絵本と児童文学

絵本と児童文学、子ども、保育、サッカーなどの情報を発信する

かわいい、かっこいい-保育で気になる言葉

2009-02-13 18:54:01 | 子ども・子育て・保育
 「はないちもんめ」の遊びで相手方の人指名するとき、子どもたちが女の子に対して「かわいい○○ちゃんがほしい」、男の子に対しては「かっこいい○○くんがほしい」といっていたのを初めて聞いた。初めて聞いたので、いつ頃から使われているか尋ねたら「とくに気にしていなかったので、ずっと前からだと思う」ということだった。
 わたしが感じたことは、はないちもんめに男女を常に区別を必要あるか、ということである。それに女の子はかわいく、男の子はかっこよくなければいけないか、ということである。

 かわいいは、もともと愛すべきことや美しいという意味で、幼い子どもやペットなどに使われていたようだが、今は大人やモノに対しても好意的評価をする場合使うようだ。さらに日本でつくられるアニメやフィギュアやファッションあるいはデザイン等、いわゆるコンテンツに対してkawaiiと国際的に言われるようになっている。かわいいの意味は、拡大して多様に使われるようになった。
 ところで女の子の名前にかわいいとつけることは、暗黙のうちにある価値を刷り込む働きをしているように思う。しばらく見ていたが、ある程度整っている顔あるいは人気ある人を指名しているように読み取れた。幼いときから人間を容姿の側面が評価に入り込むことは避けたいことと考えるのである。人間に対する評価や自己肯定感の形成に負をもたらす側面がることに注目する必要があるのではないか。

 保育でのかっこいいは、今流のイケメンあるいは男の子に対することを意味しているとは限らなく、さまざまな場面で使われるようになっている。狭義には以前に「正しい姿勢」といわれる、あるいは「よい姿勢」(この言葉は現在ラジオ体操で使われている)を要求するときに使う。この「正しい」「よい」は、小学校で使っているのではないだろうか。
 また、並んでいる隊形が崩れて騒々しくなったとき、整然とさせる言葉かけとして「かっよくしてごらん」というように使うのである。そのため頻繁に使い、子どもをソフトに管理する「魔法の言葉」になっているようである。
 かっこいいが、いつごろどの地域あるいは保育界のタレントが使い始めて全国的に広まっていったか、興味深いものである。

コメントを投稿