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このままでは都構想が可決されてしまう

2020年09月15日 22時32分12秒 | 都構想・IRカジノ反対!

先週の土曜日に、南海天下茶屋の駅前・イズミヤ前で維新が都構想住民投票に賛成を呼びかけるビラを配っていました。以下に記す様に、ビラの中身は確かにトンデモでした。

①OSAKA4区の地図に特別区本庁舎と共に区役所の所在地も載せ、今までの区役所が無くならないかの様に装っている。しかし、区役所は特別区の下に置かれる地域自治区事務所の通称に過ぎない。実際は「自治区」とは名ばかりの特別区の出張所だ。その特別区も、消防や水道、都市計画の権限を奪われ、中之島の本庁舎(今の大阪市役所)に一部間借りしなければならなくなり、もはや自治体とは呼べない代物になってしまうのに。
 
②都構想のメリット・デメリット比較で、都構想の経済効果を水増し。地下鉄民営化など都構想とは無関係な物も経済効果に繰り入れ、コロナによる減収で大阪メトロが赤字に転落した事も一切触れず。
 
③デメリットは住所表記が変わり、若干コストが増えるだけだと欺瞞宣伝。実際は大阪市の権限も財源も大阪府に奪われ、府の財政援助頼みとなり、一部事務組合の一存で公共料金の値上げもやり放題となるのに。
 
④そもそも都構想は前回の住民投票で否決されている。たとえ僅差でも、一度否決されたものを、その後の選挙で維新が勝ったからと言って、何故また蒸し返すのか?自分達が選挙で勝った時は「民意」で押し通すくせに、負けた時だけ「もう一度」と再選挙に持ち込むのは、「不公平、ダブスタ」以外の何物でもない。
 
 
―維新ビラ曰く、大阪市が無くなりOSAKA4区になっても今の区役所は無くならないんだと。なら何故新たにOSAKA4区なぞ作るのか?実際は、今の住之江区や西成区も大阪府(新)中央区の一部になってしまうのに、その住之江や西成の支所だけを区役所と言い換え、無くならないと強弁しているだけじゃないかw
 
大阪市廃止後も大阪都にはならない。大阪府の下の特別区になるだけ。特別区には都市計画の権限もない。今までの区役所は地域自治区の事務所となる。実態は特別区の単なる出張所。それを区役所と言って誤魔化している。特別区も自治区も府の下請け。しかも三重行政。住民自治どころか住民不在そのものだ。(以上、私のツイートより)
 
※OSAKA4区:大阪市廃止後に設置される淀川・北・中央・天王寺の4つの特別区の総称。いずれも今の24行政区と同じ区名を名乗っているが、位置づけは東京都の特別区と同じ。但し、大阪市が廃止されても大阪府が自動的に大阪都になる訳ではない。新たに法律が作られない限り、大阪府は大阪府のままだ。つまり、政令指定都市の大阪市から、都市計画も策定できない町村以下の特別区にレベルダウンするだけなのだ。
 
しかし、宣伝のやり方は、これまた以下に記す様に、都構想に反対の自民党や共産党よりも、維新の方が何倍も優れていました。
 
①維新の宣伝カーは綺麗な色合いで音楽を流すのみ。ビラを撒くのもイケメンの運動員。それに対し、反対派は高齢の運動員がマイクで都構想反対をがなり立てるだけ。
 
②ビラの中にはスクラッチクイズ形式で都構想の知識を問うコーナーも。用意された解答は確かにトンデモだが、読み手に参加意識を持たせ、偽の解答に誘導する手口は流石に手慣れたものだと言わざるを得ない。
 
私も都構想には反対ですが、このままでは反対派は絶対に負けてしまいます。
 
天下茶屋駅前では共産党も都構想反対の宣伝をよくされています。私も買い物帰りによく遭遇します。その共産党の運動員の方に、次の様な質問をしてみた事がありました。「大阪では自民党の一部と公明党も都構想反対から賛成に態度を変えてしまいました。それに対し、今も都構想に反対する自民党の柳本あきらさん達が、次の総選挙で、公明党を落選させる為に、無所属で立候補する動きを見せています。大阪3区では柳本さんが出るそうです。もしそうなった場合、共産党は、予定候補のわたなべ結さんを下ろして柳本さんに一本化するのでしょうか?」
 
そうしたら、その運動員の方はすっかり気を悪くされた様で、「そんな事なぞ絶対に有り得ない!叔父の卓治が比例に回った様に、柳本あきらも小選挙区ではなく比例区からの出馬となるはずだ!」と、一方的にまくし立てられてしまいました。そして、駅ナカの田村書店に居ても聞こえるぐらいの大音量で、都構想反対の宣伝をやり始めました。
 
今までの共産党の宣伝は、どちらかと言うと高齢者の男性が中心でした。弁士の声も小さく、維新の華やかな宣伝と比べたら見劣りしていました。駅ナカの書店の中にまで聞こえるほどの大音量で宣伝した事なぞ、今まで無かったので、私はびっくりしてしまいました。「あの老人パワーのどこに、そんな元気があったのか?」「ひょっとしたら、私が怒らせてしまったからではないか?」
 
確かに、地方選挙と国政選挙は違います。いくら大阪の地方選挙では都構想反対の為に自民党候補を応援する事はあっても、国政選挙となると、都構想以外の、安倍政権に対する評価なども問われる事になります。そう考えると、先の私の質問は、いささか軽はずみだったと思います。でも、私は、こと大阪に置いては、安倍政権に対する評価の違いを脇に置いても、維新の暴走を止める為には、それ以外の無党派の方も含めた全勢力の団結が不可欠だと思っているので、この運動員の方の拒絶反応は非常に残念に思いました。
 
でも、この運動員の方の気持ちも分かります。自民党も、表向きは私と同じ様な事を言っておきながら、裏に回れば「自共共闘ではなく維共共闘だ」と、まるで維新と「共産党叩きを競い合う」様な事をやっています。そんな自民党に、いくら都構想反対の同志だと言っても、おいそれと協力する気には、とてもなれないでしょう。現に、昨年の大阪ダブル選挙でも、共産党支持層の3割以上もの票が維新候補に流れてしまっています。
 
ここで昨年の大阪ダブル選挙について、改めておさらいしておきます。この選挙では、大阪府知事の松井一郎と大阪市長の吉村洋文が、二人とも任期途中で辞職し、立候補先をクロスして(松井が府知事から大阪市長に、吉村が大阪市長から府知事に)当選しました。もしこれがクロスでない通常の選挙なら、自分から任期途中で勝手に辞職した首長が、出直し選挙で当選しても、残りの任期しか務める事が出来ません。しかし、クロス出馬で当選してしまうと、新人候補の当選と同じ扱いになってしまい、更に4年任期を先延ばしする事が出来るのです。だから、このダブル選挙の事を別名「クロス選挙」とも言います。
 
確かに、この「クロス選挙」は違法ではありません。しかし、こんな「荒業」がまかり通ってしまうと、息のかかった二人の首長が示し合わせさえすれば、何度でも任期を先延ばしする事が出来てしまいます。これではまるで「選挙の私物化」です。そこまで非難されるのも覚悟の上で、何故、維新がこの様な「荒業」をゴリ押ししたのか?何が何でも二度目の都構想住民投票をゴリ押しする為です。
 
そもそも住民投票と言うのは、議会や行政が住民の声を聞こうとしない時に、条例制定や議員・首長のリコール(解職請求)を要求する為に、住民の側から直接投票を請求する制度です。ところが、都構想の住民投票は、逆に「権力を持っている」維新の側が、「権力者の都合の良い様に」、「住民に投票を押し付けようとする」代物です。こんな物は本来の住民投票の趣旨に反しています。
 
維新は、この様に、法の網の目をかいくぐり、自分達の都合の良い様に、選挙や住民投票を住民に押し付け「私物化」して来ました。本来なら民主主義を補完する為に機能させないといけないものを、逆に権力を補完する道具として「私物化」してきたのです。
 
 
 
ところが、こんなとんでもない選挙や住民投票の「私物化」が行われてきたにも関わらず、自民党支持層の5割以上だけでなく、共産党支持層からも、3割以上もの票が維新候補に流れてしまったのです。元々、同じ保守系の自民党から維新に票が流れるだけなら、まだ分かります。維新も元は自民党だったのですから。でも、維新とは違い革新政党で、他党よりも固い支持層を持つと言われてきた共産党支持層からも、何故3割以上もの票が維新候補に流れてしまったのか?当時の私のブログ記事から引用します。
 
―なるほど、維新以外の党は全て都構想反対を訴えていました。しかし、その訴え方たるや、もうバラバラでした。統一した選挙母体で都構想反対を訴えるのではなく、それぞれの党の名前で、てんでバラバラに都構想反対を訴えるだけだったのですから。そして、議員選挙では、候補者調整も行わないまま、それぞれ自分たちの党の宣伝だけに終始していました。

―そして自民党の選挙戦術も、腰が定まっていませんでした。野党の前では「自分たちは大阪党だ。都構想反対の為に共に頑張ろう」と言いながら、支持者の前では「自分たちはあくまで自民党だ。共産党なぞは勝手に我々を応援しているだけで、むしろはた迷惑なくらいだ」と言っていたのですから、お話になりません。これでは、せっかく都構想反対の一点で、「たとえ自民党でも応援してやろう」と思っていた共産党支持者も、「こんな事言われるぐらいなら、棄権するか、むしろ維新に入れて自民党に一泡吹かしたい」と思う人が出ても不思議ではありません。

以上「覚悟の違いが票数に出た大阪ダブル選挙」より
https://blog.goo.ne.jp/afghan_iraq_nk/e/55c8d108f420c3b71fa18f90dcbfe238

前回の都構想住民投票も1万票の僅差での否決でした。その時は自民党も公明党も都構想反対でまとまっていました。しかし、今や公明党は維新の軍門に落ち、自民党も府議団の一部が都構想賛成に回っています。
 
このままでは来たる11月1日投票の都構想住民投票で大阪市の解体が可決されてしまいます。大阪市が機能している今でさえ、コロナ給付金の支給が全国一遅かったのに、大阪市がなくなってしまったら、一体どうなるのか?千早赤阪村以下の権限しかないOSAKA4区に、今の大阪市と同じ様な仕事なんて出来る訳ありません。大阪は今以上に悲惨な事になってしまうでしょう。そうさせない為に、自民党にも共産党にも、今以上の奮起を求めます。

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1 コメント

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Unknown (ぶた猫ぶーにゃん)
2020-09-17 08:14:12
おはようございます。
本記事にまったく同感です。

本記事にもある「大阪ダブル選」の過去記事を当時拝見して思ったのですが、反維新、反「都構想(笑)」の人たちは三国志の「反董卓連合」みたいに思えてなりません。
私のブログ過去記事にも綴っております。
http://sgtyamabuunyan2nd.hatenadiary.jp/entry/2019/04/17/072532

曹操、孫堅、袁紹などのちの三国志の主役級が揃っていながら足の引っ張りあいに終始、独裁者董卓の権勢を打倒できなかった。
結局董卓独裁の終焉は身内だった呂布に殺されるのを待たねばならなかった…

しかし大阪維新には「呂布の裏切り」すら期待できず権勢がこれからも続きそうな気がします。
大阪の市町村議会選挙では得票上位を独占していますし。
そして大阪維新の権勢を支えているのは私のブログでさんざん使っている、そしてプレカリアートさんのブログでも使ってくださった「毒オトナ」たちです。

暗くなる話ばかりで申し訳ございませんm(__)m

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