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接客マニュアルのコミュニケーション力

2005-11-14 05:37:51 | 生活・教育・文化・社会
 わたしが以前に時々行っていたラーメン店の接客は、マニュアルに忠実である。それが客をもてなすためになっているかどうか、あやしいと思ったのだ。
 ドアを開けて店に入ると、
「お一人様ですか」
(後から誰か一緒に来ていないよ。一目で分かるじゃないの→座る場所を案内するためかな)
「カウンターの方へどうぞ」
(店は空いているし、これからも込みそうでないのにな。窓越しに外を眺めて食べたいのだが→稼働率を高めるため一人はカウンターと決めているのだろう)
注文すると反復して、
「○○でいいでしょうか」
(それ以外のことは言っていないが→誤りがないようなのか、それともさらなる注文をうながすためかな)
品物を持ってきて、
「○○でよろしいでしょうか」
(一品しか注文していないのにどうして聞くのかわからない。誤りをなくすためとしたら、大勢の客ではないので大丈夫と思うが)
店に入って食べるまでこれだけのやり取りをして、その都度うなずくなどして了解の表現をしなければならない。新聞を読んでいて反応がにぶいとみると、何回も同じことを聞かれてしまうので、やっかいだ。
 お金を払うと百円のつりなのに、
「お確かめください」
といわれる。百円じゃ確かめようがないのにな。客に心地よく食べてもらうというよりは、構えて指示するように感じてしまうのだ。
 この店の接客マニュアルは、仕事の誤りをなくすことと稼働率を上げる等の店側の論理で作られているよううだ。
 接客マニュアルなのだから、客をもてなすという考え方があってもよいと思うが。学生アルバイトがまじめにマニュアルをこなそうとすると、接客の基本であるコミュニケーションがとげとげしくなるばかりというものだ。

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