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アフガン・イラク・北朝鮮と日本

黙って野垂れ死ぬな やられたらやり返せ 万国のプレカリアート団結せよ!

功利主義の落とし穴

2018年09月15日 22時57分00秒 | 貧乏人搾取の上に胡坐をかくな

反安倍陣営が読み違える、若年層の「功利主義的メンタリティー」 | DOL特別レポート | ダイヤモンド・オンライン このクソ記事に適宜反論していこうと思う。休憩時間や帰宅後にしか書けないので、反論記事の完成がいつになるかは明言できないが。

若い世代の自民党支持率が上昇しているのは右傾化や保守回帰ではなく、アベノミクスで賃金上昇した事等も踏まえ若者が功利的(打算的)に判断したからなんだと。アホらし。功利的に判断しても、第2次安倍政権になってから実質賃金は下がり、税金や社会保険料は逆に値上げ。もう踏んだり蹴ったりなのに。

確かに有効求人倍率や最低賃金は上がったが、それはアベノミクスのお陰ではない。少子高齢化による人手不足のせいだ。その少子高齢化をもたらした結婚も出来ない低賃金、待機児童激増で「日本死ね!」とまで言われた保育所不足をもたらした自民党を、被害者の若者が支持するとは、もはや喜劇だ。

格差社会の犠牲者である若者が格差をもたらした自民党を支持する喜劇。その原因は若者を取り巻く環境にある。今の若者は物心ついた時から就職氷河期で、自力で賃上げ勝ち取った経験もない。周囲から「空気を読め」と言われ続ける中で、奴隷根性が染み付いてしまったのだ。

もはや「人間らしい暮らしを」とか「健康で文化的な最低限度の生活を」とか言われても何が人間らしくて健康で文化的な生活なのか分からない中で、「とりあえず少しでも時給を上げてくれるなら良い」という気分なのだろう。時給がたかだか数十円上がった所で早晩生活が破綻するのは目に見えているのに。

時給900円が千円に上がった所でフルタイム勤務でも月17万円余、年収200万円余。税金・保険料・家賃・光熱費を払うと残るお金はほとんどない。「でも上がらないよりはマシだ」と安倍自民を支持する。賃上げはアベノミクスのお陰か否かなんてこの際関係ない…恐らくそんな所だろう。

目先の利益だけで物事を決める。それが功利主義。自民党政治もブラック企業も無くならないなら、同じブラックでも少しでも時給が高い方が良い。ブラック企業に何人殺されようが知ったこっちゃないと。しかし、そんな考えでいると、自分が殺されそうになっても誰も助けてくれない。助ける人もいなくなる。

勿論、少しでも時給は高いに越した事はない。しかし、それは普通の企業であって初めて言える事。過労死で人を殺めても平気なブラック企業はどんなに時給が高くても存在自体が許されない。「殺人と強盗のどちらが得か?」という問いには「損得以前にどちらもダメだ」と答えるしかないだろう。

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5 コメント

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印象ほどの「強敵」はない。 (まこと@スマホ)
2018-09-16 16:31:55
でも、プレカリアートさん。
民主党政権の頃はちょうどリーマンショックの影響をモロに受けて、若者は就職氷河期で、まともに就職すら出来ない若者が多数いました。

しかしながら、安倍政権になってからは、団塊世代の引退だとかの要因があり、アベノミクスの効果だとは私も思いませんが、とりあえず新卒も就職はできる。また、非正規雇用の増大などの側面はあるものの、若者で無くても、えり好みしなければ、仕事にありつけることができる。

特に若者にとって新卒の就職は、進学や結婚と並ぶ一大イベントであり、この時に正規雇用でどのような就職先に就職するのかは人生を大きく左右しますからね。
この時に、就職出来なかった先輩たちの話を聞いている若者が、民主党政権の挫折と相まって、「まともな就職が出来るようにしてくれた安倍政権」を支持するのは、不思議な現象では無いですよ。

もっとも、私は若者が右傾化していないという考え方には否定的ですけどね。北朝鮮による日本人拉致事件、いわゆる歴史認識問題による中韓両国の態度に対する反発、中国の経済大国化を脅威と感じる心情などなどにより、ナショナリズム意識は強くなっている中で、安倍晋三氏の右派路線とは共鳴しやすいのだと思います。

そもそも、90年代の東西冷戦終結以降、日本では右派論壇が強くなり、ネットでも右派言論が強くなりました。決定的だったのは、2002年に北朝鮮の金正日氏が日本人拉致の事実を告白したことです。あれで日本の左派、リベラルは瓦解してしまいました。
続きです (まこと@スマホ)
2018-09-16 16:52:16
そんなこともあり、今、政治に興味が持った若者が触れるのは、右派言論ばかりが目に付くようになりましたよね。
本屋行けばウヨクの本ばかりですし、テレビはウヨクの評論家がハバを利かせていますし、動画サイトもKAZUYAだのDHCテレビだの、そんな類のものばかりが目につく状況です。
左派やリベラルの言説や、護憲の立場からの言論は、よくよく選択しないとアプローチ出来ないような言論空間の中、若者が右傾化しないはずがありません。

このような時代状況の中、左派やリベラルが出来ることは、安倍叩きに狂奔するだけでは無く、安倍政権の政策の矛盾を指摘しながら、安倍政権が向かう方向とは異なる社会を創るための政策像を示すことでは無いでしょうか。
特に、経済政策や雇用、社会保障の分野を中心にしながらも、外交政策もー全部ですね(笑)。
若者の「奴隷根性」について (まこと@スマホ)
2018-09-17 09:51:21
日本の採用システムは今なお新卒重視ですから、一般的な若者にとって新卒で正社員として「まともな」就職が出来るか、それとも派遣やフリーターとして社会人デビューするかどうかは、その後の人生を大きく左右する、とてつも無くデカいイベントなんですね。いわゆる「意識高い系」の若者であればあるほど、そう思っているはずです。アルバイトで時給が上がるか下がるかという次元とはレベルが違います。

確かに今は第二新卒の採用も増えてはいますが、それでも「新卒就職のために活動中の学生」と「就職先を決めずに卒業した既卒の無職、フリーターの学生」では、そもそもの採用側の印象は違います。

バブル崩壊後の「失われた20年」やリーマンショックなどで、就職に苦労した学生の話を見聞きすれば、自分はそうなりたく無いと思うのは当たり前ですし、「売り手市場」の状況を産み出した安倍政権(と私は思いませんが)を積極的であれ、あるいは消極的であれ、支持する人が多くなるのは、自然だと思います。

ただ、安倍政権には森友問題や加計問題などのスキャンダルがある上、政策的にも改憲や戦争法や労働法制などの諸問題は必ずしも国民的支持がある訳では無いです。
しかし、民主党政権が瓦解した結果、自民党に対峙する政党勢力自体が国民的支持を得られず、まあ自民党内にも安倍氏の有力対抗馬が存在しないわけです。
積極的に安倍氏を支持する気は無い層でも、「取り敢えず安倍で良いか」となるのは無理からぬことだと思います。

若者を「奴隷根性」と非難するプレカリアートさんの憤りはとても理解できますが、それだと若者をより「向こう側」に回すだけですよ。
安倍自民があるから在特会を支持する必要が無い (まこと@スマホ)
2018-09-17 09:56:27
在特会のような運動が今のところ大きな勢力になっていないのは、「反日朝鮮人を叩き出せ」などというあからさま過ぎる差別言辞を吐き出す運動に対する生理的嫌悪感があると思います。例えば、被差別民に対する差別意識を持っている人でも、実際に街頭で「エタヒニンは日本から出て行け」などと言える人、どれだけいるでしょう?

それと、自民党という政党自体が安倍晋三氏という右翼が総裁を務め、杉田水脈氏のような極右を抱え込んでいるような「保守」政党である以上、かつての次世代の党のような自民党よりも右の政党や、まして在特会のような極右勢力には、さしたる社会的ニーズは無いということだと思います。

在特会的な勢力が支持されていないという事実は、若者の右傾化を 否定する理由にはならないと思います。
時代背景の違い (プレカリアート)
2018-09-17 11:35:15
そうですね。今の若者を取り巻く環境は、私が若かった頃とは全然違う訳ですよね。

私が若かった頃は、もう既に学生運動は盛りを過ぎて、三無主義や四無主義と言う言葉で、若者が白けていると言われ始めていましたが、それでもまだ、左翼本が小さな街の本屋に一杯並んでいました。無党派層にも右翼的な事言う奴なぞほとんどいませんでした。それに引き換え、今は右翼的な奴が標準みたいになってしまいましたからね。

私が何故左翼になびいたかと言うと、今思うと、中学生時代に経験した地元の公害問題の影響からだと思います。実家のある大阪府高石市では、当時、堺泉北コンビナートの本格操業に伴い、夜空を焦がして燃え上がる石油燃焼塔の騒音や、野球部員が目の痛みを訴え病院に担ぎ込まれる光化学スモッグの被害が大問題になっていました。

その公害問題に対する住民の怒りが、黒田革新府政の誕生や、その後の衆院選、参院補選での共産党の躍進となって現れていました。1973年の参院補選では、定数1の選挙で共産党が自民党に勝った位ですから。今は橋下維新の支持者としてネトウヨ的な事ばかり言う兄貴も、当時は明白な反自民で、その後も共産党候補に投票した事もありました。当時、中学生だった私も、受験競争に苛まされながらも、世の中が変わりつつあると何となく感じていました。今とは雲泥の差ですね…。

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