみぃ、アタマを・・・
なーんでぇ、たんこぶなんかできてねぇじゃねーか」

「エーン、エーン、
あんまり名前が長いんで、名前を言ってるうちに、たんこぶがひっこんじまった。
エーン、エーン」